思い付き短編集

神谷 絵馬

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読み切り短編{完結してるもの}

マザーは守りたい。4~完~

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「マザー!大丈夫?怪我してない?」

えぇ、怪我はしてますよ?でも、大丈夫です。
だから、ロージア?そんなに泣きそうな顔をしないで?

「マザー!おかえりなさい!」

無邪気に飛び付いて来なかったことを褒めてあげないとね?

「マンマァ!!」

あらあら、どうにも機嫌が悪いわね...。
リーゼアったら、どうしたのかしら?
あー、変えようとしていたときだったからおしめかしら?

「皆、ただいま戻りました。
怪我はしておりますが、これからきちんと治しますから安心してくださいね?
はいはい、抱っこですね?
あら?皆さんでリーゼアのおしめを変えてくれたのですか?
ありがとうございます。」

ロージアに抱かれたリーゼアが、顔をくしゃくしゃに歪めて泣きじゃくって...こちらに手を伸ばしてきます。

「マンマ!マンマ!」

あらあら、どうしたのかしら?
おしめは変えられているのに...。
お腹が空いているのかしら?んー?

「あらまぁ、どうしたのかしら?お腹が空いているの?...あらあら、お熱ね?」

あらあら...お熱が出ているのね?
騎士様方が暴れたりなさるから、とても驚いてしまいましたからね?
ロージアでも宥められなかったみたいだけど、こればかりは仕方無いわ。

「ごめんなさい...マザー。
リーゼア、お熱があるのに大人しく寝てくれなくて...。
きっと、マザーを待ってたの。
怒らないであげて?」

ロージア...どうして貴女が泣きそうになって謝っているの?
ロージアが謝る必要なんてありません。
野蛮な行いをなさった騎士様方が悪いのですから。

「ロージア?貴女が謝る必要はありません。
貴女がきちんとリーゼア達の面倒を見てくれて、私は感謝しているのですから。」

いつも手助けしてくれる貴女に、本当に感謝しているのですよ?
いつもいつも、ありがとうございます。

「マザー!ご無事で何よりです!」

シスター:シュレリア?!
貴女、孤児院を守るために立ちはだかって...苛ついた騎士様に弾き飛ばされていたでしょう?
怪我は大丈夫なの?無理をしてはいけないですよ!

「シスター:シュレリア、貴女、もう起きていても大丈夫なのかしら?
怪我は自分で治せたの?」

私の護符が効いていれば、打ち身程度で済んでいるとは思うのですけど...女の子の身体ですから、痕が残りはしないかととても心配です。

「大丈夫です!騎士様方が去られてから、ハルクが応急処置をしてくれましたし、少しずつ自分で治癒しましたから!
それよりも、マザーは大丈夫でしたか?
容姿の違うシスター:ハビュエリアとマザーを間違えるなんて驚きましたが、本当に何もされてませんか?」

シスター:シュレリア?
皆は我慢しているのに、貴女が飛び付いてどうするの?
安心して?本当に大丈夫よ。

「えぇ、少々手荒くは扱われましたが...それだけでした。」

本当に手荒かった...。
思い出すと、なんだかムカついてきましたね。

「本当ですか?
ハッ!シスター:ハビュエリアは、無事に総本山へと着いたのでしょうか?
騎士様方が邪魔をしたのでは?」

安心した途端に別な悪い想像を巡らせて青褪めるばかりで、シスター:シュレリアったら本当に心配性ね。

「シスター:シュレリア、安心して?
シスター:ハビュエリアは、総本山へと無事に着いたようですから。
ほら、きちんと護符が戻ってきましたわ。

さ、シスター:シュレリア?
まずは、結界を張り直しますわよ?」

これを見れば流石に安心するでしょう。

「はい!」

さ、まずは、騎士様方によって破られてしまった結界を張り直して、それから建物の補修をいたしましょう。
この程度の破損であれば、自分達でもなんとか補修をすることが出来ますが、騎士様方から少々ふんだくってやりましょう!
私が守るべきは、愛しい罪のない子供達と敬虔な信徒達のみです!
私達の幸せをぶち壊そうとなさるのなら、全身全霊をもって抗いますよ?
あ、寝る前までには呪いをかけないといけないんでした!
ウフフフフ、どんな呪いにしましょう?





*~完~
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