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第二章 もっこもこカフェ営業中!
もっこもこカフェ開店します!
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確かに俺は就活中だ。何カ所も受けているけど、まだ決まらないし、それで自信がなくなっていたけど――――。
「見ててもらえば、何となく雰囲気は分かると思いますので。細かいことは閉店後また説明しますね」
「メンバー紹介はしなくていいにゃ?」
「開店前だし慌ただしいから、また落ち着いてからの方がいいと思うわ」
「そうだな。キッチンにいる連中も手が離せないし」
「分かったにゃ~。おいおぬし、早く覚えるにゃよ!」
何でいきなり、内定しているんだよ――――!!
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。俺はただ猫を追いかけて来ただけだし、名前だって名乗っていないくらいなんだよ!」
理不尽な状況に咄嗟に反発してみると、奥に引っ込もうとしていた三人が足を止めて振り返った。黙ってジッと凝視してくる三人に、俺はハッキリとここでは働くつもりなんて毛頭ないことを告げようとした――――。
「あのですね……」
「そうですよね。大変失礼致しました!」
――――ところ、先にステラさんが我に返ってくれたようなので、自分から言わずに済みそうだ。
「先にお名前を伺うべきでしたわ。これから一緒に働くもこもこメンバーですもの!」
――――済まいじゃないかぁぁぁ!!
「ステラさん、あのですね。本気で俺を雇う気ですか?」
「はい! 是非お願い致します! 先ほども言いましたけど、猫の手も借りたいくらい忙しいんです。もこもこ助けだと思ってお願い出来ませんか?」
冗談かと思って恐る恐る聞いてみると、ステラさんは大きな青緑色の瞳を潤ませて、両手を組んでお願いポーズまでしてくる。
うっわぁぁぁ――――! こんな可愛い子に、こんなに必死に頼まれたら断りにくいじゃないか。だからって、昨日の今日どころか、さっきの今でここの従業員になるなんて考えられないし!
「考える……時間を頂けませんか? いくら俺がもこもこの眼を持っているからって、ここで働く能力があるかは話が別問題だと思うんですよね」
我ながら上手い言い逃れだ! 心の中で自画自賛していたら、タルトが口端を上げて意地悪そうな笑みを浮かべて言ってきた。
「確かににゃ~。役立たずかもしれないしにゃ~」
「なっ!」
眼鏡越しだとイケメンだけに、余計に腹立つな! こうなったらやっぱり、働いてやろうか!
「タルト! 余計なこと言っていないで、あなたは早く着替えてきなさい」
「にゃにゃにゃ~ん」
「もう~! 本当に口が悪いんだから。あ、色々とすみません。お名前はまたメンバー紹介の時に伺いますね!」
そう言ってステラさんは、慌てた様子で開店準備に戻って行ってしまった――――。
「え、ちょっとステラさぁぁぁん!」
店内に取り残される俺は、力が抜けたようにふにゃふにゃと椅子に座り直す。
「仕方ない……今日はもう面接もないし、終わるまで待っているか」
このまま帰るのも、後味悪いしな。それにもこもこメンバーがタルトとバウムさん以外に居るのも少し気になる。
なにより『もっこもこカフェ』がどんな営業をしているか見てみたかった――――。
「猫カフェみたいな感じなのかな? いやでも、本来の動物の姿は普通の人は見えないんだから、擬人化で接客しているってことだよな?」
色々考えている内に、何やらお店の外が騒がしくなってきた。
「もう開店しているのかな?」
「でもまだ、クローズになっているわよ」
「新しいもこもこちゃんかな?」
妙にはしゃいだ声が店内まで響いてくる。その声に、俺の方がそわそわしてきた。
本当にこのまま、ここに居て大丈夫なのだろうか? せめて店の奥で様子を見させてもらった方が良いような気がすんだけど~。
「ステラさぁん! あの~」
もう一度ステラさんに相談しようと椅子から腰を浮かしかけたところに、奥からバタバタと一気に人(?)が溢れて出してきた。
「きゃ~! もうお客さんスタンバってるみゃ~!」
「まだブラッシングの途中なのぴょ~!」
「今日の予約、どれくらい入っているわん?」
「三回までは入ってるっき~」
タルトみたいに癖のある話し方だけど、見た目はやっぱり美男美女たちが、これまたそれぞれ個性的な服装で入り口に整列する。チャイナ服に、燕尾とロリータ!? 統一性がないな。
それに予想外にいっぱい従業員が居たんですけど、もしかしてみんな本来は動物だったりするのか?
確かめようと眼鏡を取ろうとしたら、タルトが両手を上に伸ばしながらのうのうと現れ、美男美女の列に加わった。
「今日も忙しくにゃるにゃ~」
さっき俺と話していた時より髪型も服装もちょっとお洒落にキメていて、益々カッコよくて一瞬見惚れてしまう。
続けてステラさんが現れて列の前に立つと、美男美女たちは一斉にステラさんの方を向く。絶妙な一体感と漂う凛とした空気に、俺は背中を微かに震わせた。
ステラさんは、満面の笑顔で微笑んだ。
「みんな~今日もお客様が癒されるように、心からのもっこもこの接客をしましょう~!」
「は~い!」
元気な号令に、美男美女たちも笑顔で答える。その様子を微笑ましく眺めていたら――――
「それと今日から新しいもっこもこメンバーが増えます! 今日は先ず見学して貰いますので、みんなの仕事ぶりをしっかりと見せてね~!」
「は~い!」
「にゃ~い」
え――――えぇっ!? もう働くの決定になってるし!
てか、もっこもこの接客って何するの――――!?
