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まだ、遠い。
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まだ、暑ぐるしい夏が続いていた。
僕は特別な事をしていたわけではないが、2学期からの予習をやっていた。
行きたい高校に合格出来て、まだクラスに馴染めてない、いわゆる「ぼっち」的存在。
まだ、一年生だから学校の事は深くは理解できていない。だが、本を読んでいたりして図書室をかなり使っていたら、変な噂が立ちおおごとに。潔癖症だとか友達がいないとか。
そんな僕は頼れる人や夏休みに遊ぶような友達は居らず、塾に行ったり図書館に行ってたりする毎日。でも、その日常はもうすぐ終わる。夏休みがあと1週間切ってしまったからだ。
どうしよう。。。
この、楽しかった(のか?)日常から離れるのか??いやいやそれは意地でも嫌だ。かと言って、行かないとまた変な噂立つしな。。。
だがしかし、頭の回転が速い人もそうでない人もお分かりだろう。僕は学校に行くしか選択肢はないという事を。
気分転換に髪でも切ろうかな。。。
僕の夏休みラスト1週間のカウントダウンが心の中で始まっていた。
*
簡単に考えてしまったが、やっぱり髪を切ることにした。
支度を済ませ、小さいころから言っていた散髪屋さんに足を運ぶ。
「行ってきます。」
普段、図書館を行くときなど自転車で行くが、かなり近いので歩きながら行く。多分歩いて10分くらいでつくと思う。
いつも見ている景色とはまた違う景色が見えた。気にしてみていない分、面白くなる。
そんな事を思っていたら、すぐについてしまった。
僕がドアを開けると「カラカラ・・・」という音が響き渡り、店員さんが「いらっしゃいませ!」と元気よく現れる。
「久しぶりだねー!海翔君!!元気してたー??」
この人は小さい頃からずっとこの散髪屋さんに居る、唯一の女の人の店員だ。
いつも、この人に髪を切ってもらう。名前は知らない。
「はい、元気ですよー!今日もおねがいします。」
「任せときなっ!」
奥から来た店員さんが「こちらへ。」という方向に進む。大体いつも座るのが前から3列目の左側の席。今日も指定席に座った。
いつものように楽しく語りかけてくれる、店員さん。
学校は楽しい?だとか、友達出来た?とか・・・。なかなか難しい答えの会話もあったが、なんとか乗り切った。
1時間くらいして、僕は散髪屋さんを出た。
どこにもよらず、まっすぐ帰る。これがいつもだ。
「にゃあ」
かすかに猫の鳴き声がした。振り返ると子猫がやせ細い姿でこちらを見ていた。
可愛かった。
その猫は僕の家まで付いていき、それからは庭によく見かけるようになった。
たまに、夕飯が魚だったらその猫にあげていた。よく、なついていた。
でも、僕は昨日の事を誰にも知られてはならない。それがもし、猫だったとしても。
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僕は特別な事をしていたわけではないが、2学期からの予習をやっていた。
行きたい高校に合格出来て、まだクラスに馴染めてない、いわゆる「ぼっち」的存在。
まだ、一年生だから学校の事は深くは理解できていない。だが、本を読んでいたりして図書室をかなり使っていたら、変な噂が立ちおおごとに。潔癖症だとか友達がいないとか。
そんな僕は頼れる人や夏休みに遊ぶような友達は居らず、塾に行ったり図書館に行ってたりする毎日。でも、その日常はもうすぐ終わる。夏休みがあと1週間切ってしまったからだ。
どうしよう。。。
この、楽しかった(のか?)日常から離れるのか??いやいやそれは意地でも嫌だ。かと言って、行かないとまた変な噂立つしな。。。
だがしかし、頭の回転が速い人もそうでない人もお分かりだろう。僕は学校に行くしか選択肢はないという事を。
気分転換に髪でも切ろうかな。。。
僕の夏休みラスト1週間のカウントダウンが心の中で始まっていた。
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簡単に考えてしまったが、やっぱり髪を切ることにした。
支度を済ませ、小さいころから言っていた散髪屋さんに足を運ぶ。
「行ってきます。」
普段、図書館を行くときなど自転車で行くが、かなり近いので歩きながら行く。多分歩いて10分くらいでつくと思う。
いつも見ている景色とはまた違う景色が見えた。気にしてみていない分、面白くなる。
そんな事を思っていたら、すぐについてしまった。
僕がドアを開けると「カラカラ・・・」という音が響き渡り、店員さんが「いらっしゃいませ!」と元気よく現れる。
「久しぶりだねー!海翔君!!元気してたー??」
この人は小さい頃からずっとこの散髪屋さんに居る、唯一の女の人の店員だ。
いつも、この人に髪を切ってもらう。名前は知らない。
「はい、元気ですよー!今日もおねがいします。」
「任せときなっ!」
奥から来た店員さんが「こちらへ。」という方向に進む。大体いつも座るのが前から3列目の左側の席。今日も指定席に座った。
いつものように楽しく語りかけてくれる、店員さん。
学校は楽しい?だとか、友達出来た?とか・・・。なかなか難しい答えの会話もあったが、なんとか乗り切った。
1時間くらいして、僕は散髪屋さんを出た。
どこにもよらず、まっすぐ帰る。これがいつもだ。
「にゃあ」
かすかに猫の鳴き声がした。振り返ると子猫がやせ細い姿でこちらを見ていた。
可愛かった。
その猫は僕の家まで付いていき、それからは庭によく見かけるようになった。
たまに、夕飯が魚だったらその猫にあげていた。よく、なついていた。
でも、僕は昨日の事を誰にも知られてはならない。それがもし、猫だったとしても。
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