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36話 デビルメイデンの落ちぶれその3
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バレッド達は未攻略のダンジョンで苦戦していた。
「くそっ。こんなにいやがるのか」
「どうするのよ。囲まれてるわよ」
「分かってる。戦うしかねえだろ」
ダンジョン内部の中間地点でオークの群れと戦っている。
一匹一匹は然程脅威ではないが群れと成した集団相手は厳しい。
「はあはあ。くそがもうちょっとだというのに」
「撤退するの? どうするのよ、ねえ!!」
ラークがいない今やり直しは出来ない。
バレッド達に与えられた選択肢は二つ。
一つはこのまま突き進む。
二つ目は撤退だ。
だがバレッドのプライドが後者を許せないでいた。
ここで撤退すれば再び【デビルメイデン】は評判を落とす。
信頼度を失えば降格せざるを得なくなる。
そんな事プライドの塊のバレッドは許せなかった。
「このまま進むぞ。絶対にクエスト達成するんだ」
「ええ分かったわ」
【デビルメイデン】の全員はバレッドの考えに同調した。
その理由は【デビルメイデン】のメンバーは全員プライドが凄く高く自分が一番じゃないと気が済まない性格だからだ。
周囲からチヤホヤされていい気分に浸っていたいのだ。
その為には降格なんかあり得ない。貴族の地位を手にれるんだ。
そんな醜い思いを持った塊である。
だがその思いが誤った判断を下していることにまだ彼らは気が付いていない。
オークを傷だらけで何とか倒したバレッド達は再奥地に行く前にイルーンと新人君に回復させてもらう。
こんなに傷を負ったのは、苦戦したのは初めてであった。
イルーンも新人君ももう魔力切れを起こしている。
魔力回復剤も底を尽きかけていた。
「おら行くぞ。もう最奥地だ。さっさとダークオーガ倒して豪華な祝勝会をあげようぜ」
「ええそうね。イケメンと夜を共にするわ」
「僕も女が恋しいよ」
「私も沢山買い物したいです」
「私は研究がしたいね」
「僕も豪華な祝勝会あげたいです」
全員夢を見る。
ダークオーガ如きに苦戦などしないと。
オーガですら苦戦した筈の彼らにダークオーガが無理なことくらい冷静な第三者目線なら誰でもわかる。
今まで数々の難敵に勝てたのはラークが何度もやり直して試行錯誤して戦えたお陰なのだ。
だがその重要な要であったラークはもういない。
それでもバレッド達は勝てると思い込んでいた。
感覚が麻痺していたのだ。
ラークの功績を自分たちの物だと思い込んでいるのだ。
再奥地に足を踏み入れるとダークオーガが宝箱の前に陣取っていた。
そしてオーガより二回りは大きい体躯で唸り声を上げて襲い掛かって来る。
「おらあああっ!!」
「はああああっ!!」
「うらあああっ!!」
アタッカーの三人がダークオーガに切りかかる。
だがダークオーガは意外にも素早く回避する。
しかも闇属性の魔法を使用してくるモンスターだ。
A+ランクのモンスターである。
そしてダークオーガは右手に持った黒い禍々しい棍棒で二本足で素早く走りイルーンへと攻撃する。
それを新人君が庇う。
新人君の首が一瞬で吹き飛んだ。
血しぶきを上げている。
「きゃああああああああああああああああああ」
イルーンがその惨状を見て腰を抜かし叫び声をあげる。
「くそっ。撤退だ。早く立てイルーン」
イルーンを無理やり持ち上げたヴランが一目散に出口へと向かう。
その後にバレッド達が続いた。
また【デビルメイデン】はクエストを失敗したのだ。
「くそがあああああああああああああああ」
バレッドはレーステア王国に帰還後、叫び声を上げて周囲の物に当たり散らかした。
そしてレーステア王国冒険者ギルド支部側からある言葉を受け取る。
「デビルメイデン様の信頼度がここ最近急激に落ちています。このままですとAランクへと降格せざるを得ないと思ってください」
「な!?」
「ではご健闘をお祈りしています」
「ま、待て。俺達が降格する訳がねえ」
「それは実力で証明してください。口では何とでも言えますので」
「ぐっ」
バレッド達は冒険者ギルドに併設された食堂でやけ食いしていた。
同時にやけ酒も。
「ふざけるな。俺達デビルメイデンが降格なんてする筈ねえんだ。なあそうだろお前ら」
「ええそうよ。この上品な私がAランクとかありえないわ」
「全くだよ。たかだか数回の失敗で」
「そうです。運が悪かっただけですよ」
「この私こそが史上最高の魔法研究者。その私がAランク降格などあり得ない」
「そうだ俺達は運が悪かっただけだ。次は絶対成功させるぞ」
『おお』
バレッド達は自分たちの実力不足を、ラークを追放した非を認めない。
運が悪かっただけだと思っている。
次こそは必ず成功できると信じている。
そんな成功など来ない事をバレッド達はまだ知らない。
【デビルメイデン】はどんどん落ちぶれいていく。
