368 / 1,197
第十二節「折れた翼 友の想い 希望の片翼」
~日誌に秘められし真実~
しおりを挟む
「ジヨヨさん、日誌持ってきました!!」
日誌を手に入れたその勢いのまま、勇がジヨヨ村長の家へと跳び入る。
その余りの早さ、勢い故か、堪らず村長の口から茶が吹き出す事に。
「な、なんじゃーい!? もう持ってきたんかいな!?」
「はいっ!!」
「お、おぬの家は相当近いトコにでもあるんやな……」
さすがの一時間未満達成は他の者さえ度肝を抜くのに充分過ぎた。
初邂逅の時と同様、再来訪は明日かなと思っていただけに。
しかしそこはジヨヨ、どうやら下準備だけはちゃんと済ませていたらしい。
「ま、ええわ。その日誌の件はバノ達に伝えとるでの。そいつを彼奴等に見せたってぇな。そうすりゃ何とかしてくれるやろ」
「え、バノさん達が……? わ、わかりました、行ってきますッ!!」
どうやら残すは日誌だけだった様だ。
つまりこれがあれば問題は全て解決するのだという。
と、わかればもう行動は早かった。
やってきた時の勢いはまだ留まる所を知らない。
勇が再び疾風の如く跳び去っていく。
扉が閉まる事さえ確認しないままに。
なので直後には扉が閉まりきらずに「ギギィ」と開かれて。
するとたちまち冷たい風が入り込み、ジヨヨの赤鼻を容赦無く突く。
「ぶぇっくしょぉい!! ったく、扉くらいちゃんと閉めてかんかーい!」
しかし訴えようとももはや無駄である。
勇は既に声も届かない場所に去ったので。
これは静観していた事への報いか。
あるいは只の甲斐性の無さ故か。
ジヨヨはそんなやり場の無い虚しさに苛まれて。
ただただ眉間を寄せつつ、自ら扉を閉める以外に出来る事はなかったという。
それで勇はと言えば、勢いのままにもう工房へ。
ただいま整理中だったバノ達もジヨヨ同様に驚くばかりだ。
「んな……お前さん随分とまぁ早い登場やんけ」
「さすがは勇さんッスね、うぴぴ」
ただ、こちらは勇の性格をよく知っている訳で。
驚きはするものの、半ば呆れにも近い様子での歓迎である。
その中でバノが催促する様に腕を伸ばしていて。
応えて差し出された日記を摘まむ様にして受け取る。
それでカプロと共に大机の前へと腰を掛け、早速冊子を開き始めた。
すると間も無く揃ってウンウンと頷く姿が。
どうやら中身はバノ達なら普通に読む事が出来るらしい。
「あ、やっぱりカプロにも読めるんだな」
「うん、これはボクらの里にもある言葉を使ってるッスからね」
というのも、勇はグゥの日誌の中身を未だ殆ど把握しきれていない。
エウリィに【オーダラ語】は教えてもらったが、それでも読む事は出来なくて。
何でも、書かれた文字は一般言語とは形体が全く異なるのだそうな。
どちらかと言えば一部の魔剣に刻まれた象形文字に近いという。
だけどフェノーダラの知識陣ではその文字も解読出来ないのだとか。
余りにも古過ぎて資料が残っていないから。
でもバノ達はしっかりと読めている。
アルライの里ではきっと、そんな昔の言葉が今も残り続けているのだろう。
もしかしたらグゥの故郷であるエウバの里も同様にして。
だから日誌の中に書かれた事はジヨヨとバノしか知らない。
それにわざわざその翻訳の為に赴くのも何だか悪くて。
お陰で勇にとっての中身はまだ謎だらけだという訳だ。
「こ、これは……!?」
しかしそんな謎に触れたカプロが突如として唸りを上げる。
まるで子供とは思えない真剣な表情と共に。
「驚いたぁろ?」
「これは凄いッス……」
それはとある頁へと辿り着いた時からだった。
まだまだ空白から開いて十数頁くらいの所だったのだが。
それでも書かれた内容に驚きを隠せなくて。
その所為か、ページをめくる手が途端に遅くなる。
二人がまるで食い入る様に見つめ始めたからだ。
そしてある程度を読み解くと、たちまちカプロの手から冊子が閉じられる事に。
