怠惰の魔王

sasina

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7.家族会議があります

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「正確には、私が知っているのは2回目だと言う事」

 2回目って事は、その内世界の境界は閉じるって事か。

「母さん、前回はいつでどのくらいの期間だったのかな?」

 おいおい、アラン兄さんがそう聞くって事は、前回はまだアラン兄さんが生まれる前の出来事かよ。

 確かアラン兄さんの年齢は、前回の誕生日で6436歳を祝った筈だ。そんな兄さんが知らないなんて。

「う~ん、繋がったのが大体1万年前で、ざっと2000年くらいはそのままだったかな?」

 2000年もこのままですか、別に良いけど。イデアにとっては未開領域が増えたってだけだからな。

 まあ、世界が繋がった所為で魔力濃度が減り半分にまでなったので、魔力容量の少ない普通の人種は良いけど。
 ランク8以上の実力を持っているような奴の魔力容量では、回復のスピードに影響が出るだろうな。

 俺達家族の魔力量なら、通常の倍の時間は掛かるようになっていると思う。

「で、結局どうなるんだ! 母上!」

 無駄に声のデカいグラド兄さんがストレートにカラミタ母さんに聞くと。

「どうもならないわよ、唯繋がったってだけで」

「でも大気魔力が半分」

 レヴィア姉さんの言う通り、カラミタ母さんの話には大気中の魔力は半分にまでなっている説明が無い。

 まあ、予測は出来るけど。

「向こうの世界の魔力が無かったから流れ込んでしまったんじゃないかな?どう?カラミタ母さん」

「ベルちゃん大正解! そう向こう側の世界の魔力がこっちより少なかったから、均一化する為に流れ込んだって訳よ」

 そして、見た感じ同じぐらいの世界でイデアの魔力濃度が半分になったって事は、あちらの世界はほぼ魔力が無かったって事になるな。

「でも、魔力の無い世界なんてあるのかな?」

 アラン兄さんの疑問ももっともだが、あるんだよ魔力の無い世界はね。

「魔力の無い世界はあるわよ。イデアも昔は魔力なんて物、無かったから」

 待て、イデアに魔力が無かったら、どうやって母さんは1万年前にも生きているんだ?

 1万年前には、まともな人類が居なかった筈だ。だからカラミタ母さんが生まれるのは魔力溜まりからか、魔物からしか無いが、イデアに魔力が無かったのなら魔物も居ないし魔力溜まりなんて物は無い。

「大気魔力だけど、世界が切り離されれば勝手に元に戻っていくわよ」

 もしかして、カラミタ母さんは

「1万年前に他世界からイデアに来たのね。母さんは」

 ルシア姉さんも同じ結論に至ったか。

「フフフ、流石にルシアちゃん、分かちゃったか~。そう私は1万年前の世界衝突の時にコッチの世界に来たの。そしてある日、このイデアで遊んでいたら世界の境界が閉じて取り残されてしまったって訳なのよ」

 兄弟全員がその事実を知って驚いていたが、それと同時に納得もしていた。呆れもしていたが。

 カラミタ母さんは、明らかにこの世界イデアの生物の範疇を超え過ぎている。

 異なる世界から来たのなら納得も出来る。そんな母さんの影響なのか、俺達兄弟もイデアの生物からは逸脱しているように感じるけどね。

 カラミタ母さんも俺と同じ様に他世界から来た異世界人だったのか。

「ねーねーお母さん。なら今、空にある世界には誰か居るのか?」

 クリーナ言う通り、母さんの時は居なかったかもしれないけど、もしかしたら向こうの世界にはカラミタ母さんに匹敵する程の生物がいる可能性もあるのか。

「そうね、居ても人間や動物だけだと思うわ。だから向こうからコッチに来れる生き物は居ないから、会いたいのなら私達から行かないとね」

 そうだった、魔力の無い世界で生き物が高度5万mも飛べるとは思えないからね。

 でも、何と無く嫌な予感がするよ。何かを忘れている様な。

「まあ、そんな訳で集まってもらった所悪いけど、お話はこれで終わり、解散! じゃあ、後の事はよろしく!」

 カラミタ母さんは手を叩きそう言うと、ラリアとクリーナを腕に抱えて会議室から出て行った。

 本当に自由人だな、カラミタ母さんは。

「聞きたい事も聞けたし、それぞれの領域に戻ろうか」

「外までは一緒にいきましょう、みんな」

「ああ!」「「ん」」

 アラン兄さんがそう言ってルシア姉さんがそう提案すると、俺達3人は同意して5人一緒に屋敷を出ることになった。

 


 



 

 

 

 
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