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レッツコミュニケーション。2
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なんか、
なんつーか、
まだこんだけしか話してないけど
瀬野尾って、見た目に反して案外普通?
もし仮に瀬野尾がタチだとして、俺がこの学校に来て対面した数々の攻め方と比べたら全くもって捕食者的オーラが無いのだ。
あのギラギラしたような、自分の欲を丸出ししたような、
良い意味でも悪い意味でも王様的なそんな類のものが瀬野尾からは感じられない。
まぁ隠してる場合も多分にあるかもしれないけど。
で、反してネコだとすると……その要素はまるで皆無。
猫組に居て唯一周りを傍観者として見る事が出来る俺から言わせてもらえば、瀬野尾がネコだと言うほうが無理がある。
見た目もそうだが、内面から出る雰囲気がまるで違う。
クラスに集まる彼等とは多分別次元の人間だ。
そう、どちらかと言えば俺寄りの人間……あれ?
「……瀬野尾」
俺は歩いていた足を止めて瀬野尾を一瞥した。
「ん?」
その半歩後ろで瀬野尾も足を止め俺に顔を向けた。
「あの、さ、…ちょっと聞きたい事があんだけど…つーか、確認てか……瀬野尾ってさ、タチ?ネコ?どっち?…とか、この意味分かる?」
俺自身、自分がした質問の内容がわかりにくい。
ですが、他にどういう言い方すりゃいいか俺には分からなかったんです。
「えっ…と…?ごめん、わかんねーんだけど。その、立ち?とか、猫?とかって何?何かの暗号?」
ああ、やっぱりそうか…
瀬野尾、お前って…
「ノンケかよ…」
「は?」
あの【猫組】に
まさかの【天然記念物】2人目が入ってきちゃいました。
とは言ってもまだ断定は出来ませんけどね。
タチやネコの意味を知らなかったとしても、そういう知識に乏しかっただけで実は瀬野尾自身もしかしたらそっち側の人間かもしれないのですよ。
だから俺はそれを確かめる事にしました。
「って、ちょっ!?オイ!どこ行くんだよ楽!!」
俺は直ぐさま誰も居ない空き教室へと瀬野尾を連れ込んだのです。
あ、決してイヤラシイ事をしようとか全く思ってないのでご安心を。
瀬野尾を教室へと押し込めた俺はドアを閉める前に辺りに人が居ないか充分に確認してからその扉をそっと閉じた。
「一体何なんだ?校内案内してくれんじゃなかったのか?」
少し俺に不信感を持ったような表情をした瀬野尾に振り返り、俺は眉間に手を当て深い溜息をついた。
なんつーか、
まだこんだけしか話してないけど
瀬野尾って、見た目に反して案外普通?
もし仮に瀬野尾がタチだとして、俺がこの学校に来て対面した数々の攻め方と比べたら全くもって捕食者的オーラが無いのだ。
あのギラギラしたような、自分の欲を丸出ししたような、
良い意味でも悪い意味でも王様的なそんな類のものが瀬野尾からは感じられない。
まぁ隠してる場合も多分にあるかもしれないけど。
で、反してネコだとすると……その要素はまるで皆無。
猫組に居て唯一周りを傍観者として見る事が出来る俺から言わせてもらえば、瀬野尾がネコだと言うほうが無理がある。
見た目もそうだが、内面から出る雰囲気がまるで違う。
クラスに集まる彼等とは多分別次元の人間だ。
そう、どちらかと言えば俺寄りの人間……あれ?
「……瀬野尾」
俺は歩いていた足を止めて瀬野尾を一瞥した。
「ん?」
その半歩後ろで瀬野尾も足を止め俺に顔を向けた。
「あの、さ、…ちょっと聞きたい事があんだけど…つーか、確認てか……瀬野尾ってさ、タチ?ネコ?どっち?…とか、この意味分かる?」
俺自身、自分がした質問の内容がわかりにくい。
ですが、他にどういう言い方すりゃいいか俺には分からなかったんです。
「えっ…と…?ごめん、わかんねーんだけど。その、立ち?とか、猫?とかって何?何かの暗号?」
ああ、やっぱりそうか…
瀬野尾、お前って…
「ノンケかよ…」
「は?」
あの【猫組】に
まさかの【天然記念物】2人目が入ってきちゃいました。
とは言ってもまだ断定は出来ませんけどね。
タチやネコの意味を知らなかったとしても、そういう知識に乏しかっただけで実は瀬野尾自身もしかしたらそっち側の人間かもしれないのですよ。
だから俺はそれを確かめる事にしました。
「って、ちょっ!?オイ!どこ行くんだよ楽!!」
俺は直ぐさま誰も居ない空き教室へと瀬野尾を連れ込んだのです。
あ、決してイヤラシイ事をしようとか全く思ってないのでご安心を。
瀬野尾を教室へと押し込めた俺はドアを閉める前に辺りに人が居ないか充分に確認してからその扉をそっと閉じた。
「一体何なんだ?校内案内してくれんじゃなかったのか?」
少し俺に不信感を持ったような表情をした瀬野尾に振り返り、俺は眉間に手を当て深い溜息をついた。
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