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帰還への道
episode 3 ーfinalー
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王室に戻ったが、時間は全く経過していなかった。国王は引き続き現状を説明している。
その後、国から、ここにいる全員分の物資の支給があった。銀貨100枚と短刀、カンパン、水、栄養食品、マップなどを支給してくれた。ただ、改めて、僕たちが兵力でしかないことに気付かされる。最低限の物資、最低限のお金、衣食住は王宮を利用していいと言っていたが、果たして、どれくらい優遇されるのかはわからない。
レベル上げなどはゲームと共通らしい。レベルとユニークスキルという概念があるらしく「ステータスオープン」という訳のわからない合言葉を唱えると自分のスキルとステータスが表示された。ユニークスキルの項目には「千里眼」と表示されていた。
これが、見える所以か。なるほど。
国王の話だと、レベル1でもスライムくらいは倒せるらしいが、全くもって気は抜けない。集められた一部には胸を弾ませているものもいるが、彼らはわかっているのだろうか。ゲームと違ってこの世界でも命が一つしかないかもしれないということを。
浮かれた奴らをみている場合ではない。
今のうちに僕は、ここを抜け出さなければならない。警備が王宮に集まっている今、王宮の警備を潜り抜けて旅に出るにはちょうどいいのだ。もしかしたら、外にも警備がいるかもしれないが、そこはいいように誤魔化そう。
僕は支給された物資を、同じく支給された、リュックにつめた。そして、ごった返している王室を後にした。
「くそ。もっと早く出るべきだったか………」
王室に護衛が集まっていると思ったが、さすが王宮というだけある。出る途中に多くの護衛とすれ違った。
すれ違ったものからは「どこへ行くのか」と質問されたが、「ただ、外の空気を吸いに行くだけだ。許可はもらった」と聞かれるごとに同じ言葉を繰り返した。
今更だが、転送されてきた人々だけではなく、この世界の人が話す言語も聞き取れるし、自身の話した言葉も相手が理解できることへの利便さを改めて実感した。さすがである異世界。
僕は裏口から出ようと、人が少なそうな道を千里眼で推測しながら、移動した。
このスキルは、見ようと思えば、壁や植物を貫通させて見通すことができて大変便利である。これが、スキルか。スキルさま様である。にわかに受け入れがたい仕組みだ。慣れるとかなり使い勝手が良さそうだ。すでにこれほど役に立っている。
悪用すれば大変だなあ。
自分を律しなければならない。まあ、それは後ほど考えよう。今はここを出ることに集中っと。
裏口に向かう途中、一つの古屋があった。王宮の煌びやかな雰囲気と打って変わり、簡素で古い倉である。鍵はかかっておらず今にも壊れそうなドアが半開きになっており、警備もいない。もしかしたら、旅に必要な物資を少し拝借できるかもしれない。
僕は倉に忍び込んだ。誰もいないし、ほとんど何もない。
蔵に置いてあるものは空の木箱が多く、木材や、何かわからない破片が無造作に置いてあり、大したものはなさそうだった。
「とりあえず、これだけ拝借させてもらうか。」
ボロボロの2メートルほどの布がいくつかあったので、一枚、もらおう。外套として使えるかもしれない。
すいません、戻ってきた時に戻しますので。
倉を出て、後ろを振り返る。外から見たらやっぱでっかいな、この城。
見たことない城の大きさし圧倒されつつ、王宮の裏口へと向かう。
最後の王宮の関係者だと思われる門番にも使いまわした言葉を述べて、城を出た。薫に会うためには絶対元の世界、地球に戻ろう。
「まずは、レベルを上げるか。」
荷物を背負い直した。
踏みしめた一歩には僕の決意の重さが込められていた気がする。
………「気がする」だけだが。
これは地球で死んだ俺が、大切な人にもう一度会うために、この世界で還る方法を探す物語。
その後、国から、ここにいる全員分の物資の支給があった。銀貨100枚と短刀、カンパン、水、栄養食品、マップなどを支給してくれた。ただ、改めて、僕たちが兵力でしかないことに気付かされる。最低限の物資、最低限のお金、衣食住は王宮を利用していいと言っていたが、果たして、どれくらい優遇されるのかはわからない。
レベル上げなどはゲームと共通らしい。レベルとユニークスキルという概念があるらしく「ステータスオープン」という訳のわからない合言葉を唱えると自分のスキルとステータスが表示された。ユニークスキルの項目には「千里眼」と表示されていた。
これが、見える所以か。なるほど。
国王の話だと、レベル1でもスライムくらいは倒せるらしいが、全くもって気は抜けない。集められた一部には胸を弾ませているものもいるが、彼らはわかっているのだろうか。ゲームと違ってこの世界でも命が一つしかないかもしれないということを。
浮かれた奴らをみている場合ではない。
今のうちに僕は、ここを抜け出さなければならない。警備が王宮に集まっている今、王宮の警備を潜り抜けて旅に出るにはちょうどいいのだ。もしかしたら、外にも警備がいるかもしれないが、そこはいいように誤魔化そう。
僕は支給された物資を、同じく支給された、リュックにつめた。そして、ごった返している王室を後にした。
「くそ。もっと早く出るべきだったか………」
王室に護衛が集まっていると思ったが、さすが王宮というだけある。出る途中に多くの護衛とすれ違った。
すれ違ったものからは「どこへ行くのか」と質問されたが、「ただ、外の空気を吸いに行くだけだ。許可はもらった」と聞かれるごとに同じ言葉を繰り返した。
今更だが、転送されてきた人々だけではなく、この世界の人が話す言語も聞き取れるし、自身の話した言葉も相手が理解できることへの利便さを改めて実感した。さすがである異世界。
僕は裏口から出ようと、人が少なそうな道を千里眼で推測しながら、移動した。
このスキルは、見ようと思えば、壁や植物を貫通させて見通すことができて大変便利である。これが、スキルか。スキルさま様である。にわかに受け入れがたい仕組みだ。慣れるとかなり使い勝手が良さそうだ。すでにこれほど役に立っている。
悪用すれば大変だなあ。
自分を律しなければならない。まあ、それは後ほど考えよう。今はここを出ることに集中っと。
裏口に向かう途中、一つの古屋があった。王宮の煌びやかな雰囲気と打って変わり、簡素で古い倉である。鍵はかかっておらず今にも壊れそうなドアが半開きになっており、警備もいない。もしかしたら、旅に必要な物資を少し拝借できるかもしれない。
僕は倉に忍び込んだ。誰もいないし、ほとんど何もない。
蔵に置いてあるものは空の木箱が多く、木材や、何かわからない破片が無造作に置いてあり、大したものはなさそうだった。
「とりあえず、これだけ拝借させてもらうか。」
ボロボロの2メートルほどの布がいくつかあったので、一枚、もらおう。外套として使えるかもしれない。
すいません、戻ってきた時に戻しますので。
倉を出て、後ろを振り返る。外から見たらやっぱでっかいな、この城。
見たことない城の大きさし圧倒されつつ、王宮の裏口へと向かう。
最後の王宮の関係者だと思われる門番にも使いまわした言葉を述べて、城を出た。薫に会うためには絶対元の世界、地球に戻ろう。
「まずは、レベルを上げるか。」
荷物を背負い直した。
踏みしめた一歩には僕の決意の重さが込められていた気がする。
………「気がする」だけだが。
これは地球で死んだ俺が、大切な人にもう一度会うために、この世界で還る方法を探す物語。
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