【完結】きずな小学校七ふしぎ探偵団

佐倉穂波

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プロローグ

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 あたし、柊木 灯子ひいらぎ とうこ。小学五年生。今日から新しい学校__きずな小学校の生徒になるの。
 そう、転校生なの。

 転校初日って、もっとドキドキして、キラキラしてるものだと思ってた。

 この前読んだマンガの主人公は、「新しい学校で、自分らしく過ごすの!」と希望に満ちあふれていたんだもん。でも、やっぱりマンガと現実は違うっていうか、あたしの気持ちの問題なのかもしれないけど、すっごく不安しかない。


 たしかにドキドキはしてるけど、楽しいドキドキじゃなくて、イヤな方のドキドキって言ったらよいのかな?

「えっと……こ、こんにちは。ひいらぎ、とうこです。よろしくおねがいします……」

 教室の前での自己紹介。
 ざわざわしてた教室がしーんってなる。
 転校生だから当たり前なんだけど、みんな知らない子たち。もともと、注目されるのって苦手だから、どうしたら良いのかわからなくなっちゃって声は小さくなるし、手のひらには汗がじっとり。

 あたしのあいさつに、先生は笑顔で「よろしくね」と言ってくれたけど、クラスのみんなは、すぐに興味なさそうにざわざわと話し始めた。


 話しかけてくれる子もいなかった。

 ——やっぱり、転校なんてしたくなかったなぁ。

 このまま、友だちが誰もできなかったらどうしようって、すごく不安になる。
 校舎の裏手にある古い階段に座って、あたしはため息を吐いた。

 そのとき。

 キィィィ……ン……ポロロン……

 近くの音楽室から、古いピアノの音が聞こえた。

 え……? 音楽室に誰かいるの?
 

 思わず立ち上がって、音楽室の方をのぞきこむ。
 だけど、誰もいない。

 だけどたしかに——ピアノの音が聞こえたのに。



 次の日。

「聞いちゃった? 音楽室のピアノの音」

 声をかけてきたのは、クラスの男子。
 金色の髪の毛がくしゃくしゃで、目がキラキラしてる子だった。
 放課後、あたしが音楽室をのぞいて首をかしげているとこををみたんだって。

「へへ、あれ、七不思議のひとつなんだ。知ってる? この学校、七つのふしぎがあるって有名なんだよ」

「……し、知らない……」
 はじめてまともに話しかけられて、あたしは心の中でドキドキしながら首をふった。

「ぜんぶ見つけたら、ねがいごとが叶うって話。信じる?」

 ——願いごと?

 あたしの胸の奥で、何かがきゅっと鳴った。
 この学校で、友だちができたらいいな。話せる人がいたらいいのに。願いごとって聞いて、思い浮かんだこと。

 「七つ、ぜんぶ……見つけたら……」

 あたし、調べてみようかな。
 きずな小学校の、七ふしぎを。
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