5 / 57
05
しおりを挟む
私の事を少しでも覚えていてくれた事に胸が高鳴る。饒舌になったように、つい文字を打ってしまう。
しぃ:収益化の設定はしたまま、楽しく配信を続ければ良いんじゃない? まぁ、ゲームではなく、声に惹かれて来てる人も居るみたいだけど……。
ロイナル:だねぇ……。まぁそれでゲームしてくれたら、イベント増えたりするから、こっちとしては有難いけど。
しぃ:確かに! そして収益でれば更にラッキー!
ほんの少しだけ、嫉妬や寂しさを含んで出した言葉だった。けれど、ロイさんは変わらない。ただ、純粋にゲームを楽しんでいるだけで、そんなロイさんに少しだけ安堵の息を漏らしながら揶揄った。
ロイナル:まぁ、確かに昔から声は褒められるけど(笑)
いきなり戻された話題に、ドキッとした。
しぃ:確かに(笑) 声はカッコいいよね!
ロイナル:声だけじゃないかもよ?(笑)
しぃ:自意識過剰ですか~?(笑) なら顔出ししてみる?
ロイナル:絶対嫌だ(笑) 声だけでも十分でしょ(笑)
鼓動が高鳴る。
文字だけのやり取りだからこそ、そこに表情や声色なんてものがなく、これが本気か冗談なのかの区別もつかない。
勘違いしては駄目だ。これはネットなのだからと、平静を装いながら私はチャットを打つ。
しぃ:声だけ男前(笑)
ロイナル:声だけでイかせる自信がある!
しぃ:いきなりの下ネタ?(笑)
あの声で囁かれたと想像するだけで、下腹部が疼いて熱くなる。
早くなる鼓動で胸が苦しくなってくるのを、誤魔化すように、かわす。こういう時、文字だけなのは本当に便利だと思う。
ロイナル:ホテルで試してみる?(笑)
しぃ:顔バレしますよ?(笑)
ロイナル:しぃなら良いよ(笑)
しぃ:何言ってんの~! ネットには危険が潜んでるんだよ? 私が危険人物かもしれないでしょ(笑)
ロイナル:しぃとは付き合いも長いし、信頼もしてるんだよ。
しぃ:それは嬉しい。
素直に感情を吐露した。これは言っても良いと判断して。
信頼されているのは、素直に喜ばしい事だと思う反面、更に鼓動が早くなり、頭にまで響いてくる程だ。
こんなに心臓というのは高鳴るのか。
ロイナル:本当にしぃとは気が合いそうだから、リアルで会ってみたい気はする。
しぃ:まだ言うか!
ロイナル:良かったら、ご飯でも行こうよ!
しぃ:いつもの冗談かな?
ロイナル:本気! その後はホテルで(笑)
しぃ:却下します~!
意外と軽いんだ。
ロイさんのそんな一面を知って、胸に少しだけ痛みが走る。
しぃ:他の人にもそんな事を言ってそう(笑)スキャンダルな炎上は止めてよ~?
ロイナル:誰にでも言ってるわけじゃないし(笑)しぃの事は信頼してるから大丈夫!
しぃ:収益化の設定はしたまま、楽しく配信を続ければ良いんじゃない? まぁ、ゲームではなく、声に惹かれて来てる人も居るみたいだけど……。
ロイナル:だねぇ……。まぁそれでゲームしてくれたら、イベント増えたりするから、こっちとしては有難いけど。
しぃ:確かに! そして収益でれば更にラッキー!
ほんの少しだけ、嫉妬や寂しさを含んで出した言葉だった。けれど、ロイさんは変わらない。ただ、純粋にゲームを楽しんでいるだけで、そんなロイさんに少しだけ安堵の息を漏らしながら揶揄った。
ロイナル:まぁ、確かに昔から声は褒められるけど(笑)
いきなり戻された話題に、ドキッとした。
しぃ:確かに(笑) 声はカッコいいよね!
ロイナル:声だけじゃないかもよ?(笑)
しぃ:自意識過剰ですか~?(笑) なら顔出ししてみる?
