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手汗がルイスに知られる焦りや羞恥心が襲う中でも、しっかりと温もりだけは堪能する。
むしろルイスが手汗をかいたなら、それを小瓶に入れて残しておきたいのだけれど!?
「ルイス・セフィーリオ公爵令息ですね」
文具を買い込み、ウィンドウショッピングを楽しみながら昼食を取る店を決めようとしていた所に、いきなり声をかけられた。
「誰だ」
ルイスも知らない人のようで、眉を顰めて低い声で答える。
相手の身なりは良く、高位貴族の執事辺りだろうか……。
そう思っていれば、周囲に見えないよう、とある紋章を私達にだけ見えるように見せた。
――王族の紋章。
「ついてきていただけますか」
有無を言わさぬ言葉に、ルイスが私の手をギュっと握り締める。
まぁ、ルイス相手ならばあり得るよね。王弟のイベントだろうか。
少し緊張した面持ちをしたルイスの手を引っ張るように、私が執事らしき人の後をついていけば、ルイスも覚悟を決めたように歩を進めた。
案内されたのは、とある高級レストランの最上階。その階全部が部屋となっており、個室というか、高価な空間だ。
「お連れしました」
そう一言だけ声をかけると、執事だろう人は部屋から立ち去った。
「……こちらへ」
奥から、声がかかる。
私は一歩下がって、執事だろう人のように立ち去った方が良いのかと後ろを向けば、ルイスは怪訝そうに顔をしかめた。
「……ミア?」
「……呼ばれたのは、ルイスだけだよ?」
逃がさないと言わんばかりに手を放してくれないルイスに、私は戸惑う。
だって、どう考えても一緒に居て良いわけではないし、ゲームでだってヒロインはその場に居なかった。ルイスの回想でしかないのだ。
「お連れの方もどうぞ」
救いの声ならぬ緊張の声!
まさか一緒になんて言われると思っていなかった私は、今更ながら緊張する。けれど、覚悟を決めたルイスの歩は進むわけで……。
いや、ここで私も王弟殿下に会うの!? これから重要なシーンでは!? だって、父だと打ち明けるのでしょう!?
口をパクパクと開けながらも、そんな事は言葉として出せない私は、問答無用で王弟殿下の前に、ルイスと二人で対面した。
「ルイス・セフィーリオ公爵令息と、ミア・セフィーリオ公爵令嬢で間違いはないかな?」
「はい」
ルイスが答え、ボウ・アンド・スクレープを。私は最上級のカーテシーをする。
その佇まい、恰好、全てが私達より上だと思わせる。
青い短髪に、茶色の瞳。三十前後に見えるその人は……。
「私はエザリオ・アサニヨだ」
正真正銘、王弟殿下だ――。
むしろルイスが手汗をかいたなら、それを小瓶に入れて残しておきたいのだけれど!?
「ルイス・セフィーリオ公爵令息ですね」
文具を買い込み、ウィンドウショッピングを楽しみながら昼食を取る店を決めようとしていた所に、いきなり声をかけられた。
「誰だ」
ルイスも知らない人のようで、眉を顰めて低い声で答える。
相手の身なりは良く、高位貴族の執事辺りだろうか……。
そう思っていれば、周囲に見えないよう、とある紋章を私達にだけ見えるように見せた。
――王族の紋章。
「ついてきていただけますか」
有無を言わさぬ言葉に、ルイスが私の手をギュっと握り締める。
まぁ、ルイス相手ならばあり得るよね。王弟のイベントだろうか。
少し緊張した面持ちをしたルイスの手を引っ張るように、私が執事らしき人の後をついていけば、ルイスも覚悟を決めたように歩を進めた。
案内されたのは、とある高級レストランの最上階。その階全部が部屋となっており、個室というか、高価な空間だ。
「お連れしました」
そう一言だけ声をかけると、執事だろう人は部屋から立ち去った。
「……こちらへ」
奥から、声がかかる。
私は一歩下がって、執事だろう人のように立ち去った方が良いのかと後ろを向けば、ルイスは怪訝そうに顔をしかめた。
「……ミア?」
「……呼ばれたのは、ルイスだけだよ?」
逃がさないと言わんばかりに手を放してくれないルイスに、私は戸惑う。
だって、どう考えても一緒に居て良いわけではないし、ゲームでだってヒロインはその場に居なかった。ルイスの回想でしかないのだ。
「お連れの方もどうぞ」
救いの声ならぬ緊張の声!
まさか一緒になんて言われると思っていなかった私は、今更ながら緊張する。けれど、覚悟を決めたルイスの歩は進むわけで……。
いや、ここで私も王弟殿下に会うの!? これから重要なシーンでは!? だって、父だと打ち明けるのでしょう!?
口をパクパクと開けながらも、そんな事は言葉として出せない私は、問答無用で王弟殿下の前に、ルイスと二人で対面した。
「ルイス・セフィーリオ公爵令息と、ミア・セフィーリオ公爵令嬢で間違いはないかな?」
「はい」
ルイスが答え、ボウ・アンド・スクレープを。私は最上級のカーテシーをする。
その佇まい、恰好、全てが私達より上だと思わせる。
青い短髪に、茶色の瞳。三十前後に見えるその人は……。
「私はエザリオ・アサニヨだ」
正真正銘、王弟殿下だ――。
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