23 / 142
第3章 恋するホストは渇望する
◆2 泉水の想い
しおりを挟む
シャツをはおったりして身支度を少し整えたあと。
お互い向き合って話す態勢になった。
そうしてから、俺は今日あった事をゆっくりと話し始めた。
「え、ユキくんが?蓮くんと一緒に?――売上バトルをする……!?」
突然の、意外な展開を聞かされて、泉水さんは目を大きく見開きびっくりしている。
「そうなんだよ!アイツ、俺に何の相談もなく突然――いきなりだよ?そんな提案を高城さんに突きつけてさ。かなり、ビックリした」
「競い合うのは――例のあの人なんだね……?何だか、手強そうな雰囲気の」
泉水さんは、前にオブリビオンに来てくれたことがあるから、高城さんと一度会っている。その時のことを思い返している様子だった。
「そ!同僚とかスタッフに話したら、『とうとう気でも狂ったか』って笑われたけどね。みんな案外面白がってたかな。俺が優柔不断な雰囲気出してたから、ユキの奴……見兼ねたみたいで。背中を押してくれたんだよ」
俺はあの時のユキの笑顔を思い出していた。「付いててあげないとダメだから」なんて、素直じゃない言い方をしてたけど――そんなユキの心意気に絶対応えなきゃなと改めて思う。
「うん。とにかく、これで来月売上トップになれば、無事にお店を辞められるから……!今度こそ、待たせない。期待して――待ってて欲しい」
「蓮くん……」
俺は泉水さんの両肩に手を置いて、力強くそう宣言した。
そんな俺の言葉を聞いたら笑顔を輝かせて、抱きついて喜んでくれる……俺の妄想の中では、そういう展開だったんだけど――どことなく浮かない表情である。
あれ?思ってたのと違う??
「……本当にいいの?」
ん?
「……ムリしてない?」
んん?そういう反応になるんだ?
「今、お店を辞めるのは――君が考えていた計画を狂わせてたりしない……?」
(あ!そういう……)
つまりは、俺の人生設計を、自分のせいで大きく変える羽目になっているのでは――と。
そう思って心配しているんだ、と今さら気付く。
お互い向き合って話す態勢になった。
そうしてから、俺は今日あった事をゆっくりと話し始めた。
「え、ユキくんが?蓮くんと一緒に?――売上バトルをする……!?」
突然の、意外な展開を聞かされて、泉水さんは目を大きく見開きびっくりしている。
「そうなんだよ!アイツ、俺に何の相談もなく突然――いきなりだよ?そんな提案を高城さんに突きつけてさ。かなり、ビックリした」
「競い合うのは――例のあの人なんだね……?何だか、手強そうな雰囲気の」
泉水さんは、前にオブリビオンに来てくれたことがあるから、高城さんと一度会っている。その時のことを思い返している様子だった。
「そ!同僚とかスタッフに話したら、『とうとう気でも狂ったか』って笑われたけどね。みんな案外面白がってたかな。俺が優柔不断な雰囲気出してたから、ユキの奴……見兼ねたみたいで。背中を押してくれたんだよ」
俺はあの時のユキの笑顔を思い出していた。「付いててあげないとダメだから」なんて、素直じゃない言い方をしてたけど――そんなユキの心意気に絶対応えなきゃなと改めて思う。
「うん。とにかく、これで来月売上トップになれば、無事にお店を辞められるから……!今度こそ、待たせない。期待して――待ってて欲しい」
「蓮くん……」
俺は泉水さんの両肩に手を置いて、力強くそう宣言した。
そんな俺の言葉を聞いたら笑顔を輝かせて、抱きついて喜んでくれる……俺の妄想の中では、そういう展開だったんだけど――どことなく浮かない表情である。
あれ?思ってたのと違う??
「……本当にいいの?」
ん?
「……ムリしてない?」
んん?そういう反応になるんだ?
「今、お店を辞めるのは――君が考えていた計画を狂わせてたりしない……?」
(あ!そういう……)
つまりは、俺の人生設計を、自分のせいで大きく変える羽目になっているのでは――と。
そう思って心配しているんだ、と今さら気付く。
24
あなたにおすすめの小説
僕の目があなたを遠ざけてしまった
紫野楓
BL
受験に失敗して「一番バカの一高校」に入学した佐藤二葉。
人と目が合わせられず、元来病弱で体調は気持ちに振り回されがち。自分に後ろめたさを感じていて、人付き合いを避けるために前髪で目を覆って過ごしていた。医者になるのが夢で、熱心に勉強しているせいで周囲から「ガリ勉メデューサ」とからかわれ、いじめられている。
しかし、別クラスの同級生の北見耀士に「勉強を教えてほしい」と懇願される。彼は高校球児で、期末考査の成績次第で部活動停止になるという。
二葉は耀士の甲子園に行きたいという熱い夢を知って……?
______
BOOTHにて同人誌を頒布しています。(下記)
https://shinokaede.booth.pm/items/7444815
その後の短編を収録しています。
ポケットのなかの空
三尾
BL
【ある朝、突然、目が見えなくなっていたらどうするだろう?】
大手電機メーカーに勤めるエンジニアの響野(ひびの)は、ある日、原因不明の失明状態で目を覚ました。
取るものも取りあえず向かった病院で、彼は中学時代に同級生だった水元(みずもと)と再会する。
十一年前、響野や友人たちに何も告げることなく転校していった水元は、複雑な家庭の事情を抱えていた。
目の不自由な響野を見かねてサポートを申し出てくれた水元とすごすうちに、友情だけではない感情を抱く響野だが、勇気を出して想いを伝えても「その感情は一時的なもの」と否定されてしまい……?
重い過去を持つ一途な攻め × 不幸に抗(あらが)う男前な受けのお話。
*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
・性描写のある回には「※」マークが付きます。
・水元視点の番外編もあり。
*-‥-‥-‥-‥-‥-‥-‥-*
※番外編はこちら
『光の部屋、花の下で。』https://www.alphapolis.co.jp/novel/728386436/614893182
【完結】君の手が、入道雲を彫る
江夏みどり
BL
【完結】
彫刻をやめた高校生の天才彫刻家・時原夏樹(ときはらなつき)は転校先の同級生・須縄霜矢(すのそうや)に片想いしてしまう。
北海道雪まつりに出展することを夢見る霜矢は、夏樹を強引に「美術部・雪像班」に入部させ、雪像づくりに巻き込んでいく。
過去のトラウマから人の手に触れることが苦手な夏樹。ある日霜矢が「人の手に触れる練習」と称して夏樹の手に触れてきて……?
天才肌のトラウマ持ち彫刻家×天真爛漫な夢見る男子高校生の、じれきゅんBL!
愛おしい、君との週末配信☆。.:*・゜
立坂雪花
BL
羽月優心(はづきゆうしん)が
ビーズで妹のヘアゴムを作っていた時
いつの間にかクラスメイトたちの
配信する動画に映りこんでいて
「誰このエンジェル?」と周りで
話題になっていた。
そして優心は
一方的に嫌っている
永瀬翔(ながせかける)を
含むグループとなぜか一緒に
動画配信をすることに。
✩.*˚
「だって、ほんの一瞬映っただけなのに優心様のことが話題になったんだぜ」
「そうそう、それに今年中に『チャンネル登録一万いかないと解散します』ってこないだ勢いで言っちゃったし……だからお願いします!」
そんな事情は僕には関係ないし、知らない。なんて思っていたのに――。
見た目エンジェル
強気受け
羽月優心(はづきゆうしん)
高校二年生。見た目ふわふわエンジェルでとても可愛らしい。だけど口が悪い。溺愛している妹たちに対しては信じられないほどに優しい。手芸大好き。大好きな妹たちの推しが永瀬なので、嫉妬して永瀬のことを嫌いだと思っていた。だけどやがて――。
×
イケメンスパダリ地方アイドル
溺愛攻め
永瀬翔(ながせかける)
優心のクラスメイト。地方在住しながらモデルや俳優、動画配信もしている完璧イケメン。優心に想いをひっそり寄せている。優心と一緒にいる時間が好き。前向きな言動多いけれど実は内気な一面も。
恋をして、ありがとうが溢れてくるお話です🌸
***
お読みくださりありがとうございます
可愛い両片思いのお話です✨
表紙イラストは
ミカスケさまのフリーイラストを
お借りいたしました
✨更新追ってくださりありがとうございました
クリスマス完結間に合いました🎅🎄
流れる星は海に還る
藤間留彦
BL
若頭兄×現組長の実子の弟の血の繋がらない兄弟BL。
組長の命で弟・流星をカタギとして育てた兄・一海。組長が倒れ、跡目争いが勃発。実子の存在が知れ、流星がその渦中に巻き込まれることになり──。
<登場人物>
辻倉一海(つじくらかずみ) 37歳。身長188cm。
若い頃は垂れ目で優しい印象を持たれがちだったため、長年サングラスを掛けている。 組内では硬派で厳しいが、弟の流星には甘々のブラコン。
中村流星(なかむらりゅうせい) 23歳。身長177cm。
ストリートロックファッション、両耳ピアス。育ててくれた兄には甘えん坊だが、兄以外の前では──。
表紙イラストは座頭狂様に描いて頂きました✨ ありがとうございます☺️
【完結】毎日きみに恋してる
藤吉めぐみ
BL
青春BLカップ1次選考通過しておりました!
応援ありがとうございました!
*******************
その日、澤下壱月は王子様に恋をした――
高校の頃、王子と異名をとっていた楽(がく)に恋した壱月(いづき)。
見ているだけでいいと思っていたのに、ちょっとしたきっかけから友人になり、大学進学と同時にルームメイトになる。
けれど、恋愛模様が派手な楽の傍で暮らすのは、あまりにも辛い。
けれど離れられない。傍にいたい。特別でありたい。たくさんの行きずりの一人にはなりたくない。けれど――
このまま親友でいるか、勇気を持つかで揺れる壱月の切ない同居ライフ。
すずらん通り商店街の日常 〜悠介と柊一郎〜
ドラマチカ
BL
恋愛に疲れ果てた自称社畜でイケメンの犬飼柊一郎が、ある時ふと見つけた「すずらん通り商店街」の一角にある犬山古書店。そこに住む綺麗で賢い黒猫と、その家族である一見すると儚げ美形店主、犬山悠介。
恋に臆病な犬山悠介と、初めて恋をした犬飼柊一郎の物語。
※猫と話せる店主等、特殊設定あり
はじまりの朝
さくら乃
BL
子どもの頃は仲が良かった幼なじみ。
ある出来事をきっかけに離れてしまう。
中学は別の学校へ、そして、高校で再会するが、あの頃の彼とはいろいろ違いすぎて……。
これから始まる恋物語の、それは、“はじまりの朝”。
✳『番外編〜はじまりの裏側で』
『はじまりの朝』はナナ目線。しかし、その裏側では他キャラもいろいろ思っているはず。そんな彼ら目線のエピソード。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる