無能と罵られパーティーを追放された勇者、実は最強

スフレト

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15話 「なぜここに君が?!」

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聞き覚えのある声が背後からした。

「クロウさん!助けてくれてありがとうございます!」

そういわれて後ろ向いてみるとそこにはクロウがパーティーを追放された後、
自棄のみをした酒場の看板娘のシルフィがいた。
銀髪碧眼の美少女なので忘れるはずがない、しかし、なぜここにシルフィが?
あと、盗賊に捕らわれていた人の中にシルフィいたっけ?思い出してみるといたかも。

「なんでここにシルフィがいるの?!」
「いやー、いろいろありましてねー......」

話を聞いたがラズル王国の東にある貿易都市トレスにある酒場に酒を注文されたので、
貿易都市まで行って、渡し終わり、ラズル王国に戻っている道中で盗賊に襲われて、
その盗賊たちが転移石使ってシルフィをつれてアジトに戻ったらしい。
シルフィはあと1日クロウが来るのが遅ければ犯されていたかもしれないと言っていたので、
心から、間に合ってよかったと思った。

「それで、シルフィはこれからどうするの?ラズルに戻るなら俺が送るけど?」
「いやぁ、ラズルに戻ったって、また酒場でやりたくもない仕事やらされるだけなんでー、
それに雇われの身だったんで自分一人いなくなったところで何も起きないだろうから、
クロウの旅についていきたいんだけどいいかな?」
「そ、それはダメでしょう!」

なぜか、アウロラがシルフィが来ることを拒否した...

「だって、親御さんとか、心配してる人はいるでしょう?」
「いいえ?両親とももう他界してます。父親は子供のころに、
母親は去年に亡くなってます。てか、クロウさん、この人だれですか?」
「あ、あぁ、まだ紹介してなかったね、彼女は精霊女王のアウロラだよ」
「えぇ?!精霊女お..むぐっ」

シルフィが大声でアウロラのことを精霊女王と言いそう、
というかもうすでに半分言っていたので手遅れだったかもしれないが、いったん黙らせる。

「ダメだってそんなに大きな声で言っちゃ..一般人にばれたらかなりやばいんだから」
「そ、そうでしたね。アウロラさんすみません」
「いいえ、大丈夫ですよ。あ、それと、もし旅についてくるのであれば
私から言っておきたいことがあります。ですので少しの間だけご主人様は
少しの間離れてもらってもいいですか?」
「それはわかったが、喧嘩とかはするなよ?」
「安心してください、絶対にしませんから」

アウロラはそういってるが、なんかちょっとアウロラから
どす黒いオーラが出ているがたぶん見間違いだろう。

クロウはいったんアウロラたちから離れる






ご主人様はとりあえず自分たちの声が聞こえないところまで行ったかな。
よし!シルフィさんにはすまないが私はご主人様のことが好きだから
どんな手を使おうとご主人様の一番になる!

「シルフィさん、たぶんですが、あなた、ご主人様のこと好きですよね?」
「は、はい!」
「それならそれでいいわ、ただし、絶対に守ってもらいたいことがいくつかあるの。
まず一つ目ご主人様の正妻は必ず私ね」
「えぇ!それはひどいです!てか、なんで結婚することになってるんですか?
もしかしてもうやってるとこまでやってたり.......」
「ま、まだやってないわよ!」
「それなら、まだクロウさんはアウロラさんのものじゃないですよねぇ?」
「うぐっ...と、とにかく!私が正妻よ!わかった?」
「はぁ、わかりました。まぁ私はクロウ様に愛してもらえるだけで満足ですからぁ」
「ごほん、えーと、二つ目はご主人様から許可が出るまで
絶対に一緒に寝たりするのはダメ!寝込みを襲うのもダメだよ?」
「わかりました」
「そして最後は、あまりご主人様の周りに女性が集まらないように私と協力すること!」
「はい!その三つだけでいいんですか?」
「えぇ、まぁこれだけ守ってくれればあなたのことは嫌いにはなりませんよ?」
「りょーかいです」

もう二人きりで話すことはないからご主人様を呼んでもいいかな。

「ご主人様ー!」




アウロラから呼ばれたので元いた所に戻る。

「二人は何話してたんだ?」
「クロウさんには秘密ですー」
「そうですね、ご主人様には言えないことですね」

なんでこの二人こんな短時間で仲良くなったんだ?
なんか笑ってるし、そんなに俺の顔が変か?

「そうだ、シルフィが一緒に旅をするなら、ギルドカードを作っておかないと。
あと、俺だけ冒険者ランク上がりすぎたから、明日から一か月くらい
アウロラとシルフィの特訓も兼ねて依頼を毎日受けるようにするから
今日は早く寝て明日から頑張るぞ!」
「「おーーー!!!」」
「って、気合を入れて終わりたかったが、今からギルドカードを作らないと、
明日依頼受けれないかもしれないからな」
「あ、そうでしたわね」
「それじゃあ、早く作りにいこ―!」

そういってシルフィが俺の手を取り連れていこうとするので、
俺はアウロラの手をつかんでシルフィについていった。


◇◇◇

「おー!これがギルドカードなんだぁ!」

ギルドについて無事ギルドカードを作り終えた俺たちはもう夜に近かったので宿に向かっている。

「そういえば、宿の部屋どうする?俺一人でアウロラとシルフィで二人部屋が一番いいと思うんだが」
「いいえ、私たち三人部屋でいいと思います」
「うん!それがいいと思う―!」
「ほんとに大丈夫か?俺とアウロラは一緒に寝たことはあるが
シルフィはそもそも俺と会うのが今日で二回目みたいなもんだからなぁ。」
「大丈夫だよー!心配しなくていいからさぁ」
「まぁ、大丈夫ならいいんだが」

そんな話をしているうちに宿につき、俺たちはそのまま一階で夕飯を食い
、二人部屋から三人部屋に変更し、すぐに眠りに入った。


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