28 / 39
マリーの災難
しおりを挟む
今日から学校の授業が始まるが、入学式の王太子達の様子を見ていたマリーは何となく不安だった。とりあえず、髪の色をブラウンに染めて様子を見ることにした。
彼らとクラスが違う事を願いながら教室に浮かうと、運の良い事に彼らとは違うクラスだった。通常のクラスも授業のクラスもAクラスだったマリー。
これから最初の授業に向かう度にこの緊張を強いられるのかと思うと、胃がキリキリと痛み出す。いくらなんでも、王太子達が男爵令嬢の自分に声をかけて来るとは思いたくはない。婚約者候補がいる人間が、他の女性に声をかけてくるだろうか。
マリーが次のクラスに向かっていると、遠くから銀色の髪が見える。銀色の髪と言えば王太子だ。隣にはジャンとダニエルもいるが、王太子とジャンは誰かを探すように女生徒たちの顔を見ている。
思わずマリーは周りにいた生徒達を盾にして、急いで次の教室へ入った。誰か女性を探していたけれど、どうか私じゃありませんように。祈るような気持ちのマリー。授業が終わると直ぐに寮へと戻っていった。
これじゃあ、クラスの人達と交流する時間が取れない。その上あの2人が探している生徒が私なら間違いなく周囲の人達から距離を置かれてしまう。
どうしたらいいんだろう。もういっそ、休学して男爵家へ戻ってしまおうかと考えるも、実際に彼らから接触があるまでは我慢しようと思いなおす。思い込みだけで行動して、全然違う生徒を探していたならば取り返しのつかない事になりかねない。
勘違いで休学だなんて。マリーが真剣に悩んでいる時、王太子達は暢気にマリーを探して歩いていた。
「なあ、入学式で見た彼女同じ学年じゃなかったのかな。あの輝くような金色の髪の女性がいなそうだが。ジャンは見つかったか。」
「いえ、とても可愛らしい方でしたし、顔を見たらすぐにわかりますがいませんね。」
自分達がマリーから思い切り避けられてるとも知らず、王太子もジャンも必死に探していた。
「ダニエルはどうだ、ダニエルは確か全部Bクラスだったか。見かけたかな。俺とジャンはBとCクラスが混ざっているが、見てないんだ。」
王太子がBとCクラスって、どうなんだろうと思うダニエル。そもそもこの人達に付きまとわれたら相手の人も迷惑だろうなと思う。
「見ていませんね。ですが殿下、彼女に会ってどうするつもりなんですか。」
「それはもちろん、友人になりたいと思っているよ。同じ学生同士、一緒に学んだり出かけたりできるといいな。俺はあまり街に行った事がないから、もし彼女が詳しいなら案内してもらえると嬉しいな。」
ダニエル一瞬言葉に詰まる。(え、本気で好きなのか。すっごい迷惑だな。王太子から寄ってこられたら嫌でも邪険にできないじゃないか。そもそも婚約者候補達がいるのに何を言っているんだろう。自分か王太子である事が分かっていないのだろうか。)
「そうですか、それは相手の方が心配ですね。」
「え、なんでだ。心配って、彼女に何かあったのか。」
「知らない方なので、何かあったかどうかなんて知りませんよ。(馬鹿なのか)
婚約者候補のいる男性に側をウロウロされたら、女性にとっては迷惑です。婚約者候補がいるのに他の女性に声をかけて来るなんて、遊びたいだけなんだと思われます。
それに、婚約者候補のいる男性のそばに女性がいたら、責められるのは女性の方です。殿下がどう思うかなど誰も気にしません。周囲にどう見えるかを気にした方が良いです。
お話がしたいのであれば、婚約者候補との事を何とかしてからの方が、お相手の方の迷惑にならないと思いますよ。」
王太子を見限ったダニエル。今までのように優しく何でも頷いたりせず、むしろ窘めて王太子と距離を取ろうとする。
「そうか、何も考えていなかった。教えてくれてありがとう。やっぱりダニエルは優しくて頭がいいな。婚約者候補か、お父様に話してみるかな。」
「そうしたら、少なくともバレット公爵家は喜ぶでしょうね。婚約者候補になってから毎年辞退の申し入れをなされていますから。
バレット家と殿下が婚約すると自分の家の力が強くなりすぎて国内に要らぬ争いを招く不安があるから辞退したいそうですよ。」
