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第三章
30.国王の嫌味
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「真!?」
「真!」
私とキィは急いで真の元へと向かう。
息がある事に安堵していれば、デイルが横から真の身体を抱き上げた。
「多分、神力の使い過ぎでしょう。……神殿へと先に戻りましょう」
デイルの言葉で、私達は後を王太子達に任せて、先に神殿へと戻った。
真をベッドで休ませる為に。
そして、そこで見た真の部屋は小さくて質素で……私達との違いに驚いたのだけれど、すぐに違う部屋を用意された。
多分、誰かが真の力について報告したのだろう。
……この掌返しに、嫌悪感さえ沸き起こって来た。
「よくやったと言うべきか……まぁ役に立ったのは一人だけとも聞くが」
真が目覚めたのを聞いた国王から、すぐに呼びつけられた私達は、謁見の場にて対峙する。
……そして第一声が、この嫌味だ。
悪かったな。役立たずで。
「こんな面倒ごとはこりごりだ。だから周辺国にはきちんと魔女ではなく、贈り人だと示しておいた」
全く、あの贈り人は余計な事をしてくれたものだと、国王はブツブツと恵の批判を始める。
聞いていて気分の良いものではない。というか、とてつもなく不快だ。
恵と居た時間は少しかもしれないが、やはりそれなりに仲間意識というものがあるのだから。
「今回は沢山の兵士が戦死した事と……村が1つ落とされた事か……あの辺りの復興をしっかりするように。そして贈り人達は、これ以上面倒ごとを増やさないように」
イッラァ~! としたけれど、いきなり異世界人が送り込まれて面倒だろうな、この国も。
……なぁ~んて思って同情出来るレベルではないけれど!
そして解放された私達は、いつもの場所でお茶をする事にした。
「何あの態度ー!」
「そりゃ役立たずだったかもしれないけれど」
「もぅ、あんなのは勘弁」
私と琴子、そしてキィは口々に想いを吐いて、美味しいお茶を飲む。
勿論、甘いお菓子も準備済みだ。
「俺は部屋の居心地が悪い。目覚めたら知らない部屋だよ!?……掌返しきつい」
第三者の私が嫌悪感いっぱいだったのだ。当の真はもっとなのだろう。
まぁ私が勝手に嫌悪感抱いておいて、真なら難なく受け入れそうだなとか思っていたけれど、そうではなかったようだ。
「真が歩いていれば神官が端に避ける」
「更に頭を垂れる」
お菓子をつまみながら言う琴子とキィの言葉に、真は盛大な溜息をついた。
どうやら居心地がすこぶる悪い様子だ。
「ま、とりあえず……ひと段落ってとこだねぇ」
戦争なんてものもあったけれど、それも終わったなら……またのんびりした日々を過ごす事が出来るだろう。
この時の私は、そう思っていたのだ。
「真!」
私とキィは急いで真の元へと向かう。
息がある事に安堵していれば、デイルが横から真の身体を抱き上げた。
「多分、神力の使い過ぎでしょう。……神殿へと先に戻りましょう」
デイルの言葉で、私達は後を王太子達に任せて、先に神殿へと戻った。
真をベッドで休ませる為に。
そして、そこで見た真の部屋は小さくて質素で……私達との違いに驚いたのだけれど、すぐに違う部屋を用意された。
多分、誰かが真の力について報告したのだろう。
……この掌返しに、嫌悪感さえ沸き起こって来た。
「よくやったと言うべきか……まぁ役に立ったのは一人だけとも聞くが」
真が目覚めたのを聞いた国王から、すぐに呼びつけられた私達は、謁見の場にて対峙する。
……そして第一声が、この嫌味だ。
悪かったな。役立たずで。
「こんな面倒ごとはこりごりだ。だから周辺国にはきちんと魔女ではなく、贈り人だと示しておいた」
全く、あの贈り人は余計な事をしてくれたものだと、国王はブツブツと恵の批判を始める。
聞いていて気分の良いものではない。というか、とてつもなく不快だ。
恵と居た時間は少しかもしれないが、やはりそれなりに仲間意識というものがあるのだから。
「今回は沢山の兵士が戦死した事と……村が1つ落とされた事か……あの辺りの復興をしっかりするように。そして贈り人達は、これ以上面倒ごとを増やさないように」
イッラァ~! としたけれど、いきなり異世界人が送り込まれて面倒だろうな、この国も。
……なぁ~んて思って同情出来るレベルではないけれど!
そして解放された私達は、いつもの場所でお茶をする事にした。
「何あの態度ー!」
「そりゃ役立たずだったかもしれないけれど」
「もぅ、あんなのは勘弁」
私と琴子、そしてキィは口々に想いを吐いて、美味しいお茶を飲む。
勿論、甘いお菓子も準備済みだ。
「俺は部屋の居心地が悪い。目覚めたら知らない部屋だよ!?……掌返しきつい」
第三者の私が嫌悪感いっぱいだったのだ。当の真はもっとなのだろう。
まぁ私が勝手に嫌悪感抱いておいて、真なら難なく受け入れそうだなとか思っていたけれど、そうではなかったようだ。
「真が歩いていれば神官が端に避ける」
「更に頭を垂れる」
お菓子をつまみながら言う琴子とキィの言葉に、真は盛大な溜息をついた。
どうやら居心地がすこぶる悪い様子だ。
「ま、とりあえず……ひと段落ってとこだねぇ」
戦争なんてものもあったけれど、それも終わったなら……またのんびりした日々を過ごす事が出来るだろう。
この時の私は、そう思っていたのだ。
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