無能と罵られパーティーを追放された勇者、実は最強

スフレト

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16話 神獣の子孫だと?!

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翌日の朝

 違うベッドで寝ていたはずが、アウロラとシルフィどちらとも
寝相が悪かったせいか、クロウが両手に花といった感じになっていた。
 昨日違う部屋にしておくか?と言ってそれは拒否されたが
こんなことがあってはダメなので、何があっても別室にしてやる!
と決意を込めたクロウであった。
 それからどうなったかというと、
アウロラとシルフィはクロウに軽く叱られ、
部屋は朝のうちに二人部屋と一人部屋に変えてもらった。


◇◇◇

 朝飯も食べ終わり、ギルドにて、クロウたちは、
何の依頼を受けようか悩んでいた。
 クロウは前居たパーティ『インフィニットウイングス』では、
主に雑用しかやっていなかったので、冒険者なりたてのころ、
どんな依頼を受けていたかなんて、一切覚えていないのだ。
 シルフィの初めての依頼なので、自分たちで決めて依頼を受け、
成功する、といった感じにしたかったのだが、
あまりにも決まらなさすぎるので、受付嬢の人に任せることにした。

「冒険者なりたての方には、採取クエストがおすすめですね。
それか、Zランク冒険者のクロウさんもいるので、
少し難易度の高いスライム討伐やゴブリン討伐でもいいかもしれません」
「うーん、何の危険もなくやるなら採取のほうがいいんだろうけど、
早くランクあげるなら討伐のほうが早いしなぁ、アウロラとシルフィはどっちのほうがいい?」
「私の希望としては、この一か月でBかAランクまではあげたいですね、
ご主人様の足手まといにはなりたくないので」
「確かにそうですねー、あまり冒険者というものには詳しくないので
クロウさんとアウロラさんに任せるよ」
「一か月でBかAランクに上げるなら討伐のほうがいいかもしれないな、
じゃあ、今回は一番簡単な討伐以来のスライムにするか」
「承知いたしました、スライムの出現場所ですが、
この国の周辺なのであまり遠くに行かなくてもすぐに見つかりますよ」
「わかりました、それでは行ってきます」

 今回は、スライムの討伐以来ということになった。
 基本討伐以来には、依頼を受けてから何日以内という
制限があるのだがスライム討伐にはその制限はない。
 ちなみに依頼を失敗したら違約金といういうものが発生し、
ギルドにその依頼相応の金額を払うことになる。
 しかし、今回は時間をかければ子供でも倒せるスライムなので、
その心配はないだろう。

 クロウは、今回は何も手を出さないようにするが、
アウロラとシルフィのステータスがどのくらいなのかは
知っておかないといざというときに危険になるので、
許可をもらい鑑定させてもらった。

――――――――――――
名前:アウロラ
種族:精霊女王
レベル:300
状態:正常
HP:14160/14160
MP:18320/18320
攻撃力:800
防御力:850
魔法力:1900
俊敏:900
精神力:1200

―スキル―
「王の威厳」「魔力解放」「精霊魔法S級」
「四属性魔法D級」「光闇魔法D級」

―称号―
「精霊女王」「真の勇者の仲間」
「精霊を愛し愛されるもの」
――――――――――――
 え...
 アウロラって俺より強かったの...?
 まじか、ちょっとショック
――――――――――――
名前:シルフィ
種族:獣人(フェンリル)
レベル:30
状態:正常
HP:220
MP:300
攻撃力:400
防御力:380
魔法力:400
俊敏:500
精神力:300

―スキル―
「俊足」「聖域」「幻覚魔法C級」
―称号―
「神獣フェンリルの子孫」
「真の勇者の仲間」
――――――――――――
 シルフィってヒューマンじゃなかったんだ!
 それと、神獣の子孫って、相当やばくない?!
 ステータスもレベルのわりに相当高いし...

「あの、シルフィさん?獣人だったんですか?」
「あ、そういえば言ってなかったね。ラズル王国って獣人を嫌う人とか
いるから幻覚魔法で自分が人間に見えるようにしてたんだぁ」
「あ、そうだったんだ、ってそれより!神獣の子孫って何なの?!」
「あぁ、それはね、数百万年前にいた神獣様の血が受け継がれてるらしいんだけど、
少しだけだからあまり普通の獣人と変わらないんだよ?」
「そ、そうなんだ」

シルフィが神獣様の子孫だってことは驚いたがとりあえず
依頼内容のスライム討伐をしなければならないので、
シルフィのことはまたあとでにしよう。

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