92 / 159
勇気ある者達
90話 圧倒的火力
しおりを挟む
予想通りと言うべきか、ジルダが部屋に入った途端に扉は勢い良く閉じられる。
そして、部屋の中央で待っていたのは、巨大な蟹型のモンスター。
全身を赤い甲殻で覆い、一対の鈍器のようにも見える鋏、背中には腹部を守るための巻貝、触角を忙しなく蠢かせて、やって来た哀れな獲物を捉える。
「『アトミッククラブ』か……」
Dランクに相当する大型モンスターで、並の攻撃など跳ね返す堅い甲殻に、意外に素早い横歩き、鋏による重い一撃を放つ。
「あんまり時間かけてられないし……潰す!」
即座、ジルダは両手を懐に伸ばしてナイフを抜くと、手首のスナップを効かせてそれを放つ。
鋏を大きく見せて威嚇していたアトミッククラブの、脚の付け根に突き刺さると、途端にその巨体を痙攣させて動きを止める。
カノラやフェルテを麻痺させたものと同じ投げナイフだ。
即座にヘビーガトリングガンを向け、ドガガガガガッ、と言う轟音と共に砲身が回転を始め、大口径の銃弾を速射し、空薬莢を吐き出していく。
この回転式多連装重機銃の破壊力は、通常の実弾のライフルとは比較にならない。
一発一発は通常のライフルの方が威力はあるものの、毎秒数十発を連射するそれらは一斉に無防備なアトミッククラブに襲いかかり、堅牢な甲殻を次々に喰い破っていく。
僅か数秒でアトミッククラブは麻痺から回復したが、予想外の攻撃力を前に慌てたように鋏を盾のようにして銃弾を防ぐ。
けれど、防御されているにも関わらず、ジルダはヘビーガトリングガンを撃ち続け、それどころかその上から肩口辺りに増設されているマシンキャノンも連射する。
ただでさえ甲殻にダメージを与えるヘビーガトリングガンの上からさらに追撃でマシンキャノンまで重なるのだ。
アトミッククラブの鈍器のような鋏に、徐々に綻びが生じ始め、ついにその防御を突き破られ、アトミッククラブは大きく仰け反る。
ヘビーガトリングガンとマシンキャノンの連射を止めないままに、ジルダはさらに両肩と両足のポッドを開く。
今回のこれはミサイルではなく魚雷だが、それを直接発射する。
水中ではないため、単なる無誘導爆弾にしかならないが、炸裂時の威力はそのままだ、多数の魚雷がアトミッククラブの顔面に着弾、炸裂していく。
爆風の中にも容赦なく銃弾を撃ち込み続けるジルダ。
爆煙が晴れた頃には、もう触角は機能を停止し、断末魔も上げ終えたアトミッククラブが、ズタズタになった口蓋から泡を吹き漏らしていた。
アトミッククラブ、撃破。
「ま、こんなもんかしらね」
ジルダはヘビーガトリングガンの装甲の一部を開くと、その内部の弾倉を切り離し、そこへアイテムボックスから取り出した新しい弾倉をセットする。
マシンキャノンも同じく弾倉を入れ替え、魚雷はポッドごと入れ替える。
一見するとこの重火力は強いように見えるが、装備の重量が重量だけあって機動性に難があり、しかも弾薬にかかるコストも馬鹿にならないものだ。
普通のライフルの弾倉なら初心者でもお手頃価格だが、ヘビーガトリングガンのそれは文字通り桁違いだ。
ミサイルや魚雷なども消耗品なため、クエストの前には予備の弾薬を複数用意しなくてはならない、とんだ金食い虫である。
それはともかくとして、アトミッククラブの消失と同時に現れた、青い宝箱。
ジルダは何も警戒することなくそれを開き、水色のオーブを入手する。
「これで二つ目っと」
オーブを無事に入手したので、ジルダは開かれた扉を後にした。
そして、部屋の中央で待っていたのは、巨大な蟹型のモンスター。
全身を赤い甲殻で覆い、一対の鈍器のようにも見える鋏、背中には腹部を守るための巻貝、触角を忙しなく蠢かせて、やって来た哀れな獲物を捉える。
「『アトミッククラブ』か……」
Dランクに相当する大型モンスターで、並の攻撃など跳ね返す堅い甲殻に、意外に素早い横歩き、鋏による重い一撃を放つ。
「あんまり時間かけてられないし……潰す!」
即座、ジルダは両手を懐に伸ばしてナイフを抜くと、手首のスナップを効かせてそれを放つ。
鋏を大きく見せて威嚇していたアトミッククラブの、脚の付け根に突き刺さると、途端にその巨体を痙攣させて動きを止める。
カノラやフェルテを麻痺させたものと同じ投げナイフだ。
即座にヘビーガトリングガンを向け、ドガガガガガッ、と言う轟音と共に砲身が回転を始め、大口径の銃弾を速射し、空薬莢を吐き出していく。
この回転式多連装重機銃の破壊力は、通常の実弾のライフルとは比較にならない。
一発一発は通常のライフルの方が威力はあるものの、毎秒数十発を連射するそれらは一斉に無防備なアトミッククラブに襲いかかり、堅牢な甲殻を次々に喰い破っていく。
僅か数秒でアトミッククラブは麻痺から回復したが、予想外の攻撃力を前に慌てたように鋏を盾のようにして銃弾を防ぐ。
けれど、防御されているにも関わらず、ジルダはヘビーガトリングガンを撃ち続け、それどころかその上から肩口辺りに増設されているマシンキャノンも連射する。
ただでさえ甲殻にダメージを与えるヘビーガトリングガンの上からさらに追撃でマシンキャノンまで重なるのだ。
アトミッククラブの鈍器のような鋏に、徐々に綻びが生じ始め、ついにその防御を突き破られ、アトミッククラブは大きく仰け反る。
ヘビーガトリングガンとマシンキャノンの連射を止めないままに、ジルダはさらに両肩と両足のポッドを開く。
今回のこれはミサイルではなく魚雷だが、それを直接発射する。
水中ではないため、単なる無誘導爆弾にしかならないが、炸裂時の威力はそのままだ、多数の魚雷がアトミッククラブの顔面に着弾、炸裂していく。
爆風の中にも容赦なく銃弾を撃ち込み続けるジルダ。
爆煙が晴れた頃には、もう触角は機能を停止し、断末魔も上げ終えたアトミッククラブが、ズタズタになった口蓋から泡を吹き漏らしていた。
アトミッククラブ、撃破。
「ま、こんなもんかしらね」
ジルダはヘビーガトリングガンの装甲の一部を開くと、その内部の弾倉を切り離し、そこへアイテムボックスから取り出した新しい弾倉をセットする。
マシンキャノンも同じく弾倉を入れ替え、魚雷はポッドごと入れ替える。
一見するとこの重火力は強いように見えるが、装備の重量が重量だけあって機動性に難があり、しかも弾薬にかかるコストも馬鹿にならないものだ。
普通のライフルの弾倉なら初心者でもお手頃価格だが、ヘビーガトリングガンのそれは文字通り桁違いだ。
ミサイルや魚雷なども消耗品なため、クエストの前には予備の弾薬を複数用意しなくてはならない、とんだ金食い虫である。
それはともかくとして、アトミッククラブの消失と同時に現れた、青い宝箱。
ジルダは何も警戒することなくそれを開き、水色のオーブを入手する。
「これで二つ目っと」
オーブを無事に入手したので、ジルダは開かれた扉を後にした。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
大和型戦艦、異世界に転移する。
焼飯学生
ファンタジー
第二次世界大戦が起きなかった世界。大日本帝国は仮想敵国を定め、軍事力を中心に強化を行っていた。ある日、大日本帝国海軍は、大和型戦艦四隻による大規模な演習と言う名目で、太平洋沖合にて、演習を行うことに決定。大和、武蔵、信濃、紀伊の四隻は、横須賀海軍基地で補給したのち出港。しかし、移動の途中で濃霧が発生し、レーダーやソナーが使えなくなり、更に信濃と紀伊とは通信が途絶してしまう。孤立した大和と武蔵は濃霧を突き進み、太平洋にはないはずの、未知の島に辿り着いた。
※ この作品は私が書きたいと思い、書き進めている作品です。文章がおかしかったり、不明瞭な点、あるいは不快な思いをさせてしまう可能性がございます。できる限りそのような事態が起こらないよう気をつけていますが、何卒ご了承賜りますよう、お願い申し上げます。
エリクサーは不老不死の薬ではありません。~完成したエリクサーのせいで追放されましたが、隣国で色々助けてたら聖人に……ただの草使いですよ~
シロ鼬
ファンタジー
エリクサー……それは生命あるものすべてを癒し、治す薬――そう、それだけだ。
主人公、リッツはスキル『草』と持ち前の知識でついにエリクサーを完成させるが、なぜか王様に偽物と判断されてしまう。
追放され行く当てもなくなったリッツは、とりあえず大好きな草を集めていると怪我をした神獣の子に出会う。
さらには倒れた少女と出会い、疫病が発生したという隣国へ向かった。
疫病? これ飲めば治りますよ?
これは自前の薬とエリクサーを使い、聖人と呼ばれてしまった男の物語。
大絶滅 2億年後 -原付でエルフの村にやって来た勇者たち-
半道海豚
SF
200万年後の姉妹編です。2億年後への移住は、誰もが思いもよらない結果になってしまいました。推定2億人の移住者は、1年2カ月の間に2億年後へと旅立ちました。移住者2億人は11万6666年という長い期間にばらまかれてしまいます。結果、移住者個々が独自に生き残りを目指さなくてはならなくなります。本稿は、移住最終期に2億年後へと旅だった5人の少年少女の奮闘を描きます。彼らはなんと、2億年後の移動手段に原付を選びます。
『ミッドナイトマート 〜異世界コンビニ、ただいま営業中〜』
KAORUwithAI
ファンタジー
深夜0時——街角の小さなコンビニ「ミッドナイトマート」は、異世界と繋がる扉を開く。
日中は普通の客でにぎわう店も、深夜を回ると鎧を着た騎士、魔族の姫、ドラゴンの化身、空飛ぶ商人など、“この世界の住人ではない者たち”が静かにレジへと並び始める。
アルバイト店員・斉藤レンは、バイト先が異世界と繋がっていることに戸惑いながらも、今日もレジに立つ。
「袋いりますか?」「ポイントカードお持ちですか?」——そう、それは異世界相手でも変わらない日常業務。
貯まるのは「ミッドナイトポイントカード(通称ナイポ)」。
集まるのは、どこか訳ありで、ちょっと不器用な異世界の住人たち。
そして、商品一つひとつに込められる、ささやかで温かな物語。
これは、世界の境界を越えて心を繋ぐ、コンビニ接客ファンタジー。
今夜は、どんなお客様が来店されるのでしょう?
※異世界食堂や異世界居酒屋「のぶ」とは
似て非なる物として見て下さい
はずれスキル念動力(ただしレベルMAX)で無双する~手をかざすだけです。詠唱とか必殺技とかいりません。念じるだけで倒せます~
さとう
ファンタジー
10歳になると、誰もがもらえるスキル。
キネーシス公爵家の長男、エルクがもらったスキルは『念動力』……ちょっとした物を引き寄せるだけの、はずれスキルだった。
弟のロシュオは『剣聖』、妹のサリッサは『魔聖』とレアなスキルをもらい、エルクの居場所は失われてしまう。そんなある日、後継者を決めるため、ロシュオと決闘をすることになったエルク。だが……その決闘は、エルクを除いた公爵家が仕組んだ『処刑』だった。
偶然の『事故』により、エルクは生死の境をさまよう。死にかけたエルクの魂が向かったのは『生と死の狭間』という不思議な空間で、そこにいた『神様』の気まぐれにより、エルクは自分を鍛えなおすことに。
二千年という長い時間、エルクは『念動力』を鍛えまくる。
現世に戻ったエルクは、十六歳になって目を覚ました。
はずれスキル『念動力』……ただしレベルMAXの力で無双する!!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる