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「茜お待たせ。行こうか」
「運転ありがとう。無理しないで途中休みながら行こうね」
「ああ。そうだね」
婚約者となって、二人で初めて旅行に行くことにした。二十歳の記念でもある。行き先は、二人の出会った校外学習で泊まった施設の近くにある温泉旅館にした。
チェックインの前に、思いでの施設の前にある磯遊びができる海岸に寄って行こうと話した。
途中のサービスエリアでは、お茶を飲んで休み、海鮮の美味しい洋食でアクアパッツァや海鮮のパスタを楽しんだ。
「あー、気持ちいい。蒼士ありがとう。着いたね」
「晴れて良かったな。海風が心地良い」
「磯辺で足を着けても良いかな?」
「足を切らないようにマリンシューズを履こう」
二人で足を出して磯場に浸かった。海水のなかで魚や甲殻類を探した。小さな魚が可愛い。
「あの時、こういう活動は入れ違いだったから一緒で嬉しい」
「そうだな。上を見て」
高台を見上げるとあの日泊まった施設が見えた。
「もっと大きいと思ってた」
「俺達が大きくなったからかな」
「うん。また会えて良かった。幸せ」
「諦めないで追いかけ続けたことが報われた。愛してるよ」
「ありがとう」
海から出ると足を拭いて靴を履き直す。もう、チェックインできる時間になったので旅館に行こうと決めた。
「アメリカにいたからあんまり和風旅館の経験がないんだ。とっても楽しみだよ。蒼士ありがとうね」
「どういたしまして。この辺りだとホテルが少なかったし、旅館の離れを取ったから寛げると思うよ」
「うん。お酒も初体験。夜もね。恥ずかしいけど、僕全部が初めてだから」
「俺だって、茜一筋だから。申し訳ないけど全く経験がない」
「申し訳ないなんてこと。僕と全部が初めてなんて嬉しい」
旅館の入り口は、昔ながらの大きな門構えだ。車寄せからは、鍵を渡して移動してくれる。
二人は、宿泊用の荷物を持ってカウンターにすすんだ。
「宝来様にはいつもご贔屓にして頂いてありがとうございます」
「祖父母ですね?こちらを気に入っているようで、お世話になっております」
「こちらこそ。ありがとうございます。本日は離れの特別室をご用意してございます。事前に伺いましたように7時からのお食事開始で宜しいでしょうか?」
「はい。お願いします」
女将に先導されて着いたのは、敷石を歩いた先の離れだった。居室、食事用のテーブルと椅子のあるダイニング、襖で囲える低床ベッドの寝室。そして、内風呂から出られる露天風呂は、竹藪に囲まれて静かなマイナスイオンを感じる趣ある造りだった。
「素敵だね」
「うん。まずはお茶とお菓子で落ち着いたら露天風呂に入ってみよう」
「うん。すごい。やっぱり日本は良いね」
まずは体を綺麗に洗い流した。海水が乾いてぱりぱり乾燥する足もきれいにすると、さっぱりして露天風呂に浸かる。
「はぁ~。いい湯だぁ」
「気持ちいいな」
「うん。あの時、温泉大浴場にも行ってみたかったんだ。僕はオメガかもって思って我慢したけど、こんな感じの温泉だったんだね」
「俺も、個室で部屋風呂にしていたんだ。アルファだろうなって言われてたから。迷惑をかけたらいけないと思った」
「ふふっ今二人で経験出来てるんだから。本当に良かったね」
「ああ。こんなにきれいな茜が他の人に見られなくて良かったよ。嫉妬でおかしくなるところだった」
軽い入浴にしておいた二人は、部屋でゆっくりと寛ぎ、本館で売店を訪れたりとしばらく散策した。
「そろそろ、夕食の時間かな」
部屋のダイニングに運ばれて来たのはザ、旅館という食事の数々だった。少しずつの前菜に刺身が美しい。二十歳記念にビールを頼み、二人で分けあって飲んだ。
「苦いね。大人味?」
「うまい…かも?」
すき焼きに鮑と沢山の食事が届けられ、海、山の幸ともに満喫した。
食後の休憩がてらペンライトを手に宿のお庭を散策すると、あの日の思い出が鮮やかに甦ってきた。
「転んで、膝を擦りむいたんだったよね」
「足を庇って歩くのが目に入った」
「心細かったんだ。蒼士の背中は温かくて頼り甲斐があった」
「それなら良かった。茜は可愛かったよ」
「ふふっ。ありがとう」
「少しだけど星が見える」
