17 / 125
呪いのスキル
17.身体能力測定
しおりを挟むもう19時になってしまったか。
楽しい時間ほど早く時が進んでしまうと言うが本当に早い。
俺もステータスやファンタジーアイテムを見たりするのは好きだから、それもしょうがないのかもしれない。
コンコン「春、もう19時だぞ!」
春の部屋に声を掛けてから一階に降りる。
「はーい」
リビングに入りソファに座ってテレビをつける。
テレビのチャンネルをザッピングしてみるが、もう19時過ぎていてニュース番組なんてどこの局でもやってない。
リビングの台所の方を見ると、今日は父さんがもう帰って来ているようだ。
「光ちゃん、春ちゃんをご飯だって呼んできてくれる~!」
キッチンから母さんが声を掛けてきた。
「さっき声かけたから、もうそろそろ降りてくるよ」
「そう」
その直ぐ後に、階段を降りる音がしてリビングの扉が開いた。
「お腹空いたー」
「春が最後なんだけどな」
「ほら、みんな席に着いて」
母さんに言われ俺と春が席についた。
今日の晩御飯は麻婆豆腐か。
母さんが盛りつけてみんなの席に置き、
「「「「いただきます」」」」
食事が始まる。
父さんが思い出した様に俺と春に話しかけてきた。
「そうだ。お前達はもう春休みの宿題は終わっているのか?」
宿題というより課題だけど。
「俺はキャンプ行く前には終わっているよ」
「春は」
「えーと、あと半分ぐらいだったかな?」
「おいおい。今日が火曜日で、学校が月曜日からだろ?
あと5日しか無いぞ」
大丈夫か?春。
「はあ、春。宿題が終わるまでは外出禁止」
「そんな~。うう、お姉ちゃん宿題手伝って!」
「あ、悪いんだけど無理。この後言おうと思ってたけど、明日から学校が始まるまで、またキャンプに行こうと思ってるから。それと兄と呼べ」
「うう、明日から家に缶詰めだよ」
「急だな。まあ、光はやる事やっているから別に良いが、何処に行くんだ?」
「この頃入っている森だよ。もうすぐ地図も完成しそうだから、後5日で終わらせてみせるよ」
本当はもう地図だって完成しているけどな。
「光ちゃん、気をつけてね」
「大丈夫だって、それより春は後5日で終わるのか?」
「うう、3日頑張れば終わる、お姉ちゃんが手伝ってくれれば2日で」
「だから無理だ。まあ、頑張れよ」
そんな話をしているうちに麻婆豆腐を食べ終わった。
「じゃあ、俺は明日から準備するから、春お前も今から始めろよ」
「ええ~20時から見たいテレビがあるのに!」
「じゃあ、それを見終わってから頑張れ」
「はーい」
春を置いて俺は自分の部屋に戻る。
明日の準備と言っても、ライトの電池を替えと予備の電池を持っていくくらいかな。
後は片付けていなかったテントとか荷物だけ、食事はコンビニで何か買って行くか。
ついでに山田に会えたら、また鑑定しておこう。
明日の準備を終えて、寝るまで暇になった。
まだ風呂に入っていないから、風呂に入る前にlvが上がってどのくらい身体能力が上がったのか軽く確かめてみるか。
部屋にあるルームランナーのスイッチを入れ走り始める。
最初は徒歩ぐらいで徐々にスピードを上がっていく。
段々とスピードが上げていくが、全然余裕なんだが。
「あれ?これが限界か?」
ルームランナーの最高速度の時速20kmになった。
時速20kmならルームランナーを買った時に試した事があったけど、走っているとそれなりに息苦しかったのを覚えている。
なのに今は何時間走ってもジョギング感覚で走り続ける事が出来ると思う。
まだ全力には程遠い感じのお散歩気分だった。明日森の中で全速力を出してみようかな?
それにしても体力もこんなに上がっているのなら、他の力とかも上がっていると思うのだが、特に変わった感覚がない。
試しにルームランナーから降りて、近くの本棚を持ち上げようとしてみる。
「あ、持てる」
普通、こんなに本の詰まっている本棚を持ち上げる事なんて俺には出来ない筈なのに、今は出来るという事は力もちゃんと上がっているのか。
でも、こんなに力が上がっていたら、その事に対するギャップがあると思うんだけどな。
例えば本を読んでいたら力加減を間違えて本のページを破いてしまうみたいな。
なのに俺は今も普通の日常生活を送っている。
もしかしたら無意識に力をセーブしてくれているのかもしれない。
他にも色々と試してみよう。
まずは数学の問題集を解いてみる。
20問ぐらい解いてみたが頭の出来は特に変わってない。暗算とかも同じような感じだ。
次は社会の教科書を軽く流し読みをしてから問題集を同じ様に20問解いてみるが、特に記憶力が上がったとかでもないな。
最後に英語。英語で書いてある本を一冊だけ持っている。
この本は買ってみたは良いが、結局読めなくて断念した可哀想な本だ。
その本を読んでみるが読めない。理解力が上がる訳でもないな。
lvで上がるのは肉体性能のみか。
後は何か無いかな?
確か天眼さんが使えなかったのはEP不足が原因だった筈だ。
そして10キロの洗剤が入った箱を持った時に重くて森を移動するのに苦労のは記憶に新しい。
その時はlvが上がっても身体能力は変わらないと思っていたが、もう1つ予想で EPが枯渇しているのが原因でlvアップしても身体能力が上がっていない様に感じるんじゃないかと考えた。
今回lvアップで身体能力が上がる事が分かったので、もう1つの EPが枯渇したらlvアップして手に入れた身体能力も使えなくなるのかの実験をしてみよう。
最初に自分を鑑定する。
【名前:佐々木光希
性別:男
年齢:16
職業:学生
lv:24
スキル:鑑定偽装Ⅹ P
振動魔法Ⅰ A 1/50(5kHz、1/10EP)
エクストラスキル:天眼 AP (10000EP)
HP: 7950/7950
EP: 427/5428+5000 】
もうEPが回復している。EPの回復は割合回復って事かもな。
そんな事より残りのEPを確認して残りが1になる様に426EPを使い振動魔法を使用する。
そして残り1EPの状態でルームランナーの時速20kmで走ってみてさっき走った時との齟齬がないかを確認する。
さっきと変わった所はないな。
念の為本棚も持ち上げてみるがこちらも先程と同じ様な結果になった。
次に残りの1EPも振動魔法で消費してEPを枯渇させる。またルームランナーに乗り走ると1分ぐらいで息切れし始めた。
「ハァハァ、疲れる~」
この結果からEPが1だけでも残っていたらlvの恩恵は無くならない事が分かった。
これはあれだな。
lvアップして調子に乗る。
運良くスクロールを見つける。
スキルが欲しくて調べもせずにスクロールを開けてしまう。
取得したスキルが天眼さんみたいに パッシブスキルでEPの上限を削られる。
EPが枯渇状態になり、lvアップで手に入れた身体能力も使えなくなる。
あっさりと死んでしまう。
こういう事故もその内起きていくんだろうな。
23
あなたにおすすめの小説
最遅で最強のレベルアップ~経験値1000分の1の大器晩成型探索者は勤続10年目10度目のレベルアップで覚醒しました!~
ある中管理職
ファンタジー
勤続10年目10度目のレベルアップ。
人よりも貰える経験値が極端に少なく、年に1回程度しかレベルアップしない32歳の主人公宮下要は10年掛かりようやくレベル10に到達した。
すると、ハズレスキル【大器晩成】が覚醒。
なんと1回のレベルアップのステータス上昇が通常の1000倍に。
チートスキル【ステータス上昇1000】を得た宮下はこれをきっかけに、今まで出会う事すら想像してこなかったモンスターを討伐。
探索者としての知名度や地位を一気に上げ、勤めていた店は討伐したレアモンスターの肉と素材の販売で大繁盛。
万年Fランクの【永遠の新米おじさん】と言われた宮下の成り上がり劇が今幕を開ける。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
ダンジョンをある日見つけた結果→世界最強になってしまった
仮実谷 望
ファンタジー
いつも遊び場にしていた山である日ダンジョンを見つけた。とりあえず入ってみるがそこは未知の場所で……モンスターや宝箱などお宝やワクワクが溢れている場所だった。
そんなところで過ごしているといつの間にかステータスが伸びて伸びていつの間にか世界最強になっていた!?