ロイナル:絶対嫌だ(笑) 声だけでも十分でしょ(笑)
鼓動が高鳴る。
文字だけのやり取りだからこそ、そこに表情や声色なんてものがなく、これが本気か冗談なのかの区別もつかない。
勘違いしては駄目だ。これはネットなのだからと、平静を装いながら私はチャットを打つ。
しぃ:声だけ男前(笑)
ロイナル:声だけでイかせる自信がある!
しぃ:いきなりの下ネタ?(笑)
あの声で囁かれたと想像するだけで、下腹部が疼いて熱くなる。
早くなる鼓動で胸が苦しくなってくるのを、誤魔化すように、かわす。こういう時、文字だけなのは本当に便利だと思う。
ロイナル:ホテルで試してみる?(笑)
しぃ:顔バレしますよ?(笑)
ロイナル:しぃなら良いよ(笑)
しぃ:何言ってんの~! ネットには危険が潜んでるんだよ? 私が危険人物かもしれないでしょ(笑)
ロイナル:しぃとは付き合いも長いし、信頼もしてるんだよ。
しぃ:それは嬉しい。
素直に感情を吐露した。これは言っても良いと判断して。
信頼されているのは、素直に喜ばしい事だと思う反面、更に鼓動が早くなり、頭にまで響いてくる程だ。
こんなに心臓というのは高鳴るのか。
ロイナル:本当にしぃとは気が合いそうだから、リアルで会ってみたい気はする。
しぃ:まだ言うか!
ロイナル:良かったら、ご飯でも行こうよ!
しぃ:いつもの冗談かな?
ロイナル:本気! その後はホテルで(笑)
しぃ:却下します~!
意外と軽いんだ。
ロイさんのそんな一面を知って、胸に少しだけ痛みが走る。
しぃ:他の人にもそんな事を言ってそう(笑)スキャンダルな炎上は止めてよ~?
ロイナル:誰にでも言ってるわけじゃないし(笑)しぃの事は信頼してるから大丈夫!
5
あなたにおすすめの小説
『冷徹社長の秘書をしていたら、いつの間にか専属の妻に選ばれました』
鍛高譚
恋愛
秘書課に異動してきた相沢結衣は、
仕事一筋で冷徹と噂される社長・西園寺蓮の専属秘書を務めることになる。
厳しい指示、膨大な業務、容赦のない会議――
最初はただ必死に食らいつくだけの日々だった。
だが、誰よりも真剣に仕事と向き合う蓮の姿に触れるうち、
結衣は秘書としての誇りを胸に、確かな成長を遂げていく。
そして、蓮もまた陰で彼女を支える姿勢と誠実な仕事ぶりに心を動かされ、
次第に結衣は“ただの秘書”ではなく、唯一無二の存在になっていく。
同期の嫉妬による妨害、ライバル会社の不正、社内の疑惑。
数々の試練が二人を襲うが――
蓮は揺るがない意志で結衣を守り抜き、
結衣もまた社長としてではなく、一人の男性として蓮を信じ続けた。
そしてある夜、蓮がようやく口にした言葉は、
秘書と社長の関係を静かに越えていく。
「これからの人生も、そばで支えてほしい。」
それは、彼が初めて見せた弱さであり、
結衣だけに向けた真剣な想いだった。
秘書として。
一人の女性として。
結衣は蓮の差し伸べた未来を、涙と共に受け取る――。
仕事も恋も全力で駆け抜ける、
“冷徹社長×秘書”のじれ甘オフィスラブストーリー、ここに完結。
白い結婚は無理でした(涙)
詩森さよ(さよ吉)
恋愛
わたくし、フィリシアは没落しかけの伯爵家の娘でございます。
明らかに邪な結婚話しかない中で、公爵令息の愛人から契約結婚の話を持ち掛けられました。
白い結婚が認められるまでの3年間、お世話になるのでよい妻であろうと頑張ります。
小説家になろう様、カクヨム様にも掲載しております。
現在、筆者は時間的かつ体力的にコメントなどの返信ができないため受け付けない設定にしています。
どうぞよろしくお願いいたします。
あなたがいなくなった後 〜シングルマザーになった途端、義弟から愛され始めました〜
瀬崎由美
恋愛
