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第10章 侵略者を撃つな!
侵略者を撃つな! 98
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すみれは母親に質問しました。
「私のお父さんは?」
すると思ってもみなかった応えが。
「死んだ」
「ええ、どうして?」
「あなたが産まれたころ、交通事故で」
幼かったすみれは、その言葉をそっくり信じました。
それから十数年後、高校生になったすみれは、ひょんなことで自分の戸籍謄本を取ることになりました。
初めて見る戸籍謄本。そこには父親の名前も記載されてました。父親の名前は豊原辰巳。ええ、辰巳? すみれの知ってる父親の名は慎一。母親にそう教わっていたのです。
不審に思ったすみれは、父親の戸籍謄本も取ってみました。すると父親はまだ生きてました。母親は私にうそをついていた?・・・
すみれは猛烈に父親に会いたくなりました。その足はその附票に記載されていた住所に自然に向かってました。
父親の住居は年季の入った2階建てのアパートでした。震度4の地震でも倒れてしまいそうな古色蒼然なアパート。それを見たすみれは、愕然としてしまいました。
自分は大金持ちの母親の下、何1つ不自由なしに生きているというのに、父親はこんなボロアパートに住んでるなんて・・・
すみれはここでちゅうちょしました。父親に会いたい。けど、怖い。なんで怖い? 実の父親でしょ? なんにも遠慮することないじゃん!
でも、今日は平日。この時間家にいる大人の男性って、あまりいないんじゃ?・・・
そう判断すると、すみれはきびすを返しました。が、その瞬間、すみれの耳がドアを開ける音を捉えました。
すみれははっとして振り返ると、1階のドアの1つが開いていて、そこから1人の中年の男性が出て来るところでした。
男性は肉体労働者のようで、かなり腕っぷしが強そう。すみれは直感的に感じました。この人は豊原辰巳、私の父親!
男性はすみれとすれ違おうとしました。その瞬間、すみれは男性に振り返って、思い切って声をかけました。
「お父さん!」
「え?」
男性はびっくりしてすみれを見ました。すみれは言葉を続けます。
「すみれです!」
男性はうろたえました。
「お、お前?・・・」
街中にあるファミレス。その店内。労働者風の男性=すみれの父親と清楚なお嬢様て感じのすみれが相対して座ってます。なんとも不釣り合いな2人。
2人の前にはそれぞれコーヒーカップが見えます。父親がぽつりぽつりとしゃべってます。
「ふ、まさかオレの娘がこんな立派なレディに育ってたなんてな・・・」
「お父さん、なんで私たちの元から離れて行ったの?」
「事故を起こしちまったんだよ」
「え?」
「居眠り運転・・・ 歩行者をはねちまったんだ。あいつ・・・ お前のお母さん、むちゃくちゃ怒ってたな。許してくれそうになかった。だから離婚した」
「そ、そんな・・・ そんな理由でお母さんと離婚したの!?」
「そんな理由? オレは無実な人を1人殺しちまったんだよ。お前のお母さんは立派な化粧品の会社の社長だろ。そんな人の経歴にドロを塗っちまったんだ。もう離婚するしかなかったんだよ。
お前のお母さん、まだオレを許してないと思うぞ、たぶん・・・ お前が今日オレと会ったことがバレたら、むちゃくちゃ怒るぞ、きっと」
「いいよ、そんなの! お母さんは私に、お父さんは交通事故で死んだと何度も何度も言い聞かせてたんだよ。あんなやつ、信用できないよ!」
「ふ、交通事故で死んだか・・・ 実際は交通事故で人を殺したというのが正解だが、言い得て妙だな。あはは・・・
今日はたまたま家にいたが、実のところ今山奥のダムの工事現場で働いてるんだ。次いつ帰ってくるのかわからない状況だ。ま、そんなわけだ、お前、オレを忘れてくれないか?」
「私のお父さんは?」
すると思ってもみなかった応えが。
「死んだ」
「ええ、どうして?」
「あなたが産まれたころ、交通事故で」
幼かったすみれは、その言葉をそっくり信じました。
それから十数年後、高校生になったすみれは、ひょんなことで自分の戸籍謄本を取ることになりました。
初めて見る戸籍謄本。そこには父親の名前も記載されてました。父親の名前は豊原辰巳。ええ、辰巳? すみれの知ってる父親の名は慎一。母親にそう教わっていたのです。
不審に思ったすみれは、父親の戸籍謄本も取ってみました。すると父親はまだ生きてました。母親は私にうそをついていた?・・・
すみれは猛烈に父親に会いたくなりました。その足はその附票に記載されていた住所に自然に向かってました。
父親の住居は年季の入った2階建てのアパートでした。震度4の地震でも倒れてしまいそうな古色蒼然なアパート。それを見たすみれは、愕然としてしまいました。
自分は大金持ちの母親の下、何1つ不自由なしに生きているというのに、父親はこんなボロアパートに住んでるなんて・・・
すみれはここでちゅうちょしました。父親に会いたい。けど、怖い。なんで怖い? 実の父親でしょ? なんにも遠慮することないじゃん!
でも、今日は平日。この時間家にいる大人の男性って、あまりいないんじゃ?・・・
そう判断すると、すみれはきびすを返しました。が、その瞬間、すみれの耳がドアを開ける音を捉えました。
すみれははっとして振り返ると、1階のドアの1つが開いていて、そこから1人の中年の男性が出て来るところでした。
男性は肉体労働者のようで、かなり腕っぷしが強そう。すみれは直感的に感じました。この人は豊原辰巳、私の父親!
男性はすみれとすれ違おうとしました。その瞬間、すみれは男性に振り返って、思い切って声をかけました。
「お父さん!」
「え?」
男性はびっくりしてすみれを見ました。すみれは言葉を続けます。
「すみれです!」
男性はうろたえました。
「お、お前?・・・」
街中にあるファミレス。その店内。労働者風の男性=すみれの父親と清楚なお嬢様て感じのすみれが相対して座ってます。なんとも不釣り合いな2人。
2人の前にはそれぞれコーヒーカップが見えます。父親がぽつりぽつりとしゃべってます。
「ふ、まさかオレの娘がこんな立派なレディに育ってたなんてな・・・」
「お父さん、なんで私たちの元から離れて行ったの?」
「事故を起こしちまったんだよ」
「え?」
「居眠り運転・・・ 歩行者をはねちまったんだ。あいつ・・・ お前のお母さん、むちゃくちゃ怒ってたな。許してくれそうになかった。だから離婚した」
「そ、そんな・・・ そんな理由でお母さんと離婚したの!?」
「そんな理由? オレは無実な人を1人殺しちまったんだよ。お前のお母さんは立派な化粧品の会社の社長だろ。そんな人の経歴にドロを塗っちまったんだ。もう離婚するしかなかったんだよ。
お前のお母さん、まだオレを許してないと思うぞ、たぶん・・・ お前が今日オレと会ったことがバレたら、むちゃくちゃ怒るぞ、きっと」
「いいよ、そんなの! お母さんは私に、お父さんは交通事故で死んだと何度も何度も言い聞かせてたんだよ。あんなやつ、信用できないよ!」
「ふ、交通事故で死んだか・・・ 実際は交通事故で人を殺したというのが正解だが、言い得て妙だな。あはは・・・
今日はたまたま家にいたが、実のところ今山奥のダムの工事現場で働いてるんだ。次いつ帰ってくるのかわからない状況だ。ま、そんなわけだ、お前、オレを忘れてくれないか?」
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