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第四章
02.暇とは?
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紙なんて燃えてしまえば終わり。それでなくても劣化する。
伝言ゲームだって、どこかで間違うのだ。数人挟んだら、元の言葉とはどこか違う。
近代文明のデータ化だって、データが飛んだり壊れてしまえばアウトなのだ。
確実に後世まで残せるのは一体何だと言うのだろう。
現状、真が一番力を持っている。ただ、それだけが事実としてあるだけだ。
慌ただしくしているのは神官達と王族貴族だけ。
私には全く関係がない……そう思っていたのだ。
「野菜育てるくらいしかない……」
「私達も訓練という訓練をしていないしねぇ」
「今日、真は?」
今日も今日とて暇を持て余している私達。
男の贈り人に関しての文献を探す方に力を入れるという事で、せいぜい野菜を育てるくらいしかないのだ。
あとは……図書室での勉強くらいか。
自主的な訓練だけでなく街歩きすらも、何かあるといけないからと禁止されてしまっているのだが、一向に文献が見つかったという報告はない。
こうなってしまうと、とっとと文献が見つかって欲しいと切に願う。
「ひまー!」
皆寄った所で目新しい話もないし、のーんびりとぼーっとするしかないわけだが、そこへ真も駆けこんできた。
「真も訓練なし?」
「外出も禁止?」
「何が危険なんだって話だよなぁ」
同じだよねという意味を込めて言えば、真からも不満の声が漏れ出てきた。
「街歩きもバレて抜け道塞がれるし。マジで何もする事がない……」
「え!? 何それ!」
「ズルい!」
「私達も連れて行ってよ!」
真の言葉に、私達は盛大に詰め寄った。
ていうか、何一人で自由を満喫しているんだと言いたい。
だけれど、真は溜息を一つ吐いた後に、護衛騎士達へと視線を向けた。
「……俺は見張りもなく、一人で自由勝手に動けるから……な」
「あ」
確かに私達が動けば、自動的に護衛騎士達も動く事になるし、むしろ止められるわけで……。
護衛騎士が付いていない真が、今心底羨ましく感じた。
「真様、こちらですか?」
「はーい、どうぞ」
ノックの音と共に神官が声をかけてきて、真が返事をすると、部屋へと入ってきて真の前で一礼した。
少し震えているのは気のせいだろう。
いつになったら皆、真に対して前みたいに接する事が出来るんだろう。
「枢機卿がお呼びです」
「あ、そっか。行ってくる!」
それだけ言うと真は走って部屋を飛び出し、残された枢機卿も私達へ礼をすると部屋から出て行った。
「暇という割には忙しそうな……?」
「私達の方が暇を持て余してるよね……?」
枢機卿どころか、誰からも声のかからない私達は、今日も今日とてのんびり過ごすしかないのだ。
伝言ゲームだって、どこかで間違うのだ。数人挟んだら、元の言葉とはどこか違う。
近代文明のデータ化だって、データが飛んだり壊れてしまえばアウトなのだ。
確実に後世まで残せるのは一体何だと言うのだろう。
現状、真が一番力を持っている。ただ、それだけが事実としてあるだけだ。
慌ただしくしているのは神官達と王族貴族だけ。
私には全く関係がない……そう思っていたのだ。
「野菜育てるくらいしかない……」
「私達も訓練という訓練をしていないしねぇ」
「今日、真は?」
今日も今日とて暇を持て余している私達。
男の贈り人に関しての文献を探す方に力を入れるという事で、せいぜい野菜を育てるくらいしかないのだ。
あとは……図書室での勉強くらいか。
自主的な訓練だけでなく街歩きすらも、何かあるといけないからと禁止されてしまっているのだが、一向に文献が見つかったという報告はない。
こうなってしまうと、とっとと文献が見つかって欲しいと切に願う。
「ひまー!」
皆寄った所で目新しい話もないし、のーんびりとぼーっとするしかないわけだが、そこへ真も駆けこんできた。
「真も訓練なし?」
「外出も禁止?」
「何が危険なんだって話だよなぁ」
同じだよねという意味を込めて言えば、真からも不満の声が漏れ出てきた。
「街歩きもバレて抜け道塞がれるし。マジで何もする事がない……」
「え!? 何それ!」
「ズルい!」
「私達も連れて行ってよ!」
真の言葉に、私達は盛大に詰め寄った。
ていうか、何一人で自由を満喫しているんだと言いたい。
だけれど、真は溜息を一つ吐いた後に、護衛騎士達へと視線を向けた。
「……俺は見張りもなく、一人で自由勝手に動けるから……な」
「あ」
確かに私達が動けば、自動的に護衛騎士達も動く事になるし、むしろ止められるわけで……。
護衛騎士が付いていない真が、今心底羨ましく感じた。
「真様、こちらですか?」
「はーい、どうぞ」
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少し震えているのは気のせいだろう。
いつになったら皆、真に対して前みたいに接する事が出来るんだろう。
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「あ、そっか。行ってくる!」
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