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メイドシーナの家族捜索
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帰りの馬車の中、小声で父親に話すミーナ
「騎士団を使ってお調べにならないのですか?」
「使わない、騎士団は王国のものだ。
街の人間が誘拐されて騎士団が動いたら王家に関わりがあるのかと思われるだろう。
誘拐なら街の治安部隊が担当するべきだ。
だが、今回は誰が誘拐に関わっているのか分からない。
秘密裏に早く動いて解決するのが望ましい。お前が紙を見なければハワードは誰にも知らせなかっただろうね。」
それを聞いて、ミーナは父達が動くきっかけを作れたと思い得意そうな顔になる。
「ミーナ勘違いするな。バレット家の者にとってはお前は余計な事をしたんだよ。」
「なぜですか?父上や王弟様にルーサー様達が加わって良かったのでは?」
苦笑いをした後、厳しい顔をしてロレーヌ公爵は言う。
「今の時点で敵か味方かもわからない人間に、今回の事が知られてしまった。
我々のもたらす情報の精査に行動の監視、面倒が増えただけじゃないか。
そもそも、バレット家なら我々の力など借りずともなんとか出来る。
この位出来なければ公爵家など務まらぬ。ハワードは3人の公爵の中で最も有能だ。
どんな事でも対応できるからハワードが王の右腕といわれる公爵なんだよ。」
不満そうな顔でミーナは言う。
「では見てないといった方が良かったのでしょうか。それにお父様だって素晴らしいです。」
「いや、正直に言ってくれてよかったよ。
レティシア様が後でハワードに「見えていたかもしれない」というだろうからね。
そうなったら、最悪だ。ハワードからの信用はなくしたくない・・・・・・。
ミーナ、私を褒めてくれるのは嬉しいが、覚えておきなさい。
王や国にとって私の代わりはいるが、ハワードの代わりはいない。
ジャンは分かっていないようだが、ミーナは分かってくれるね。」
黙ってうなずぐミーナに、少し優しい声音で話しかける。
「だが当家にとっては朗報だ。
婚約者候補が分かってから、誘拐されているからね。
私は、メイドを使って何か害をなすことをさせようとして誘拐されたと思っている。
当家の状況も調べるが、今回の婚約関係に関しても調べないとな。
この話はここで終わりだ。もう話してはいけないよ。
誰が聞いているか分からないし、敵と繋がっている者もいるかもしれない。
ジャンにもし何か聞かれたら、知らないから私に聞いてみたらいいと言えば良い。
身辺に気を付けるように。いつも通り複数の護衛達と一緒にいなさい。
街にもいかないようにするんだよ。」
馬車が止まると、和やかな雰囲気で馬車を降りる2人。
家に入るなり、ミーナは疲れたからと言って護衛と一緒に部屋へ下がっていった。
部屋へ戻ったロレーヌ公爵は、早速部下に今回の事を調べるよう指示を出した。
その頃レティシアは、映像になかった大事件が起きて焦っていた。
どうなっているの。こんなの知らないわよ。
私がメインじゃないから映像に写ってない出来事があるんだわ。
でも関わり合いがありそうなのが、何か移っていなかったかしら。
真剣な顔をして黙り込んでいるレティシアを見て、
不安に思っていると思い、安心させようとメリーナはレティシアを抱きしめる。
「大丈夫よ、今はお父様に任せましょう。(裏で私のメイドを聞込みさせているのよ)」
「ありがとうございます。お母様。(さすがです、私もそういうメイドが欲しいです)」
誰にも聞こえないように、小声で話す2人。今は情報が出るのを待つしか出来ない。
ルーサー・ページは、早速探索に使えそうな魔道具を探す。
研究所の者だと貸し出し許可書が必要なため、全て自分の魔道具だ。
嘘をつくと魔力の流れから水晶の色が変わるもの、使い切り転移陣、特殊な粉を付けた物の現在地を示す地図等変わった発明品を出していく。
「バレット家なら、自白剤から魔法玉まで何でもありそうだな。転移陣と水晶はいらないか。地図は表に出すのはまずそうだしやめよう、広域魔力探査は出しておくか。」
出したものをしまっては新しいのを出す、ルーサー・ページだった。
伯爵家から帰宅した王弟は、すぐに家来から、最近の貴族の動向を報告させる。
「ロレーヌ公爵は気にしていたが、婚約者候補の件は関係なさそうだな。
特に問題もないし、他の貴族は動いていないようだ。
それとも掴ませないほど優秀な貴族がいるのかもしれないが、引続き貴族の情報を集めよ。」
「街の方はどうだ?」
「はい、シーナ嬢のご家族は家にはおりません。
バレット家の護衛がさりげなく聞いた所、家には朝から誰もいなかったようです。
家族で朝早く外出していたと隣の者が証言しておりました。
バレット家の護衛が見張りについているので、監視に2人残しました。
街の捜索組と人のいない家や物置等の確認をさせております。まだ何も発見できておりません。
犯罪組織の動きは、今のところございません。」
「そうか、そちらも引続き探索してくれ。分かったら報告を。」
「かしこまりました。」
「シーナの家族は今朝早く教会に行ったそうです。隣の家の者が会ったそうです。
後、パン屋の妻が挨拶した際、教会に行くと聞いたそうです。」
「街から教会周辺にある、怪しい建物をチームごとに目立たないように調べてくれ。
シーナのには護衛を付け部屋へ戻しておいてくれ。使用人はどうだ。」
「新しい者で不審な所は今の所ございません。使用人も同様です。
王弟殿下の配下の者が街におりました。」
「ああ、怪しい場所の確認作業をしているんだろう。
お前たちは、普通の民家に不審な点がないか調べてくれ。犯罪組織の方はどうだ?
オークションや人身売買の情報は。」
「ございません。引続き監視します。」
「シーナの家族は最近変わったことはなかったか、どんな人物たちだ、アルフレッド。」
「家族の身元は問題ありません。弟がおりますが、父親とそっくりで真面目で誠実、容姿は父親似で平凡な男です。3人とも借金やトラブルもございませんでした。」
「本人たちの気づかないうちにトラブルに巻き込まれたか、
教会に行く途中に何かあったか、街の出入りはどうだ。」
「ただいま監視中ですが、今の所は動きはありません。」
その時、教会への道を探っていた者が戻ってきた。
「旦那様、使われていない井戸から教会へ地下通路があるそうです。」
「いつの間にそんな物を。教会の地下の魔力探知の結果はどうだ。」
「反応はありませんでした。」
「街の地下全体に魔力探査をかけたいな。」
呟くと、ルーサーの置いて行った通信装置に手をかけた。
「騎士団を使ってお調べにならないのですか?」
「使わない、騎士団は王国のものだ。
街の人間が誘拐されて騎士団が動いたら王家に関わりがあるのかと思われるだろう。
誘拐なら街の治安部隊が担当するべきだ。
だが、今回は誰が誘拐に関わっているのか分からない。
秘密裏に早く動いて解決するのが望ましい。お前が紙を見なければハワードは誰にも知らせなかっただろうね。」
それを聞いて、ミーナは父達が動くきっかけを作れたと思い得意そうな顔になる。
「ミーナ勘違いするな。バレット家の者にとってはお前は余計な事をしたんだよ。」
「なぜですか?父上や王弟様にルーサー様達が加わって良かったのでは?」
苦笑いをした後、厳しい顔をしてロレーヌ公爵は言う。
「今の時点で敵か味方かもわからない人間に、今回の事が知られてしまった。
我々のもたらす情報の精査に行動の監視、面倒が増えただけじゃないか。
そもそも、バレット家なら我々の力など借りずともなんとか出来る。
この位出来なければ公爵家など務まらぬ。ハワードは3人の公爵の中で最も有能だ。
どんな事でも対応できるからハワードが王の右腕といわれる公爵なんだよ。」
不満そうな顔でミーナは言う。
「では見てないといった方が良かったのでしょうか。それにお父様だって素晴らしいです。」
「いや、正直に言ってくれてよかったよ。
レティシア様が後でハワードに「見えていたかもしれない」というだろうからね。
そうなったら、最悪だ。ハワードからの信用はなくしたくない・・・・・・。
ミーナ、私を褒めてくれるのは嬉しいが、覚えておきなさい。
王や国にとって私の代わりはいるが、ハワードの代わりはいない。
ジャンは分かっていないようだが、ミーナは分かってくれるね。」
黙ってうなずぐミーナに、少し優しい声音で話しかける。
「だが当家にとっては朗報だ。
婚約者候補が分かってから、誘拐されているからね。
私は、メイドを使って何か害をなすことをさせようとして誘拐されたと思っている。
当家の状況も調べるが、今回の婚約関係に関しても調べないとな。
この話はここで終わりだ。もう話してはいけないよ。
誰が聞いているか分からないし、敵と繋がっている者もいるかもしれない。
ジャンにもし何か聞かれたら、知らないから私に聞いてみたらいいと言えば良い。
身辺に気を付けるように。いつも通り複数の護衛達と一緒にいなさい。
街にもいかないようにするんだよ。」
馬車が止まると、和やかな雰囲気で馬車を降りる2人。
家に入るなり、ミーナは疲れたからと言って護衛と一緒に部屋へ下がっていった。
部屋へ戻ったロレーヌ公爵は、早速部下に今回の事を調べるよう指示を出した。
その頃レティシアは、映像になかった大事件が起きて焦っていた。
どうなっているの。こんなの知らないわよ。
私がメインじゃないから映像に写ってない出来事があるんだわ。
でも関わり合いがありそうなのが、何か移っていなかったかしら。
真剣な顔をして黙り込んでいるレティシアを見て、
不安に思っていると思い、安心させようとメリーナはレティシアを抱きしめる。
「大丈夫よ、今はお父様に任せましょう。(裏で私のメイドを聞込みさせているのよ)」
「ありがとうございます。お母様。(さすがです、私もそういうメイドが欲しいです)」
誰にも聞こえないように、小声で話す2人。今は情報が出るのを待つしか出来ない。
ルーサー・ページは、早速探索に使えそうな魔道具を探す。
研究所の者だと貸し出し許可書が必要なため、全て自分の魔道具だ。
嘘をつくと魔力の流れから水晶の色が変わるもの、使い切り転移陣、特殊な粉を付けた物の現在地を示す地図等変わった発明品を出していく。
「バレット家なら、自白剤から魔法玉まで何でもありそうだな。転移陣と水晶はいらないか。地図は表に出すのはまずそうだしやめよう、広域魔力探査は出しておくか。」
出したものをしまっては新しいのを出す、ルーサー・ページだった。
伯爵家から帰宅した王弟は、すぐに家来から、最近の貴族の動向を報告させる。
「ロレーヌ公爵は気にしていたが、婚約者候補の件は関係なさそうだな。
特に問題もないし、他の貴族は動いていないようだ。
それとも掴ませないほど優秀な貴族がいるのかもしれないが、引続き貴族の情報を集めよ。」
「街の方はどうだ?」
「はい、シーナ嬢のご家族は家にはおりません。
バレット家の護衛がさりげなく聞いた所、家には朝から誰もいなかったようです。
家族で朝早く外出していたと隣の者が証言しておりました。
バレット家の護衛が見張りについているので、監視に2人残しました。
街の捜索組と人のいない家や物置等の確認をさせております。まだ何も発見できておりません。
犯罪組織の動きは、今のところございません。」
「そうか、そちらも引続き探索してくれ。分かったら報告を。」
「かしこまりました。」
「シーナの家族は今朝早く教会に行ったそうです。隣の家の者が会ったそうです。
後、パン屋の妻が挨拶した際、教会に行くと聞いたそうです。」
「街から教会周辺にある、怪しい建物をチームごとに目立たないように調べてくれ。
シーナのには護衛を付け部屋へ戻しておいてくれ。使用人はどうだ。」
「新しい者で不審な所は今の所ございません。使用人も同様です。
王弟殿下の配下の者が街におりました。」
「ああ、怪しい場所の確認作業をしているんだろう。
お前たちは、普通の民家に不審な点がないか調べてくれ。犯罪組織の方はどうだ?
オークションや人身売買の情報は。」
「ございません。引続き監視します。」
「シーナの家族は最近変わったことはなかったか、どんな人物たちだ、アルフレッド。」
「家族の身元は問題ありません。弟がおりますが、父親とそっくりで真面目で誠実、容姿は父親似で平凡な男です。3人とも借金やトラブルもございませんでした。」
「本人たちの気づかないうちにトラブルに巻き込まれたか、
教会に行く途中に何かあったか、街の出入りはどうだ。」
「ただいま監視中ですが、今の所は動きはありません。」
その時、教会への道を探っていた者が戻ってきた。
「旦那様、使われていない井戸から教会へ地下通路があるそうです。」
「いつの間にそんな物を。教会の地下の魔力探知の結果はどうだ。」
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