「何がわかったんだ……?」
それでバノとカプロが上下顔を合わせて頷いていて。
今度は勇へと揃って視線を向ける。
今まで見た事も無い様な真剣なまなざしを。
「とんでもねぇ事ッス。グゥって人がなんでこの日誌を守ろうとしていたのかが痛い程わかるくらいのね」
「えっ……」
「恐らく、ワシらが同じ境遇だったらきっと同じ様にしてたやろなぁ。この日誌にゃそれくらいの価値と危険性が描き込まれとるっちゅうこっちゃ」
「それってどういう……」
それだけ日誌に書かれた事が大事だから。
命を張ってまで守り抜かなければならない程に。
この日誌を見失うだけで、個人の命以上の危険性が露出してしまうからこそ。
「ここに書かれているのは、魔剣の製造方法なんスよ……!」
「なッ!?」
そう、日誌にはなんと魔剣の造り方が記載されていたのだ。
一歩間違えれば戦争をより過酷にしてしまいかねない情報が。
一本あれば魔者を何百と抹殺出来る魔剣。
そんな物が量産されてしまえばどうなるか。
間違い無く人間か魔者のどちらかが滅ぶだろう。
表世界ではそれくらいの怨恨が広まっているから。
どちらかを滅ぼしきってもおかしくないくらいの。
だからグゥは自身と共に日誌を消し去るつもりだった。
それで勇達に殺してくれと懇願した。
「恐らくグゥさんはボクらみたいに、魔剣製造を伝承する末裔だったんスね」
「だから危険性もわかっとったんやろな。前置きの文からそれがひしひしと伝わってくるようやったわ」
「どんな事が書いてあったんです?」
だけど勇と出会って、人とも仲良くなれる事を知って。
そう導いてくれてた勇ならばきっと日誌を正しく扱ってくれると信じてくれた。
お陰でその後、アルライの里とも親交を持てて。
アージやマヴォという仲間さえ増えて。
その結果、危険だった情報は勇の為に正しく開示される事となったのである。
『この伝承を受け継ぐ者へ。魔剣とは心を映す手鏡である。手にした時から行い見えし自分自身である。なれば造る事を選びし時は与える者を見よ。そして心せよ。その刃が己の胸へと突き刺される覚悟を以て。そう在らぬならば今すぐこの書を棄て、永久に封印せしものと知れ』
もし勇が危険人物ならば、ジヨヨもバノもこの情報を開示しなかっただろう。
例えみせしめに殺される様な事があっても。
それがこの日誌を読んだ者の責務なのだから。
信頼する者以外に開示してはいけない。
でなければ胸を刺される事になるのは自分なのだと。
恐ろしい話だが、これは現代でも言える事だ。
見返りを求めて裏仕事をこなしても、返って来たのは弾丸だった、など。
信用する相手を間違えれば命取りにもなりかねない技術だから尚さらに。
「まぁそれでも勇殿なら問題なかろぉ」
「そうッスね。ボク、勇さんなら全然信じていいと思うッス」
「そ、それじゃあ……!!」
でもジヨヨもバノも、そしてカプロも勇を信じた。
だから今、笑顔で応えてくれている。
勇はこの情報を絶対に受け取るべき人物なのだとして。
「出来るッスよ、勇さんの魔剣が。勇さんの為の魔剣が造れるんスよ!!」
まさか魔剣が造れるなんて思っても見なかっただろう。
フェノーダラ王国でもそんな話は一片も聞かなかったから。
それで今ある物に拘って何とかしようとしていて。
けど、もう既存の物に拘る必要は無い。
単に、勇は魔剣使いを辞めなくても済む様になったのだから。
失ったなら何度でも造ればいい。
そしてその土台は今この場に存在するからこそ。
「素人のボク達でもこの日誌があれば多分造れるハズッス。だからボク達に任せて欲しいッス。きっと立派な魔剣を造って見せるッスからね」
「カプロ……ありがとう、ありがとう……ッ!!」
例え製造経験は無くとも、槌を奮う経験ならば誰よりもある。
そんなバノとカプロならばすぐ造る事も出来るだろう。
そうわかっているからカプロも自信満々だ。