「そうなのか、知らなかった。バレット公爵は、素晴らしい人物なんだな。国の事を思い自ら辞退するなんて、俺が王になったらこういう家臣が必要だな。」
「先程の女性とのお話ですが、殿下と2人でなければいいのではないでしょうか。俺とダニエルが一緒にいる時に話すのはどうでしょう。4人で話せばいいんですよ。」
自信満々な顔のジャンを見て、ダニエルは思う。それって女性が王太子と高位貴族を独り占めしていると思われるだけだろうと。
「そうか。ありがとう、ジャン。それなら問題はないな。早く彼女を見つけ出そう。明日は違う学年も見に行ってみるか。今日はもう帰ろう。」
止められなかったとその女性に申し訳なく思うダニエルと、一緒に話せる可能性に喜んでいる2人。やっと寮へと戻っていった。
周囲から好奇の目で見られていた王太子達の事は、バレット家とドレーブ家に伝えられた。
王太子達が違う学年にまで行って、金色の髪の女性を見てはがっかりしている姿が学校の噂になっていた。1週間無事に逃げ切ったマリー、今では確信している。探しているのが自分だと。
今日は男爵家から、マリナ男爵夫人が来てくれる。マリーは早く会いたかった。
「お久しぶりねマリー、少しやつれたかしら。」
「ええ、お母様。大変な事になっています。」
そういうと、彼らと出会った時から学園の噂になっている事まで一気に説明した。
「それは、王族とは思えない行動ね。学校の方は授業のクラスが違うようだから、彼らのクラスを少し早く始め遅く終わるように調整してもらいましょう。
マリーは彼らの事をどう思っているの。お近づきになりたい気持ちはあるのかしら。
学校の方は、最後まで勉強したいと思っているのかしら。」
「彼らとは、係り合いになりたくないです。迷惑ですし、嫌です。学校は出来れば最後まで勉強して卒業したいです。」
「分かったわ。マリー、彼らから誘われても、当家は気にせず全て断って大丈夫よ。
会わない様に逃げ回ってもいつかは会う時はやってくるわ。その時は、話しかけられても一言二言だけ話して、急いでいるからと逃げなさい。人目のない所には絶対に行かない様に。彼らと話す時には必ず、魔道具で映像を取ってね。
普段は、昼食は簡単に取れるものを食べてすぐに出る。休み時間等は校内を歩いている事しかできなさそうね。
マリー。他の人達は関わってこないと思っていてね。
後、長期休みに学校が補修を行うのは知っているかしら。外せない授業だけ出席して、残りは補修で補いましょう。幸いマリーは頭がいいわ。少しでも早く卒業できるように頑張りましょ。
様子を見ながら、状況が悪化した時の為の対処をこちらでも準備しておくわ。連絡を密にして対応していきましょう。」
「ごめんなさい、私のせいでご迷惑をおかけして。お父様とお兄様にも申し訳ないです。」
「それは気にしなくて良いわ。家族なのだから助け合わないと。誰がトラブルに巻き込まれても私達が全力で家族を守ることに変わりないわ。
でも、高位貴族が彼らしかいないのが問題なのよね。公爵家の方達とご一緒出来たらよかったのに。3人とも素晴らしい方と評判だから、事情を話せば何か手をうって下さったかもしれないけれど、無理な事を言っても仕方がないわね。」
「公爵家ですか、令嬢が3人と王太子殿下と一緒にいるジャン様ですよね。」
「令嬢達の事よ。貴族としても素晴らしいし、婚約者候補の教育でも3人とも素晴らしい成果をあげていると評判なのよ。1年早く、マリーが3年生の時に入学なさるそうよ。
特にレティシア様は、交流会を初めて開催した方で、他の2人の御令嬢にもお勧めして交流会を広めた方なの。身分関係なく交流して協力できる体制を作り、お金がなくて伸ばせなかった芸術等の才能ある子を見つけて支援なさっているの。
魔法研究所のルーサー様と共同で、少ない魔力量でも十分に戦えるような魔法の使い方に関する研究もなさっているし。」
「凄いですね、私は自分の能力を磨くことしかしなかった。」
「あら、飛び級した事だって素晴らしい事よ。
多分ほかの生徒からの嫉妬や嫌がらせは殆どないと思うわ。遠くから見ているだけ。
生徒達は公爵家の派閥の人達の行動を参考にするし、彼らは傍観する立場をとると思うから。
