普通の女子高生が異世界に行っても魔法は使えませんがたくましく生きます。

アオ

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最終章

4

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 みんなにお別れを言うのはとても辛い。

 多分、無理。

 ううん、絶対無理。

 顔を見たら帰る勇気がなくなってしまう。

 帰りたくないと言ってみんなを困らせたくない。

 ここに来て辛い事はほとんど無かった。
 
 それはみんながとても優しくしてくれたから。

 私を温かく迎えてくれたから。

 大切に大切にしてもらった気持ちは決してわすれない。




 私が今、ここから去るという事はたぶんみんな知ってるんだろう。

 だからこそ、こんなに静かなんだろうな。

 いつも、誰かの笑い声や騒ぎ声がしたこの王宮。

 大きな王宮なのに、冷たい感じがまったく無く一つの大きな家みたいで

 私は大好きだった。

 大好きだよ・・・・・。

 

 最後は泣かないって決めてたのに、

 目からどんどん溢れてくる。

 どんどん溢れて、ポタポタと床の絨毯にしみを作っていくのを下を向いて

 呆然と眺めていた。






 この世界に来て何もわからなかった私を助けてくれた動物さんたち。




 メイドと偽って実は凄腕の魔女だった、親友のニコ。




 私のお願いを無理いって剣術に付き合ってくれたコーナン。




 いつも私たちを親みたいに厳しくも優しくも見守ってくれたロール。




 小生意気な弟みたいで心配性のハリー。




 目に入れても痛くないぐらい可愛いベル。




 一途な愛を人を支えるということを教えてくれたアラン王子。




 どんな逆境にもくじけず頑張っていたルル。




 誰よりも寂しがりやでほっとけないリリ。




 私をだれよりも信じてくれていつもそばにいてくれたカイ。





 そして。


 

 「ロン」

 いつも泣いていたら後ろから抱きしめてくれたのに、

 やっぱり今日はいてくれない。

 わかっていても、愛しい人の名前が自然と零れ落ちてくる。

 「ロン・・・・」

 こうなることがわかっていたのに、どうしても好きになることを止められなかった。

 好きで好きで、大好きで。

 きっとこれ以上人を好きになる事はない。

 こんなに人を好きになれるなんて思ってもみなかった。

 人を好きになることで強くなったり、

 幸せな気持ちになることを教えてもらった。

 

 


 下を向いたままでは、私らしくない。

 上を向いて笑ってこの地を離れよう。

 




 涙を拭いて、にっこりと笑ってカバンを腕に持ち、私は魔方陣の中に一歩踏み入れた。







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