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謎の少女
50話 遺跡攻略の前に
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プレイヤー三人の装備はもちろん、回復アイテムなども充実させて、クエストに出る前に作戦会議。
最初に、アロウが思い当たった懸念点を述べる。
「俺が思うに、フェルテの言う"祭壇の間"って言うのは、多分……ボスが控えてると思うんだ」
そう。
祭壇の間がゴールだとすれば、そこに辿り着いて、はいおしまい……とはいかないだろう。
ダンジョンの最奥部にはボスが控えているものだと、RPGではお決まりであり、それはMAFでも変わらないはずだと、アロウは言う。
「うむ。アロウの言うとおりだ」
そこに、フェルテが肯定した。
「祭壇の間には、そこを守るためのガーディアンが待ち受けているはずだ。そのガーディアンを倒さねば、我の本懐は成し遂げられぬ」
「ガーディアン……ってことは、守護者?それって、ボーンナイトよりも強いってことだよね?」
大丈夫かな、とカノラは慎重になる。
遺跡の攻略にボーンナイトとの戦闘は避けられないが、ボーンナイトを倒して終わりではない。
ボーンナイトを倒すのはあくまでも過程のひとつに過ぎないのだから。
「でしたら、ボーンナイトを倒してから消耗具合を見て、一度拠点に戻ることも視野に入れましょうか」
制限時間を気にしなくていい素材ツアーなので、もし消耗が激しければ、ガーディアンとの戦いの前に一度遺跡を出て拠点に戻り、体勢を立て直したり、必要であれば回復アイテムを現地で錬成して補充する、という意見を挙げるルナ。
……もしかすると、一度遺跡を出てしまうとボーンナイトが復活してしまう可能性も無くは無いが、それを言うとボーンナイトの復活を恐れて、ガーディアンとの連戦という強行軍になりかねないからだ。
ボーンナイトが復活するタイプの中ボスだと分かれば、一度素材ツアーを終了して、連戦を前提とした構えで再々度挑戦すればいい。
「遺跡内のボーンナイトを倒して、状況を見てから連戦か一時撤退か、だな。よし、それなら……」
「んー、もしかして君達、砂漠の遺跡に行く感じ?」
ふと、この場の四人以外の声が届く。
声の方を見やれば、そこにいるのは、翡翠色のショートヘアをした少女――と言っても、アロウ達と比べると一つか二つは目上のようだが。
「はい、そうですけど」
特に取り繕うことなく頷くアロウを見て、少女は「あ、やっぱり!」と嬉しそうに反応した。
「あそこのボーンナイト、強いんだよね。ボクも何回か挑戦してるんだけど、全っ然勝てなくてさ……ね、良かったら一緒に行っていい?」
どうやら彼女も遺跡の攻略を目指しているらしい。
この時アロウは一瞬、「仲間が増えそうだ」と喜びかけたが、そこで少し待ったをかけた。
もしかすると、『フェルテを仲間にした上での遺跡攻略』というイベントに便乗し、何もせずに報酬やアイテムだけは得ようとする、所謂『寄生プレイヤー』の可能性が思い浮かんだからだ。
だが、ただ声を掛けられただけでは、寄生プレイヤーかどうかは分からない。
本当にただ単に協力を望んでいるだけか、それとも寄生なのか。
思考の末、アロウは――
最初に、アロウが思い当たった懸念点を述べる。
「俺が思うに、フェルテの言う"祭壇の間"って言うのは、多分……ボスが控えてると思うんだ」
そう。
祭壇の間がゴールだとすれば、そこに辿り着いて、はいおしまい……とはいかないだろう。
ダンジョンの最奥部にはボスが控えているものだと、RPGではお決まりであり、それはMAFでも変わらないはずだと、アロウは言う。
「うむ。アロウの言うとおりだ」
そこに、フェルテが肯定した。
「祭壇の間には、そこを守るためのガーディアンが待ち受けているはずだ。そのガーディアンを倒さねば、我の本懐は成し遂げられぬ」
「ガーディアン……ってことは、守護者?それって、ボーンナイトよりも強いってことだよね?」
大丈夫かな、とカノラは慎重になる。
遺跡の攻略にボーンナイトとの戦闘は避けられないが、ボーンナイトを倒して終わりではない。
ボーンナイトを倒すのはあくまでも過程のひとつに過ぎないのだから。
「でしたら、ボーンナイトを倒してから消耗具合を見て、一度拠点に戻ることも視野に入れましょうか」
制限時間を気にしなくていい素材ツアーなので、もし消耗が激しければ、ガーディアンとの戦いの前に一度遺跡を出て拠点に戻り、体勢を立て直したり、必要であれば回復アイテムを現地で錬成して補充する、という意見を挙げるルナ。
……もしかすると、一度遺跡を出てしまうとボーンナイトが復活してしまう可能性も無くは無いが、それを言うとボーンナイトの復活を恐れて、ガーディアンとの連戦という強行軍になりかねないからだ。
ボーンナイトが復活するタイプの中ボスだと分かれば、一度素材ツアーを終了して、連戦を前提とした構えで再々度挑戦すればいい。
「遺跡内のボーンナイトを倒して、状況を見てから連戦か一時撤退か、だな。よし、それなら……」
「んー、もしかして君達、砂漠の遺跡に行く感じ?」
ふと、この場の四人以外の声が届く。
声の方を見やれば、そこにいるのは、翡翠色のショートヘアをした少女――と言っても、アロウ達と比べると一つか二つは目上のようだが。
「はい、そうですけど」
特に取り繕うことなく頷くアロウを見て、少女は「あ、やっぱり!」と嬉しそうに反応した。
「あそこのボーンナイト、強いんだよね。ボクも何回か挑戦してるんだけど、全っ然勝てなくてさ……ね、良かったら一緒に行っていい?」
どうやら彼女も遺跡の攻略を目指しているらしい。
この時アロウは一瞬、「仲間が増えそうだ」と喜びかけたが、そこで少し待ったをかけた。
もしかすると、『フェルテを仲間にした上での遺跡攻略』というイベントに便乗し、何もせずに報酬やアイテムだけは得ようとする、所謂『寄生プレイヤー』の可能性が思い浮かんだからだ。
だが、ただ声を掛けられただけでは、寄生プレイヤーかどうかは分からない。
本当にただ単に協力を望んでいるだけか、それとも寄生なのか。
思考の末、アロウは――
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