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逆境という壁を越えること
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みんなが体験したことのある怖い体験は何だろうか、幽霊にあったときか。はたまた殺人鬼に遭遇したときとか。野生のクマに襲われたときとかなんかも怖いよね。
それの200倍がちょうど今俺がキメラと遭遇した時の恐怖メーターである!!
なんて現実逃避をしたくなる状況に陥っているわけだが、そんなことをしている場合ではない。
まずどうやってこの状況を打開するかを考えなければいけない。
1:戦う
2:隠れる
3:逃げる
(1は俺の死を意味する。絶対にダメだ。
2はいい線言っているかもしれないがキメラがもしかしたら高い嗅覚を持っている可能性があるためばくちの要素が強い。
したがって選択肢は3になるわけだが、果たして逃げきれるのか。)
そんなことを考えながら幸は宝箱にある剣を強く握る。その時からだが急に軽くなる感覚を覚えた。
(なんだ!急に体が軽く・・・この剣の力なのか。これなら逃げ切れるかもしれない。)
そう考えているうちに、キメラは襲ってきた。そしてそれと同時に幸は出入口とは反対の方向に逃げた。
(なぜって?キメラ側が出入口方向だからさ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°)
幸は先に進む恐怖と後ろからキメラに追われる恐怖を同時に味わいながらひたすらに走る。
「はぁっ、はぁっ」
(やばいっ、やばいっ、キメラの速さ舐めてた。このままじゃ確実に追いつかれてしまう。)
幸が危惧するとおり。キメラとの距離は着々と縮まっていっている。
しかしキメラの走る音が止まった。
俺は不思議に思い、後ろを振り向いてみるとそこには口を開けてなにかを放とうとするキメラの姿があった。
「それはシャレになんないぞくそキメラがっ!」
「ガァッァァァァァぁぁぁ」
幸は後ろから迫ってくるキメラの炎のブレスに飲まれた。
キメラのブレスは洞窟の中の通路すべてを炎で覆うほどの威力と犯意を持っていた。
さいわいある程度距離が取れていたため幸は大火傷程度で済んだ、しかしされど大火傷、幸は倒れることになる。
(怖い・・・恐怖で手も足もうごかない。このまま確実に食い殺されて終わる。)
圧倒的恐怖が幸の逃げるすべを奪っていた。
キメラはだんだんと幸に近づいていき、そして目の前まで来ていた。
ニタァと擬音が付きそうなぐらいムカつく顔をしているキメラを目の前に俺は
(なんで俺が・・・こんな奴に・・・最後に一矢報いてやる)
そう決意した幸は宝箱に入っていた剣でキメラの右目を刺した。
「グガァァッァァぁぁぁ」
キメラは苦しそうに、また怒りをあらわにしてこちらを睨みつけている。
(ははっ、ざまぁないねクソキメラがっ・・・「どくんっ」・・・なんだ、)
幸はもしやと思いステータスを見る、そしてそこには見覚えのないスキルがあった。
瞬歩lv1:一瞬で移動することのできる技(移動する距離はレベルによって異なる。)
「ははっ、異世界もそんなに捨てたもんじゃないね。いいさ!最後になるかもしれないんだ!抗ってやるよ。」
幸は戦いを決意した。それを理解したかのように、キメラもまた先頭袋瀬に入っている。
両者(一人は獣だが)のにらみ合いが続く中その均衡を破ったのはキメラだった。
キメラは突進してっ引き裂かれれば絶命間違いなしの爪を振り下ろしてきた。
「瞬歩!」
幸はさっそく覚えたての瞬歩を使う。まだ使ったことのない瞬歩であったが、なぜか使い方は手に取るように理解していた。
幸はキメラの爪を危なげなく避け、キメラの真後ろに瞬時に移動する。
そして剣で斬る。剣の効果により早く動くことのできる幸は剣を振りぬく速度も速かっためキメラが振り向く前に瞬時に切り裂く。しかしキメラの皮膚は厚く、切り傷程度しか斬ることができない。
キメラは瞬時に幸のいる方向へと向きを変え再び攻撃しようとしてくる。
しかし幸の速度にキメラが追い付けないため、キメラの攻撃は当たらない。
そんな攻防が何時間続いただろう。
すでにどちらも疲弊しきっていた。幸は逃げ回りながら剣を振るという。なれない動作による疲労。そしてキメラは幸につけられた切り傷と右目をやられているため。
おそらくキメラはあと数撃でも入れれば倒れるだろうところまで弱り切っていた。
キメラもそれをわかっていたのか、最後の力を振り絞ってブレスを吐く動作をした。
今幸たちが戦っているのは一本道である洞窟の中である。そしてそんな中でブレスを吐かれれば逃げ場はなく確実に自身は燃えて消える。
しかし、幸はあえてその攻撃を狙っていた。
キメラがブレスを放った。
「瞬歩!」
幸はキメラの真横に一瞬で移動した。横ならばキメラのブレスは当たらない、そして
「お前の皮膚は堅いよなぁ、けど口の中はそうでもなさそうだなぁ」
キメラがブレスを吐き終わった瞬間に空いている口の中へ幸は思いっきり持っている剣を刺しこんだ。
「グァッァァァァぁぁぁ」
キメラが霧になって消え、キメラの討伐ドロップが出現する。
「えぇっと、これは牙と毛皮と爪と肉だなそれとなんだこれ瓶?」
幸が手にしたのは赤い液体の入った小瓶だった。
「まぁなんにせよここから出ないとな。疲れたし、火傷がいてぇ。ギルドで治療してもらわないとこりゃきついな~、まぁ金になりそうなものはゲットしたしお金の心配はとりあえずないだろう。」
俺はキメラを倒した優越感に浸りながら迷宮を後にした。
それの200倍がちょうど今俺がキメラと遭遇した時の恐怖メーターである!!
なんて現実逃避をしたくなる状況に陥っているわけだが、そんなことをしている場合ではない。
まずどうやってこの状況を打開するかを考えなければいけない。
1:戦う
2:隠れる
3:逃げる
(1は俺の死を意味する。絶対にダメだ。
2はいい線言っているかもしれないがキメラがもしかしたら高い嗅覚を持っている可能性があるためばくちの要素が強い。
したがって選択肢は3になるわけだが、果たして逃げきれるのか。)
そんなことを考えながら幸は宝箱にある剣を強く握る。その時からだが急に軽くなる感覚を覚えた。
(なんだ!急に体が軽く・・・この剣の力なのか。これなら逃げ切れるかもしれない。)
そう考えているうちに、キメラは襲ってきた。そしてそれと同時に幸は出入口とは反対の方向に逃げた。
(なぜって?キメラ側が出入口方向だからさ°˖✧◝(⁰▿⁰)◜✧˖°)
幸は先に進む恐怖と後ろからキメラに追われる恐怖を同時に味わいながらひたすらに走る。
「はぁっ、はぁっ」
(やばいっ、やばいっ、キメラの速さ舐めてた。このままじゃ確実に追いつかれてしまう。)
幸が危惧するとおり。キメラとの距離は着々と縮まっていっている。
しかしキメラの走る音が止まった。
俺は不思議に思い、後ろを振り向いてみるとそこには口を開けてなにかを放とうとするキメラの姿があった。
「それはシャレになんないぞくそキメラがっ!」
「ガァッァァァァァぁぁぁ」
幸は後ろから迫ってくるキメラの炎のブレスに飲まれた。
キメラのブレスは洞窟の中の通路すべてを炎で覆うほどの威力と犯意を持っていた。
さいわいある程度距離が取れていたため幸は大火傷程度で済んだ、しかしされど大火傷、幸は倒れることになる。
(怖い・・・恐怖で手も足もうごかない。このまま確実に食い殺されて終わる。)
圧倒的恐怖が幸の逃げるすべを奪っていた。
キメラはだんだんと幸に近づいていき、そして目の前まで来ていた。
ニタァと擬音が付きそうなぐらいムカつく顔をしているキメラを目の前に俺は
(なんで俺が・・・こんな奴に・・・最後に一矢報いてやる)
そう決意した幸は宝箱に入っていた剣でキメラの右目を刺した。
「グガァァッァァぁぁぁ」
キメラは苦しそうに、また怒りをあらわにしてこちらを睨みつけている。
(ははっ、ざまぁないねクソキメラがっ・・・「どくんっ」・・・なんだ、)
幸はもしやと思いステータスを見る、そしてそこには見覚えのないスキルがあった。
瞬歩lv1:一瞬で移動することのできる技(移動する距離はレベルによって異なる。)
「ははっ、異世界もそんなに捨てたもんじゃないね。いいさ!最後になるかもしれないんだ!抗ってやるよ。」
幸は戦いを決意した。それを理解したかのように、キメラもまた先頭袋瀬に入っている。
両者(一人は獣だが)のにらみ合いが続く中その均衡を破ったのはキメラだった。
キメラは突進してっ引き裂かれれば絶命間違いなしの爪を振り下ろしてきた。
「瞬歩!」
幸はさっそく覚えたての瞬歩を使う。まだ使ったことのない瞬歩であったが、なぜか使い方は手に取るように理解していた。
幸はキメラの爪を危なげなく避け、キメラの真後ろに瞬時に移動する。
そして剣で斬る。剣の効果により早く動くことのできる幸は剣を振りぬく速度も速かっためキメラが振り向く前に瞬時に切り裂く。しかしキメラの皮膚は厚く、切り傷程度しか斬ることができない。
キメラは瞬時に幸のいる方向へと向きを変え再び攻撃しようとしてくる。
しかし幸の速度にキメラが追い付けないため、キメラの攻撃は当たらない。
そんな攻防が何時間続いただろう。
すでにどちらも疲弊しきっていた。幸は逃げ回りながら剣を振るという。なれない動作による疲労。そしてキメラは幸につけられた切り傷と右目をやられているため。
おそらくキメラはあと数撃でも入れれば倒れるだろうところまで弱り切っていた。
キメラもそれをわかっていたのか、最後の力を振り絞ってブレスを吐く動作をした。
今幸たちが戦っているのは一本道である洞窟の中である。そしてそんな中でブレスを吐かれれば逃げ場はなく確実に自身は燃えて消える。
しかし、幸はあえてその攻撃を狙っていた。
キメラがブレスを放った。
「瞬歩!」
幸はキメラの真横に一瞬で移動した。横ならばキメラのブレスは当たらない、そして
「お前の皮膚は堅いよなぁ、けど口の中はそうでもなさそうだなぁ」
キメラがブレスを吐き終わった瞬間に空いている口の中へ幸は思いっきり持っている剣を刺しこんだ。
「グァッァァァァぁぁぁ」
キメラが霧になって消え、キメラの討伐ドロップが出現する。
「えぇっと、これは牙と毛皮と爪と肉だなそれとなんだこれ瓶?」
幸が手にしたのは赤い液体の入った小瓶だった。
「まぁなんにせよここから出ないとな。疲れたし、火傷がいてぇ。ギルドで治療してもらわないとこりゃきついな~、まぁ金になりそうなものはゲットしたしお金の心配はとりあえずないだろう。」
俺はキメラを倒した優越感に浸りながら迷宮を後にした。
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