石橋優香は夫大輝との子供を出産したばかりの二十七歳の専業主婦。三歳歳上の大輝とは大学時代のサークルの先輩後輩で、卒業後に再会したのがキッカケで付き合い始めて結婚した。
まだ生後一か月の息子を手探りで育てて、寝不足の日々。朝、いつもと同じように仕事へと送り出した夫は職場での事故で帰らぬ人となる。乳児を抱えシングルマザーとなってしまった優香のことを支えてくれたのは、夫の弟である宏樹だった。二歳年上で公認会計士である宏樹は優香に変わって葬儀やその他を取り仕切ってくれ、事あるごとに家の様子を見にきて、二人のことを気に掛けてくれていた。
息子の為にと自立を考えた優香は、働きに出ることを考える。それを知った宏樹は自分の経営する会計事務所に勤めることを勧めてくれる。陽太が保育園に入れることができる月齢になって義弟のオフィスで働き始めてしばらく、宏樹の不在時に彼の元カノだと名乗る女性が訪れて来、宏樹へと復縁を迫ってくる。宏樹から断られて逆切れした元カノによって、彼が優香のことをずっと想い続けていたことを暴露されてしまう。
あっさりと認めた宏樹は、「今は兄貴の代役でもいい」そういって、優香の傍にいたいと願った。
夫とは真逆のタイプの宏樹だったが、優しく支えてくれるところは同じで……
夫のことを想い続けるも、義弟のことも完全には拒絶することができない優香。
壊れていく音を聞きながら
夢窓(ゆめまど)
恋愛
結婚してまだ一か月。
妻の留守中、夫婦の家に突然やってきた母と姉と姪
何気ない日常のひと幕が、
思いもよらない“ひび”を生んでいく。
母と嫁、そしてその狭間で揺れる息子。
誰も気づきがないまま、
家族のかたちが静かに崩れていく――。
壊れていく音を聞きながら、
それでも誰かを思うことはできるのか。
【完結済】25億で極道に売られた女。姐になります!
satomi
恋愛
昼夜問わずに働く18才の主人公南ユキ。
働けども働けどもその収入は両親に搾取されるだけ…。睡眠時間だって2時間程度しかないのに、それでもまだ働き口を増やせと言う両親。
早朝のバイトで頭は朦朧としていたけれど、そんな時にうちにやってきたのは白虎商事CEOの白川大雄さん。ポーンっと25億で私を買っていった。
そんな大雄さん、白虎商事のCEOとは別に白虎組組長の顔を持っていて、私に『姐』になれとのこと。
大丈夫なのかなぁ?
羽柴弁護士の愛はいろいろと重すぎるので返品したい。
泉野あおい
恋愛
人の気持ちに重い軽いがあるなんて変だと思ってた。
でも今、確かに思ってる。
―――この愛は、重い。
------------------------------------------
羽柴健人(30)
羽柴法律事務所所長 鳳凰グループ法律顧問
座右の銘『危ない橋ほど渡りたい。』
好き:柊みゆ
嫌い:褒められること
×
柊 みゆ(28)
弱小飲料メーカー→鳳凰グループ・ホウオウ総務部
座右の銘『石橋は叩いて渡りたい。』
好き:走ること
苦手:羽柴健人
------------------------------------------
10年引きこもりの私が外に出たら、御曹司の妻になりました
専業プウタ
恋愛
25歳の桜田未来は中学生から10年以上引きこもりだったが、2人暮らしの母親の死により外に出なくてはならなくなる。城ヶ崎冬馬は女遊びの激しい大手アパレルブランドの副社長。彼をストーカーから身を張って助けた事で未来は一時的に記憶喪失に陥る。冬馬はちょっとした興味から、未来は自分の恋人だったと偽る。冬馬は未来の純粋さと直向きさに惹かれていき、嘘が明らかになる日を恐れながらも未来の為に自分を変えていく。そして、未来は恐れもなくし、愛する人の胸に飛び込み夢を叶える扉を自ら開くのだった。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる