22 / 37
22.奪われた魔具の行方
しおりを挟む
「盗まれた魔具ねえ……」
丸いライ麦パンをスライスし、七面鳥のハムとチーズ、レタスとトマトをたっぷり挟んだサンドイッチにかぶりつきながらキツネが言った。
テオたちが祝宴をあげてから一日経ち、場所は再び湖畔亭だ。
魔具の行方を探るためにひとまず町の人に噂を聞こうとブレンドロットにやってきたのだ。
今回も店の奢りにすると頑張る店主だったが、それはテオが頑として譲らなかった。
「なんでまたこいつが来てるんだよ」
ヨハンはぶつぶつ言いながらサンドイッチからトマトを抜いている。
「トマトが嫌いなお子様の言う事なんか聞こえませーん」
「こいつむかつく!」
「まあ冗談は置いておいて、心当たりがない事もないぜ」
口の周りについたマスタードをぬぐいながらキツネが言った。
「本当ですか?」
「魔王様が倒されたという噂が流れ始めたのが一年前なんだけどさ、それからしばらくしてロバリーに新たな頭目が現れたって話があったんだ」
「ロバリー?」
テオが尋ねた。
「こっから馬竜で一週間くらいの所にある街さ。街全体が盗賊たちのアジトみたいになってる所でね。周りからは盗賊都市なんて呼ばれてんのさ。あ、チーズケーキを一つ、キイチゴソースたっぷりね」
ちゃっかり店主にデザートを頼みつつキツネが話を続けた。
「ロバリーはこの世のあらゆる盗品が集まる街なんて呼ばれてんだけど、元々はサイクロプスのイチガンって奴が仕切ってたんだ。でも十月くらい前かな、突然頭目が変わったって話が流れてきたのよ。イチガンって奴は荒くれものだったけど実力もあったんだ。新しい頭目はそれを見た事もないような魔法でぶち殺しちまったって話しなのさ」
「なるほど」
テオは皿の上の海老の素揚げをつつきながら話を聞いた。
「俺っちもその頃ロバリーにいたんだけどさ、新しい頭目になったくらいから街がギスギスし始めちゃって、なんか面白くなくなったからこっちに流れてきたってわけなのよ」
チーズケーキを頬張りながらキツネが続けた。
「それで、その新しい頭目について何か知っているんですか?」
「それがさ、そいつはふだん砦の奥に引っ込んでいて滅多な事じゃ姿を見せないのさ。でも驚きなことにその正体はダークエルフだって噂が流れてる。直接見たわけじゃないんだけど、とびきりのイケメンらしいと街の女どもがきゃーきゃー言ってたよ。で、自分のことをダークロードとか名乗ってるらしいんだ」
「ふん、ダークロードだと。しかも自分で名乗るとかセンスがないにも程があるわ」
特大のクリームパルフェに塩をたっぷりふりかけたものをスプーンで口に運びながらルーシーが鼻で笑った。
イケメンという言葉にメリサの耳がピクリと反応する。
「そういえば、王城を襲った者の中にダークエルフの一団がいたと部下が報告してきたことがあります」
パスタのトマトソース煮込みを食べながら報告する。
「ふむ、少なくともそのダークロードと名乗るものが何かしらの事を知っている可能性はありますね」
「どうやら最初の行き先は決まったようだの」
「そいつ、元は山賊だよ」
ヨハンが口を開いた。
「ダークロード……そいつがおいらの父様と母様を殺したんだ!」
そう叫んで机に拳を振り下ろす。
「テオ、おいらも連れていっておくれよ!父様と母様の仇を討ってやるんだ!反対したって……」
「いいですよ」
テオはあっさりと肯定した。
「……いいの?」
ヨハンはすんなり事が進んで逆にきょとんとした。
「もちろん、仇を討つのは大事ですからね。ただし危険なことに変わりはないので私から離れないようにしていてください」
「……わ、わかったよ。でも、こういう時は危険だから駄目だとか、復讐なんてとか言われるんだとばかり」
「なんじゃ小僧、今更怖気づいたのか?」
戸惑うヨハンをルーシーがからかう。
「べ、別に怖がってなんかないし!」
「カカカ、こやつを並の生き物の尺度で計るなぞ無駄なことよ。なにせたった四人で我が城に乗り込んできた奴じゃからの」
「とりあえず、今からそのロバリーへ行ってみますか」
ナプキンで口を拭きながらテオが立ち上がった。
「あなたにもついてきてもらいますよ」
そう言ってこっそり出ていこうとするキツネの肩をがっしりと掴む。
「い、いやだなあ、テオ兄さん。何も逃げようとしてたわけじゃないぜ?ただほら、ロバリーは馬竜でも一週間の距離だろ?ちょっと旅の荷造りをしようかなって」
「それなら大丈夫」
そう言ってテオはヨハンに銀貨を一枚投げた。
「それで近くにあった家具屋で中サイズの絨毯を一枚買ってきてくれないか?」
ヨハンが絨毯を買ってくるとテオはそれを湖畔亭の前に敷き、みんなにその上に乗るように促した。
「おい……これってまさか……」
「そのまさかですよ」
戸惑うキツネに笑いかけ、テオは詠唱を唱えた。
「汎遊泳術!」
その言葉と共に五人を乗せた絨毯がふわりと浮き上がる。
「おいおいおいおい、本当かよ!」
キツネが口をあんぐりとあけて驚く中、絨毯はみるみる高度を増していく。
「ロバリーというのはどっちですか?」
「こ、こっからだと北の方になるけど……本当にこれで行っちまうのか?」
「しっかり捕まっていてくださいよ!」
「いやちょっと待ったああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ドップラー効果を起こしたキツネの叫び声を残しつつ、絨毯は北へと猛スピードで飛んでいった。
丸いライ麦パンをスライスし、七面鳥のハムとチーズ、レタスとトマトをたっぷり挟んだサンドイッチにかぶりつきながらキツネが言った。
テオたちが祝宴をあげてから一日経ち、場所は再び湖畔亭だ。
魔具の行方を探るためにひとまず町の人に噂を聞こうとブレンドロットにやってきたのだ。
今回も店の奢りにすると頑張る店主だったが、それはテオが頑として譲らなかった。
「なんでまたこいつが来てるんだよ」
ヨハンはぶつぶつ言いながらサンドイッチからトマトを抜いている。
「トマトが嫌いなお子様の言う事なんか聞こえませーん」
「こいつむかつく!」
「まあ冗談は置いておいて、心当たりがない事もないぜ」
口の周りについたマスタードをぬぐいながらキツネが言った。
「本当ですか?」
「魔王様が倒されたという噂が流れ始めたのが一年前なんだけどさ、それからしばらくしてロバリーに新たな頭目が現れたって話があったんだ」
「ロバリー?」
テオが尋ねた。
「こっから馬竜で一週間くらいの所にある街さ。街全体が盗賊たちのアジトみたいになってる所でね。周りからは盗賊都市なんて呼ばれてんのさ。あ、チーズケーキを一つ、キイチゴソースたっぷりね」
ちゃっかり店主にデザートを頼みつつキツネが話を続けた。
「ロバリーはこの世のあらゆる盗品が集まる街なんて呼ばれてんだけど、元々はサイクロプスのイチガンって奴が仕切ってたんだ。でも十月くらい前かな、突然頭目が変わったって話が流れてきたのよ。イチガンって奴は荒くれものだったけど実力もあったんだ。新しい頭目はそれを見た事もないような魔法でぶち殺しちまったって話しなのさ」
「なるほど」
テオは皿の上の海老の素揚げをつつきながら話を聞いた。
「俺っちもその頃ロバリーにいたんだけどさ、新しい頭目になったくらいから街がギスギスし始めちゃって、なんか面白くなくなったからこっちに流れてきたってわけなのよ」
チーズケーキを頬張りながらキツネが続けた。
「それで、その新しい頭目について何か知っているんですか?」
「それがさ、そいつはふだん砦の奥に引っ込んでいて滅多な事じゃ姿を見せないのさ。でも驚きなことにその正体はダークエルフだって噂が流れてる。直接見たわけじゃないんだけど、とびきりのイケメンらしいと街の女どもがきゃーきゃー言ってたよ。で、自分のことをダークロードとか名乗ってるらしいんだ」
「ふん、ダークロードだと。しかも自分で名乗るとかセンスがないにも程があるわ」
特大のクリームパルフェに塩をたっぷりふりかけたものをスプーンで口に運びながらルーシーが鼻で笑った。
イケメンという言葉にメリサの耳がピクリと反応する。
「そういえば、王城を襲った者の中にダークエルフの一団がいたと部下が報告してきたことがあります」
パスタのトマトソース煮込みを食べながら報告する。
「ふむ、少なくともそのダークロードと名乗るものが何かしらの事を知っている可能性はありますね」
「どうやら最初の行き先は決まったようだの」
「そいつ、元は山賊だよ」
ヨハンが口を開いた。
「ダークロード……そいつがおいらの父様と母様を殺したんだ!」
そう叫んで机に拳を振り下ろす。
「テオ、おいらも連れていっておくれよ!父様と母様の仇を討ってやるんだ!反対したって……」
「いいですよ」
テオはあっさりと肯定した。
「……いいの?」
ヨハンはすんなり事が進んで逆にきょとんとした。
「もちろん、仇を討つのは大事ですからね。ただし危険なことに変わりはないので私から離れないようにしていてください」
「……わ、わかったよ。でも、こういう時は危険だから駄目だとか、復讐なんてとか言われるんだとばかり」
「なんじゃ小僧、今更怖気づいたのか?」
戸惑うヨハンをルーシーがからかう。
「べ、別に怖がってなんかないし!」
「カカカ、こやつを並の生き物の尺度で計るなぞ無駄なことよ。なにせたった四人で我が城に乗り込んできた奴じゃからの」
「とりあえず、今からそのロバリーへ行ってみますか」
ナプキンで口を拭きながらテオが立ち上がった。
「あなたにもついてきてもらいますよ」
そう言ってこっそり出ていこうとするキツネの肩をがっしりと掴む。
「い、いやだなあ、テオ兄さん。何も逃げようとしてたわけじゃないぜ?ただほら、ロバリーは馬竜でも一週間の距離だろ?ちょっと旅の荷造りをしようかなって」
「それなら大丈夫」
そう言ってテオはヨハンに銀貨を一枚投げた。
「それで近くにあった家具屋で中サイズの絨毯を一枚買ってきてくれないか?」
ヨハンが絨毯を買ってくるとテオはそれを湖畔亭の前に敷き、みんなにその上に乗るように促した。
「おい……これってまさか……」
「そのまさかですよ」
戸惑うキツネに笑いかけ、テオは詠唱を唱えた。
「汎遊泳術!」
その言葉と共に五人を乗せた絨毯がふわりと浮き上がる。
「おいおいおいおい、本当かよ!」
キツネが口をあんぐりとあけて驚く中、絨毯はみるみる高度を増していく。
「ロバリーというのはどっちですか?」
「こ、こっからだと北の方になるけど……本当にこれで行っちまうのか?」
「しっかり捕まっていてくださいよ!」
「いやちょっと待ったああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
ドップラー効果を起こしたキツネの叫び声を残しつつ、絨毯は北へと猛スピードで飛んでいった。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
ブラック国家を制裁する方法は、性癖全開のハーレムを作ることでした。
タカハシヨウ
ファンタジー
ヴァン・スナキアはたった一人で世界を圧倒できる強さを誇り、母国ウィルクトリアを守る使命を背負っていた。
しかし国民たちはヴァンの威を借りて他国から財産を搾取し、その金でろくに働かずに暮らしている害悪ばかり。さらにはその歪んだ体制を維持するためにヴァンの魔力を受け継ぐ後継を求め、ヴァンに一夫多妻制まで用意する始末。
ヴァンは国を叩き直すため、あえてヴァンとは子どもを作れない異種族とばかり八人と結婚した。もし後継が生まれなければウィルクトリアは世界中から報復を受けて滅亡するだろう。生き残りたければ心を入れ替えてまともな国になるしかない。
激しく抵抗する国民を圧倒的な力でギャフンと言わせながら、ヴァンは愛する妻たちと甘々イチャイチャ暮らしていく。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
異世界召喚でクラスの勇者達よりも強い俺は無能として追放処刑されたので自由に旅をします
Dakurai
ファンタジー
クラスで授業していた不動無限は突如と教室が光に包み込まれ気がつくと異世界に召喚されてしまった。神による儀式でとある神によってのスキルを得たがスキルが強すぎてスキル無しと勘違いされ更にはクラスメイトと王女による思惑で追放処刑に会ってしまうしかし最強スキルと聖獣のカワウソによって難を逃れと思ったらクラスの女子中野蒼花がついてきた。
相棒のカワウソとクラスの中野蒼花そして異世界の仲間と共にこの世界を自由に旅をします。
現在、第四章フェレスト王国ドワーフ編
ダンジョン冒険者にラブコメはいらない(多分)~正体を隠して普通の生活を送る男子高生、実は最近注目の高ランク冒険者だった~
エース皇命
ファンタジー
学校では正体を隠し、普通の男子高校生を演じている黒瀬才斗。実は仕事でダンジョンに潜っている、最近話題のAランク冒険者だった。
そんな黒瀬の通う高校に突如転校してきた白桃楓香。初対面なのにも関わらず、なぜかいきなり黒瀬に抱きつくという奇行に出る。
「才斗くん、これからよろしくお願いしますねっ」
なんと白桃は黒瀬の直属の部下として派遣された冒険者であり、以後、同じ家で生活を共にし、ダンジョンでの仕事も一緒にすることになるという。
これは、上級冒険者の黒瀬と、美少女転校生の純愛ラブコメディ――ではなく、ちゃんとしたダンジョン・ファンタジー(多分)。
※小説家になろう、カクヨムでも連載しています。
男女比がおかしい世界の貴族に転生してしまった件
美鈴
ファンタジー
転生したのは男性が少ない世界!?貴族に生まれたのはいいけど、どういう風に生きていこう…?
最新章の第五章も夕方18時に更新予定です!
☆の話は苦手な人は飛ばしても問題無い様に物語を紡いでおります。
※ホットランキング1位、ファンタジーランキング3位ありがとうございます!
※カクヨム様にも投稿しております。内容が大幅に異なり改稿しております。
※各種ランキング1位を頂いた事がある作品です!
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる