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西洋の城かと思われるほどの大きな建物の前に、車寄せがあった。そこでワンボックスカーがすーっと停車した。
「さあ、着きましたよ」
ドアがスライドして開くと、秀之さんが僕の左手を支えて車外に誘導してくれた。
「お帰りなさいませ」
車を降り立つと、目の前には女性が三人立っていた。皆さん母と同じくらいか、少し上の年齢に見える。
「ただいま戻りました。こちらがお話していた千尋さん。それと看護士の真琴さんです。今後我が家でお困りにならないように、よろしくお願いします」
「はい。かしこまりました」
「千尋さん、こちらから優子さん、真由美さん、紀美子さんです」
「千尋です。よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。どうぞ何なりとお申し付けください」
「まずは部屋にご案内します」
秀之さんが僕の左手と手を繋いでゆっくり歩くのに引かれて案内された部屋は、寝室と続きのリビング、トイレと浴室まで付いていて、今まで生活していたマンションの部屋よりもしかすると広いかも知れない。
リビングには、冷蔵庫と電子レンジがあり、発情期にはこの部屋に籠って過ごすことができるような作りになっていた。
「広いですね。僕のマンションの部屋より広いかも?」
「我が家にはアルファとオメガの産まれる確率が高いので、籠れるような部屋の用意があるんです」
「とても使いやすそうですね」
「千尋さん、早速こちらでお風呂に入って寛ぎましょうか。お手伝いします」
真琴さんの進言で、まずは入浴することになった。真琴さんと二人で部屋に残されると
「ふふ。秀之さんは千尋さんが大好きみたいに見えます。大事にされるでしょうからご心配はないですよ。お手伝いさん達も暖かいお出迎えでしたね」
「そうでしょうか?僕はまだ知らないところで緊張しています。上手くやっていけるか心配です」
「きっと大丈夫。保証します。さあ、お湯をためました。腕の状態をみながら、入浴してみましょう。濡れないようにビニールで覆いますね」
さすがのプロ。ささっと濡れないように覆って、テーピングしてくれた。着ていた物を脱いで、浴室に入ると、真琴さんが僕の全身を泡で包んでさっさっ、と洗っていく。手つきが子供を洗うような感じで、羞恥心を感じないで済んだ。髪も洗って貰うと、とてもさっぱりした。
「真琴さん、とっても上手で早いですね。気持ち良かったです。事故から清拭だけで、僕は自分の体を流したかったんだとわかりました」
「喜んで頂けて良かった。仕事でも子育てでも、入浴介助は慣れてるんですよ」
腕を濡らさないようにそっと支えて貰って短時間だが浴槽に浸かると、疲れが取れていくようだった。
「はぁ~。良いですね」
「うん。日本人ならやっぱりお風呂だよね。夏だけど浸かったほうが良いです」
浴槽から気を付けて出たら、バスタオルで包まれた。拭いてくれて、用意してあったパジャマを着た。
「今日は、夕食はこちらに運んでくれるそうですし、腕を通しやすい大きめの前開きのパジャマでいいですね。週明けから大学にいけると思うので、また良い服を秀之さんに用意して貰っておきます。夜の歯磨きとトイレは一人で大丈夫?介助が必用になったら、お手伝いさんに頼めるように後で頼んでから帰りますね」
「多分大丈夫です。色々ありがとうございました。とても助かりました。真琴さんも気を付けてお帰りください」
リビングで髪も乾かしてもらい、水を飲んでゆっくりしていると、ノックの後で秀之さんが入ってきた。
「お疲れ様。このテレビでサブスク見られますから使ってください。後で夕食を運んで来ます。私も一緒に頂いて良いかな?」
「秀之さん。またお話しながら食べたいです。是非ご一緒に」
気持ち良かったお風呂のあとで頬がほこほこと暖かいまま、にこっと笑顔で答えた。
「あぁ…。可愛い...」
何か小さい声で呟く秀之さん。
「えっ?何ですか?」
「いや、、こちらの話です。後程、30分ほどで配膳して貰います」
「はい。わかりました」
コンコン。
「はい」
「失礼致します。千尋様。お食事をお持ちしました」
「あっ、ありがとうございます」
ワゴンに乗ったお食事をお手伝いさんが運んで来てくれた。素早くリビングスペースのダイニングテーブルに並べていく。千尋様なんて呼ばれてしまった。お客様扱いがなんだか恥ずかしい。
もじもじしている間に、二人分の食事が次々と並べられた。まるでレストランのようだ。
「秀之様が直ぐに参られます。お食事がお済みになりましたら下膳します。そちらに呼び出しボタンがございます。押して頂ければ直ぐに参ります。他のご用の際にもそちらのボタンを押してお知らせくださいませ」
「ありがとうございます。お手数をおかけします」
「いえいえ、お気になさらず、お体をお大事になさってください」
「届きましたね」
秀之さんがドアの前にいらした。さっきと違ってラフな部屋着で髪もオールバックから前に下ろしている。筋肉質でしっかりした体つきに格好良い顔が素敵だ。こういう姿だとますますモデルさんか俳優さんのよう。スーツ姿よりも若く見える。
「秀之さん、お若く見えますね。格好いいです」
「えっ!?本当?ありがとう。嬉しいな」
ニコニコと笑顔でダイニングテーブルについた秀之さん。お食事は、少しずつ異なった仕立てになっている。
僕のほうは、ご飯を小さいおにぎりにしてくれてあり、お椀の中身は少なめでスプーンでも掬いやすい。煮物と煮魚のおかずも、小さく切ってあって刺したり掬ったりで食べやすい。魚の骨も取ってあるようだ。
左手で食べられるように気を遣ってくれて、とても有り難い。美味しそう。
「「頂きます」」
一緒に声がでて、ふふっと微笑み合う。
「千尋さんのお好きな食事はどんなものですか?」
「うちは普通の家庭料理で、和食中心でしたのでそういうものが食べ慣れています。外食では反対に普段食べないものを試すことが多いです。何でも好きです。地方や各国の郷土料理も楽しみます」
「そうですか。家の食事も色々考えてくれます。リクエストしてみてくださいね。右手が使えるようになったらレストランにもぜひ行きましょう」
「はい。楽しみにしていますね」
お話しながらの食事はやっぱり楽しい。一人暮らしになってからは、大学でのランチや友人との外食しか誰かと食べなくなっていた。実家では賑やかに食べていたので、嬉しく感じる。
「美味しかったです。ごちそうさまでした」
「そうですね。私もいつもより美味しく感じました。片付けを頼みますね」
秀之さんがコールボタンを押すとお手伝いさんが御膳を下げてくれて、代わりにお茶を置いてくれた。
「秀之さんは、普段お仕事終わるの遅いんですか?」
「遅い事や会食もありますが、なるべく千尋さんと食事をしたいので、頑張って帰ってきます。大学への送迎は、専用の運転手と車を用意しますのでご心配なく。運転手にはベータの女性を頼んでいます」
「ご配慮ありがとうございます。お仕事大変だと思いますので無理しないでくださいね」
「ええ。ありがとう。ではお休みなさい」
「はい。お休みなさい」
お茶碗を秀之さんが二人分持って退室してくれたので、後は寝るための準備をして、気持ち良さそうに整えられたベッドに入った。
シーツがピシッと張ってあり、ふかふかの薄い羽根布団がかけられている。全館空調なのか、気温がちょうど良い。今日も一日の疲れがあったのか直ぐに深い眠りに落ちていった。
「さあ、着きましたよ」
ドアがスライドして開くと、秀之さんが僕の左手を支えて車外に誘導してくれた。
「お帰りなさいませ」
車を降り立つと、目の前には女性が三人立っていた。皆さん母と同じくらいか、少し上の年齢に見える。
「ただいま戻りました。こちらがお話していた千尋さん。それと看護士の真琴さんです。今後我が家でお困りにならないように、よろしくお願いします」
「はい。かしこまりました」
「千尋さん、こちらから優子さん、真由美さん、紀美子さんです」
「千尋です。よろしくお願いいたします」
「こちらこそ、よろしくお願いいたします。どうぞ何なりとお申し付けください」
「まずは部屋にご案内します」
秀之さんが僕の左手と手を繋いでゆっくり歩くのに引かれて案内された部屋は、寝室と続きのリビング、トイレと浴室まで付いていて、今まで生活していたマンションの部屋よりもしかすると広いかも知れない。
リビングには、冷蔵庫と電子レンジがあり、発情期にはこの部屋に籠って過ごすことができるような作りになっていた。
「広いですね。僕のマンションの部屋より広いかも?」
「我が家にはアルファとオメガの産まれる確率が高いので、籠れるような部屋の用意があるんです」
「とても使いやすそうですね」
「千尋さん、早速こちらでお風呂に入って寛ぎましょうか。お手伝いします」
真琴さんの進言で、まずは入浴することになった。真琴さんと二人で部屋に残されると
「ふふ。秀之さんは千尋さんが大好きみたいに見えます。大事にされるでしょうからご心配はないですよ。お手伝いさん達も暖かいお出迎えでしたね」
「そうでしょうか?僕はまだ知らないところで緊張しています。上手くやっていけるか心配です」
「きっと大丈夫。保証します。さあ、お湯をためました。腕の状態をみながら、入浴してみましょう。濡れないようにビニールで覆いますね」
さすがのプロ。ささっと濡れないように覆って、テーピングしてくれた。着ていた物を脱いで、浴室に入ると、真琴さんが僕の全身を泡で包んでさっさっ、と洗っていく。手つきが子供を洗うような感じで、羞恥心を感じないで済んだ。髪も洗って貰うと、とてもさっぱりした。
「真琴さん、とっても上手で早いですね。気持ち良かったです。事故から清拭だけで、僕は自分の体を流したかったんだとわかりました」
「喜んで頂けて良かった。仕事でも子育てでも、入浴介助は慣れてるんですよ」
腕を濡らさないようにそっと支えて貰って短時間だが浴槽に浸かると、疲れが取れていくようだった。
「はぁ~。良いですね」
「うん。日本人ならやっぱりお風呂だよね。夏だけど浸かったほうが良いです」
浴槽から気を付けて出たら、バスタオルで包まれた。拭いてくれて、用意してあったパジャマを着た。
「今日は、夕食はこちらに運んでくれるそうですし、腕を通しやすい大きめの前開きのパジャマでいいですね。週明けから大学にいけると思うので、また良い服を秀之さんに用意して貰っておきます。夜の歯磨きとトイレは一人で大丈夫?介助が必用になったら、お手伝いさんに頼めるように後で頼んでから帰りますね」
「多分大丈夫です。色々ありがとうございました。とても助かりました。真琴さんも気を付けてお帰りください」
リビングで髪も乾かしてもらい、水を飲んでゆっくりしていると、ノックの後で秀之さんが入ってきた。
「お疲れ様。このテレビでサブスク見られますから使ってください。後で夕食を運んで来ます。私も一緒に頂いて良いかな?」
「秀之さん。またお話しながら食べたいです。是非ご一緒に」
気持ち良かったお風呂のあとで頬がほこほこと暖かいまま、にこっと笑顔で答えた。
「あぁ…。可愛い...」
何か小さい声で呟く秀之さん。
「えっ?何ですか?」
「いや、、こちらの話です。後程、30分ほどで配膳して貰います」
「はい。わかりました」
コンコン。
「はい」
「失礼致します。千尋様。お食事をお持ちしました」
「あっ、ありがとうございます」
ワゴンに乗ったお食事をお手伝いさんが運んで来てくれた。素早くリビングスペースのダイニングテーブルに並べていく。千尋様なんて呼ばれてしまった。お客様扱いがなんだか恥ずかしい。
もじもじしている間に、二人分の食事が次々と並べられた。まるでレストランのようだ。
「秀之様が直ぐに参られます。お食事がお済みになりましたら下膳します。そちらに呼び出しボタンがございます。押して頂ければ直ぐに参ります。他のご用の際にもそちらのボタンを押してお知らせくださいませ」
「ありがとうございます。お手数をおかけします」
「いえいえ、お気になさらず、お体をお大事になさってください」
「届きましたね」
秀之さんがドアの前にいらした。さっきと違ってラフな部屋着で髪もオールバックから前に下ろしている。筋肉質でしっかりした体つきに格好良い顔が素敵だ。こういう姿だとますますモデルさんか俳優さんのよう。スーツ姿よりも若く見える。
「秀之さん、お若く見えますね。格好いいです」
「えっ!?本当?ありがとう。嬉しいな」
ニコニコと笑顔でダイニングテーブルについた秀之さん。お食事は、少しずつ異なった仕立てになっている。
僕のほうは、ご飯を小さいおにぎりにしてくれてあり、お椀の中身は少なめでスプーンでも掬いやすい。煮物と煮魚のおかずも、小さく切ってあって刺したり掬ったりで食べやすい。魚の骨も取ってあるようだ。
左手で食べられるように気を遣ってくれて、とても有り難い。美味しそう。
「「頂きます」」
一緒に声がでて、ふふっと微笑み合う。
「千尋さんのお好きな食事はどんなものですか?」
「うちは普通の家庭料理で、和食中心でしたのでそういうものが食べ慣れています。外食では反対に普段食べないものを試すことが多いです。何でも好きです。地方や各国の郷土料理も楽しみます」
「そうですか。家の食事も色々考えてくれます。リクエストしてみてくださいね。右手が使えるようになったらレストランにもぜひ行きましょう」
「はい。楽しみにしていますね」
お話しながらの食事はやっぱり楽しい。一人暮らしになってからは、大学でのランチや友人との外食しか誰かと食べなくなっていた。実家では賑やかに食べていたので、嬉しく感じる。
「美味しかったです。ごちそうさまでした」
「そうですね。私もいつもより美味しく感じました。片付けを頼みますね」
秀之さんがコールボタンを押すとお手伝いさんが御膳を下げてくれて、代わりにお茶を置いてくれた。
「秀之さんは、普段お仕事終わるの遅いんですか?」
「遅い事や会食もありますが、なるべく千尋さんと食事をしたいので、頑張って帰ってきます。大学への送迎は、専用の運転手と車を用意しますのでご心配なく。運転手にはベータの女性を頼んでいます」
「ご配慮ありがとうございます。お仕事大変だと思いますので無理しないでくださいね」
「ええ。ありがとう。ではお休みなさい」
「はい。お休みなさい」
お茶碗を秀之さんが二人分持って退室してくれたので、後は寝るための準備をして、気持ち良さそうに整えられたベッドに入った。
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