一方【ホワイトアリス】はどんどん駆け上がっていく。
まるで反比例である。
「くそっ。こんなにいやがるのか」
「どうするのよ。囲まれてるわよ」
「分かってる。戦うしかねえだろ」
ダンジョン内部の中間地点でオークの群れと戦っている。
一匹一匹は然程脅威ではないが群れと成した集団相手は厳しい。
「はあはあ。くそがもうちょっとだというのに」
「撤退するの? どうするのよ、ねえ!!」
ラークがいない今やり直しは出来ない。
バレッド達に与えられた選択肢は二つ。
一つはこのまま突き進む。
二つ目は撤退だ。
だがバレッドのプライドが後者を許せないでいた。
ここで撤退すれば再び【デビルメイデン】は評判を落とす。
信頼度を失えば降格せざるを得なくなる。
そんな事プライドの塊のバレッドは許せなかった。
「このまま進むぞ。絶対にクエスト達成するんだ」
「ええ分かったわ」
【デビルメイデン】の全員はバレッドの考えに同調した。
その理由は【デビルメイデン】のメンバーは全員プライドが凄く高く自分が一番じゃないと気が済まない性格だからだ。
周囲からチヤホヤされていい気分に浸っていたいのだ。
その為には降格なんかあり得ない。貴族の地位を手にれるんだ。
そんな醜い思いを持った塊である。
だがその思いが誤った判断を下していることにまだ彼らは気が付いていない。
オークを傷だらけで何とか倒したバレッド達は再奥地に行く前にイルーンと新人君に回復させてもらう。
こんなに傷を負ったのは、苦戦したのは初めてであった。
イルーンも新人君ももう魔力切れを起こしている。
魔力回復剤も底を尽きかけていた。
「おら行くぞ。もう最奥地だ。さっさとダークオーガ倒して豪華な祝勝会をあげようぜ」
「ええそうね。イケメンと夜を共にするわ」
「僕も女が恋しいよ」
「私も沢山買い物したいです」
「私は研究がしたいね」
「僕も豪華な祝勝会あげたいです」
全員夢を見る。
ダークオーガ如きに苦戦などしないと。
オーガですら苦戦した筈の彼らにダークオーガが無理なことくらい冷静な第三者目線なら誰でもわかる。
今まで数々の難敵に勝てたのはラークが何度もやり直して試行錯誤して戦えたお陰なのだ。
だがその重要な要であったラークはもういない。
それでもバレッド達は勝てると思い込んでいた。
感覚が麻痺していたのだ。
ラークの功績を自分たちの物だと思い込んでいるのだ。
再奥地に足を踏み入れるとダークオーガが宝箱の前に陣取っていた。
そしてオーガより二回りは大きい体躯で唸り声を上げて襲い掛かって来る。
「おらあああっ!!」
「はああああっ!!」
「うらあああっ!!」
アタッカーの三人がダークオーガに切りかかる。
だがダークオーガは意外にも素早く回避する。
しかも闇属性の魔法を使用してくるモンスターだ。
A+ランクのモンスターである。
そしてダークオーガは右手に持った黒い禍々しい棍棒で二本足で素早く走りイルーンへと攻撃する。
それを新人君が庇う。
新人君の首が一瞬で吹き飛んだ。
血しぶきを上げている。
「きゃああああああああああああああああああ」
イルーンがその惨状を見て腰を抜かし叫び声をあげる。
「くそっ。撤退だ。早く立てイルーン」
イルーンを無理やり持ち上げたヴランが一目散に出口へと向かう。
その後にバレッド達が続いた。
また【デビルメイデン】はクエストを失敗したのだ。
「くそがあああああああああああああああ」
バレッドはレーステア王国に帰還後、叫び声を上げて周囲の物に当たり散らかした。
そしてレーステア王国冒険者ギルド支部側からある言葉を受け取る。
「デビルメイデン様の信頼度がここ最近急激に落ちています。このままですとAランクへと降格せざるを得ないと思ってください」
「な!?」
「ではご健闘をお祈りしています」
「ま、待て。俺達が降格する訳がねえ」
「それは実力で証明してください。口では何とでも言えますので」
「ぐっ」
バレッド達は冒険者ギルドに併設された食堂でやけ食いしていた。
同時にやけ酒も。
「ふざけるな。俺達デビルメイデンが降格なんてする筈ねえんだ。なあそうだろお前ら」
「ええそうよ。この上品な私がAランクとかありえないわ」
「全くだよ。たかだか数回の失敗で」
「そうです。運が悪かっただけですよ」
「この私こそが史上最高の魔法研究者。その私がAランク降格などあり得ない」
「そうだ俺達は運が悪かっただけだ。次は絶対成功させるぞ」
『おお』
バレッド達は自分たちの実力不足を、ラークを追放した非を認めない。
運が悪かっただけだと思っている。
次こそは必ず成功できると信じている。
そんな成功など来ない事をバレッド達はまだ知らない。
【デビルメイデン】はどんどん落ちぶれいていく。
一方【ホワイトアリス】はどんどん駆け上がっていく。
まるで反比例である。
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