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06.逃げれません
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どうやら悪役令嬢らしき女はアデライト・ランデー公爵令嬢で、ずっと泣いているヒロインだろう女はアニスという名前らしい。
そして、そこで寝てるのが殿下と呼ばれる人……つまりは王族なのだろう。丁寧な言葉でアデライトに突っかかっているのは殿下の側近、ブルーノ・バアラ侯爵令息。
もう一人、少し粗暴な男は殿下の護衛をしているルネ・オーリー子爵令息と。
「はぁあああ……」
思わずため息が出る。
こんな場面に誰が出くわしたいものか。むしろ出くわすだけならまだ良い。覗きどころか堂々とその場に居る状況よ。……認識はされていないけど。
何とか逃げ出したいと四苦八苦したが、扉に近づく事が叶わず、精神面だけがゴリゴリ削られていくだけだ……。
いや、もうほんと、何これ!?
「……分かりましたわ……」
どうやら昏睡状態に陥った殿下の傍に、婚約者として顔を出しただけのアデライト公爵令嬢だが、側近と護衛の男二人に責められ、退室する事を決めたようだ。
……むしろ、婚約者と言う地位にある方を優先すべきとまでは言わなくとも、それなりの対応ってあるんじゃないか?
まぁ恋人が付き添ってくれるのは嬉しいとしても、婚約者としての義務というか責任があると思うんだけどなぁ。うまくいってないにしても、責め立てて追い出す必要性よ……。
「失礼いたします」
そう言ってアデライト公爵令嬢はカーテシーらしきものをした。
「おぉっ!これがカーテシーか!」
なんて、小さな事で少し感動をした。テレビでしか見た事なかったし、あれで頭が揺れないとか、どれだけ足腰強いんだ……いや、大幹か?分からん。
そしてアデライト公爵令嬢が部屋を出て行くと……。
「んっ!?」
俺の身体も、そっちへ引っ張られるように部屋から出た。
「えっ!?」
部屋から出る事が出来た!と喜び、その場で立ち止まろうとしたが、何故かグイグイと身体は引っ張られていく。というか、感覚的には引きずられているようだ。自分の意思とは関係なく。
「なんで!?」
引っ張られる先を見ると、先ほど部屋を出たアデライト公爵令嬢が歩いている。
ある一定の間隔を開けて、ずっとアデライト公爵令嬢に引きずられているようだ。もう、これは自分の意思でなくとも後をつけているストーカーかと自己嫌悪に陥りたくなる。
何とか現状から打破しようと動きまくったが、結局離れる事が出来ず、そのまま城の外まで案内されるかのように出てきた。
「……いや、もういっそ風船……」
肉体がないと言っても疲れ切った俺は、幼い子が風船を手に持って歩いている風景を思い浮かべながら、どうしようも出来ないし、所詮幽霊なんだから風船でも似たようなものだろうと開き直る事にした。
うん、もう知らん。
そして、そこで寝てるのが殿下と呼ばれる人……つまりは王族なのだろう。丁寧な言葉でアデライトに突っかかっているのは殿下の側近、ブルーノ・バアラ侯爵令息。
もう一人、少し粗暴な男は殿下の護衛をしているルネ・オーリー子爵令息と。
「はぁあああ……」
思わずため息が出る。
こんな場面に誰が出くわしたいものか。むしろ出くわすだけならまだ良い。覗きどころか堂々とその場に居る状況よ。……認識はされていないけど。
何とか逃げ出したいと四苦八苦したが、扉に近づく事が叶わず、精神面だけがゴリゴリ削られていくだけだ……。
いや、もうほんと、何これ!?
「……分かりましたわ……」
どうやら昏睡状態に陥った殿下の傍に、婚約者として顔を出しただけのアデライト公爵令嬢だが、側近と護衛の男二人に責められ、退室する事を決めたようだ。
……むしろ、婚約者と言う地位にある方を優先すべきとまでは言わなくとも、それなりの対応ってあるんじゃないか?
まぁ恋人が付き添ってくれるのは嬉しいとしても、婚約者としての義務というか責任があると思うんだけどなぁ。うまくいってないにしても、責め立てて追い出す必要性よ……。
「失礼いたします」
そう言ってアデライト公爵令嬢はカーテシーらしきものをした。
「おぉっ!これがカーテシーか!」
なんて、小さな事で少し感動をした。テレビでしか見た事なかったし、あれで頭が揺れないとか、どれだけ足腰強いんだ……いや、大幹か?分からん。
そしてアデライト公爵令嬢が部屋を出て行くと……。
「んっ!?」
俺の身体も、そっちへ引っ張られるように部屋から出た。
「えっ!?」
部屋から出る事が出来た!と喜び、その場で立ち止まろうとしたが、何故かグイグイと身体は引っ張られていく。というか、感覚的には引きずられているようだ。自分の意思とは関係なく。
「なんで!?」
引っ張られる先を見ると、先ほど部屋を出たアデライト公爵令嬢が歩いている。
ある一定の間隔を開けて、ずっとアデライト公爵令嬢に引きずられているようだ。もう、これは自分の意思でなくとも後をつけているストーカーかと自己嫌悪に陥りたくなる。
何とか現状から打破しようと動きまくったが、結局離れる事が出来ず、そのまま城の外まで案内されるかのように出てきた。
「……いや、もういっそ風船……」
肉体がないと言っても疲れ切った俺は、幼い子が風船を手に持って歩いている風景を思い浮かべながら、どうしようも出来ないし、所詮幽霊なんだから風船でも似たようなものだろうと開き直る事にした。
うん、もう知らん。
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