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地味すぎる転生悪役令嬢爆誕
26: 地味令嬢の本性、ヤンキー待ち呆けの朝。
しおりを挟む翌朝、目覚ましがなるまでぐっすりだった私は、起きて早々、昨日の顛末を思い出して布団の中で悶絶した。
何だよ、あの甘すぎる展開!
なんで、楽しいおうちデート♡みたいな雰囲気に!?
いや、楽しかったけどね??
でも、何か普通にエロい事するより恥ずかしい。くぅ~~!
昨日は疲れで麻痺してたのか、気にせずスコンと寝れたが、その反動か。
起きてから事あるごとに、笑うアレックスや呆れるアレックス、照れ顔に、お茶を飲む優雅な仕種、心地好く響く低い声、完璧な執事みたいな立ち居振舞いや、乱れた胸元など次から次へとフラッシュバックし、顔は火照るし、鼓動はドンドコする。わぁぁぁぁ!
取り敢えず早く支度しないと遅刻してしまうので、何とかベッドから出る。
部屋着兼パジャマ兼下着なベロアのキャミソールとショートパンツのまま、バルコニーを開け、すぐ横のプランターに生い繁る薄荷をブチブチ千切る。
棚からジョッキと擂り粉木を出し、ジョッキにベッ!とミントを入れ擂り粉木でダンダン!とミントを潰す。
冷蔵庫から出したライムをザグザグ4等分にしてギュギューと果汁をジョッキに垂らして、ついでにベッ!とライムも突っ込んで、上からプシュッ!シュワー…トクトクトクトクっと炭酸水を注ぎ、そのまま擂り粉木でクルクルーでゴックゴックゴックゴックッッッカァーーー!!とやれば、フェリシアさん特製ノンアルモヒートのご馳走さまである。
自分でやってて、昨日のアレックスのお茶入れる物腰との対比がヤバい。
まぁ、前世34歳フリーターがかなりモノグサーのオーザッパーだったからしゃーない。
なるべく隠そう。
そいや、前世、いつもモヒート作ってくれてた同い年のあのバーテン、元気かな。天寿全うしてたらいいな。
ごみ捨て面倒なので、ミントとライムをモシャモシャ食べながら前世を懐かしむ。
そこ、引かない。
これは食物繊維たっぷりなサラダですよ?
キリッとモヒートで気分が引き締まったので、洗顔など身支度を整える。
髪をボサボサにしつつひっつめ、クローゼットで今日の下着を選ぶ。
下着は私の唯一のお洒落にして戦闘服。
今日は朝から心がバタバタしてるので、キリッと引き締まる強いヤツがいい。
黒のサテンの上に黒レースを重ねた生地を主体に、フリルゼロで編み上げと切り返しと鋲で飾られた下着を手に取る。
ブラの胸元に大きく羽を広げたコウモリの切り返しデザインを入れたこの下着を着ければ、気分はバ○トモービルで疾走するバッ○マン様である!
ブラにコルセットにTバック……はアレックスに見られると思うと逡巡するが……まぁ、いいや!
このセットはやっぱりこの組み合わせが一番キリッとするし!
厚手のタイツをガーターで留めて、鏡の前で自分を奮い起たせる。
シルクハットと鞭を足せば猛獣使いになれそうな装いに満足すると、制服を着込む。
鞄を持って、冷凍庫からキューブ型チョコを5、6個口に放り込み私は寮を出た。
この学校、寮に食堂はなく、皆、御飯は自室で自炊か、校内の食堂=カフェテリアで摂る。
勿論、私みたいな時間ギリギリまで寝てたいタイプは悠長にカフェ飯なんざする訳もなく…。
時々パンとか買い置いてることもあるけど、基本朝はあんな感じなワケで。
いつもの朝、いつものルーティン。
気の利く男アレックスが、昨日私の冷蔵庫に食べ物が無かったことに気付き、一緒に食べようと買ったサンドを携えてカフェ前で待っている。
なんて思う筈もなく、ずんずんと早足で、私は校舎に吸い込まれて行ったのである。
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