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第27話 彼方のおうちに行ったった!(つくし視点)
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※※しばらくつくしちゃん視点になります! やったー!※※
待ちに待った土曜が、来たーーーっ!
彼方の家に押しかけ訪問、やったー!
車に乗って待ち合わせ場所までもうすぐって所だけど、楽しみが止まらないよーーー!
「つくしったらもうさっきからニヤニヤが止まらないみたいじゃん~。そんなに彼方っちの家に行くのが楽しみなのぉ?」
「そりゃもー! 彼方の秘密が満載の場所ですからなぁうへへへ!」
「かの地に魔王生誕の秘密が隠されているならば当然よね……!」
魔王? よくわかんない!
けど男子の家に行くの初めてだし、なんだかすっごい嬉しい!
「あたしね、実は夢があるんだー!」
「何さーつくし、いきなり」
「男子の家に遊びに行ったらベッド下を探るっていう夢がね!」
「やめたげてぇ! 彼方っちの心が壊れちゃうかもしれないからぁ!」
やっぱり男子の家といったらベッド下は調べなきゃだめだよね!
えっちな本とかあったら絶対楽しくなると思うんだ!
「まったく、つくしは男子を一体なんだと思っているんだ……何か発見したら先生にも見せてくれ」
「いえっさー!」
「やべーわ。彼方っち今日が命日かもしんない」
紅先生も楽しみみたいだし、モモパイセンもワクワクしてる。
なんで澪奈パイセンが落胆してるのかはわからないけど、心ではきっと楽しみにしているに違いない!
景色はもう見た事ない街並み。
お店も見えないし、住宅街なのかな? 楽しめる場所は少なそう。
だとしたら彼方の家で一杯楽しまなきゃ損だもんー!
「お、待ち合わせ場所が見えてきたぞ」
「あ、あれ彼方っちじゃね?」
「おーい、彼方ーっ!」
あ、彼方が気付いて手を振ってくれた!
待ち合わせ場所は公園みたいだ。
ちょっと大きいのか、駐車場もあるっぽい。
「車はここに停めていいのか?」
「父さんはそれでいいって言ってたから多分大丈夫っす」
でもなんで彼方の家に直接呼ばないんだろう?
車を停める所が無いとかなのかな。
車を降りて周りを見たら、どこの家も結構古いおうちばかりだ。
土地も広めの所ばかりだし、畑もいっぱい見えるからなんだか田舎って雰囲気。
昔百姓さんが暮らしていた場所なのかな?
「じゃあはぐれないように付いてきてください」
うーん、広々としているから迷いそうな感じは無いんだけどなー。
言われて付いていったら、たしかに石垣の多い場所にはきたけどさー。
といっても結構道を曲がるなぁ。
ずいぶんと入り組んだ場所に住んでいるのかな、帰り道がもうわからないや。
……あれ?
この標識、さっきも見たような?
ううん、これだけじゃない。あの先の標識もそうだ。
なんだかまるでずっと同じところをぐるぐると回っているような……。
パイセン達は気付いていないみたいだけど。
ま、いっか!
「あ、この表札! 間宮って書いてある!」
「あ、うん。ポストはちょっと遠目に置いてあるからさ」
「なぁんで家の前に置かないのぉ……」
「さぁ?」
なかなか不思議ですなぁ彼方の家は!
「まぁ遠目っていう割にはもう玄関じゃんー! あ、ワンちゃんいるー!」
「――え? ちょっと待って、あれ、なんでみんなここまで来れてるの!?」
「何言ってるんさー彼方っち。家があったら来られるもんじゃね?」
「え、ま、まぁそうだけどさ」
「いやーいい面構えですなーこの子! ちょっとワンちゃんにしてはシュッとしてモコォってる感じですが!」
「えッ!? つくし、コンが見えるのか!? つかいつの間にか撫でてるゥ!?」
何言ってるんだろ彼方?
見えない訳がないじゃないのーこのボリューミーな毛玉の塊が!
やだーなにこの子、近くで見たらちょーかわいいー!
膝下くらいの小ささなのに毛が長くてモッコモコでぇ!
それに何、よく見たら尻尾も三本くらいあるように見えるしー、体より大きいってどういう事ぉーーーッ!!!
「キュッ! キュッ!」
「鳴き声もかっわ!!! そしてたまりませんなぁこのボリューム!」
「コンは『やめろ小娘、ボクに馴れ馴れしく触るんじゃない!』って嫌がってるけど?」
「その割にはお腹を出して気持ちよさそうに撫でられていますが!?」
「ああああそうだった、コンはお腹を撫でられるのが大好きだったぁぁぁ!」
コンちゃんっていうのかぁ、とても素直な子でいいなぁ!
やっば、お持ち帰りしたいよぉー! なにこの愛くるしさ!
もう抱っこしたいぃぃぃ!!!
「という訳で抱っこしたらいい感じにフィットしました」
「どういう訳だよ。よしコン、一緒に行くからこっちに来い」
なるほど、コンちゃんは屋内もオーケーな子ときましたか。
これは彼方家、なかなかにポイントが高いですな!
あ、でも彼方の差し出した手をコンちゃんが肉球で押し返した。
「あ、コンてっめ!」
「ふふふ、どうやらあたしが抱いた方が居心地がいいようですなぁ! ぎゅーっ!」
「キュ!」
「このエロギツネめぇ……!」
ん、この子は犬じゃないの? キツネだったんだ。
もしかしたらキツネって初めて見るかも。
この辺りにもいるのかな? 関東だけど。
「ま、まぁいいや、みんながここまで来れただけで充分だし。じゃあみんなこっちにきて」
「「「はーい!」」」
あ、彼方が家の中に入っていく。
今どき珍しい木枠の引き戸式玄関だ。
家自体もちょっと歴史を感じるなぁ。
土地自体はそこまで広くなさそう。
玄関前は車が入れるくらいのスペースはあるみたいだけど。
なのになんでここまで呼ばないの? 謎過ぎる~!
待ちに待った土曜が、来たーーーっ!
彼方の家に押しかけ訪問、やったー!
車に乗って待ち合わせ場所までもうすぐって所だけど、楽しみが止まらないよーーー!
「つくしったらもうさっきからニヤニヤが止まらないみたいじゃん~。そんなに彼方っちの家に行くのが楽しみなのぉ?」
「そりゃもー! 彼方の秘密が満載の場所ですからなぁうへへへ!」
「かの地に魔王生誕の秘密が隠されているならば当然よね……!」
魔王? よくわかんない!
けど男子の家に行くの初めてだし、なんだかすっごい嬉しい!
「あたしね、実は夢があるんだー!」
「何さーつくし、いきなり」
「男子の家に遊びに行ったらベッド下を探るっていう夢がね!」
「やめたげてぇ! 彼方っちの心が壊れちゃうかもしれないからぁ!」
やっぱり男子の家といったらベッド下は調べなきゃだめだよね!
えっちな本とかあったら絶対楽しくなると思うんだ!
「まったく、つくしは男子を一体なんだと思っているんだ……何か発見したら先生にも見せてくれ」
「いえっさー!」
「やべーわ。彼方っち今日が命日かもしんない」
紅先生も楽しみみたいだし、モモパイセンもワクワクしてる。
なんで澪奈パイセンが落胆してるのかはわからないけど、心ではきっと楽しみにしているに違いない!
景色はもう見た事ない街並み。
お店も見えないし、住宅街なのかな? 楽しめる場所は少なそう。
だとしたら彼方の家で一杯楽しまなきゃ損だもんー!
「お、待ち合わせ場所が見えてきたぞ」
「あ、あれ彼方っちじゃね?」
「おーい、彼方ーっ!」
あ、彼方が気付いて手を振ってくれた!
待ち合わせ場所は公園みたいだ。
ちょっと大きいのか、駐車場もあるっぽい。
「車はここに停めていいのか?」
「父さんはそれでいいって言ってたから多分大丈夫っす」
でもなんで彼方の家に直接呼ばないんだろう?
車を停める所が無いとかなのかな。
車を降りて周りを見たら、どこの家も結構古いおうちばかりだ。
土地も広めの所ばかりだし、畑もいっぱい見えるからなんだか田舎って雰囲気。
昔百姓さんが暮らしていた場所なのかな?
「じゃあはぐれないように付いてきてください」
うーん、広々としているから迷いそうな感じは無いんだけどなー。
言われて付いていったら、たしかに石垣の多い場所にはきたけどさー。
といっても結構道を曲がるなぁ。
ずいぶんと入り組んだ場所に住んでいるのかな、帰り道がもうわからないや。
……あれ?
この標識、さっきも見たような?
ううん、これだけじゃない。あの先の標識もそうだ。
なんだかまるでずっと同じところをぐるぐると回っているような……。
パイセン達は気付いていないみたいだけど。
ま、いっか!
「あ、この表札! 間宮って書いてある!」
「あ、うん。ポストはちょっと遠目に置いてあるからさ」
「なぁんで家の前に置かないのぉ……」
「さぁ?」
なかなか不思議ですなぁ彼方の家は!
「まぁ遠目っていう割にはもう玄関じゃんー! あ、ワンちゃんいるー!」
「――え? ちょっと待って、あれ、なんでみんなここまで来れてるの!?」
「何言ってるんさー彼方っち。家があったら来られるもんじゃね?」
「え、ま、まぁそうだけどさ」
「いやーいい面構えですなーこの子! ちょっとワンちゃんにしてはシュッとしてモコォってる感じですが!」
「えッ!? つくし、コンが見えるのか!? つかいつの間にか撫でてるゥ!?」
何言ってるんだろ彼方?
見えない訳がないじゃないのーこのボリューミーな毛玉の塊が!
やだーなにこの子、近くで見たらちょーかわいいー!
膝下くらいの小ささなのに毛が長くてモッコモコでぇ!
それに何、よく見たら尻尾も三本くらいあるように見えるしー、体より大きいってどういう事ぉーーーッ!!!
「キュッ! キュッ!」
「鳴き声もかっわ!!! そしてたまりませんなぁこのボリューム!」
「コンは『やめろ小娘、ボクに馴れ馴れしく触るんじゃない!』って嫌がってるけど?」
「その割にはお腹を出して気持ちよさそうに撫でられていますが!?」
「ああああそうだった、コンはお腹を撫でられるのが大好きだったぁぁぁ!」
コンちゃんっていうのかぁ、とても素直な子でいいなぁ!
やっば、お持ち帰りしたいよぉー! なにこの愛くるしさ!
もう抱っこしたいぃぃぃ!!!
「という訳で抱っこしたらいい感じにフィットしました」
「どういう訳だよ。よしコン、一緒に行くからこっちに来い」
なるほど、コンちゃんは屋内もオーケーな子ときましたか。
これは彼方家、なかなかにポイントが高いですな!
あ、でも彼方の差し出した手をコンちゃんが肉球で押し返した。
「あ、コンてっめ!」
「ふふふ、どうやらあたしが抱いた方が居心地がいいようですなぁ! ぎゅーっ!」
「キュ!」
「このエロギツネめぇ……!」
ん、この子は犬じゃないの? キツネだったんだ。
もしかしたらキツネって初めて見るかも。
この辺りにもいるのかな? 関東だけど。
「ま、まぁいいや、みんながここまで来れただけで充分だし。じゃあみんなこっちにきて」
「「「はーい!」」」
あ、彼方が家の中に入っていく。
今どき珍しい木枠の引き戸式玄関だ。
家自体もちょっと歴史を感じるなぁ。
土地自体はそこまで広くなさそう。
玄関前は車が入れるくらいのスペースはあるみたいだけど。
なのになんでここまで呼ばないの? 謎過ぎる~!
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