逃げている時にさりげなく隠してくれる方もいるかもしれないけれど、関わったらだめよ。その方の迷惑になったら、他に助けてくれる方がいなくなるから。」
「分かりました。お母様。私頑張りますわ。」
「どうしようもなくなったら逃げるわよ。」
そう言うと笑いながらマリーの事を強く抱きしめて、マリナは帰っていった。
その後、マリーは避けていた王太子達と何度か鉢合わせしてしまう。
最初は、移動中に後ろから王太子達が追いかけてきて、自己紹介をする羽目になった。まだ話そうとする王太子に急いでるからと断って去っていく。
その後も会うたび挨拶はするが、話そうとする王太子やジャンに会釈をして会話はせずに立ち去っていた。
すると、友人達で食堂に王太子がいた等と話しながらマリーの横を通り過ぎる生徒達に会うようになった。マリナの言ったように、出来る範囲で助けてくれる人達がいる事に感謝し励まされ、今日もまたマリーは逃げ続ける。
その状況を見ていたダニエルも、王太子達が多くの人からの評判を落としている事を感じ取っていた。王太子達がマリーを追い続けるたびに窘めたり、別の事に目を向けるよう街へ連れだしたりするが、何も変わらずダニエルは少しずつ王太子達と距離を取るようになっていく。
気がつくと王太子はジャンと2人で行動するようになっていった。
彼らとクラスが違う事を願いながら教室に浮かうと、運の良い事に彼らとは違うクラスだった。通常のクラスも授業のクラスもAクラスだったマリー。
これから最初の授業に向かう度にこの緊張を強いられるのかと思うと、胃がキリキリと痛み出す。いくらなんでも、王太子達が男爵令嬢の自分に声をかけて来るとは思いたくはない。婚約者候補がいる人間が、他の女性に声をかけてくるだろうか。
マリーが次のクラスに向かっていると、遠くから銀色の髪が見える。銀色の髪と言えば王太子だ。隣にはジャンとダニエルもいるが、王太子とジャンは誰かを探すように女生徒たちの顔を見ている。
思わずマリーは周りにいた生徒達を盾にして、急いで次の教室へ入った。誰か女性を探していたけれど、どうか私じゃありませんように。祈るような気持ちのマリー。授業が終わると直ぐに寮へと戻っていった。
これじゃあ、クラスの人達と交流する時間が取れない。その上あの2人が探している生徒が私なら間違いなく周囲の人達から距離を置かれてしまう。
どうしたらいいんだろう。もういっそ、休学して男爵家へ戻ってしまおうかと考えるも、実際に彼らから接触があるまでは我慢しようと思いなおす。思い込みだけで行動して、全然違う生徒を探していたならば取り返しのつかない事になりかねない。
勘違いで休学だなんて。マリーが真剣に悩んでいる時、王太子達は暢気にマリーを探して歩いていた。
「なあ、入学式で見た彼女同じ学年じゃなかったのかな。あの輝くような金色の髪の女性がいなそうだが。ジャンは見つかったか。」
「いえ、とても可愛らしい方でしたし、顔を見たらすぐにわかりますがいませんね。」
自分達がマリーから思い切り避けられてるとも知らず、王太子もジャンも必死に探していた。
「ダニエルはどうだ、ダニエルは確か全部Bクラスだったか。見かけたかな。俺とジャンはBとCクラスが混ざっているが、見てないんだ。」
王太子がBとCクラスって、どうなんだろうと思うダニエル。そもそもこの人達に付きまとわれたら相手の人も迷惑だろうなと思う。
「見ていませんね。ですが殿下、彼女に会ってどうするつもりなんですか。」
「それはもちろん、友人になりたいと思っているよ。同じ学生同士、一緒に学んだり出かけたりできるといいな。俺はあまり街に行った事がないから、もし彼女が詳しいなら案内してもらえると嬉しいな。」
ダニエル一瞬言葉に詰まる。(え、本気で好きなのか。すっごい迷惑だな。王太子から寄ってこられたら嫌でも邪険にできないじゃないか。そもそも婚約者候補達がいるのに何を言っているんだろう。自分か王太子である事が分かっていないのだろうか。)
「そうですか、それは相手の方が心配ですね。」
「え、なんでだ。心配って、彼女に何かあったのか。」
「知らない方なので、何かあったかどうかなんて知りませんよ。(馬鹿なのか)
婚約者候補のいる男性に側をウロウロされたら、女性にとっては迷惑です。婚約者候補がいるのに他の女性に声をかけて来るなんて、遊びたいだけなんだと思われます。
それに、婚約者候補のいる男性のそばに女性がいたら、責められるのは女性の方です。殿下がどう思うかなど誰も気にしません。周囲にどう見えるかを気にした方が良いです。
お話がしたいのであれば、婚約者候補との事を何とかしてからの方が、お相手の方の迷惑にならないと思いますよ。」
王太子を見限ったダニエル。今までのように優しく何でも頷いたりせず、むしろ窘めて王太子と距離を取ろうとする。
「そうか、何も考えていなかった。教えてくれてありがとう。やっぱりダニエルは優しくて頭がいいな。婚約者候補か、お父様に話してみるかな。」
「そうしたら、少なくともバレット公爵家は喜ぶでしょうね。婚約者候補になってから毎年辞退の申し入れをなされていますから。
バレット家と殿下が婚約すると自分の家の力が強くなりすぎて国内に要らぬ争いを招く不安があるから辞退したいそうですよ。」
「そうなのか、知らなかった。バレット公爵は、素晴らしい人物なんだな。国の事を思い自ら辞退するなんて、俺が王になったらこういう家臣が必要だな。」
「先程の女性とのお話ですが、殿下と2人でなければいいのではないでしょうか。俺とダニエルが一緒にいる時に話すのはどうでしょう。4人で話せばいいんですよ。」
自信満々な顔のジャンを見て、ダニエルは思う。それって女性が王太子と高位貴族を独り占めしていると思われるだけだろうと。
「そうか。ありがとう、ジャン。それなら問題はないな。早く彼女を見つけ出そう。明日は違う学年も見に行ってみるか。今日はもう帰ろう。」
止められなかったとその女性に申し訳なく思うダニエルと、一緒に話せる可能性に喜んでいる2人。やっと寮へと戻っていった。
周囲から好奇の目で見られていた王太子達の事は、バレット家とドレーブ家に伝えられた。
王太子達が違う学年にまで行って、金色の髪の女性を見てはがっかりしている姿が学校の噂になっていた。1週間無事に逃げ切ったマリー、今では確信している。探しているのが自分だと。
今日は男爵家から、マリナ男爵夫人が来てくれる。マリーは早く会いたかった。
「お久しぶりねマリー、少しやつれたかしら。」
「ええ、お母様。大変な事になっています。」
そういうと、彼らと出会った時から学園の噂になっている事まで一気に説明した。
「それは、王族とは思えない行動ね。学校の方は授業のクラスが違うようだから、彼らのクラスを少し早く始め遅く終わるように調整してもらいましょう。
マリーは彼らの事をどう思っているの。お近づきになりたい気持ちはあるのかしら。
学校の方は、最後まで勉強したいと思っているのかしら。」
「彼らとは、係り合いになりたくないです。迷惑ですし、嫌です。学校は出来れば最後まで勉強して卒業したいです。」
「分かったわ。マリー、彼らから誘われても、当家は気にせず全て断って大丈夫よ。
会わない様に逃げ回ってもいつかは会う時はやってくるわ。その時は、話しかけられても一言二言だけ話して、急いでいるからと逃げなさい。人目のない所には絶対に行かない様に。彼らと話す時には必ず、魔道具で映像を取ってね。
普段は、昼食は簡単に取れるものを食べてすぐに出る。休み時間等は校内を歩いている事しかできなさそうね。
マリー。他の人達は関わってこないと思っていてね。
後、長期休みに学校が補修を行うのは知っているかしら。外せない授業だけ出席して、残りは補修で補いましょう。幸いマリーは頭がいいわ。少しでも早く卒業できるように頑張りましょ。
様子を見ながら、状況が悪化した時の為の対処をこちらでも準備しておくわ。連絡を密にして対応していきましょう。」
「ごめんなさい、私のせいでご迷惑をおかけして。お父様とお兄様にも申し訳ないです。」
「それは気にしなくて良いわ。家族なのだから助け合わないと。誰がトラブルに巻き込まれても私達が全力で家族を守ることに変わりないわ。
でも、高位貴族が彼らしかいないのが問題なのよね。公爵家の方達とご一緒出来たらよかったのに。3人とも素晴らしい方と評判だから、事情を話せば何か手をうって下さったかもしれないけれど、無理な事を言っても仕方がないわね。」
「公爵家ですか、令嬢が3人と王太子殿下と一緒にいるジャン様ですよね。」
