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「結羽さん、リハビリが順調に進んで良かったなあ」
「はい。皆様のおかげです」
「いやいや、頑張っているからだよ。それはそうと、このトレーニングルームは、ワシの運動にもとてもいいのう」
「はい。そうですよ。筋力維持は転倒や骨折予防にも大変有効です」
「リハビリの先生。先生には結羽さんが回復しても、ワシの指導に時々は来て貰えんかな?」
「わかりました。日程を調整して、定期的に参りますよ。さあ、まだお二人とも頑張れますね」
「「はい」」
ベテランで、定年後仕事を減らして余裕があった理学療法士の先生にリハビリを頼んでくれていた。
リハビリをしっかり指導して頂いて、たんぱく質も野菜も糖質もとって、睡眠と颯さんからの愛情もたっぷり貰っていたら、随分元気になってきたんだ。
日中あまり仕事に行かれなくなっていた御当主様も、僕と一緒に運動に参加されるようになった。
先生と三人で楽しく会話しながら筋力トレーニングをしている。
今日は颯さんは、お仕事のため会社に行っている。僕を心配してくれて、御当主様と祖父と母も一緒にお屋敷にいる。
御当主様からは、自分もお祖父ちゃんって呼んで欲しいと言われているのだが、なかなかハードルが高いから今のところお祖父様って呼んでみている。
でも敬語はだいぶ簡略化してしまっているのだ。ご本人はそれも含めてとても喜んでくださるから、良いことにしているんだけど。
筋力アップして、実家?自宅?に帰ろうとしたら颯さんが全力で止めた。
いわく、いつ発情するかわからない。危ない。一緒にいたいって。
もう動けるのに介護ベッドはちょっと…。自宅でも大丈夫ですからって言ったら、介護ベッドは撤去されて、代わりにドドーンとキングサイズのベッドが搬入されてきた。
そしてこのままお屋敷での同居、同棲?なんなら直ぐにでも入籍しようと説得された。ベッドは二人で寝られるように買ったんだって。
恋人になった颯さんは、とっても甘い。甘々である。例えば退院後。
やっと退院して帰宅出来たのだからまず最初に何かやりたいことはないかと聞かれた時のことだ。
「お風呂に浸かりたいです」
「風呂か」
「はい。最初のうちは清拭だけでした。最後は体力も低下しているからと入浴は出来なくて、さっとシャワー浴をしただけでした」
「わかった。屋敷の風呂に一緒に入ろう」
「え?一緒に?自宅でしたら、母に浴室の外で見守って貰って入れそうな気がします」
「いや。転倒したり溺れたらと心配だ。俺なら結羽を難なく抱き上げられるからな」
「う。そうですが。恥ずかしいので、遠慮しておきます」
「恥ずかしがることはない。いずれはどこもかしこも見せて貰うんだ。一緒に入ろうな?」
「えっと…では、お願いします」
お屋敷には、お風呂が幾つかあり、颯さんの部屋に一番近いお風呂を準備してくれた。
「さ。行こう」
僕をお姫様抱っこして、浴室に運んで。一枚ずつ着ていたものを脱がせてくれて、洗い場に置いた椅子のうえに座らせてくれた。
颯さんも服を脱ぐと、腰にタオルを巻いて一緒に入ってから
「結羽。綺麗だ」
「颯さん。そんなにまじまじと見ないでください」
「結羽は、肌も白くてすべすべだな」
「ですから、恥ずかしいです」
「美しい、まるで彫刻のようだ。でも痩せてしまって、本当に可愛そうに。すまない」
「謝らないでください。元は僕が颯さんに止められたのに、庇おうと前に出て余計なことしたからですし」
「いや。でも俺は少し嬉しい。結羽の行動もありがたいが、思いがけず早く結婚できることになったし、愛を交わせるんだから。そんな風に喜ぶ自分も申し訳ない」
「僕もあなたが大好きです。だからきっと良かったんですよ」
「ありがとう。結羽、キスして良いか?」
「はい...あっ!でも、口をくっつけたら唾液で感染しちゃいませんか?」
「大丈夫。猫に噛まれる他は輸血での感染例はあるらしいが、普通の性行為を含む接触や生活ではうつらないようだ。それと発情中の猫に噛まれても発症しない人もいる。ウイルスとの親和性も関連するようなんだ」
「じゃあ、僕は選ばれたっていうことですね。神様の贈り物って思えて来ました」
「結羽。ありがとう」
「キスしましょう?僕。初めて」
颯さんの厚い唇がお風呂の湯気に暖められてほの赤く、触れたら気持ち良さそうに見えた。
僕は眼を閉じて唇を少しちゅ、の形にして待った。
「う…結羽。反則…」
颯さんが何かちょっとゴニョゴニョ独り言してから僕の唇に触れた。弾力のある唇が思った通りに気持ち良い。
何度か触れて、食まれる感じで長い口づけにそのまま続いた。
「は、あぁ」
「どうだった?」
「気持ち良かった…もっとしたい…好きです」
「ああ」
「あ。」
「ん?」
目を開けたら、僕の前に跪く颯さんの腰に巻いたタオルが、大きく盛り上がっているのに気付いてしまった。
そこに視線を送ると、ばつが悪そうに颯さんが笑った。
「ごめん、気にするな」
「いえ、僕に反応してくれたんでしょう?嬉しい。触って良いですか?」
「いや。自分でするから」
「触りたい」
「ん。わかった。キスしながら、手を貸してくれ」
「はい」
また互いに眼を閉じてキスをする。僕の手をタオルの下の起立に持っていき、二人の手を使って大きなものを触った。
僕のとは全然質量がちがう。ちょっと待って?これ、僕の体に入るの?大丈夫かな?お手柔らかにお願いしないと切れたりしそう。
「うッ」
眼を開けてみた。大きな起立から、放たれた精。とても、甘そうで美味しそうに見える。
「甘そう...」
「まさか。そんなわけないよ」
「僕の体質が変わったから?美味しそうに見えます」
「そうか?」
「はい。発情は、不安で怖いけど、楽しみにもなって来ました」
「結羽。愛している」
手のひらで泡をたっぷり僕の全身を包んで洗ってくれて、浴槽には、抱き抱えながら入ってくれた。
ずっと好きだ、愛している、可愛いって、何度も言ってくれて。その言葉にものぼせそうになったのだった。
それから毎日、寝る前には甘々の入浴タイムが設けられている。ニコニコ顔で入浴を促す颯さんが、ちょっとこどもっぽくてかわいいから、僕も嬉しくてやめられない。
ベッドで並んで眠るときも、手を繋いだり、抱き締めてトントンしてくれたり。
毎日があまーいのだ。もう、これは実家に帰れないよ。
「そうだ、結羽」
「はい?」
「プロポーズ前にうちの両親に色々思うところをぶちまけたんだが…」
「そうだったんですか?」
「お陰で、夫婦としての関係を再構築するそうだ」
「良かったですね」
「結羽のお陰だ」
「僕は何も」
「母も、結羽と一緒に屋敷の事を学びたいって言ってる。面倒を掛けて申し訳ないがよろしく頼む」
「そんな。僕も奥様が一緒に取り組んでくださるのは心強いです」
「ありがとう。二人も父さん母さんって呼んで欲しいらしいぞ。爺さんがお祖父様って言われるのを羨ましがってる」
「ふふふ。では、お義父様お義母様ってお呼びしてみますね」
「結羽は本当に可愛いな。愛しい」
「こちらこそ。愛してますよ?」
「結羽っ…」
ぎゅって抱き締められて、キスの雨が降ってきた。僕もやっと愛してるって伝えられて良かった。
「はい。皆様のおかげです」
「いやいや、頑張っているからだよ。それはそうと、このトレーニングルームは、ワシの運動にもとてもいいのう」
「はい。そうですよ。筋力維持は転倒や骨折予防にも大変有効です」
「リハビリの先生。先生には結羽さんが回復しても、ワシの指導に時々は来て貰えんかな?」
「わかりました。日程を調整して、定期的に参りますよ。さあ、まだお二人とも頑張れますね」
「「はい」」
ベテランで、定年後仕事を減らして余裕があった理学療法士の先生にリハビリを頼んでくれていた。
リハビリをしっかり指導して頂いて、たんぱく質も野菜も糖質もとって、睡眠と颯さんからの愛情もたっぷり貰っていたら、随分元気になってきたんだ。
日中あまり仕事に行かれなくなっていた御当主様も、僕と一緒に運動に参加されるようになった。
先生と三人で楽しく会話しながら筋力トレーニングをしている。
今日は颯さんは、お仕事のため会社に行っている。僕を心配してくれて、御当主様と祖父と母も一緒にお屋敷にいる。
御当主様からは、自分もお祖父ちゃんって呼んで欲しいと言われているのだが、なかなかハードルが高いから今のところお祖父様って呼んでみている。
でも敬語はだいぶ簡略化してしまっているのだ。ご本人はそれも含めてとても喜んでくださるから、良いことにしているんだけど。
筋力アップして、実家?自宅?に帰ろうとしたら颯さんが全力で止めた。
いわく、いつ発情するかわからない。危ない。一緒にいたいって。
もう動けるのに介護ベッドはちょっと…。自宅でも大丈夫ですからって言ったら、介護ベッドは撤去されて、代わりにドドーンとキングサイズのベッドが搬入されてきた。
そしてこのままお屋敷での同居、同棲?なんなら直ぐにでも入籍しようと説得された。ベッドは二人で寝られるように買ったんだって。
恋人になった颯さんは、とっても甘い。甘々である。例えば退院後。
やっと退院して帰宅出来たのだからまず最初に何かやりたいことはないかと聞かれた時のことだ。
「お風呂に浸かりたいです」
「風呂か」
「はい。最初のうちは清拭だけでした。最後は体力も低下しているからと入浴は出来なくて、さっとシャワー浴をしただけでした」
「わかった。屋敷の風呂に一緒に入ろう」
「え?一緒に?自宅でしたら、母に浴室の外で見守って貰って入れそうな気がします」
「いや。転倒したり溺れたらと心配だ。俺なら結羽を難なく抱き上げられるからな」
「う。そうですが。恥ずかしいので、遠慮しておきます」
「恥ずかしがることはない。いずれはどこもかしこも見せて貰うんだ。一緒に入ろうな?」
「えっと…では、お願いします」
お屋敷には、お風呂が幾つかあり、颯さんの部屋に一番近いお風呂を準備してくれた。
「さ。行こう」
僕をお姫様抱っこして、浴室に運んで。一枚ずつ着ていたものを脱がせてくれて、洗い場に置いた椅子のうえに座らせてくれた。
颯さんも服を脱ぐと、腰にタオルを巻いて一緒に入ってから
「結羽。綺麗だ」
「颯さん。そんなにまじまじと見ないでください」
「結羽は、肌も白くてすべすべだな」
「ですから、恥ずかしいです」
「美しい、まるで彫刻のようだ。でも痩せてしまって、本当に可愛そうに。すまない」
「謝らないでください。元は僕が颯さんに止められたのに、庇おうと前に出て余計なことしたからですし」
「いや。でも俺は少し嬉しい。結羽の行動もありがたいが、思いがけず早く結婚できることになったし、愛を交わせるんだから。そんな風に喜ぶ自分も申し訳ない」
「僕もあなたが大好きです。だからきっと良かったんですよ」
「ありがとう。結羽、キスして良いか?」
「はい...あっ!でも、口をくっつけたら唾液で感染しちゃいませんか?」
「大丈夫。猫に噛まれる他は輸血での感染例はあるらしいが、普通の性行為を含む接触や生活ではうつらないようだ。それと発情中の猫に噛まれても発症しない人もいる。ウイルスとの親和性も関連するようなんだ」
「じゃあ、僕は選ばれたっていうことですね。神様の贈り物って思えて来ました」
「結羽。ありがとう」
「キスしましょう?僕。初めて」
颯さんの厚い唇がお風呂の湯気に暖められてほの赤く、触れたら気持ち良さそうに見えた。
僕は眼を閉じて唇を少しちゅ、の形にして待った。
「う…結羽。反則…」
颯さんが何かちょっとゴニョゴニョ独り言してから僕の唇に触れた。弾力のある唇が思った通りに気持ち良い。
何度か触れて、食まれる感じで長い口づけにそのまま続いた。
「は、あぁ」
「どうだった?」
「気持ち良かった…もっとしたい…好きです」
「ああ」
「あ。」
「ん?」
目を開けたら、僕の前に跪く颯さんの腰に巻いたタオルが、大きく盛り上がっているのに気付いてしまった。
そこに視線を送ると、ばつが悪そうに颯さんが笑った。
「ごめん、気にするな」
「いえ、僕に反応してくれたんでしょう?嬉しい。触って良いですか?」
「いや。自分でするから」
「触りたい」
「ん。わかった。キスしながら、手を貸してくれ」
「はい」
また互いに眼を閉じてキスをする。僕の手をタオルの下の起立に持っていき、二人の手を使って大きなものを触った。
僕のとは全然質量がちがう。ちょっと待って?これ、僕の体に入るの?大丈夫かな?お手柔らかにお願いしないと切れたりしそう。
「うッ」
眼を開けてみた。大きな起立から、放たれた精。とても、甘そうで美味しそうに見える。
「甘そう...」
「まさか。そんなわけないよ」
「僕の体質が変わったから?美味しそうに見えます」
「そうか?」
「はい。発情は、不安で怖いけど、楽しみにもなって来ました」
「結羽。愛している」
手のひらで泡をたっぷり僕の全身を包んで洗ってくれて、浴槽には、抱き抱えながら入ってくれた。
ずっと好きだ、愛している、可愛いって、何度も言ってくれて。その言葉にものぼせそうになったのだった。
それから毎日、寝る前には甘々の入浴タイムが設けられている。ニコニコ顔で入浴を促す颯さんが、ちょっとこどもっぽくてかわいいから、僕も嬉しくてやめられない。
ベッドで並んで眠るときも、手を繋いだり、抱き締めてトントンしてくれたり。
毎日があまーいのだ。もう、これは実家に帰れないよ。
「そうだ、結羽」
「はい?」
「プロポーズ前にうちの両親に色々思うところをぶちまけたんだが…」
「そうだったんですか?」
「お陰で、夫婦としての関係を再構築するそうだ」
「良かったですね」
「結羽のお陰だ」
「僕は何も」
「母も、結羽と一緒に屋敷の事を学びたいって言ってる。面倒を掛けて申し訳ないがよろしく頼む」
「そんな。僕も奥様が一緒に取り組んでくださるのは心強いです」
「ありがとう。二人も父さん母さんって呼んで欲しいらしいぞ。爺さんがお祖父様って言われるのを羨ましがってる」
「ふふふ。では、お義父様お義母様ってお呼びしてみますね」
「結羽は本当に可愛いな。愛しい」
「こちらこそ。愛してますよ?」
「結羽っ…」
ぎゅって抱き締められて、キスの雨が降ってきた。僕もやっと愛してるって伝えられて良かった。
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