こうして俺の『もっこもこカフェ』一日目が、開店してしまった。
「見ててもらえば、何となく雰囲気は分かると思いますので。細かいことは閉店後また説明しますね」
「メンバー紹介はしなくていいにゃ?」
「開店前だし慌ただしいから、また落ち着いてからの方がいいと思うわ」
「そうだな。キッチンにいる連中も手が離せないし」
「分かったにゃ~。おいおぬし、早く覚えるにゃよ!」
何でいきなり、内定しているんだよ――――!!
「ちょ、ちょっと待ってくださいよ。俺はただ猫を追いかけて来ただけだし、名前だって名乗っていないくらいなんだよ!」
理不尽な状況に咄嗟に反発してみると、奥に引っ込もうとしていた三人が足を止めて振り返った。黙ってジッと凝視してくる三人に、俺はハッキリとここでは働くつもりなんて毛頭ないことを告げようとした――――。
「あのですね……」
「そうですよね。大変失礼致しました!」
――――ところ、先にステラさんが我に返ってくれたようなので、自分から言わずに済みそうだ。
「先にお名前を伺うべきでしたわ。これから一緒に働くもこもこメンバーですもの!」
――――済まいじゃないかぁぁぁ!!
「ステラさん、あのですね。本気で俺を雇う気ですか?」
「はい! 是非お願い致します! 先ほども言いましたけど、猫の手も借りたいくらい忙しいんです。もこもこ助けだと思ってお願い出来ませんか?」
冗談かと思って恐る恐る聞いてみると、ステラさんは大きな青緑色の瞳を潤ませて、両手を組んでお願いポーズまでしてくる。
うっわぁぁぁ――――! こんな可愛い子に、こんなに必死に頼まれたら断りにくいじゃないか。だからって、昨日の今日どころか、さっきの今でここの従業員になるなんて考えられないし!
「考える……時間を頂けませんか? いくら俺がもこもこの眼を持っているからって、ここで働く能力があるかは話が別問題だと思うんですよね」
我ながら上手い言い逃れだ! 心の中で自画自賛していたら、タルトが口端を上げて意地悪そうな笑みを浮かべて言ってきた。
「確かににゃ~。役立たずかもしれないしにゃ~」
「なっ!」
眼鏡越しだとイケメンだけに、余計に腹立つな! こうなったらやっぱり、働いてやろうか!
「タルト! 余計なこと言っていないで、あなたは早く着替えてきなさい」
「にゃにゃにゃ~ん」
「もう~! 本当に口が悪いんだから。あ、色々とすみません。お名前はまたメンバー紹介の時に伺いますね!」
そう言ってステラさんは、慌てた様子で開店準備に戻って行ってしまった――――。
「え、ちょっとステラさぁぁぁん!」
店内に取り残される俺は、力が抜けたようにふにゃふにゃと椅子に座り直す。
「仕方ない……今日はもう面接もないし、終わるまで待っているか」
このまま帰るのも、後味悪いしな。それにもこもこメンバーがタルトとバウムさん以外に居るのも少し気になる。
なにより『もっこもこカフェ』がどんな営業をしているか見てみたかった――――。
「猫カフェみたいな感じなのかな? いやでも、本来の動物の姿は普通の人は見えないんだから、擬人化で接客しているってことだよな?」
色々考えている内に、何やらお店の外が騒がしくなってきた。
「もう開店しているのかな?」
「でもまだ、クローズになっているわよ」
「新しいもこもこちゃんかな?」
妙にはしゃいだ声が店内まで響いてくる。その声に、俺の方がそわそわしてきた。
本当にこのまま、ここに居て大丈夫なのだろうか? せめて店の奥で様子を見させてもらった方が良いような気がすんだけど~。
「ステラさぁん! あの~」
もう一度ステラさんに相談しようと椅子から腰を浮かしかけたところに、奥からバタバタと一気に人(?)が溢れて出してきた。
「きゃ~! もうお客さんスタンバってるみゃ~!」
「まだブラッシングの途中なのぴょ~!」
「今日の予約、どれくらい入っているわん?」
「三回までは入ってるっき~」
タルトみたいに癖のある話し方だけど、見た目はやっぱり美男美女たちが、これまたそれぞれ個性的な服装で入り口に整列する。チャイナ服に、燕尾とロリータ!? 統一性がないな。
それに予想外にいっぱい従業員が居たんですけど、もしかしてみんな本来は動物だったりするのか?
確かめようと眼鏡を取ろうとしたら、タルトが両手を上に伸ばしながらのうのうと現れ、美男美女の列に加わった。
「今日も忙しくにゃるにゃ~」
さっき俺と話していた時より髪型も服装もちょっとお洒落にキメていて、益々カッコよくて一瞬見惚れてしまう。
続けてステラさんが現れて列の前に立つと、美男美女たちは一斉にステラさんの方を向く。絶妙な一体感と漂う凛とした空気に、俺は背中を微かに震わせた。
ステラさんは、満面の笑顔で微笑んだ。
「みんな~今日もお客様が癒されるように、心からのもっこもこの接客をしましょう~!」
「は~い!」
元気な号令に、美男美女たちも笑顔で答える。その様子を微笑ましく眺めていたら――――
「それと今日から新しいもっこもこメンバーが増えます! 今日は先ず見学して貰いますので、みんなの仕事ぶりをしっかりと見せてね~!」
「は~い!」
「にゃ~い」
え――――えぇっ!? もう働くの決定になってるし!
てか、もっこもこの接客って何するの――――!?
こうして俺の『もっこもこカフェ』一日目が、開店してしまった。
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