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3章
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しおりを挟む私とロンはテーブルで睨みあっこしていた。
ロールの提案があったあと、一人黙っていた。
どうせ、睨んでても手段はこれしかないのに。
「オレは認めないから」
そんなこと言ったってもうほぼ決定なんですが。
「でもさ、これが一番方法だと思うよ。
なるべくなら成功率上げたほうが良いと思わない?」
今回の計画がどうも納得してくれない。
私が危険な目にあうのがいやだから抵抗してくれるのはうれしいけど。
「それとも、私を信じてくれないわけ?
予言の少女を信じてくれないわけ?」
自分だって、正直怖い。
どんなところかさえよくわかってないし、
人と戦うって事になったら本当に生きて帰ってこれるのかわからない。
たとえ、剣道や合気道を嗜んでいたとしても実践でやったことはないし、
日本は平和な国だったから戦争の経験もない。
でも、今も鏡でみた彼が拷問にあっているのはいやだ。目の前の人を助けれる力があるのならばあがきたい。
まったく知らない人でも、私が行ってどうにかなるなら行って助け出したい。
「それに、西の魔女も一緒なんだよ」
気持ちが伝わるようにロンの手を握った。
「国王としてはわかっている。それが一番確実に助け出すことが出来るだろうって。
でも、オレという一人の人間としてはどうしてもヒナタを危険なところに出したくない」
握っていた私の手を離し、抱きしめながらロンはつぶやいた。
「あー、私って愛されてるなぁ」
おもわずつぶやいた私の肩にロンは顔をうずめて小さくため息をついた。
「こんなに愛されてるんだもの。大丈夫。何があってもあなたのところに帰ってくるから」
そう言った私に、
「約束だからな」
と優しいけど、力強い声で囁いた。
大丈夫。きっと私はあなたのもとに帰ってくるから。
そんな別れを惜しんでから数日後、
スターター国がどんなところかみっちりと叩き込まれ、
綿密な計画を立て、
最悪の状況になったら私たちだけでも必ず帰ってくると散々約束させられた。
今、ニコと私はスターター国の王宮に、忍び込んでいる。
ここの王宮はフォレット国と違って無駄に豪華なものばかりだった。
大きく白くそびえ立つ城は所々に金を使って眩しい。
金ぴかだらけって言うの?成金趣味ってかんじ。
それが国の中心部の高台にあり、城下の人たちから毎日見上げれるように建てられてた。
こっそりと城下を回って話を聞いたときに、王妃が10年ほど前に亡くなってから国王は見たこともない。
働いてるメイドの人たちもほとんど見たことがないらしい。
東の魔女も誰一人と見たことがなく、国王と側近のものたちしか会えれない状態になっていた。
城下街は活気がなく、露天に売られている食べ物はとても清潔とは言える状態ではなかった。
それでも物価は高く売買をしてる人たちは喧嘩腰でやり取りをしている。
すれ違う人は表情は暗く、道端に座り込んでうつむき肩を寄せ合っている人もいた。
話には聞いていたけど、ここまでとは。
目立たないように着込んでいた古いローブの下で奥歯を噛み締めた。
私より半歩先に歩いてるニコがちらっと私を見てあるところを目で指した。
大きな広場から3つに別れているがどれも王宮へと続いているように高台に向かっている。
こっそりと階級によって通れるところが違っていると教えてくれた。
こんな馬鹿らしいことしてるから国が傾くと思うんだけど。
誰も馬鹿王様には言わないんだろうね。
いえないと言った方が正しいのか・・・。
ちょっとでも、王様の機嫌を損ねることを言ったりやったりすると、
王様の一番かわいがっている猛獣のえさとなるらしい。
だからだろうか、国民はみんなとても陰湿で瞳に光がない。
こんなに圧力をかけちゃ国民も黙っていないだろうけど、
クーデターを起こそうとした人物達はたちまち捕まってしまっていた。
そう、東の魔女の魔力によって皆行動を見張られているのだ。
どうしたらそこまで国民を見張られるのか、みんなを見張るのは無理だと思うけど、
どうも何かしら策があるみたい。
なので、時間勝負でここに長居するわけにはいかない。
私は王宮内に忍び込んで捕まってる人を探し出し助ける。
その間にニコはこっちの国の人で話が合う人と連絡をとって行動を起こす。
私たちの計画を簡単に言うとこんなもんだけどなかなか簡単にはいかない。
王宮に入り込むために魔法をかけられた私は実は別人になっている。
王宮に入る直前に誰もいない場所でこっそりと魔法をかけられた。
人・・・でもない。ほぼほぼ猫みたいなもんか。
これなら自由に入れる。動物は誰も攻めないらしい。
だけど、東の魔女が見るとばれるらしいのでここで私は動物達に協力してもらい、
猫の集団に入れてもらっている。
「で、申しわけないですが、人を探してるんです」
一応、すべてのことを動物達に話した。
ここの動物達もみんな優しかった。
動物達もこの環境が辛かったらしい。
『お話はわかりました。ただあなたが探している人のところへ行くにはちょっと・・・』
話によると、地下牢でも一番奥にあって、入り口には結界が張ってある。
もちろん、見張りもいる。
かなり厳重にその人を閉じ込めており、光さえ入り込めない。
真っ暗闇の中に彼はただ一人で耐えているのだ。
このままだと、きっと精神的に壊れてしまう。それよりも、体が持つかどうか。
『一つだけ結界もなく誰にも見つからない道があります。ただ、あなたが行くかどうか』
人の命がかかってるんだもの。どんな道だって行くわ。
たとえ、それがいまだかつてない茨の道であっても。
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