杜の国の王〜この子を守るためならなんだって〜

メロのん

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第2章 拠点開発

第53話 決断

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「「あ!ウカノとテンおかえりー!」」

「ただいま、いい子にできていたか?」

「「うん!」」

「は……今急に現れましたか?」

「ん?ああ。僕が勝手に空間魔法と呼んでる魔法でね、転移して来たんだ。」

「な、なんとそんな事が出来るのですか。それで…集落を襲った魔物はどうでしたか?」

「ああ無事に倒せたよ。コイツがその証拠だ。」

「「「「うわあ!」」」」

「おっとすまない。1言声をかけるべきだったな。これも空間魔法で、異空間に仕舞い込んでるんだ。」

「はははっ…転移といい、何もない空間から急に魔物が現れたことといい、この凶悪な魔物を倒してくれたことといい何に驚いたら良いか分からなくなってしまいますよ。」

「す、すげえなぁ。この集落の戦士たちがなす術無くやられた相手を倒すなんて……」

「凄いでしょー?ウカノとテンは凄いんだから!」

 自分の大好きなウカノとテンが褒められた事に思わず嬉しくなるゾンとルア。今までウカノ以外の人物と触れ合う機会もなく、当然身内が褒められる事も無かったので自慢したいのも仕方のない事だろう。

「ウカノ様、呆気に取られてて遅くなりましたがこの集落を代表して感謝させていただきます。正直この集落からウカノ様にお渡しできるようなものは無いのですがこのご恩はいつか必ず返させていただきます。」

「こちらとしては対価を求めての行いでは無かったのだがな。まあそんな重く捉えないでくれ。いつでも待ってるさ。」

「ありがとうございます。」

「それで、今後はどうするんだ?」

 ウカノ様の簡潔な問いに心当たりが無いわけでは無かった。おそらく我ら一族が今後どうしていくかを問われているのだろう。ウカノ様は見ず知らずの我らのために命の危険も顧みず魔物の討伐に名乗り出てくださったお方だ。きっと我らがウカノ様の庇護下に入りたいと言えば快く引き受けてくださるだろう。ただ…

「おそらく庇護下に入らないかという所かと思いますが、一旦保留させていただいてもよろしいでしょうか?ウカノ様の事はゾン様とルア様からお聞きしました。種族など気にせずに素晴らしい関係を築いてると伺いました。しかし種族の違いはそれだけでいらぬ諍いを生むことは我らの種族の歴史を見れば分かります。なのでこの件は私だけの一存で簡単に決めれるものでもありませんので、集落の者たちで話し合って決めさせて下さい。」

「ああ構わない。僕らの来た方向は教えたと思うが、途中で霧の領域を抜けなければならない。だから霧の領域の前まで来てくれればこちらから迎えに行かせてもらう。」

「寛大なお心感謝させていただきます。」

「さて、この話はここまでにして宴といかないか?幸い倒した魔物は全身岩で出来ているが中は普通の肉みたいだしな。」

「いいのですか?ウカノ様たちが倒した魔物を我らも頂いて。」

「ああ勿論だ。ゾンとルアもみんなにお世話になったみたいだしな。」

「みんなで食べるとご飯美味しいよ。」

「ほら、ルアもこう言っているしな。」

「ならば断る理由などありませぬ。」

「解体は俺らに任せてください!力だけは自慢できるほどあるのでね。」

 そういってその日は巨人族たちとの宴を遅くまで楽しんだ。色々な話を聞いたが、どうやらヒト族に比べて力はかなり強く反対に魔法が扱いづらいらしい。ただ魔力はあるためしっかり扱える者に教われば多少は使えるようになるのではとも思う。

 後は子供が大好きだと言うことか。種族の特性上子供が産まれづらいらしくゾンとルアが大人気だ。僕としても2人には沢山の人と関わり、沢山の愛を受けてほしいからな。それゆえの共に住まないかという提案でもあったが。まあそう簡単には決めれないか。

 それにしても巨人たちと話していると首が疲れるな。普段上を見上げて話すことなんてないからなあ。
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