「うん。綺麗」
そして部屋に戻ると、蒼士は茜を抱き上げて寝台に横たえた。薄暗い灯りのなかで蒼士の目が光を反射して光った。
茜を捉えるとそっと近づき、その光が閉じられた。茜も目を閉じると二人の唇が重なりあう。8年を経ての口付けだった。
一度離れてからは数回軽く触れ、今度は蒼士の舌が茜の唇を開かせた。迎え入れた茜の舌や口内の粘膜を探る。初めてのそわそわした快感に茜は溺れそうになった。
「はぁ、は…」
「可愛い。茜。好き」
「うん」
未経験を愛情で補おうと蒼士の手が茜の全身を這う。どこが気持ちいいのか、どうやって触ったら良いのか。
「あっ」
「良い?」
「うん。もっと。キスもして」
口付けながら小さい胸の突起も前の起立も撫で擦る。まずは一度と茜を高みに上らせる。
「あ、あっ」
そして、手のひらで温めたジェルを後口に塗りつけると細い指1本から差し入れた。
「大丈夫?」
「うん」
「発情期ではないから、ゆっくり楽しもうね」
しだいに指を増しながら反応の良いところを探って確かめた。良さそうなところは丹念に撫で、押さえてみる。
「あっ、ん…」
「もう、良いかな?」
「来て」
避妊具を纏い、ジェルで滑らせた自身をそっと差し入れた。馴染むのを待って、傷つけないようにゆっくり。
「入ったよ」
「全部?」
「ああ。すごい。良い」
「良かった。僕も、気持ちいい」
「動くね」
茜を触りながら互いに唇を寄せ合い、蒼士は段々早く動き出した。
「「ッ…」」
二人とも達すると、蒼士は茜を抱き締めた。
「茜…」
「は、ぁ…」
軽く拭いてから互いに仰向けで息を整えて、落ち着くと蒼士が茜を抱き上げてまた露天風呂に。
「流すよ」
シャワーを掛けると、互いの体をボディソープを付けて洗い合う。くすぐったくて、クスクスと笑ってしまうのが楽しい。
「浴槽に入ろう?」
「逆上せないように、軽くね」
腕を出して胸までお湯に浸かる。蒼士が茜を抱き寄せ、向かい合って膝に乗せた。唇を寄せ触れるだけのキスを繰り返す。
「茜と星空が美しい」
「蒼士は格好いいよ」
「ありがとう」
また並んで二人で空を見上げた。そこには夏の大三角が輝いていた。
「運転ありがとう。無理しないで途中休みながら行こうね」
「ああ。そうだね」
婚約者となって、二人で初めて旅行に行くことにした。二十歳の記念でもある。行き先は、二人の出会った校外学習で泊まった施設の近くにある温泉旅館にした。
チェックインの前に、思いでの施設の前にある磯遊びができる海岸に寄って行こうと話した。
途中のサービスエリアでは、お茶を飲んで休み、海鮮の美味しい洋食でアクアパッツァや海鮮のパスタを楽しんだ。
「あー、気持ちいい。蒼士ありがとう。着いたね」
「晴れて良かったな。海風が心地良い」
「磯辺で足を着けても良いかな?」
「足を切らないようにマリンシューズを履こう」
二人で足を出して磯場に浸かった。海水のなかで魚や甲殻類を探した。小さな魚が可愛い。
「あの時、こういう活動は入れ違いだったから一緒で嬉しい」
「そうだな。上を見て」
高台を見上げるとあの日泊まった施設が見えた。
「もっと大きいと思ってた」
「俺達が大きくなったからかな」
「うん。また会えて良かった。幸せ」
「諦めないで追いかけ続けたことが報われた。愛してるよ」
「ありがとう」
海から出ると足を拭いて靴を履き直す。もう、チェックインできる時間になったので旅館に行こうと決めた。
「アメリカにいたからあんまり和風旅館の経験がないんだ。とっても楽しみだよ。蒼士ありがとうね」
「どういたしまして。この辺りだとホテルが少なかったし、旅館の離れを取ったから寛げると思うよ」
「うん。お酒も初体験。夜もね。恥ずかしいけど、僕全部が初めてだから」
「俺だって、茜一筋だから。申し訳ないけど全く経験がない」
「申し訳ないなんてこと。僕と全部が初めてなんて嬉しい」
旅館の入り口は、昔ながらの大きな門構えだ。車寄せからは、鍵を渡して移動してくれる。
二人は、宿泊用の荷物を持ってカウンターにすすんだ。
「宝来様にはいつもご贔屓にして頂いてありがとうございます」
「祖父母ですね?こちらを気に入っているようで、お世話になっております」
「こちらこそ。ありがとうございます。本日は離れの特別室をご用意してございます。事前に伺いましたように7時からのお食事開始で宜しいでしょうか?」
「はい。お願いします」
女将に先導されて着いたのは、敷石を歩いた先の離れだった。居室、食事用のテーブルと椅子のあるダイニング、襖で囲える低床ベッドの寝室。そして、内風呂から出られる露天風呂は、竹藪に囲まれて静かなマイナスイオンを感じる趣ある造りだった。
「素敵だね」
「うん。まずはお茶とお菓子で落ち着いたら露天風呂に入ってみよう」
「うん。すごい。やっぱり日本は良いね」
まずは体を綺麗に洗い流した。海水が乾いてぱりぱり乾燥する足もきれいにすると、さっぱりして露天風呂に浸かる。
「はぁ~。いい湯だぁ」
「気持ちいいな」
「うん。あの時、温泉大浴場にも行ってみたかったんだ。僕はオメガかもって思って我慢したけど、こんな感じの温泉だったんだね」
「俺も、個室で部屋風呂にしていたんだ。アルファだろうなって言われてたから。迷惑をかけたらいけないと思った」
「ふふっ今二人で経験出来てるんだから。本当に良かったね」
「ああ。こんなにきれいな茜が他の人に見られなくて良かったよ。嫉妬でおかしくなるところだった」
軽い入浴にしておいた二人は、部屋でゆっくりと寛ぎ、本館で売店を訪れたりとしばらく散策した。
「そろそろ、夕食の時間かな」
部屋のダイニングに運ばれて来たのはザ、旅館という食事の数々だった。少しずつの前菜に刺身が美しい。二十歳記念にビールを頼み、二人で分けあって飲んだ。
「苦いね。大人味?」
「うまい…かも?」
すき焼きに鮑と沢山の食事が届けられ、海、山の幸ともに満喫した。
食後の休憩がてらペンライトを手に宿のお庭を散策すると、あの日の思い出が鮮やかに甦ってきた。
「転んで、膝を擦りむいたんだったよね」
「足を庇って歩くのが目に入った」
「心細かったんだ。蒼士の背中は温かくて頼り甲斐があった」
「それなら良かった。茜は可愛かったよ」
「ふふっ。ありがとう」
「少しだけど星が見える」
「うん。綺麗」
そして部屋に戻ると、蒼士は茜を抱き上げて寝台に横たえた。薄暗い灯りのなかで蒼士の目が光を反射して光った。
茜を捉えるとそっと近づき、その光が閉じられた。茜も目を閉じると二人の唇が重なりあう。8年を経ての口付けだった。
一度離れてからは数回軽く触れ、今度は蒼士の舌が茜の唇を開かせた。迎え入れた茜の舌や口内の粘膜を探る。初めてのそわそわした快感に茜は溺れそうになった。
「はぁ、は…」
「可愛い。茜。好き」
「うん」
未経験を愛情で補おうと蒼士の手が茜の全身を這う。どこが気持ちいいのか、どうやって触ったら良いのか。
「あっ」
「良い?」
「うん。もっと。キスもして」
口付けながら小さい胸の突起も前の起立も撫で擦る。まずは一度と茜を高みに上らせる。
「あ、あっ」
そして、手のひらで温めたジェルを後口に塗りつけると細い指1本から差し入れた。
「大丈夫?」
「うん」
「発情期ではないから、ゆっくり楽しもうね」
しだいに指を増しながら反応の良いところを探って確かめた。良さそうなところは丹念に撫で、押さえてみる。
「あっ、ん…」
「もう、良いかな?」
「来て」
避妊具を纏い、ジェルで滑らせた自身をそっと差し入れた。馴染むのを待って、傷つけないようにゆっくり。
「入ったよ」
「全部?」
「ああ。すごい。良い」
「良かった。僕も、気持ちいい」
「動くね」
茜を触りながら互いに唇を寄せ合い、蒼士は段々早く動き出した。
「「ッ…」」
二人とも達すると、蒼士は茜を抱き締めた。
「茜…」
「は、ぁ…」
軽く拭いてから互いに仰向けで息を整えて、落ち着くと蒼士が茜を抱き上げてまた露天風呂に。
「流すよ」
シャワーを掛けると、互いの体をボディソープを付けて洗い合う。くすぐったくて、クスクスと笑ってしまうのが楽しい。
「浴槽に入ろう?」
「逆上せないように、軽くね」
腕を出して胸までお湯に浸かる。蒼士が茜を抱き寄せ、向かい合って膝に乗せた。唇を寄せ触れるだけのキスを繰り返す。
「茜と星空が美しい」
「蒼士は格好いいよ」
「ありがとう」
また並んで二人で空を見上げた。そこには夏の大三角が輝いていた。
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