10 / 125
呪いのスキル
10.帰るか
しおりを挟む帰る準備を終えた。
念の為、本とスクロール、瓶はリュックの方ではなく、サブザックに入れておこう。
森を出る為、歩き始める。
「もう地図が無くてもダンジョンまで行けそうだな」
何回も往復したので、ある程度道を覚えてしまった。
森を抜けて、自転車の停めてある場所に行く。
自転車の荷台にテントを縛り付け、カゴにゴミ袋とサブザックを入れる。
自転車に乗り自宅に向けて自転車を漕いでいく。
結局lv上げで天眼さんの分のEPは稼げなかったな。
天眼さんが使える様になるまでは、ダンジョンの下の階層に行く様な危険は冒したくない。と思っているから、経験値効率が悪いのかな?
まあ、それもしょうがない。
今は兎に角簡単で安全に倒す事のできるスライムで質よりも数で賄っていく方がいい。
2階層がどうなっているのかも分からない状況で天眼さんも無しに行くのは無謀だ。
同じ理由で1階層の残りの隠し部屋にも行かない。
どの道今出来る事は、天眼さんを復活させる為の1階層でのlv上げぐらいだ。
そうだ。家に帰るならもうネットでいろいろと調べてもみてもいいか。
今までは、もしもの時の為の言い訳でネットを一度も開いていなかったが、家に帰った状態ではもうダンジョンを知らなかったでは言い訳にならないだろうからな。
家に帰ったら、完全に開き直って他人には絶対にこの森のダンジョンの事は隠し通していこう。
そんな事を考えているうちに家に到着した。
自転車を停めてから、玄関の鍵を開けて家に入る。
ガチャ「ただいま~」
帰って来て挨拶をすると、2階からドタドタと走る音がして、人が降りて来た。
「お帰りー! お姉ーちゃん!」
2階から降りて来たのは、俺の妹である佐々木 春だった。
現在14歳の二つ下の中学生だ。そして今年は受験生。
それと、もちろん俺の性別はステータス通り男で間違いない。
昔から近所の時に姉妹と間違えられてしまうくらい女顔をしていて、その事で春がふざけて俺をお姉ちゃんと呼ぶ様になってしまい、そのままそれが定着してしまったという訳だ。
「俺は兄なんだが」
「そんな事よりも聞いてお姉ちゃん!」
ここ3年、春から兄と呼ばれた事が無かったりする。
もう通例みたいなもので口で言う程、俺も気にしていないが他人に誤解される事もあるので、一応そう言っているだけだ。
「はあ、それで聞いてって何だよ?」
まあ、ダンジョンの事だろうけど。
「へぇ~お姉ちゃん知らないんだ、ネットとかは見なかったの?」
「森にキャンプしに行っていたんだぞ。なんで家でも出来るネットをしなくちゃいけないんだよ」
春は俺が何も知らないと知ると、途端に顔をニヤニヤとしだした。
「じゃあ、何も知らないんだ~!」
いや、多分知ってる。
「だから、何がだよ」
仮眠しか取っていないから眠いし、顔がムカつくので無視をして階段を上がろうとすると。
「ちょっと待って」
話を終わらせようとした事をすぐさま察知した春は俺のリュックを掴まみ階段を上がれせてくれない。
「ひっ引っ張るなって、落ちる! わかったわかったよ、話聞いてやるからまずはその手を離せ」
俺は春の手がリュックから離れたので、春の方を向き直って階段に座る。
「今、本当に眠いから手短に頼む」
「も~まあいいか、実はお姉ちゃんがキャンプに行っているうちに、ななななんと! 世界中でダンジョンが出現しました!!!」
「あーそう」
「お姉ちゃん反応薄くない? いつものお姉ちゃんならワクワク止まらない!みたい感じに家を飛び出して行くのに」
そうだった。いつもの俺ならテンション上がる話なのに無反応はおかしい。何か言い訳しないと。
「眠いって言っているだろ。そんな冗談に付き合ってやれる程、この睡魔は弱くないんだ」
今度こそ、階段を上がり自分の部屋に入る。
その間も春は嘘じゃないとか文句を言ってきていたが無視を決め込んだ。
悪いな春、たとえお前でも俺の見つけたダンジョンの事がバレる訳にはいかないんだ。
荷物を床に降ろし、ゴミ袋をゴミ箱に捨ててから、着替えを用意して脱衣所に行く。
脱衣所に着くまでに、春には出会わなかった。
テレビの音が聴こえていたから、多分リビングに居るんだろう。拗ねていないといいけどな。
後で何かお詫びした方が良いかもな。
まる二日間もシャワーを浴びていなかったので、体が少しベタつくな。
一応毎日体を濡らしたタオルで拭いていたんだけどな。
シャワーを浴びて体を拭いている時、脱衣所の鏡を見て改めて自分の顔が女顔なんだなと思い凹みながら、着替えを済ませて部屋に戻る。
ネットでダンジョンの事やその事に対する国や一般人の考えを知っておきたかったが、流石に睡眠が必要みたいだ。
起きてからいろいろ調べてみる事にしよう。
22
あなたにおすすめの小説
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
俺だけ毎日チュートリアルで報酬無双だけどもしかしたら世界の敵になったかもしれない
宍戸亮
ファンタジー
朝起きたら『チュートリアル 起床』という謎の画面が出現。怪訝に思いながらもチュートリアルをクリアしていき、報酬を貰う。そして近い未来、世界が一新する出来事が起こり、主人公・花房 萌(はなぶさ はじめ)の人生の歯車が狂いだす。
不意に開かれるダンジョンへのゲート。その奥には常人では決して踏破できない存在が待ち受け、萌の体は凶刃によって裂かれた。
そしてチュートリアルが発動し、復活。殺される。復活。殺される。気が狂いそうになる輪廻の果て、萌は光明を見出し、存在を継承する事になった。
帰還した後、急速に馴染んでいく新世界。新しい学園への編入。試験。新たなダンジョン。
そして邂逅する謎の組織。
萌の物語が始まる。
俺の家に異世界ファンタジーガチャが来た結果→現実世界で最強に ~極大に増えていくスキルの数が膨大になったので現実世界で無双します~
仮実谷 望
ファンタジー
ガチャを廻したいからそんな理由で謎の異世界ガチャを買った主人公はガチャを廻して自分を鍛えて、最強に至る。現実世界で最強になった主人公は難事件やトラブルを解決する。敵の襲来から世界を守るたった一人の最強が誕生した。そしてガチャの真の仕組みに気付く主人公はさらに仲間と共に最強へと至る物語。ダンジョンに挑戦して仲間たちと共に最強へと至る道。
ガチャを廻しまくり次第に世界最強の人物になっていた。
ガチャ好きすぎて書いてしまった。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる