シャセイ画家

Eme

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 優子は着ていたシャツとジーパンを脱ぎ、下着姿になった。秀太は優子に下着も脱ぐように言うと、彼女は「うん、わかってる…」と言いながら全て脱いだ。
 秀太は恥じらっている優子の姿を見て、少し変な気分になった。秀太は芸術的対象として優子の裸体を眺めることに一種の新鮮さを覚えていた。そこに性的な感情は介在していなかった。秀太はあくまで「画家」としてその女体を眺めた。
 「じゃあ、描くよ。その椅子に座って」
秀太は優しく言った。
「この椅子?ただ座るだけなの?」
優子は少し不満そうにし、
「それじゃあ、今までの女の人と同じじゃない。何かポーズとかないの?リクエストして」
と続けた。
 秀太は少し困りながら、「じゃあリビングのソファに寝そべる?」と言った。「そうするわ」と言ってソファに寝転んだ。
 秀太はソファで寝そべる妻を一心不乱に描いた。優子は画家の真剣な表情をじっと見つめていた。
1時間ほど経ち、優子は少し眠った。秀太は特に気にすることもなく、描き続けた。

 描き終えた秀太が「終わったよ」と言い、優子は「そう。それで、あっちの方はどうなの?」と言った。秀太は「今までよりも沢山出ちゃった」と恥じらいながら、筆をキャンバスの縁に置いた。優子は「そう。嬉しいわ。これからは私以外の女の人で射精しないでね」と言い、秀太を裸のまま抱きしめた。秀太は「わかったよ」と言い、ズボンを下ろし隆起したペニスを彼女の股にあてがった。「しない?」秀太は優子を抱えながら、ソファに飛び込んだ。

 優子はそこで目が覚めた。ああ、夢か、私どんな夢を見ているのよと思った。優子はキャンバスの方に目を見遣ると、そこに秀太の姿は無かった。「秀太?描き終わったの?」と言いながら、体を起こした。
 秀太は「うん、描き終わった」と言いながら、リビングに戻ってきた。作業部屋に描き終えた絵を置きに行っていたらしい。手には優子の衣服がある。
 「起こしてよ」と言いながら、優子はその衣服を受け取りそそくさと着た。着替えを終えた優子は秀太に尋ねた。
「上手く描けた?」
秀太は「うん。まあ」と曖昧に返事をした。
優子は怪訝そうな表情をして、「まあって…。せっかく勇気を出して脱いだのに」とぼそぼそと言った。
「ごめん」
秀太はそう言うと、「コーヒー飲む?」と聞いた。
「うん。ちなみにミルクは入れるの?」と優子は尋ねた。
すると、秀太は「今日は入れない」と言った。
 優子は「そうなんだ」と言いながら、秀太の方へ近づき、彼の股間に顔を近づけた。秀太は「な、なんだよ、急に!」と言い、後ろにのけぞった。優子は驚く秀太に向かって「秀太、今日イッてないでしょ」と吐き捨てるように言った。
 秀太は「うん。ごめん」と言いながら、コーヒーを淹れるためキッチンへ向かった。
 優子は「何よそれ。嫌な感じ」と言いながら、秀太の入れたコーヒーを啜り、「苦っ」と呟いた。
 秀太は残念そうな彼女の顔を見て、「今度描くときはちゃんと射精します」と言った。優子は「もういいよ。その話は」と言いながら、熱いままのコーヒーを一気に飲み干した。
 秀太は「今度はちゃんと作業部屋で描かせて。そうすれば、いつものように射精できると思う」と言ったが、優子はその提案をはねつけて、「もう描かせない」と言った。

秀太は「そっか…」と言いながら、頭を掻いた。






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