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5.番の魔術講師
8.エスト王国での日々 ※
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「お時間です」
この部屋に案内した従者と同じ声がして、ルークが扉に使づくと、後ろ手に枷、目隠しもされ、移動車に載せられた。大量のベッドを見たあとのルークとミアに、あれ以上見られたくないものがある証拠だ。視界を遮られれば、できることは魔力を張る以外になく、それすら手枷で制限され、満足には行えない。
後ろ手で手枷を嵌められるのは、おそらくルークが騎士であることも分かっているからだろう。魔術が使えなくても、身体の前で武器になり得る物を持てないようにするのは、間違っていない。
新聞では、ルークは騎士として戦果が取り上げられているが、今はオッドアイ魔術師として来ている。眼帯で顔の印象はかなり変わるが、同一人物と見られていてもおかしくはない。敵地にいる以上、最悪の想定をしておいたほうがいい。
目的地に着いたのだろう、移動車から降ろされる。手枷が外されるが、目隠しは外されない。制御魔術で操られ、チェアにしては硬い座面が臀部に当たる。抵抗しようと思えば簡単に上回れる魔力量だが、立場を忘れないように、無意識に反抗しないように、魔力を制御する。足首は下、手首は上へ持ち上がり、固定された。
ルークが男だから、足は降ろした状態で固定なのだろうか。これから行われることと、姿が見えないミアを思うと、ぞっとする。
服がびりびりと剥がされる。ミアの魔力が、動揺して漂うのを感じる。ルークと交わるときには絶対に感じない、冷たい魔力だ。ミア以外にも、目隠しの向こう側に、攻撃的な魔力を感じる。
ルークとミアの準備が整ったのだろう。扉が開いた音がして、大勢の魔力が流れてきた。魔力暴走を起こした魔術師たちだと判別するのは容易かった。身体に登られるのと同時に、唇を奪われ、相手のいいように無理矢理舌を絡められる。あちこちを触れられ、刺激される。
抵抗するほうが、体力的にも精神的にも辛い。早く終わることだけを望む。
ルークとミアには、一応任務として、この行為への同意がある。それでも、魔力暴走を起こさないとは限らない。自分の魔力を見失わないように、意識を保つ必要がある。
「うっ……」
オッドアイ魔術師であるルークとミアは番で、その快感しか知らない。番以外との触れ合いは苦痛でしかない。複数の魔術師から、耳や首筋、胸の頂き、内太腿なども舐められるが、ただただ気持ちが悪く鳥肌が立ち、身体が震える。
(っ……)
全く反応していないルーク自身にも、舌が這うのが分かる。物理刺激に勃たないことはないが、挿れられるほどにはならないだろう。それでも、無理に挿れられるのだろうが。
「んんっ…」
鎖の揺れる音と、ミアの苦し気な声が聞こえた。ルーク自身が勝手に誰かの中に挿れられているくらいだ。ミアも突き立てられているのだろう。
不完全な硬さを挿入することに、ミアと交わるときの快感は全くない。ルークですらこうだ。濡れずに突き立てられたミアの苦しさが、溢れ出た冷たい魔力に現れている。
魔力暴走が一旦落ち着いた状態で連れて来られ、無条件に差し出された身体を前に興奮し、魔力の放出量が増え制御不能に陥り、再び暴走が始まる。目の前にいる魔術師の身体の揺れで、ルークとミアの身体も揺れ、金属の鎖の音が響く。跨った魔術師の呻き声も、恐怖を煽るだけだ。いっそのこと、視覚だけでなく全ての感覚を奪ってほしかった。
見知らぬ相手に対して、魔力で中和することはない。そもそも、できない。快感によって溢れ出る魔力も、今回は自分を守るための魔力が出る程度、ただし魔力制限があって大して守れはしない。自分の魔力がまだ残っていると、確認できるだけだ。
何人もの魔術師が、交わりのなかで勝手に暴走状態になり、やがて達して落ち着いていく。結局のところ中和できないため、いつ暴走するか分からない状態で日常を過ごすことに変わりはない。
目隠しをされたルークに見えはしないが、ルークの上で勝手に達しているこの女性魔術師も、自分の中の魔力を支配しきれず、いずれまた暴走を起こすだろう。心の通っていない交わりは、気休めにもならない。入り込んだ他人の魔力を、より暴走させてしまう。それはもう、様々な研究で明らかになっていることだ。
「…本日はここまでとします」
