53 / 112
最近更新。
伝言ゲームか!?!1
しおりを挟む
生まれて直ぐ、両親と思われる男女にそれぞれ重々しく溜め息を吐かれた。
必死に生まれてきた娘に対して、かなり失礼じゃないかな?
どうやら、3代前からの王家との盟約で伯爵家の娘が必要なのに、これまでに生まれたのは男ばかりだったのだとか......実際、父には8人もの弟いて、私には10人もの兄がいるらしい。
あー、王家の色は黒髪に翠の瞳らしくって、伯爵家の色はブルーグレーの瞳らしいよ?
父親が黒髪にブルーグレーの瞳で、母親が金髪に翠の瞳なんだから...そりゃあ王家の色を纏って生まれるよね。
確率高いよね。
「姫様?大丈夫ですよ?
姫様は、これからずっと王宮にて過ごされるのです。
盟約の伯爵家の娘さんが王家のお色を纏われておられるだなんて、とても善いことですわ!
ですから、心配なんていりませんからね?
ゆっくりとお眠りくださいませ。」
この人は、私の出産が諸々終わると、私を見て落胆する両親に対して
『姫様は、盟約通りにお連れ致しますが宜しいでしょうか?』
と声をかけた人。
そして、返事を待たずに滑らかで柔らかなお包みに苦しくないようにしっかりと包んでから、優しく...でも安定感抜群に抱き上げてくれたの。
かっちりしたイメージの人なんだ。
深い海のように青い髪は後頭部できっちりと丸いお団子に纏められていて、髪よりも薄い青い瞳は意思の強そうなキリッとした切れ長という...格好良い女性。
父親は、私を睨み付けながら
『...さっさと連れて行くが良い!忌々しい......。』
だなんて吐き捨ててくださいました。
勿論、喧しく、騒々しく、力の限り泣いてやりましたよ?
ちょっとした報復のつもりでね?
慌てて耳を塞いで、いかにも憎々しげに睨まれたけど...知るか。
「それにしても、伯爵家の方々は、どうしてあんなにも落胆なさっておられたのかしら?
盟約はこれ以上無い程に完璧に成されましたのに...。」
「そうよねぇ?
あ、もしかして、王家のお色を纏う姫様を手放すのが惜しくなられたのかしら?
けれど、もしも姫様が生まれた場合、直ぐに王宮へとお連れするのは伯爵様からの申し出であったとお聞きしておりますわ。
私、姫様へと情が湧く前に、手放すおつもりであったのだとばかり思っておりましたわ。」
「そうよねぇ?」
実は、この馬車の中には女性が2人おりまして...1人は、さっき説明した私を抱っこしてくれてる人。
そして、もう1人は、生まれて直ぐで血塗れだった私を洗ってくれた人。
壮絶な痛みに堪えて生まれてきたのに、光は目に痛いし身体はギシギシしててなんか痛いしで...どうして良いのか分からなくって、泣きじゃくってたんだよねー。
でも、洗ってくれた人の手付きがとーっても優しかったから...ついついうっとりと堪能してしまったの。
ゴッドハンドなんだと思う。
「メリンダはもう王宮へと着いたかしら?」
「えぇ、きっと着いているわ。
メリンダは、馬の名手ですもの。」
後頭部に美味しそうなバニラアイスに見えるクリーム色のお団子を持つ私を洗ってくれた人は、窓を覗いてうっとりとしてる。
メリンダさん?は、男装の麗人的な人なのかな?
「陛下も猊下も、首を長くしてお待ちよね?」
「えぇ、その筈よ?」
「姫様、泣いてしまわれないかしら?」
「大丈夫よ!
陛下も猊下もお優しいもの。」
あー、さっき父親に対しての報復のつもりで泣きじゃくってたからねー。
優しい人なら泣かないよ?...多分。
ま、確証はありませんが...。
*
必死に生まれてきた娘に対して、かなり失礼じゃないかな?
どうやら、3代前からの王家との盟約で伯爵家の娘が必要なのに、これまでに生まれたのは男ばかりだったのだとか......実際、父には8人もの弟いて、私には10人もの兄がいるらしい。
あー、王家の色は黒髪に翠の瞳らしくって、伯爵家の色はブルーグレーの瞳らしいよ?
父親が黒髪にブルーグレーの瞳で、母親が金髪に翠の瞳なんだから...そりゃあ王家の色を纏って生まれるよね。
確率高いよね。
「姫様?大丈夫ですよ?
姫様は、これからずっと王宮にて過ごされるのです。
盟約の伯爵家の娘さんが王家のお色を纏われておられるだなんて、とても善いことですわ!
ですから、心配なんていりませんからね?
ゆっくりとお眠りくださいませ。」
この人は、私の出産が諸々終わると、私を見て落胆する両親に対して
『姫様は、盟約通りにお連れ致しますが宜しいでしょうか?』
と声をかけた人。
そして、返事を待たずに滑らかで柔らかなお包みに苦しくないようにしっかりと包んでから、優しく...でも安定感抜群に抱き上げてくれたの。
かっちりしたイメージの人なんだ。
深い海のように青い髪は後頭部できっちりと丸いお団子に纏められていて、髪よりも薄い青い瞳は意思の強そうなキリッとした切れ長という...格好良い女性。
父親は、私を睨み付けながら
『...さっさと連れて行くが良い!忌々しい......。』
だなんて吐き捨ててくださいました。
勿論、喧しく、騒々しく、力の限り泣いてやりましたよ?
ちょっとした報復のつもりでね?
慌てて耳を塞いで、いかにも憎々しげに睨まれたけど...知るか。
「それにしても、伯爵家の方々は、どうしてあんなにも落胆なさっておられたのかしら?
盟約はこれ以上無い程に完璧に成されましたのに...。」
「そうよねぇ?
あ、もしかして、王家のお色を纏う姫様を手放すのが惜しくなられたのかしら?
けれど、もしも姫様が生まれた場合、直ぐに王宮へとお連れするのは伯爵様からの申し出であったとお聞きしておりますわ。
私、姫様へと情が湧く前に、手放すおつもりであったのだとばかり思っておりましたわ。」
「そうよねぇ?」
実は、この馬車の中には女性が2人おりまして...1人は、さっき説明した私を抱っこしてくれてる人。
そして、もう1人は、生まれて直ぐで血塗れだった私を洗ってくれた人。
壮絶な痛みに堪えて生まれてきたのに、光は目に痛いし身体はギシギシしててなんか痛いしで...どうして良いのか分からなくって、泣きじゃくってたんだよねー。
でも、洗ってくれた人の手付きがとーっても優しかったから...ついついうっとりと堪能してしまったの。
ゴッドハンドなんだと思う。
「メリンダはもう王宮へと着いたかしら?」
「えぇ、きっと着いているわ。
メリンダは、馬の名手ですもの。」
後頭部に美味しそうなバニラアイスに見えるクリーム色のお団子を持つ私を洗ってくれた人は、窓を覗いてうっとりとしてる。
メリンダさん?は、男装の麗人的な人なのかな?
「陛下も猊下も、首を長くしてお待ちよね?」
「えぇ、その筈よ?」
「姫様、泣いてしまわれないかしら?」
「大丈夫よ!
陛下も猊下もお優しいもの。」
あー、さっき父親に対しての報復のつもりで泣きじゃくってたからねー。
優しい人なら泣かないよ?...多分。
ま、確証はありませんが...。
*
0
あなたにおすすめの小説
妻からの手紙~18年の後悔を添えて~
Mio
ファンタジー
妻から手紙が来た。
妻が死んで18年目の今日。
息子の誕生日。
「お誕生日おめでとう、ルカ!愛してるわ。エミリア・シェラード」
息子は…17年前に死んだ。
手紙はもう一通あった。
俺はその手紙を読んで、一生分の後悔をした。
------------------------------
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で
重田いの
ファンタジー
悪役令嬢が処刑されたあとの世界で、人々の間に静かな困惑が広がる。
魔術師は事態を把握するため使用人に聞き取りを始める。
案外、普段踏まれている側の人々の方が真実を理解しているものである。
三十年後に届いた白い手紙
RyuChoukan
ファンタジー
三十年前、帝国は一人の少年を裏切り者として処刑した。
彼は最後まで、何も語らなかった。
その罪の真相を知る者は、ただ一人の女性だけだった。
戴冠舞踏会の夜。
公爵令嬢は、一通の白い手紙を手に、皇帝の前に立つ。
それは復讐でも、告発でもない。
三十年間、辺境の郵便局で待ち続けられていた、
「渡されなかった約束」のための手紙だった。
沈黙のまま命を捨てた男と、
三十年、ただ待ち続けた女。
そして、すべてを知った上で扉を開く、次の世代。
これは、
遅れて届いた手紙が、
人生と運命を静かに書き換えていく物語。
【一話完結】断罪が予定されている卒業パーティーに欠席したら、みんな死んでしまいました
ツカノ
ファンタジー
とある国の王太子が、卒業パーティーの日に最愛のスワロー・アーチェリー男爵令嬢を虐げた婚約者のロビン・クック公爵令嬢を断罪し婚約破棄をしようとしたが、何故か公爵令嬢は現れない。これでは断罪どころか婚約破棄ができないと王太子が焦り始めた時、招かれざる客が現れる。そして、招かれざる客の登場により、彼らの運命は転がる石のように急転直下し、恐怖が始まったのだった。さて彼らの運命は、如何。
お飾りの妻として嫁いだけど、不要な妻は出ていきます
菻莅❝りんり❞
ファンタジー
貴族らしい貴族の両親に、売られるように愛人を本邸に住まわせている其なりの爵位のある貴族に嫁いだ。
嫁ぎ先で私は、お飾りの妻として別棟に押し込まれ、使用人も付けてもらえず、初夜もなし。
「居なくていいなら、出ていこう」
この先結婚はできなくなるけど、このまま一生涯過ごすよりまし
私を裏切った夫が、後悔しているようですが知りません
藤原遊
恋愛
政略結婚として、公爵家に嫁いだ私は
愛のない夫婦関係を「仕事」だと思い、正妻の役目を果たしてきた。
夫が愛人を持つことも、
その子を屋敷に迎え入れることも、黙って受け入れてきた。
けれど――
跡取りを、正妻の子ではなく愛人の子にする。
その言葉を、人前で軽く口にした瞬間。
私は悟ったのだ。
この家では、息子を守れないと。
元々、実家との間には
「嫡子以外の子は実家の跡取りにする」という取り決めがあった。
ならば話は簡単だ。
役目を終えた私は、離縁を選ぶ。
息子と共に、この家を去るだけ。
後悔しているようですが――
もう、私の知るところではありません。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる