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剣と魔法のカウンターバランス
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アルフがオークと戦闘を開始した頃、シャルは倒れている商人や冒険者の仲間を助け起こしていた。
「大丈夫ですか?」
「ぅ……君、は……?」
「ただの旅人です。あの魔物は私の兄が相手をしています。今の内に安全なところへ」
「す、すまなぃ……」
シャルに支えられながらも、商人は道の陰に身を潜める。
一人、また一人と助け起こして、オークからは見えない場所へ移していく。
すると、最後まで立っていた冒険者がシャルの元へ、重い足取りで駆け寄ってくる。
「通りすがりなのに、すまない……」
「お気になさらず。早くこちらへ」
シャルは最後の一人も他の者達と同じ場所へ連れて行き、この場にいた全員の救助を完了する。
「あとは……」
彼女の視線の先にはアルフと、なおも相対するオークの姿がある。
豪快に振り抜かれる槍に、俺は飛び下がって切っ先を躱し、反撃に鉄砲水を放つ。
岩を削るほどの水圧を、オークはやはりその太腕で防いでしまう。
だが、火球を何発も受けた上から鉄砲水も受けているのだ、太腕が流血によって紅く染まり、動きそのものも徐々に腕を庇うように鈍くなっている。
効果は今ひとつのようだが、これはゲームじゃなくて本物の戦いだ、大したことない攻撃も嵩めば傷が出来るし、さらに
損傷すればそこが弱点にもなっていく。
「とは言え、魔法だけに頼るのもな」
そう呟きながらロングソードを構え直して地面を蹴り、オークへ肉迫する。
オークは動きの鈍りつつある腕で槍を突き出してくるが、俺はその場で地面を前転し、槍の切っ先を潜るように躱す。
槍は間合いの長い武器だが、刃渡りや小回りは剣に劣る。
つまり、槍の懐にさえ潜り込んでしまえば、好機は訪れるものだ。
「ふっ!」
前転から起き上がり様にロングソードを薙ぎ払い、オークの肥えた太っ腹を斬り裂く。
明らかな外傷と痛撃によって、オークはたたらを踏むように後退る。
怯んだところへ追撃を掛け、ロングソードを一、二撃と振るってオークの腹の傷を斬り広げていく。
槍の届かない懐で好き放題している俺を捕まえようと、オークは左手を伸ばそうとしてくるが、俺は再び地面を転がって、奴の股下を潜り抜けつつ離脱、ついでに火球を一発お見舞いだ。
ちょうど奴が振り向こうとするタイミングだ、オークの鼻っ面に火球が炸裂した。
ブグャァァァッ、とオークは左手で鼻を押さえながらのたうち回る。
鼻の中を直接バーナーで焼かれるようなもんだからな、そりゃのたうち回りたくもなるさ。
さて、のたうち回ってくれている内に追い打ちするとしようじゃないか。
「大丈夫ですか?」
「ぅ……君、は……?」
「ただの旅人です。あの魔物は私の兄が相手をしています。今の内に安全なところへ」
「す、すまなぃ……」
シャルに支えられながらも、商人は道の陰に身を潜める。
一人、また一人と助け起こして、オークからは見えない場所へ移していく。
すると、最後まで立っていた冒険者がシャルの元へ、重い足取りで駆け寄ってくる。
「通りすがりなのに、すまない……」
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シャルは最後の一人も他の者達と同じ場所へ連れて行き、この場にいた全員の救助を完了する。
「あとは……」
彼女の視線の先にはアルフと、なおも相対するオークの姿がある。
豪快に振り抜かれる槍に、俺は飛び下がって切っ先を躱し、反撃に鉄砲水を放つ。
岩を削るほどの水圧を、オークはやはりその太腕で防いでしまう。
だが、火球を何発も受けた上から鉄砲水も受けているのだ、太腕が流血によって紅く染まり、動きそのものも徐々に腕を庇うように鈍くなっている。
効果は今ひとつのようだが、これはゲームじゃなくて本物の戦いだ、大したことない攻撃も嵩めば傷が出来るし、さらに
損傷すればそこが弱点にもなっていく。
「とは言え、魔法だけに頼るのもな」
そう呟きながらロングソードを構え直して地面を蹴り、オークへ肉迫する。
オークは動きの鈍りつつある腕で槍を突き出してくるが、俺はその場で地面を前転し、槍の切っ先を潜るように躱す。
槍は間合いの長い武器だが、刃渡りや小回りは剣に劣る。
つまり、槍の懐にさえ潜り込んでしまえば、好機は訪れるものだ。
「ふっ!」
前転から起き上がり様にロングソードを薙ぎ払い、オークの肥えた太っ腹を斬り裂く。
明らかな外傷と痛撃によって、オークはたたらを踏むように後退る。
怯んだところへ追撃を掛け、ロングソードを一、二撃と振るってオークの腹の傷を斬り広げていく。
槍の届かない懐で好き放題している俺を捕まえようと、オークは左手を伸ばそうとしてくるが、俺は再び地面を転がって、奴の股下を潜り抜けつつ離脱、ついでに火球を一発お見舞いだ。
ちょうど奴が振り向こうとするタイミングだ、オークの鼻っ面に火球が炸裂した。
ブグャァァァッ、とオークは左手で鼻を押さえながらのたうち回る。
鼻の中を直接バーナーで焼かれるようなもんだからな、そりゃのたうち回りたくもなるさ。
さて、のたうち回ってくれている内に追い打ちするとしようじゃないか。
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