従者として迎えに来たあの魔術師の声がした。攻撃的な魔力が減る。暴走状態を起こす魔術師が部屋から出たか、全員が一旦の小康状態となったのだろう。
制御魔術を使ってルークを台座から下ろし、身体に部屋着をまとわせ、改めて手枷を後ろ手で嵌めた。移動車に載せられたことで、冷え切ってはいるが、ミアの体温を感じられた。扉が開く音がして乱暴に降ろされ、礼のために立たされた。
「それでは、また明日」
ルークとミアの会釈を確認した魔術師が扉を閉めると、結界が完全なものとなり強まり、手枷と目隠しが外れた。それと同時に、ミアが倒れ込む。
「ミアっ!」
ルークは移動車の中で、多少手足を動かせるまでに回復していたが、ミアはそうはいかなかった。
魔力暴走を起こした魔術師の相手をするには、自分自身を強く持たなければ飲まれてしまう。交わりの最中に、ミアを気にする余裕がルークにはなかった。それほど、ルークにとっても辛かったのだ。精神面でも身体的にも、ミアのほうが辛いに決まっている。
意識を失ったミアを、ベッドへと寝かせる。部屋に戻ってくる間のための、羽織るだけの部屋着をめくってミアの秘部を見ると、赤く腫れている。目を這わせていくと、ふくらはぎや手首にも痕が残っている。ここに枷をされていたのだろう。手のひらも真っ赤で、鎖を強く握りしめていたのは想像できる。真っ白な肌には吸いつかれた痕も残っていて、腹立たしかった。
強い結界の張られた部屋だ。ミアの手当に魔術は使わないほうがいい。洗面台から湿らせたタオルを持ってきて、一枚は冷やす目的でミアの秘部に、もう一枚は手のひらを拭ってやる。内出血で済んでいるようだったが、毎日これが続くとしたら、もっと酷くなっていくのは目に見えている。
任務とはいえ、こんなことを最愛の相手にされて怒らない人はいないだろう。巻き込んだことを後悔しても、逃げられない。
ルークがオッドアイでなければ、ミアと出会うこともなかったし、ミアを紋章から解き放つこともできなかったし、一緒に過ごすことも、何もかも叶わなかった。悔やむ部分も、その事実が打ち消してくれる。
一年後まで耐えるしか、生きる道はない。この結界のある部屋で、ふたりで支え合って、生き抜くだけだ。
そっと、ミアの隣に寝そべった。寄り添うだけでも、ミアの微量の魔力を感じられる。やはり、心がないと回復しない。弱く漂うミアの魔力を感じて、髪を撫で癒せるように願いながら、ルークも浅い眠りに落ちていった。
この部屋に案内した従者と同じ声がして、ルークが扉に使づくと、後ろ手に枷、目隠しもされ、移動車に載せられた。大量のベッドを見たあとのルークとミアに、あれ以上見られたくないものがある証拠だ。視界を遮られれば、できることは魔力を張る以外になく、それすら手枷で制限され、満足には行えない。
後ろ手で手枷を嵌められるのは、おそらくルークが騎士であることも分かっているからだろう。魔術が使えなくても、身体の前で武器になり得る物を持てないようにするのは、間違っていない。
新聞では、ルークは騎士として戦果が取り上げられているが、今はオッドアイ魔術師として来ている。眼帯で顔の印象はかなり変わるが、同一人物と見られていてもおかしくはない。敵地にいる以上、最悪の想定をしておいたほうがいい。
目的地に着いたのだろう、移動車から降ろされる。手枷が外されるが、目隠しは外されない。制御魔術で操られ、チェアにしては硬い座面が臀部に当たる。抵抗しようと思えば簡単に上回れる魔力量だが、立場を忘れないように、無意識に反抗しないように、魔力を制御する。足首は下、手首は上へ持ち上がり、固定された。
ルークが男だから、足は降ろした状態で固定なのだろうか。これから行われることと、姿が見えないミアを思うと、ぞっとする。
服がびりびりと剥がされる。ミアの魔力が、動揺して漂うのを感じる。ルークと交わるときには絶対に感じない、冷たい魔力だ。ミア以外にも、目隠しの向こう側に、攻撃的な魔力を感じる。
ルークとミアの準備が整ったのだろう。扉が開いた音がして、大勢の魔力が流れてきた。魔力暴走を起こした魔術師たちだと判別するのは容易かった。身体に登られるのと同時に、唇を奪われ、相手のいいように無理矢理舌を絡められる。あちこちを触れられ、刺激される。
抵抗するほうが、体力的にも精神的にも辛い。早く終わることだけを望む。
ルークとミアには、一応任務として、この行為への同意がある。それでも、魔力暴走を起こさないとは限らない。自分の魔力を見失わないように、意識を保つ必要がある。
「うっ……」
オッドアイ魔術師であるルークとミアは番で、その快感しか知らない。番以外との触れ合いは苦痛でしかない。複数の魔術師から、耳や首筋、胸の頂き、内太腿なども舐められるが、ただただ気持ちが悪く鳥肌が立ち、身体が震える。
(っ……)
全く反応していないルーク自身にも、舌が這うのが分かる。物理刺激に勃たないことはないが、挿れられるほどにはならないだろう。それでも、無理に挿れられるのだろうが。
「んんっ…」
鎖の揺れる音と、ミアの苦し気な声が聞こえた。ルーク自身が勝手に誰かの中に挿れられているくらいだ。ミアも突き立てられているのだろう。
不完全な硬さを挿入することに、ミアと交わるときの快感は全くない。ルークですらこうだ。濡れずに突き立てられたミアの苦しさが、溢れ出た冷たい魔力に現れている。
魔力暴走が一旦落ち着いた状態で連れて来られ、無条件に差し出された身体を前に興奮し、魔力の放出量が増え制御不能に陥り、再び暴走が始まる。目の前にいる魔術師の身体の揺れで、ルークとミアの身体も揺れ、金属の鎖の音が響く。跨った魔術師の呻き声も、恐怖を煽るだけだ。いっそのこと、視覚だけでなく全ての感覚を奪ってほしかった。
見知らぬ相手に対して、魔力で中和することはない。そもそも、できない。快感によって溢れ出る魔力も、今回は自分を守るための魔力が出る程度、ただし魔力制限があって大して守れはしない。自分の魔力がまだ残っていると、確認できるだけだ。
何人もの魔術師が、交わりのなかで勝手に暴走状態になり、やがて達して落ち着いていく。結局のところ中和できないため、いつ暴走するか分からない状態で日常を過ごすことに変わりはない。
目隠しをされたルークに見えはしないが、ルークの上で勝手に達しているこの女性魔術師も、自分の中の魔力を支配しきれず、いずれまた暴走を起こすだろう。心の通っていない交わりは、気休めにもならない。入り込んだ他人の魔力を、より暴走させてしまう。それはもう、様々な研究で明らかになっていることだ。
「…本日はここまでとします」
従者として迎えに来たあの魔術師の声がした。攻撃的な魔力が減る。暴走状態を起こす魔術師が部屋から出たか、全員が一旦の小康状態となったのだろう。
制御魔術を使ってルークを台座から下ろし、身体に部屋着をまとわせ、改めて手枷を後ろ手で嵌めた。移動車に載せられたことで、冷え切ってはいるが、ミアの体温を感じられた。扉が開く音がして乱暴に降ろされ、礼のために立たされた。
「それでは、また明日」
ルークとミアの会釈を確認した魔術師が扉を閉めると、結界が完全なものとなり強まり、手枷と目隠しが外れた。それと同時に、ミアが倒れ込む。
「ミアっ!」
ルークは移動車の中で、多少手足を動かせるまでに回復していたが、ミアはそうはいかなかった。
魔力暴走を起こした魔術師の相手をするには、自分自身を強く持たなければ飲まれてしまう。交わりの最中に、ミアを気にする余裕がルークにはなかった。それほど、ルークにとっても辛かったのだ。精神面でも身体的にも、ミアのほうが辛いに決まっている。
意識を失ったミアを、ベッドへと寝かせる。部屋に戻ってくる間のための、羽織るだけの部屋着をめくってミアの秘部を見ると、赤く腫れている。目を這わせていくと、ふくらはぎや手首にも痕が残っている。ここに枷をされていたのだろう。手のひらも真っ赤で、鎖を強く握りしめていたのは想像できる。真っ白な肌には吸いつかれた痕も残っていて、腹立たしかった。
強い結界の張られた部屋だ。ミアの手当に魔術は使わないほうがいい。洗面台から湿らせたタオルを持ってきて、一枚は冷やす目的でミアの秘部に、もう一枚は手のひらを拭ってやる。内出血で済んでいるようだったが、毎日これが続くとしたら、もっと酷くなっていくのは目に見えている。
任務とはいえ、こんなことを最愛の相手にされて怒らない人はいないだろう。巻き込んだことを後悔しても、逃げられない。
ルークがオッドアイでなければ、ミアと出会うこともなかったし、ミアを紋章から解き放つこともできなかったし、一緒に過ごすことも、何もかも叶わなかった。悔やむ部分も、その事実が打ち消してくれる。
一年後まで耐えるしか、生きる道はない。この結界のある部屋で、ふたりで支え合って、生き抜くだけだ。
そっと、ミアの隣に寝そべった。寄り添うだけでも、ミアの微量の魔力を感じられる。やはり、心がないと回復しない。弱く漂うミアの魔力を感じて、髪を撫で癒せるように願いながら、ルークも浅い眠りに落ちていった。
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