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第4章 旅立ち
Ⅺ
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「コホン。 えー改めまして、お礼を申し上げます。危ないところを助けていただきありがとうございます」
取り敢えず一段落した5人は、場所を移動しボルデンの街のほど近くにある、林の中で少し開けた場所におもいおもいに腰掛け話し合いを始めていた。
「うん、それは素直に受け取っとく。でまずは名前を教えてもらえるかしら? 呼びにくくてしょうがないんでね?」
レアイアの提案でまずお互いの名前を紹介する事にになった。
「まずは、私共からですね。それでは私は、ミフィティレリアと申します。故あって苗字は控えさせていただきたいのですが?」
「ああ、それは構わないよ。色々お互い事情ってものがあるもの。こちらも苗字は避けさせてもらうからね?」
「はい、それでお願いします。そしてこの者は私の護衛兼親友のリルダと言います」
「リルダです。この度はヒ・・いえ!お嬢様をお救いいただき誠にありがとうございます」
リルダはわざわざ立ち上がり、深くお辞儀をして感謝の意を伝えてくれる。かなり堅物な感じがする。
「護衛ということは、騎士か何かかな?」
「まあ、そういったところです」
リルダの挨拶が終わり元の位置に座り直すのを見て、レアイアが話し出す。
「それじゃあこっちの番だね。まずは私ね。レアイアって言うわ。見ての通り冒険者よ。それでこっちの女の子がルアル、そして男の子がシンジね」
「ルアルです。よろしく」
「シンジです。その色々とごめんなさい」
先ほどまでの事が頭に残っているのか、つい謝ってしまうシンジだった。
「い、いえ! こちらこそ命救って下さったシンジさんに色々と暴言や不快に思われても仕方のない行為に出てしまったこと、本当にごめんなさい」
今度はミフィティレリアが、膝に頭を擦り付けるほどに頭を下げて謝ってきた。
「まあ、その話はいいじゃない。私らもちょっとシンジを構いすぎたのは反省しているからね」
「そうよ、気にしないでいいわ。レアイアとシンジって付き合いが長いから、じゃれあって楽しんでいるだけだから」
「べ、別にじゃれあっているわけじゃないわ。ただあの顔を見ているとつい構いたくなるのよ!」
「ああ、なるほどそれは分かります」
「そ、そうだろう?!」
「はい、あのキョトンとした丸い瞳は、庇護欲をそそりますね」
ミフィティレリアの言葉に、他の女性達も同意と頭を縦に振って頷いているのにちょっと不満のシンジだった。
「さ、さて話を戻そう」
シンジが恨めしそうに自分を見ている事に気付いたレアイアがこれ以上は可哀想だと思ったのか、話を無理やりかえた。
「ミフィティレリアさん」
「あ、フィティと呼んで下さい。結構言いづらいと思いますから」
「そ、そうか? いや実際助かるよ。たぶん高貴な方の名前かな? とは思うけど・・」
「いえ、対等な立場としてお話下さい。その方が私も変に気を使わなくて済みますので」
「分かった。じゃあ、フィティ、これからどうするつもりなの?」
レアイアとしては、何故、命を狙われるような状況になったのか、フィティは何者なのかとか色々聞きたかった。
けど、それは相手が話してくれるのならいざ知らず、無理やり聞き出そうとする気はなかった。それは、自分達もルアルの事があるからだ。だからあえてこれからの事を聞いた。
どのみち、追手には彼女達は死んだ様に見せていたからだ。これを利用するのかしないのか、それによって彼女達の行動も決まり、それによってはシンジ達にも少なからず影響が出るかもしれないからだ。
「私達は、ある方を探してこの数年旅を続けております。ですので、これからも見つかるまで旅を続けるつもりです」
「そうか、でもシンジがみんな燃やしちゃったからね。これから大変なんじゃない?」
「ええ、まあそうですね。それこそ身一つで放り出されたようなものですから」
「う!」
それとなくフィティの言葉がシンジを刺す。さすがのシンジも、いたたまれなくなってしまう。
「ご、ごめんなさい! これぐらいしか持ち出せなくて!」
シンジは、急いで自分のマジックバックから、ガサゴソと色々取り出し始めた。
取り敢えず一段落した5人は、場所を移動しボルデンの街のほど近くにある、林の中で少し開けた場所におもいおもいに腰掛け話し合いを始めていた。
「うん、それは素直に受け取っとく。でまずは名前を教えてもらえるかしら? 呼びにくくてしょうがないんでね?」
レアイアの提案でまずお互いの名前を紹介する事にになった。
「まずは、私共からですね。それでは私は、ミフィティレリアと申します。故あって苗字は控えさせていただきたいのですが?」
「ああ、それは構わないよ。色々お互い事情ってものがあるもの。こちらも苗字は避けさせてもらうからね?」
「はい、それでお願いします。そしてこの者は私の護衛兼親友のリルダと言います」
「リルダです。この度はヒ・・いえ!お嬢様をお救いいただき誠にありがとうございます」
リルダはわざわざ立ち上がり、深くお辞儀をして感謝の意を伝えてくれる。かなり堅物な感じがする。
「護衛ということは、騎士か何かかな?」
「まあ、そういったところです」
リルダの挨拶が終わり元の位置に座り直すのを見て、レアイアが話し出す。
「それじゃあこっちの番だね。まずは私ね。レアイアって言うわ。見ての通り冒険者よ。それでこっちの女の子がルアル、そして男の子がシンジね」
「ルアルです。よろしく」
「シンジです。その色々とごめんなさい」
先ほどまでの事が頭に残っているのか、つい謝ってしまうシンジだった。
「い、いえ! こちらこそ命救って下さったシンジさんに色々と暴言や不快に思われても仕方のない行為に出てしまったこと、本当にごめんなさい」
今度はミフィティレリアが、膝に頭を擦り付けるほどに頭を下げて謝ってきた。
「まあ、その話はいいじゃない。私らもちょっとシンジを構いすぎたのは反省しているからね」
「そうよ、気にしないでいいわ。レアイアとシンジって付き合いが長いから、じゃれあって楽しんでいるだけだから」
「べ、別にじゃれあっているわけじゃないわ。ただあの顔を見ているとつい構いたくなるのよ!」
「ああ、なるほどそれは分かります」
「そ、そうだろう?!」
「はい、あのキョトンとした丸い瞳は、庇護欲をそそりますね」
ミフィティレリアの言葉に、他の女性達も同意と頭を縦に振って頷いているのにちょっと不満のシンジだった。
「さ、さて話を戻そう」
シンジが恨めしそうに自分を見ている事に気付いたレアイアがこれ以上は可哀想だと思ったのか、話を無理やりかえた。
「ミフィティレリアさん」
「あ、フィティと呼んで下さい。結構言いづらいと思いますから」
「そ、そうか? いや実際助かるよ。たぶん高貴な方の名前かな? とは思うけど・・」
「いえ、対等な立場としてお話下さい。その方が私も変に気を使わなくて済みますので」
「分かった。じゃあ、フィティ、これからどうするつもりなの?」
レアイアとしては、何故、命を狙われるような状況になったのか、フィティは何者なのかとか色々聞きたかった。
けど、それは相手が話してくれるのならいざ知らず、無理やり聞き出そうとする気はなかった。それは、自分達もルアルの事があるからだ。だからあえてこれからの事を聞いた。
どのみち、追手には彼女達は死んだ様に見せていたからだ。これを利用するのかしないのか、それによって彼女達の行動も決まり、それによってはシンジ達にも少なからず影響が出るかもしれないからだ。
「私達は、ある方を探してこの数年旅を続けております。ですので、これからも見つかるまで旅を続けるつもりです」
「そうか、でもシンジがみんな燃やしちゃったからね。これから大変なんじゃない?」
「ええ、まあそうですね。それこそ身一つで放り出されたようなものですから」
「う!」
それとなくフィティの言葉がシンジを刺す。さすがのシンジも、いたたまれなくなってしまう。
「ご、ごめんなさい! これぐらいしか持ち出せなくて!」
シンジは、急いで自分のマジックバックから、ガサゴソと色々取り出し始めた。
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