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第三話 旧友
しおりを挟む深夜、慧牙の住むアパートに、軽快なリズムの足音が響き渡った。半分まどろみながらその音を聞いていた。しかし突然ドアを強く叩く音で、一気に両目を見開いた。
「慧牙ー、開けてくれ! 俺だよー、親友の秋吉だよー!」
いかにもチャラそうな若い男の声。慧牙は途端に顔をしかめると舌打ちをした。なんでこんな夜中にあいつが? でも今日クビになったこと知らないはずなのに、どうして俺が家にいるってわかるんだよ。
「開けてくれよー、慧牙くーん。開けないと蹴破るぞー!」
「わかったから静かにしろよ」
慌てて立ち上がると、慧牙は急いでドアの方へと向かった。今にも蹴破りそうな勢いでドアを叩き続けている。まるで悪質な借金取りのようだった。
「やあっ! 突然来たから驚いただろっ。今日は俺の大事なお友達の慧牙君のためにプレゼントもってきたよー」
ドアの鍵を開けた途端、秋吉が強引にドアを開けると靴を脱ぎ散らかしてズカズカと入ってきた。慧牙は怒ったような口ぶりでしぶしぶ勝手に入ってくる秋吉が部屋に入ることを許した。木原秋吉という男は、慧牙が高校生の時に一年上で転入してきた。知り合ってからというもの、いつも秋吉のほうから一方的に慧牙に話しかけてきては、何かとつるみたがり、そのずうずうしい態度で人付き合いの悪い慧牙をいつの間にやらかなり強引に友達として慧牙の守備範囲に入れさせた男だった。金髪のツンツン頭、日焼けした肌、首にはドクロのシルバーネックレス、腕にもシルバーのブレスレッドをはめてごつい指輪を何個もはめている。そしてサングラスをかけ、服装も豪華なファーのついた茶の皮のジャケットに、ワイドのジーンズを腰よりも低い位置ではき、鎖のついたベルトをジャラジャラとつけている。いかにも、という風貌の男だった。あきらかにチンピラ、の典型のような格好をしてヘラヘラと笑いながら勝手に六畳一間の中央に片膝を立てて座ると、手に持っていた袋を近くにあったローテーブルの上に置いた。
「てめー、なに言ってんだ。それになんで今日俺が家にいるの知ってるわけ?」
「アパートの前通りがかったらさ、部屋に明りついてたから。だから来たに来まってるだろ。それより今日、慧牙君の誕生日だろ? ケーキ買ってきたよー」
秋吉は楽しそうに袋からコンビニのケーキを取り出すと満面の笑みで慧牙に渡してきた。
「つーかさ、俺が家にいるのわかって、——それでわざわざ買いに行ったのか?」
どうして秋吉は部屋の明りがついているからといって、誕生日を思い出し、わざわざケーキを買いに言ったのか不思議でしょうがなかった。
「いいじゃん、買いたかったの! それより俺喉渇いてんだ。ビールくれ」
「ビールなんてねぇよ、俺が飲めないって知ってんだろが」
「知ってるけどさー、でも普通置いてるだろ?」
「おかねーよ、馬鹿」
「ちぇ、しゃーねーなー、そしたらなんでもいいや、なんか飲むものくれよ」
深夜にいきなりやってきて、我が家のようにくつろぎはじめた秋吉。慧牙に飲み物を頼みながら、テレビのリモコンでチャンネルを変えている。慧牙は面倒くさそうに立ち上がると、小さな冷蔵庫からまだ開けていなかったペットボトルのお茶を取り出して、秋吉に投げた。
「飲んだらすぐ帰れよ、俺は眠いんだから」
「はぁ? なにいってんだよ、せっかく来たんだから少しはいさせてくれよ」
言いながら秋吉は渡されたお茶をグビグビと飲み出した。
「駄目だっ、俺は眠いの! 飲んだらすぐ帰れ」
「ちょっと、ひどくないか? 俺が慧牙の誕生日にわざわざケーキ買って祝いにきてやったのにつめてぇなぁ。あ、でもこの時間に家いるのって変だね。いつもこの時間は仕事中だったはず。……あー、もしかしてクビになった?」
つい数時間前にバーの仕事をクビになった慧牙は驚きの表情を隠せず秋吉を凝視した。その様子を見て秋吉はサングラスを取りニヤリとすると、その次に大声で笑い始めた。
