星の王〜能力覚醒で無双開始。もう遅いなんて事ないから首を洗って待ってろよ殺してやるからな。

草間保浩

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第四十七話

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 南、まだまだ聖法国までの道のりは二割程度しか進んでいないが、一度食料やらの調達のために大きな街に辿り着いた。

「あ~しんど、マジで長かった。」
「セナとの旅楽しかったよ?私はまだまだ続けていて大丈夫かな。」
「わ、私は少し、ちょっと疲れました。」

 会話の話題は数日で尽きたし、歩きの暇を潰せるものは少ない。
挙句、【四季スライム】のお手玉の技術が上達してしまう始末。
 
「スキルで遊ぶのは良いけど、あんまりスライムたちが嫌なことはしちゃだめだよ。」

 と忠告されてからは控え目にしていたが。


 到着した街はボロニルという名前の鉱山の近くにある街らしく、鍛冶業が盛んな土地らしい。
 鍛冶職が集まり質の高い武具防具を作り、冒険者はそれを目的としてより質の高い鉱石を求めて鉱山を掘り進めるらしい。

 セナ達がここに着いたのは完全に偶然だが、それでもセナは少しの間滞在するつもりになっていた。


「剣を作ってもらうつもり。二人も、欲しい物があれば言ってくれ。俺が金を稼ぐ。」


 セナのメイン武器は剣。唯一使えるランク2魔法の【一閃】は、剣でこそ最大の威力を発揮する。

 だからこそ、十分な性能の剣を求めているし、それとは別に使い捨ての剣が欲しい。

「【異空箱】のお陰で物の量は気にしなくてよくなったからな。できれば百本くらい買いたい。」
「でしたら、数週間ほどこの街で活動して、冒険者としてお金を稼ぎつつ、剣の依頼を行うことにしましょうか。」
「セナ、奴隷とかも見ておく?良いスキル持ちなら確保しておくに越したことないと思うけど。」
「それは俺の方で、もしかしたら同行者が増えるかもしれないが、そん時はよろしく。」

 とにもかくにも、三人で宿に行き部屋を確保して街の観察を始める。

◇◆◇

 三人で半日ほどぶらぶら歩きまわった結果。

街には錬金ギルド、商業ギルド、冒険者ギルドがある。
鉱山に近い大通りには露店が多く、中心部と鉱山側から離れれば離れるほど治安が悪い裏通りになっている。
 
 鉱山に近いと言っても、鉱山と街の間には三つのギルドが建っていて、そこを通してしか鉱山には入れないし近づけないらしい。

 鍛冶師の多くは錬金ギルド所属らしい。

 セナの耳情報をまとめると、
 
 錬金ギルドは一番の鍛冶師がマスターを務める完全実力主義。少数ながら錬金術師はいるが、鍛冶師よりも明確に地位が低い。
 その錬金ギルドの現マスター、ロヴロ・ボロニルマスターは神器とすら呼べる武器を作れる鍛冶師で、国の中で五指に入る実力者とのこと。

 商業ギルドは売買の仲介程度の役割で、錬金と冒険者の二つのギルドの緩衝材として機能しているらしく、特別な権力等は持ち合わせていない。
 少なくとも、サンクトルのような組織は無いらしい。

 冒険者ギルドの方は鉱山での採掘がメイン業務なせいか、戦闘での実力者は少なくその代わり、採掘のためのスキル持ちが重宝されるらしい。
 ランク意識は薄く、個人を識別する珍しい冒険者ギルドだ。

 その中で特に有名なのが、【ダウジング】【浄化】【聖域】と呼ばれる三人の冒険者らしい。
 全員【固有スキル】持ちらしく、その通称がそのまま【固有スキル】の名前らしいが、その詳細までは聞き分けられなかった。
 

 セナ達は、宿でいろいろ話し合い悩む。

「【錬金】とか【鍛冶】なんかのスキルが手に入れば、鍛冶師を頼る必要もないんだけど。」
「ここで暮らす人たちは俺にとってただの他人だ。明確に悪人ってわけでもなかったら、スキルを奪うようなことはできない。」

 鍛冶で生計を立てている鍛冶師からそのスキルを奪うのは、人生を奪うのと同義だと考えたセナは、それだけはしないと別の案を考える。

「悪人から奪えるなら、犯罪奴隷からスキルを奪ったら?」
「お、おう、それはその、そうするかもだけど。多分かなり先の話だ。」

 最初の一歩は、おそらく鉱山での採掘から始めることになるだろう。
 セナはそういうことが初めてだが、体力にもスキルにも自信はある。

前のギルドの身分証を使うか、それとも新しく登録しなおすか。

 少し考えたうえで、前のギルドのセナとして受付に行くことに決めた。

 鉱山鍛冶街ボロニルでの活動は、その瞬間始まった。
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