楽すぃー学校生活

桃月熊

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学校の七不思議 その一

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「学校の七不思議を作りましょう」

四月の半ばの放課後、Y子の妄言に耳を傾ける。


「何を言ってるんだ?
 必要ないだろう、そんな物」


「だってこの学校、七不思議が無いじゃない」

当たり前だ、この学校は新設されたばっかりで
俺達が一期生なんだから。

「無い物を無理に作る必要はないだろう」

そうは言ったが考え直す。

このままでは平々凡々な人生を送るだけだ。
がーっとしてうぉーっとしてぎゃーな感じの人生を送ろうと決めたんだ。
つーか、つい最近そんな夢のお告げがあった。

「前言撤回。
 よし学校の七不思議を作ろう、探そうぜ」

「いい返事ね。
 そもそも普通の学校の七不思議ってどんなのかしら?」

不思議って言葉が付いてる時点で普通じゃないだろう。
態々指摘するのは無粋だな。

「俺の記憶が定かなら、深夜に走る二宮金次郎像は定番だと思うぞ」

「ニノキンね」

友達かよ。
もしくはモンスターみたいになってるじゃねーか。

「残念ながら、この高校には設置されてないけどな」

「漫画だと初代校長の像がある事が多い気がするけど、
 あれ嘘よね」

漫画はフィクションだからだ。
幾ら嘘吐いてもいいんだよ。
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