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夏休み領地篇
74: 地味令嬢とワンコとワンコとマカロン
しおりを挟むふっくら頬がチャームポイントの侍女のエリーが、
お茶菓子は何が良いか聞いてきたので、
マカロン食べたいなーって呟いたら、兄姉から顰蹙を買ってしまった。
「やぁだぁ!うちにそんなコジャレたもの
有るわけないでしょー!?
やぁねぇ!一丁前に王都で毒されちゃって。
カップケーキかマドレーヌかクッキーかビスケットかチョコよ。」
「アーモンドドラジェもございます。」
「何だよ、マカロンて!何だよ!
あれか??王都で流行りのスイーツの店とか本読んでチェック♡してんのかー??プフフ!」
へーへー。スンマセンね。
私はアイシングなるべくたっぷりのカップケーキをお願いして、席に着く。
「そんな揶揄うことないでしょ。
マカロンなんか、学園のカフェテリアでもいつも売ってるんだし」
そういって顔をあげると呆然とした二人の顔があった。え。なに。
「は?マカロンて、馬鹿高いヤツだろ?
何か色んな色しててちっこくて丸くて、
間にクリームみたいなのが入ってる…。」
「確か銅貨50枚したわよ。1個。
あんた、買ったことあんの……?」
「や、そりゃ、
学園のマドレーヌの5倍の値段だけどさ、
偶に買うくらい出来るでしょ?
それに、ここら辺はマドレーヌ一個銅貨3枚位だけど、王都みたいなところは王都ってだけで全部物価上がるし、
そんな高いもんじゃないでしょ。」
「「フェリのお財布事情どうなってんの…?」」
「いや、寧ろそっちのお財布事情こそどーなってんの??」
私の毎月のお小遣い、確かアーサーの半分で、アーサーよりは少なかったけど、お姉も私よりは貰ってたはず……。
お互いの金銭感覚の違いに気まずい沈黙が流れたが、お茶菓子の登場で話題転換された。
何かアーサーの話があったんだっけ?
「そうそう、こないだアーサーったらね。
ほら、ヴィオラちゃんの屋敷でお茶会してるじゃない?その時にね……」
ふんふん、へーへー。ほーほー、成程?
つまり、こないだお茶会の後、ヴィオラ嬢の部屋に連れ込まれて、
新しい寝巻きを買ったけど、似合うかな?と、
フリフリヒラヒラのネグリジェを体に合わせて見せられて、
「似合うと思うけど、男にそーゆーの見せるの良くないよ?」と言ったらヴィオラ嬢ぷんすこぷんで、
何だかめっちゃ罵倒された挙げ句、
屋敷を追い出すように帰らされた、
と。
ネグリジェ見せるとか、かなり攻めたなぁ。
てことは、それまでにも色々アプローチしたけど、
全然だから少しずつエスカレートしてってるよね?
きっと。
脳裏に、すぐに赤面する菫色の髪の純情乙女が浮かぶ。
「アーサーってまだ童貞?」
ヴィオラさんとどこまでヤった?
と聞いて兄姉を見たら、すんごい顔してた。
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