オッサン齢50過ぎにしてダンジョンデビューする【なろう100万PV、カクヨム20万PV突破】
山親爺大将
ファンタジー
剣崎鉄也、4年前にダンジョンが現れた現代日本で暮らす53歳のおっさんだ。
失われた20年世代で職を転々とし今は介護職に就いている。
そんな彼が交通事故にあった。
ファンタジーの世界ならここで転生出来るのだろうが、現実はそんなに甘く無い。
「どうしたものかな」
入院先の個室のベッドの上で、俺は途方に暮れていた。
今回の事故で腕に怪我をしてしまい、元の仕事には戻れなかった。
たまたま保険で個室代も出るというので個室にしてもらったけど、たいして蓄えもなく、退院したらすぐにでも働かないとならない。
そんな俺は交通事故で死を覚悟した時にひとつ強烈に後悔をした事があった。
『こんな事ならダンジョンに潜っておけばよかった』
である。
50過ぎのオッサンが何を言ってると思うかもしれないが、その年代はちょうど中学生くらいにファンタジーが流行り、高校生くらいにRPGやライトノベルが流行った世代である。
ファンタジー系ヲタクの先駆者のような年代だ。
俺もそちら側の人間だった。
年齢で完全に諦めていたが、今回のことで自分がどれくらい未練があったか理解した。
「冒険者、いや、探索者っていうんだっけ、やってみるか」
これは体力も衰え、知力も怪しくなってきて、ついでに運にも見放されたオッサンが無い知恵絞ってなんとか探索者としてやっていく物語である。
注意事項
50過ぎのオッサンが子供ほどに歳の離れた女の子に惚れたり、悶々としたりするシーンが出てきます。
あらかじめご了承の上読み進めてください。
注意事項2 作者はメンタル豆腐なので、耐えられないと思った感想の場合はブロック、削除等をして見ないという行動を起こします。お気を悪くする方もおるかと思います。予め謝罪しておきます。
注意事項3 お話と表紙はなんの関係もありません。
どうしてこうなった道中記-サブスキルで面倒ごとだらけ-
すずめさん
ファンタジー
ある日、友達に誘われ始めたMMORPG…[アルバスクロニクルオンライン]
何の変哲も無くゲームを始めたつもりがしかし!?…
たった一つのスキルのせい?…で起きる波乱万丈な冒険物語。
※本作品はPCで編集・改行がされて居る為、スマホ・タブレットにおける
縦読みでの読書は読み難い点が出て来ると思います…それでも良いと言う方は……
ゆっくりしていってね!!!
※ 現在書き直し慣行中!!!
転移特典としてゲットしたチートな箱庭で現代技術アリのスローライフをしていたら訳アリの女性たちが迷い込んできました。
山椒
ファンタジー
そのコンビニにいた人たち全員が異世界転移された。
異世界転移する前に神に世界を救うために呼んだと言われ特典のようなものを決めるように言われた。
その中の一人であるフリーターの優斗は異世界に行くのは納得しても世界を救う気などなくまったりと過ごすつもりだった。
攻撃、防御、速度、魔法、特殊の五項目に割り振るためのポイントは一億ポイントあったが、特殊に八割割り振り、魔法に二割割り振ったことでチートな箱庭をゲットする。
そのチートな箱庭は優斗が思った通りにできるチートな箱庭だった。
前の世界でやっている番組が見れるテレビが出せたり、両親に電話できるスマホを出せたりなど異世界にいることを嘲笑っているようであった。
そんなチートな箱庭でまったりと過ごしていれば迷い込んでくる女性たちがいた。
偽物の聖女が現れたせいで追放された本物の聖女やら国を乗っ取られて追放されたサキュバスの王女など。
チートな箱庭で作った現代技術たちを前に、女性たちは現代技術にどっぷりとはまっていく。
帰って来た勇者、現代の世界を引っ掻きまわす
黄昏人
ファンタジー
ハヤトは15歳、中学3年生の時に異世界に召喚され、7年の苦労の後、22歳にて魔族と魔王を滅ぼして日本に帰還した。帰還の際には、莫大な財宝を持たされ、さらに身につけた魔法を始めとする能力も保持できたが、マナの濃度の低い地球における能力は限定的なものであった。しかし、それでも圧倒的な体力と戦闘能力、限定的とは言え魔法能力は現代日本を、いや世界を大きく動かすのであった。
4年前に書いたものをリライトして載せてみます。
親友と婚約者に裏切られ仕事も家も失い自暴自棄になって放置されたダンジョンで暮らしてみたら可愛らしいモンスターと快適な暮らしが待ってました
空地大乃
ファンタジー
ダンジョンが日常に溶け込んだ世界――。
平凡な会社員の風間は、身に覚えのない情報流出の責任を押しつけられ、会社をクビにされてしまう。さらに、親友だと思っていた男に婚約者を奪われ、婚約も破棄。すべてが嫌になった風間は自暴自棄のまま山へ向かい、そこで人々に見捨てられた“放置ダンジョン”を見つける。
どこか自分と重なるものを感じた風間は、そのダンジョンに住み着くことを決意。ところが奥には、愛らしいモンスターたちがひっそり暮らしていた――。思いがけず彼らに懐かれた風間は、さまざまなモンスターと共にダンジョンでのスローライフを満喫していくことになる。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる