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勇気ある者達
84話 奇襲作戦
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が、
「ところがどっこーい!!」
不意に、どこからか女性の声が響いたかと思えば――太陽の逆光を背にメイプルが、猛スピードで落下しながらスパイラルフィンをジルダに叩き込もうと迫る。
「ッ!?」
しかしジルダの反応も早く、咄嗟にその場から飛び退く。
一拍の後にスパイラルフィンが地面に叩き付けられ、
「はっ!?どこから……」
リーダーは突然のメイプルの奇襲に混乱し――
「メイプルさんナイス!」
それを合図にしたかのように、アロウはワイルドカットラスを抜いてリーダーに迫り、全くなんの防備もしていなかった相手に遠慮なく叩き込んだ。
斬り裂かれたリーダーはプレイヤーキルされ、テクスチャになって消失した。
「カノラさん、フェルテを!」
「うんっ!」
カノラは、フェルテを巻き込まないようにライトサブマシンガンを連射、二人いた内の一人を撃破する。
「てめっ、よくも……!」
ようやくになって、『ハメられたのは自分達だった』と気付いて、カノラにライフルを向けようとしたが、その瞬間に彼の側頭部に銛が突き刺さり、撃破される。
当然、その銛を放ったのはルナである。
種を明かせばなんのことはない。
このエリアが陸路と水路の両方に繋がっていることに気付いたアロウは、敢えて二手に分かれる作戦を取った。
最初にアロウと、相手に顔を知られているカノラが二人だけで相手の矢面に立って陽動を行い、その間にルナとメイプルが海路から回り込む。
注意がアロウとルナに向けられたところへメイプルが奇襲、混乱しているところをルナも続いてフェルテを奪還する……そんな作戦だった。
唯一誤算があったとすれば、ジルダが最初のメイプルの奇襲を回避したことだろう。
そのジルダを追い詰めようとしていたメイプルだが、ジルダは距離を置きながら左腕のガトリングガンを向け、轟音と共にシリンダーを回転させ、無数の銃弾を吐き出す。
「うわっ、とっとっ……!」
咄嗟にスラスターを使ったバックホバーで蛇行してガトリングガンの弾幕を回避していくメイプルだが、彼女の回避先すら巻き込むほどの弾幕に、メイプルの装甲に銃弾が掠めて火花を散らす。
「くっ、けっこう強いね……?」
どうにか接近戦に持ち込みたいメイプルに、ジルダは弾切れを気にする必要はないと言わんばかりにガトリングガンを撃ちまくってくる。
牽制の飛び道具すら持たないメイプルに、重火力を持つ相手との相性は悪いとしか言えない。
接近を試みて、慌てて回避するを繰り返すこと二十秒ほどが過ぎた瞬間。
不意にジルダは左腕からガトリングガンを切り離して地面に転がし、両手を上げた。
降参、ということらしい。
「……ふーん?」
警戒は解かないままメイプルは歩み寄り、スパイラルフィンの切っ先をジルダの首に突き付ける。
気を抜いた瞬間、ナイフを投げられて麻痺される恐れがあるからだ。
そうして、瞬く間にジルダ以外の三人は打ち倒され、フェルテも解放された。
「ところがどっこーい!!」
不意に、どこからか女性の声が響いたかと思えば――太陽の逆光を背にメイプルが、猛スピードで落下しながらスパイラルフィンをジルダに叩き込もうと迫る。
「ッ!?」
しかしジルダの反応も早く、咄嗟にその場から飛び退く。
一拍の後にスパイラルフィンが地面に叩き付けられ、
「はっ!?どこから……」
リーダーは突然のメイプルの奇襲に混乱し――
「メイプルさんナイス!」
それを合図にしたかのように、アロウはワイルドカットラスを抜いてリーダーに迫り、全くなんの防備もしていなかった相手に遠慮なく叩き込んだ。
斬り裂かれたリーダーはプレイヤーキルされ、テクスチャになって消失した。
「カノラさん、フェルテを!」
「うんっ!」
カノラは、フェルテを巻き込まないようにライトサブマシンガンを連射、二人いた内の一人を撃破する。
「てめっ、よくも……!」
ようやくになって、『ハメられたのは自分達だった』と気付いて、カノラにライフルを向けようとしたが、その瞬間に彼の側頭部に銛が突き刺さり、撃破される。
当然、その銛を放ったのはルナである。
種を明かせばなんのことはない。
このエリアが陸路と水路の両方に繋がっていることに気付いたアロウは、敢えて二手に分かれる作戦を取った。
最初にアロウと、相手に顔を知られているカノラが二人だけで相手の矢面に立って陽動を行い、その間にルナとメイプルが海路から回り込む。
注意がアロウとルナに向けられたところへメイプルが奇襲、混乱しているところをルナも続いてフェルテを奪還する……そんな作戦だった。
唯一誤算があったとすれば、ジルダが最初のメイプルの奇襲を回避したことだろう。
そのジルダを追い詰めようとしていたメイプルだが、ジルダは距離を置きながら左腕のガトリングガンを向け、轟音と共にシリンダーを回転させ、無数の銃弾を吐き出す。
「うわっ、とっとっ……!」
咄嗟にスラスターを使ったバックホバーで蛇行してガトリングガンの弾幕を回避していくメイプルだが、彼女の回避先すら巻き込むほどの弾幕に、メイプルの装甲に銃弾が掠めて火花を散らす。
「くっ、けっこう強いね……?」
どうにか接近戦に持ち込みたいメイプルに、ジルダは弾切れを気にする必要はないと言わんばかりにガトリングガンを撃ちまくってくる。
牽制の飛び道具すら持たないメイプルに、重火力を持つ相手との相性は悪いとしか言えない。
接近を試みて、慌てて回避するを繰り返すこと二十秒ほどが過ぎた瞬間。
不意にジルダは左腕からガトリングガンを切り離して地面に転がし、両手を上げた。
降参、ということらしい。
「……ふーん?」
警戒は解かないままメイプルは歩み寄り、スパイラルフィンの切っ先をジルダの首に突き付ける。
気を抜いた瞬間、ナイフを投げられて麻痺される恐れがあるからだ。
そうして、瞬く間にジルダ以外の三人は打ち倒され、フェルテも解放された。
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