「令嬢達の事よ。貴族としても素晴らしいし、婚約者候補の教育でも3人とも素晴らしい成果をあげていると評判なのよ。1年早く、マリーが3年生の時に入学なさるそうよ。
特にレティシア様は、交流会を初めて開催した方で、他の2人の御令嬢にもお勧めして交流会を広めた方なの。身分関係なく交流して協力できる体制を作り、お金がなくて伸ばせなかった芸術等の才能ある子を見つけて支援なさっているの。
魔法研究所のルーサー様と共同で、少ない魔力量でも十分に戦えるような魔法の使い方に関する研究もなさっているし。」
「凄いですね、私は自分の能力を磨くことしかしなかった。」
「あら、飛び級した事だって素晴らしい事よ。
多分ほかの生徒からの嫉妬や嫌がらせは殆どないと思うわ。遠くから見ているだけ。
生徒達は公爵家の派閥の人達の行動を参考にするし、彼らは傍観する立場をとると思うから。
逃げている時にさりげなく隠してくれる方もいるかもしれないけれど、関わったらだめよ。その方の迷惑になったら、他に助けてくれる方がいなくなるから。」
「分かりました。お母様。私頑張りますわ。」
「どうしようもなくなったら逃げるわよ。」
そう言うと笑いながらマリーの事を強く抱きしめて、マリナは帰っていった。
その後、マリーは避けていた王太子達と何度か鉢合わせしてしまう。
最初は、移動中に後ろから王太子達が追いかけてきて、自己紹介をする羽目になった。まだ話そうとする王太子に急いでるからと断って去っていく。
その後も会うたび挨拶はするが、話そうとする王太子やジャンに会釈をして会話はせずに立ち去っていた。
すると、友人達で食堂に王太子がいた等と話しながらマリーの横を通り過ぎる生徒達に会うようになった。マリナの言ったように、出来る範囲で助けてくれる人達がいる事に感謝し励まされ、今日もまたマリーは逃げ続ける。
その状況を見ていたダニエルも、王太子達が多くの人からの評判を落としている事を感じ取っていた。王太子達がマリーを追い続けるたびに窘めたり、別の事に目を向けるよう街へ連れだしたりするが、何も変わらずダニエルは少しずつ王太子達と距離を取るようになっていく。
気がつくと王太子はジャンと2人で行動するようになっていった。
0
あなたにおすすめの小説
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
帰国した王子の受難
ユウキ
恋愛
庶子である第二王子は、立場や情勢やら諸々を鑑みて早々に隣国へと無期限遊学に出た。そうして年月が経ち、そろそろ兄(第一王子)が立太子する頃かと、感慨深く想っていた頃に突然届いた帰還命令。
取り急ぎ舞い戻った祖国で見たのは、修羅場であった。
ストーカー婚約者でしたが、転生者だったので経歴を身綺麗にしておく
犬野きらり
恋愛
リディア・ガルドニ(14)、本日誕生日で転生者として気付きました。私がつい先程までやっていた行動…それは、自分の婚約者に対して重い愛ではなく、ストーカー行為。
「絶対駄目ーー」
と前世の私が気づかせてくれ、そもそも何故こんな男にこだわっていたのかと目が覚めました。
何の物語かも乙女ゲームの中の人になったのかもわかりませんが、私の黒歴史は証拠隠滅、慰謝料ガッポリ、新たな出会い新たな人生に進みます。
募集 婿入り希望者
対象外は、嫡男、後継者、王族
目指せハッピーエンド(?)!!
全23話で完結です。
この作品を気に留めて下さりありがとうございます。感謝を込めて、その後(直後)2話追加しました。25話になりました。
最愛の番に殺された獣王妃
望月 或
恋愛
目の前には、最愛の人の憎しみと怒りに満ちた黄金色の瞳。
彼のすぐ後ろには、私の姿をした聖女が怯えた表情で口元に両手を当てこちらを見ている。
手で隠しているけれど、その唇が堪え切れず嘲笑っている事を私は知っている。
聖女の姿となった私の左胸を貫いた彼の愛剣が、ゆっくりと引き抜かれる。
哀しみと失意と諦めの中、私の身体は床に崩れ落ちて――
突然彼から放たれた、狂気と絶望が入り混じった慟哭を聞きながら、私の思考は止まり、意識は閉ざされ永遠の眠りについた――はずだったのだけれど……?
「憐れなアンタに“選択”を与える。このままあの世に逝くか、別の“誰か”になって新たな人生を歩むか」
謎の人物の言葉に、私が選択したのは――
【完結】6人目の娘として生まれました。目立たない伯爵令嬢なのに、なぜかイケメン公爵が離れない
朝日みらい
恋愛
エリーナは、伯爵家の6人目の娘として生まれましたが、幸せではありませんでした。彼女は両親からも兄姉からも無視されていました。それに才能も兄姉と比べると特に特別なところがなかったのです。そんな孤独な彼女の前に現れたのが、公爵家のヴィクトールでした。彼女のそばに支えて励ましてくれるのです。エリーナはヴィクトールに何かとほめられながら、自分の力を信じて幸せをつかむ物語です。
主人公の恋敵として夫に処刑される王妃として転生した私は夫になる男との結婚を阻止します
白雪の雫
ファンタジー
突然ですが質問です。
あなたは【真実の愛】を信じますか?
そう聞かれたら私は『いいえ!』『No!』と答える。
だって・・・そうでしょ?
ジュリアーノ王太子の(名目上の)父親である若かりし頃の陛下曰く「私と彼女は真実の愛で結ばれている」という何が何だか訳の分からない理屈で、婚約者だった大臣の姫ではなく平民の女を妃にしたのよ!?
それだけではない。
何と平民から王妃になった女は庭師と不倫して不義の子を儲け、その不義の子ことジュリアーノは陛下が側室にも成れない身分の低い女が産んだ息子のユーリアを後宮に入れて妃のように扱っているのよーーーっ!!!
私とジュリアーノの結婚は王太子の後見になって欲しいと陛下から土下座をされてまで請われたもの。
それなのに・・・ジュリアーノは私を後宮の片隅に追いやりユーリアと毎晩「アッー!」をしている。
しかも!
ジュリアーノはユーリアと「アッー!」をするにしてもベルフィーネという存在が邪魔という理由だけで、正式な王太子妃である私を車裂きの刑にしやがるのよ!!!
マジかーーーっ!!!
前世は腐女子であるが会社では働く女性向けの商品開発に携わっていた私は【夢色の恋人達】というBLゲームの、悪役と位置づけられている王太子妃のベルフィーネに転生していたのよーーーっ!!!
思い付きで書いたので、ガバガバ設定+矛盾がある+ご都合主義。
世界観、建築物や衣装等は古代ギリシャ・ローマ神話、古代バビロニアをベースにしたファンタジー、ベルフィーネの一人称は『私』と書いて『わたくし』です。
【完】嫁き遅れの伯爵令嬢は逃げられ公爵に熱愛される
えとう蜜夏
恋愛
リリエラは母を亡くし弟の養育や領地の執務の手伝いをしていて貴族令嬢としての適齢期をやや逃してしまっていた。ところが弟の成人と婚約を機に家を追い出されることになり、住み込みの働き口を探していたところ教会のシスターから公爵との契約婚を勧められた。
お相手は公爵家当主となったばかりで、さらに彼は婚約者に立て続けに逃げられるといういわくつきの物件だったのだ。
少し辛辣なところがあるもののお人好しでお節介なリリエラに公爵も心惹かれていて……。
22.4.7女性向けホットランキングに入っておりました。ありがとうございます 22.4.9.9位,4.10.5位,4.11.3位,4.12.2位
Unauthorized duplication is a violation of applicable laws.
ⓒえとう蜜夏(無断転載等はご遠慮ください)
出来損ないの私がお姉様の婚約者だった王子の呪いを解いてみた結果→
AK
恋愛
「ねえミディア。王子様と結婚してみたくはないかしら?」
ある日、意地の悪い笑顔を浮かべながらお姉様は言った。
お姉様は地味な私と違って公爵家の優秀な長女として、次期国王の最有力候補であった第一王子様と婚約を結んでいた。
しかしその王子様はある日突然不治の病に倒れ、それ以降彼に触れた人は石化して死んでしまう呪いに身を侵されてしまう。
そんは王子様を押し付けるように婚約させられた私だけど、私は光の魔力を有して生まれた聖女だったので、彼のことを救うことができるかもしれないと思った。
お姉様は厄介者と化した王子を押し付けたいだけかもしれないけれど、残念ながらお姉様の思い通りの展開にはさせない。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる