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王道のために暗躍する
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誰もいなくなった部屋で暫し思考を巡らせる。
俺は何を間違えたのだろう。
涼ちゃんに言われた通り、俺はどこか変だ。
焦っている?
まだ来るとも決まっていない王道くんのことで頭がわちゃわちゃしていたのは事実。
まぁ、それはまだ時間あるし、大体目処が立ってるから大した話ではない。
あとはやっぱりネコになったことが思いの外ショックだったのかもしれない。
でも女子じゃあるまい、責任取って貰おうなんて思ってもいない。
他には稔に告白されたこと?
告白なんて珍しく無いけど、稔のことを考えるともやもやする。ネコにされたことを恨んでるのか?いや、別に恨んでないし、なんだったら今からだって抱かれてもいい。
抱かれてもいい?
いや、いやいや良くない良くない。
良くない?本当に?
でもイヤじゃないし、気持ち良かったし。
うーん、俺は稔に抱かれたいのか?
いや、でも抱いてみたい気持ちもある。
アイツの悦がる顔が見たい。
あれ、俺って結構稔の事気に入ってるんじゃない?
稔の悲しげな表情を思い出すと、心臓を掴まれたような苦しい気持ちになる。
涼ちゃんが似たような表情した時もチクリと痛かった。
これってもしかして、好きってことなのかな?
俺、涼ちゃんのこと結構好きだし。
それより心臓が痛いんだから、涼ちゃんより稔の方が好きってことになるのか?
いや、でも、うーーーん。
「わっかんねー」
髪をぐしゃりと掻き上げて立ち上がる。
とりあえず、稔の所に行けば良いのでは?
鏡で身嗜みを整える。
キラリと光るお揃いのピアス。
俺はこれを外していない。
多分、それが俺の答えなんだろうね。
ピンポーン
自室を出て、稔の部屋まで行ってインターホンを鳴らす。
約束はしていないけど、別にいいだろう。
今日誘われてたし。
「誰だよ」
出てきた稔は上半身裸で、下に履いているジーンズもベルトが緩んでいた。
「やぁ!来ちゃった⭐︎」
ニコッと笑みを浮かべて手を振ると、稔の顔色は途端に真っ青になった。
ん?なんで?来いって言ってたし、約束はしてないけど。何かまずったかなぁ?
視線を室内へと向けると、リビングのドアが開いていて、そこには裸でソファに寝そべる一ノ瀬の姿があった。
「あぁ、お楽しみ中だったんだね。ごめーん」
自分でもビックリするくらいの低い声が出た。
ニコッと笑い掛けて手をひらひらと振って身を翻し、足早に稔の部屋を後にした。
俺は、ちゃんと笑えていただろうか。
ズキズキと痛む心臓に、気付かない振りをして歩いた。
後ろから稔の声が聞こえるが、振り向かない。
角を曲がると走って自室に向かった。
何アイツ!俺にはなんやかんや言ってくるくせに、自分だってしっかりヤることヤってるじゃないか!
バカみたい!真剣にーって言うから考えたのに、ちゃんと言おうと思ったのに。
本当、バッカじゃねーの!
俺は何を間違えたのだろう。
涼ちゃんに言われた通り、俺はどこか変だ。
焦っている?
まだ来るとも決まっていない王道くんのことで頭がわちゃわちゃしていたのは事実。
まぁ、それはまだ時間あるし、大体目処が立ってるから大した話ではない。
あとはやっぱりネコになったことが思いの外ショックだったのかもしれない。
でも女子じゃあるまい、責任取って貰おうなんて思ってもいない。
他には稔に告白されたこと?
告白なんて珍しく無いけど、稔のことを考えるともやもやする。ネコにされたことを恨んでるのか?いや、別に恨んでないし、なんだったら今からだって抱かれてもいい。
抱かれてもいい?
いや、いやいや良くない良くない。
良くない?本当に?
でもイヤじゃないし、気持ち良かったし。
うーん、俺は稔に抱かれたいのか?
いや、でも抱いてみたい気持ちもある。
アイツの悦がる顔が見たい。
あれ、俺って結構稔の事気に入ってるんじゃない?
稔の悲しげな表情を思い出すと、心臓を掴まれたような苦しい気持ちになる。
涼ちゃんが似たような表情した時もチクリと痛かった。
これってもしかして、好きってことなのかな?
俺、涼ちゃんのこと結構好きだし。
それより心臓が痛いんだから、涼ちゃんより稔の方が好きってことになるのか?
いや、でも、うーーーん。
「わっかんねー」
髪をぐしゃりと掻き上げて立ち上がる。
とりあえず、稔の所に行けば良いのでは?
鏡で身嗜みを整える。
キラリと光るお揃いのピアス。
俺はこれを外していない。
多分、それが俺の答えなんだろうね。
ピンポーン
自室を出て、稔の部屋まで行ってインターホンを鳴らす。
約束はしていないけど、別にいいだろう。
今日誘われてたし。
「誰だよ」
出てきた稔は上半身裸で、下に履いているジーンズもベルトが緩んでいた。
「やぁ!来ちゃった⭐︎」
ニコッと笑みを浮かべて手を振ると、稔の顔色は途端に真っ青になった。
ん?なんで?来いって言ってたし、約束はしてないけど。何かまずったかなぁ?
視線を室内へと向けると、リビングのドアが開いていて、そこには裸でソファに寝そべる一ノ瀬の姿があった。
「あぁ、お楽しみ中だったんだね。ごめーん」
自分でもビックリするくらいの低い声が出た。
ニコッと笑い掛けて手をひらひらと振って身を翻し、足早に稔の部屋を後にした。
俺は、ちゃんと笑えていただろうか。
ズキズキと痛む心臓に、気付かない振りをして歩いた。
後ろから稔の声が聞こえるが、振り向かない。
角を曲がると走って自室に向かった。
何アイツ!俺にはなんやかんや言ってくるくせに、自分だってしっかりヤることヤってるじゃないか!
バカみたい!真剣にーって言うから考えたのに、ちゃんと言おうと思ったのに。
本当、バッカじゃねーの!
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