ホームステイの時と同じサイドサムズアップを見せつける程に。
今だけはそんなポージングがとても頼もしく見えてならない。
そのお陰でもう、勇は涙が止まらなかった。
感極まった感情のダムはここで遂に決壊してしまったらしい。
今までにも色々あったから、我慢も限界だった様だ。
「さぁ師匠、勇さんの為に魔剣を作るッスよ!! ボクも手伝うッス!!」
そんな勇を前にカプロが張り切って見せつける。
やはり頼られるという事は人の動力源となりうるという事か。
ならその期待を集めたバノはと言えば――
「んなぁの出来るわきゃねぇだろ」
二人の期待を他所に冷淡の一色である。
これには勇の感涙もズゴゴシュポンと涙腺へ帰っていく事に。
気合いを入れて指差していたカプロも据わった目を向けるばかりである。
どうやら製造方法がわかったからと言って、簡単に事が進む訳ではなさそうだ。
日誌を手に入れたその勢いのまま、勇がジヨヨ村長の家へと跳び入る。
その余りの早さ、勢い故か、堪らず村長の口から茶が吹き出す事に。
「な、なんじゃーい!? もう持ってきたんかいな!?」
「はいっ!!」
「お、おぬの家は相当近いトコにでもあるんやな……」
さすがの一時間未満達成は他の者さえ度肝を抜くのに充分過ぎた。
初邂逅の時と同様、再来訪は明日かなと思っていただけに。
しかしそこはジヨヨ、どうやら下準備だけはちゃんと済ませていたらしい。
「ま、ええわ。その日誌の件はバノ達に伝えとるでの。そいつを彼奴等に見せたってぇな。そうすりゃ何とかしてくれるやろ」
「え、バノさん達が……? わ、わかりました、行ってきますッ!!」
どうやら残すは日誌だけだった様だ。
つまりこれがあれば問題は全て解決するのだという。
と、わかればもう行動は早かった。
やってきた時の勢いはまだ留まる所を知らない。
勇が再び疾風の如く跳び去っていく。
扉が閉まる事さえ確認しないままに。
なので直後には扉が閉まりきらずに「ギギィ」と開かれて。
するとたちまち冷たい風が入り込み、ジヨヨの赤鼻を容赦無く突く。
「ぶぇっくしょぉい!! ったく、扉くらいちゃんと閉めてかんかーい!」
しかし訴えようとももはや無駄である。
勇は既に声も届かない場所に去ったので。
これは静観していた事への報いか。
あるいは只の甲斐性の無さ故か。
ジヨヨはそんなやり場の無い虚しさに苛まれて。
ただただ眉間を寄せつつ、自ら扉を閉める以外に出来る事はなかったという。
それで勇はと言えば、勢いのままにもう工房へ。
ただいま整理中だったバノ達もジヨヨ同様に驚くばかりだ。
「んな……お前さん随分とまぁ早い登場やんけ」
「さすがは勇さんッスね、うぴぴ」
ただ、こちらは勇の性格をよく知っている訳で。
驚きはするものの、半ば呆れにも近い様子での歓迎である。
その中でバノが催促する様に腕を伸ばしていて。
応えて差し出された日記を摘まむ様にして受け取る。
それでカプロと共に大机の前へと腰を掛け、早速冊子を開き始めた。
すると間も無く揃ってウンウンと頷く姿が。
どうやら中身はバノ達なら普通に読む事が出来るらしい。
「あ、やっぱりカプロにも読めるんだな」
「うん、これはボクらの里にもある言葉を使ってるッスからね」
というのも、勇はグゥの日誌の中身を未だ殆ど把握しきれていない。
エウリィに【オーダラ語】は教えてもらったが、それでも読む事は出来なくて。
何でも、書かれた文字は一般言語とは形体が全く異なるのだそうな。
どちらかと言えば一部の魔剣に刻まれた象形文字に近いという。
だけどフェノーダラの知識陣ではその文字も解読出来ないのだとか。
余りにも古過ぎて資料が残っていないから。
でもバノ達はしっかりと読めている。
アルライの里ではきっと、そんな昔の言葉が今も残り続けているのだろう。
もしかしたらグゥの故郷であるエウバの里も同様にして。
だから日誌の中に書かれた事はジヨヨとバノしか知らない。