「マジ!? マジでクビなったのか!? ちょ、お前っ、俺冗談で言ったのに本当にクビになったのか。おもしれーな! いやほんと慧牙はやっぱおもしれーわ! 客でも殴ってクビになったんだろ。まじうけるっ」
秋吉は笑いながら床をバンバンと叩き始めた。深夜であることを忘れているようであった。慧牙は階下に住んでいる人の事を考えて少しばかりまずそうに唇を噛んだ。
「笑うなうよ、殴ってねぇよ。——ちょっとやっただけだ。それに俺は悪くねぇよ。むこうがむかつくこと言いやがるから、懲らしめてやっただけだ」
「ちょっと? ちょっとじゃないだろ、お前のことだから油断してる相手に思い切り頭突きして、蹲ったところでわき腹にでも力任せに蹴りいれたんだろ? お前手加減しらねーからな。いやー、でもマジでうけるわ、ほんとにクビになってたなんて!」
さらに大声で笑いながら言う秋吉に、切れかけた慧牙は立ち上がり、秋吉の胸倉を掴んで叫んだ。
「お前いい加減にしろよ! 俺は今日機嫌が悪いんだ、それ以上言ったら、いくらてめーでもゆるさねぇぞ」
「あらら、本気で怒っちゃった。ごめんごめん、もう言わないから許して? それよりさ、ケーキ食おうぜケーキ。慧牙の好きなイチゴのケーキだよ」
「うるせぇ! もうマジで帰ってくれ、ほんと!」
高校時代からの友達である秋吉を無理矢理立たせると、慧牙はそのままドアのほうへと押しやる。クビになったことを笑われたのが、慧牙を相当苛立たせていた。
「ごめんって、ほんと謝るからさ!」
「いいから帰れ」
「ちょ! 慧牙、そんなにひっぱんなよ、このジャケット結構高かったんだぞっ」
「うるせぇ、帰れ!」
「もー、慧牙は……」
玄関の前で押し問答を繰り返す。だんだん秋吉は謝っても許してくれない慧牙の両腕を素早く掴むと、そのまま壁側に慧牙の身体を押し付けた。
「くそ、このばか力!」
秋吉は嬉しそうに視線を慧牙に向けている。しかし慧牙からするとそれへ見下したような視線に感じて、更に強くおし返そうとした。けれども余計に秋吉が密着してきて、なぜか抱きしめられるような体勢になる。
「なっ! こら、離せって!」
「謝っても許してくれない慧牙が悪いんだよー? それにこんな夜中にあんまり大声出すと、仕事だけじゃなくてこのアパートからも追い出されちゃうよ?」
「お前がむかつくこと言うからだろーが、離せ!」
「だめー、離さない。ちゃんと許してくれるまではね」
秋吉は自分でかわいいと思っているのか、慧牙から体を離すと高い背を曲げて、上目遣いでからかうように言った。その表情をみて余計頭に血が上った慧牙は、右足で秋吉の股間に蹴りを入れようと膝を咄嗟に上げる。けれども秋吉は次の行動を見越してか、自身の足を慧牙の股の間に入れて動きを封じ込めた。
「ほらー、慧牙君。許してくれる? 俺、真剣に謝ってんだからさ」
「それが、謝る奴の態度かよ、いいからほんと出てけよ! てか、離せっ。今日は一人でいたいんだよ」
「一人でいたいって、慧牙はいつも一人でいたがるからなぁ。だから俺が昔からこうして相手してやってんだよ?」
「そんなの頼んでねぇ、ほんと、離せっ! ケーキの事は礼を言うから。でもマジで今は一人でいたいんだって!」
慧牙は昔から喧嘩は強いほうだった。身体は弱いくせに、素早さを生かして、常に相手の急所などを狙い打ちにするのだ。勝てるのであれば手段を選ばなかった。けれどもやはりどうしても勝てない奴もいる。秋吉も勝てない奴のうちの一人だった。秋吉は何か武道をやっていたのかは分からないが、急所を狙ってもするりと交わされる。そしてあっという間に羽交い絞めにされた。力の差でどうにも逃げ出すことはできなかった。
「本当に一人でいたいの? いつものから元気じゃなくて?」
「ほんと、ほんとうに一人でいたいんだって、だから離せ! もう許すから!」
眉を吊り上げながら、離せと騒ぐ慧牙をしばらくの間秋吉は見つめた。ここで離した瞬間に、反撃にでないか様子を伺っているようだった。
「ふーん、許してくれるんだ」
「許すっ、だから離せ!」
真剣に言う慧牙の声で、反撃はないなと判断し、それまで掴んでいた手を離す。やっと解放された慧牙はその瞬間秋吉からパッと離れると、荒い呼吸を繰り返した。
「じゃあ、俺は帰るかー。突然邪魔して悪かったな」
ジャケットのポケットに入れていたサングラスをつけると、秋吉は先ほどまでの強引さとはうって変わって慧牙にさらりと言うと、玄関のドアに手をかけた。
「あ! 忘れてた。慧牙、誕生日おめでとう!」
出て行く寸前、秋吉は振り返りながら慧牙の誕生日を祝うとにっこりと笑って何事もなかったかのように冬の寒い夜の中へと消えていった。
「……なんなんだよ、あいつ」
突然やってきて、いいだけ騒いですぐに出て行きやがった。昔から変な奴だったけど、あいつ年をおうごとに余計おかしくなってねーか? わけわかんねー。
慧牙は強く掴まれていた手首を握りながら、まるで突風のような秋吉に不信感を抱きながら、呆然とドアを見つめていた。秋吉の訪問でどっと疲れた慧牙は、その後布団に寝転がるとすぐに寝てしまっていた。そしてカーテンの隙間から降り注ぐ日の光で眠りから目が覚める。慧牙は眩しさで目を覚ますと、布団のすぐ脇に放り投げてあった携帯を手にとり時間を確認した。
——九時か。
時間を確認してため息をついた慧牙は、のそのそと布団から起きだしシャワーを浴びることにする。慧牙は着ていた服を脱ぎ捨て、ふと洗面台の鏡で自分を見つめた。嫌になるくらい白い肌、細い身体、むかつく女性的な顔つき。鏡に映った自分をみて慧牙は睨みつけた。何度も身体を鍛えようとしたが駄目だった。決して運動オンチではないのだが、鍛えるとすぐに身体が根を上げてしまい数日寝込んでしまうのだ。自分を睨みつけた後すぐに顔を背けてユニットバスに入った。顔を極力隠すため目にかかる前髪と伸びかけたボサボサの銀髪からまだ温まりきっていない温水を勢いよく浴びた。余りの冷たさに一瞬身震いを起こす。だがそのまま浴び続け、慧牙は細い身体を洗いだした。シャワーを浴び終えて携帯をチェックする。
今日はちゃんと帰って来いよ、けいの誕生日なんだから。正月の時も顔見せなかったんだから今日は絶対来いよ!
「わかってるよ……」
メールを見つめながらぼそっと慧牙は呟いた。
将は気さくでいい奴だ。ちゃんとお互いの距離を保ちつつ、つかず離れず接してくれる。思えば物心ついた頃から将はそんな感じだったように思う。大人というかできた人間というかまぁそれでもケンカもしょっちゅうしてた。だけど将は本気で怒る事はなかったように思う。心の許せる数少ない人間の一人だ。反対に琉牙はお互いの距離を考えずずかずかと俺の領域に入ってくる、正直いってうざい。こっちはそっとしておいて欲しいと思っているときも容赦なく入ってくる。そういう事が嫌で普段から琉牙には意味もなくケンカをふっかけた。一番上の和哉は将と同じ様にいい奴、いい奴でいつも冷静でよくケンカの仲裁に入ってくれた。だけど和哉はちょっと変わっていて不思議な感じのする奴だ。歴史が好きらしくいっつもそれ系の本やら資料やら読みふけって、飯の時間になっても中々降りてこないことがあったな、今でもそうなのかな……。
ジーンズを履きチェックのネルシャツに着替え、かなり汚くなっていた部屋の掃除をし、溜まっていた洗濯を終わらせると十一時近くなっていた。慧牙はやることがなくなり眠くもなかったので、夕方近くに行くといってあったが、早めに実家へ戻ってみようと思いボロアパートを後にした。別に早く実家に行きたいとは思わなかった。けれども将には早く会いたいとも思っていた。そんな気分だった。今住んでるアパートはH市の繁華街の近くにある。そこから近くのJR駅まで歩いて、白野家のあるS市までは一時間近くかかる。シャツの上から薄手の黒のセーターを着てこの前買ったばかりの黒のダウンを着込む、そして黒のニット帽を無雑作に被ると外にでた。雪がうっすらと積もった滑る路面を慧牙は歩きながら駅に向かう。白野の家は由緒ある家柄で、主人である岳は有名な書道家だ。なんか厳格そうな感じがするが実はそうでもない。ただの気のいい親父だ。人のいい、といったところだろうか。慧牙にしてみれば、馬鹿みたいに人の良すぎる、という印象を持っていた。
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