それにわざわざその翻訳の為に赴くのも何だか悪くて。
お陰で勇にとっての中身はまだ謎だらけだという訳だ。
「こ、これは……!?」
しかしそんな謎に触れたカプロが突如として唸りを上げる。
まるで子供とは思えない真剣な表情と共に。
「驚いたぁろ?」
「これは凄いッス……」
それはとある頁へと辿り着いた時からだった。
まだまだ空白から開いて十数頁くらいの所だったのだが。
それでも書かれた内容に驚きを隠せなくて。
その所為か、ページをめくる手が途端に遅くなる。
二人がまるで食い入る様に見つめ始めたからだ。
そしてある程度を読み解くと、たちまちカプロの手から冊子が閉じられる事に。
「何がわかったんだ……?」
それでバノとカプロが上下顔を合わせて頷いていて。
今度は勇へと揃って視線を向ける。
今まで見た事も無い様な真剣なまなざしを。
「とんでもねぇ事ッス。グゥって人がなんでこの日誌を守ろうとしていたのかが痛い程わかるくらいのね」
「えっ……」
「恐らく、ワシらが同じ境遇だったらきっと同じ様にしてたやろなぁ。この日誌にゃそれくらいの価値と危険性が描き込まれとるっちゅうこっちゃ」
「それってどういう……」
それだけ日誌に書かれた事が大事だから。
命を張ってまで守り抜かなければならない程に。
この日誌を見失うだけで、個人の命以上の危険性が露出してしまうからこそ。
「ここに書かれているのは、魔剣の製造方法なんスよ……!」
「なッ!?」
そう、日誌にはなんと魔剣の造り方が記載されていたのだ。
一歩間違えれば戦争をより過酷にしてしまいかねない情報が。
一本あれば魔者を何百と抹殺出来る魔剣。
そんな物が量産されてしまえばどうなるか。
間違い無く人間か魔者のどちらかが滅ぶだろう。
表世界ではそれくらいの怨恨が広まっているから。
どちらかを滅ぼしきってもおかしくないくらいの。
だからグゥは自身と共に日誌を消し去るつもりだった。
それで勇達に殺してくれと懇願した。
「恐らくグゥさんはボクらみたいに、魔剣製造を伝承する末裔だったんスね」
「だから危険性もわかっとったんやろな。前置きの文からそれがひしひしと伝わってくるようやったわ」
「どんな事が書いてあったんです?」
だけど勇と出会って、人とも仲良くなれる事を知って。
そう導いてくれてた勇ならばきっと日誌を正しく扱ってくれると信じてくれた。
お陰でその後、アルライの里とも親交を持てて。
アージやマヴォという仲間さえ増えて。
その結果、危険だった情報は勇の為に正しく開示される事となったのである。
『この伝承を受け継ぐ者へ。魔剣とは心を映す手鏡である。手にした時から行い見えし自分自身である。なれば造る事を選びし時は与える者を見よ。そして心せよ。その刃が己の胸へと突き刺される覚悟を以て。そう在らぬならば今すぐこの書を棄て、永久に封印せしものと知れ』
もし勇が危険人物ならば、ジヨヨもバノもこの情報を開示しなかっただろう。
例えみせしめに殺される様な事があっても。
それがこの日誌を読んだ者の責務なのだから。
信頼する者以外に開示してはいけない。
でなければ胸を刺される事になるのは自分なのだと。
恐ろしい話だが、これは現代でも言える事だ。
見返りを求めて裏仕事をこなしても、返って来たのは弾丸だった、など。
信用する相手を間違えれば命取りにもなりかねない技術だから尚さらに。
「まぁそれでも勇殿なら問題なかろぉ」
「そうッスね。ボク、勇さんなら全然信じていいと思うッス」
「そ、それじゃあ……!!」
でもジヨヨもバノも、そしてカプロも勇を信じた。
だから今、笑顔で応えてくれている。
勇はこの情報を絶対に受け取るべき人物なのだとして。
「出来るッスよ、勇さんの魔剣が。勇さんの為の魔剣が造れるんスよ!!」
まさか魔剣が造れるなんて思っても見なかっただろう。
フェノーダラ王国でもそんな話は一片も聞かなかったから。
それで今ある物に拘って何とかしようとしていて。
けど、もう既存の物に拘る必要は無い。
単に、勇は魔剣使いを辞めなくても済む様になったのだから。
失ったなら何度でも造ればいい。
そしてその土台は今この場に存在するからこそ。
「素人のボク達でもこの日誌があれば多分造れるハズッス。だからボク達に任せて欲しいッス。きっと立派な魔剣を造って見せるッスからね」
「カプロ……ありがとう、ありがとう……ッ!!」
例え製造経験は無くとも、槌を奮う経験ならば誰よりもある。
そんなバノとカプロならばすぐ造る事も出来るだろう。
そうわかっているからカプロも自信満々だ。
ホームステイの時と同じサイドサムズアップを見せつける程に。
今だけはそんなポージングがとても頼もしく見えてならない。
そのお陰でもう、勇は涙が止まらなかった。
感極まった感情のダムはここで遂に決壊してしまったらしい。
今までにも色々あったから、我慢も限界だった様だ。
「さぁ師匠、勇さんの為に魔剣を作るッスよ!! ボクも手伝うッス!!」
そんな勇を前にカプロが張り切って見せつける。
やはり頼られるという事は人の動力源となりうるという事か。
ならその期待を集めたバノはと言えば――
「んなぁの出来るわきゃねぇだろ」
二人の期待を他所に冷淡の一色である。
これには勇の感涙もズゴゴシュポンと涙腺へ帰っていく事に。
気合いを入れて指差していたカプロも据わった目を向けるばかりである。
どうやら製造方法がわかったからと言って、簡単に事が進む訳ではなさそうだ。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】魔法大戦 〜失われた古代魔法で無双する!〜
加瀬 一葉
ファンタジー
王立魔法学校。高等部に編入してきた冴えない生徒ラフィト。エリートが集うこの学校で、辺境出身のラフィトは落ちこぼれの劣等生なのだが……。
実は彼は、失われたはずの古代魔法を操る一族の末裔。魔族の脅威が増す時代に、ラフィトは人類を救うことができるのか?
過去と現在が交錯する、魔法ファンタジー。
勇者パーティーに追放された支援術士、実はとんでもない回復能力を持っていた~極めて幅広い回復術を生かしてなんでも屋で成り上がる~
名無し
ファンタジー
突如、幼馴染の【勇者】から追放処分を言い渡される【支援術士】のグレイス。確かになんでもできるが、中途半端で物足りないという理不尽な理由だった。
自分はパーティーの要として頑張ってきたから納得できないと食い下がるグレイスに対し、【勇者】はその代わりに【治癒術士】と【補助術士】を入れたのでもうお前は一切必要ないと宣言する。
もう一人の幼馴染である【魔術士】の少女を頼むと言い残し、グレイスはパーティーから立ち去ることに。
だが、グレイスの【支援術士】としての腕は【勇者】の想像を遥かに超えるものであり、ありとあらゆるものを回復する能力を秘めていた。
グレイスがその卓越した技術を生かし、【なんでも屋】で生計を立てて評判を高めていく一方、勇者パーティーはグレイスが去った影響で歯車が狂い始め、何をやっても上手くいかなくなる。
人脈を広げていったグレイスの周りにはいつしか賞賛する人々で溢れ、落ちぶれていく【勇者】とは対照的に地位や名声をどんどん高めていくのだった。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
S級冒険者の子どもが進む道
干支猫
ファンタジー
【12/26完結】
とある小さな村、元冒険者の両親の下に生まれた子、ヨハン。
父親譲りの剣の才能に母親譲りの魔法の才能は両親の想定の遥か上をいく。
そうして王都の冒険者学校に入学を決め、出会った仲間と様々な学生生活を送っていった。
その中で魔族の存在にエルフの歴史を知る。そして魔王の復活を聞いた。
魔王とはいったい?
※感想に盛大なネタバレがあるので閲覧の際はご注意ください。
魔力ゼロの英雄の娘と魔族の秘密
藤原遊
ファンタジー
魔法が支配する世界で、魔力を持たない少女アリア・マーウェラ。彼女は、かつて街を守るために命を落とした英雄的冒険者の両親を持ちながら、その体質ゆえに魔法を使えず、魔道具すら扱えない。しかし、彼女は圧倒的な身体能力と戦闘センスを武器に、ギルドでソロ冒険者として活動していた。街の人々やギルド仲間からは「英雄の娘」として大切にされつつも、「魔力を捨てて進化した次世代型脳筋剣士」と妙な評価を受けている。
そんなある日、アリアは山中で倒れていた謎の魔法使いイアンを助ける。彼は並外れた魔法の才能を持ちながら、孤独な影を背負っていた。やがて二人は冒険の中で信頼を深め、街を脅かす魔王復活を阻止するため、「カギ」を探す旅に出る。
しかしイアンには秘密があった。彼は魔族と人間の混血であり、魔王軍四天王の血を引いていたのだ。その事実が明らかになったとき、アリアは「どんな過去があっても、イアンはイアンだよ」と笑顔で受け入れる。
過去に囚われたイアンと、前を向いて進むアリア。二人の絆が、世界を揺るがす冒険の行方を決める――。シリアスとギャグが織り交ざる、剣と魔法の冒険譚!
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
貧民街の元娼婦に育てられた孤児は前世の記憶が蘇り底辺から成り上がり世界の救世主になる。
黒ハット
ファンタジー
【完結しました】捨て子だった主人公は、元貴族の側室で騙せれて娼婦だった女性に拾われて最下層階級の貧民街で育てられるが、13歳の時に崖から川に突き落とされて意識が無くなり。気が付くと前世の日本で物理学の研究生だった記憶が蘇り、周りの人たちの善意で底辺から抜け出し成り上がって世界の救世主と呼ばれる様になる。
この作品は小説書き始めた初期の作品で内容と書き方をリメイクして再投稿を始めました。感想、応援よろしくお願いいたします。
元皇子の寄り道だらけの逃避行 ~幽閉されたので国を捨てて辺境でゆっくりします~
下昴しん
ファンタジー
武力で領土を拡大するベギラス帝国に二人の皇子がいた。魔法研究に腐心する兄と、武力に優れ軍を指揮する弟。
二人の父である皇帝は、軍略会議を軽んじた兄のフェアを断罪する。
帝国は武力を求めていたのだ。
フェアに一方的に告げられた罪状は、敵前逃亡。皇帝の第一継承権を持つ皇子の座から一転して、罪人になってしまう。
帝都の片隅にある独房に幽閉されるフェア。
「ここから逃げて、田舎に籠るか」
給仕しか来ないような牢獄で、フェアは脱出を考えていた。
帝都においてフェアを超える魔法使いはいない。そのことを知っているのはごく限られた人物だけだった。
鍵をあけて牢を出ると、給仕に化けた義妹のマトビアが現れる。
「私も連れて行ってください、お兄様」
「いやだ」
止めるフェアに、強引なマトビア。
なんだかんだでベギラス帝国の元皇子と皇女の、ゆるすぎる逃亡劇が始まった──。
※カクヨム様、小説家になろう様でも投稿中。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる