ぽぽぽぽいぞなぁ!~物騒すぎるジョブになっちゃったので、私、スローライフは諦めます~

藤原キリオ

文字の大きさ
115 / 171
第四章 毒娘、潜り始める

103:強くなるたびに課題が増えるような気がしています

しおりを挟む


「うーん、強くなって、やれる事が増えると、逆に戦いづらくなるもんだねー」

「贅沢な悩みですわねぇ」

「ピーゾンさんみたいに新しいスキルとか使わない方がいいんですかね?」

「せっかく得たものなのですから、何とかものにしたい所ではあります」

「んー、むずい」


 レベルも上がり、新アーツや新魔法を得て、さらに魔剣まで手に入った。
 魔剣自体の扱いにも慣れなきゃいけない一方で、魔剣に付与されたスキルとかもある。
 それらをまとめて身体に慣れさせつつ、パーティーとして戦わなきゃいけない。

 普通の冒険者パーティーだったらおそらく何か月、何年とかけてじっくり鍛えるものなんだろうね。

 しかし今の私たちはなるべく『禁域』で間引きをしなきゃいけない依頼中。
 そっちを熟しつつ、特訓しつつと、生活自体は変わらないんだけど、内容的にはだいぶ変わってる。

 どうしても特訓や考察、戦術を話し合い、練る時間が長くなるというか、より頭を使うというか。


 ポロリンじゃないけど、新アーツとか魔剣とか考えずに、以前のままで戦ってた方が幾分かマシにも思える。

 しかしリーナの言うように、せっかくの魔剣や新しい能力を使わずにおくのは勿体ないし、将来的にも使えておいた方がいいだろう。

 使わないという選択肢はない。
 ようは使い方や頻度、それらを個々人が理解した上でパーティー戦闘で活かせるようにしなければいけないって事だ。


 私は全く変わってないから大丈夫なんだけど、四人はそれぞれ問題を抱えている。


 ポロリンは単純に魔剣の扱いだ。

 今までの白銀トンファーが攻防兼用の棒状だったのに対して、手甲のようなゴツゴツした形状になった。

 その扱いも不慣れなようだが、魔剣に付与された<鉄壁>も併用しつつ防御に専念するという戦い方。
 完全に盾役タンクとなった事で、分かりやすくはあるが今までと違う動きが求められる事もある。


 具体的には、周りのみんなの戦い方が変わって、それでもポロリンが守らないといけないから、ポロリンはみんなの動きを理解していないといけない。

 ただ守ればいいってもんじゃない。盾役タンクは馬鹿には出来ないのだ。


 ポロリンは意外と負けん気が強いって言うか、めげずに食らいついてくる性格だから助かってる。

 がんばれー! ハーレムパーティーなんだぞー! 男お前一人なんだからなー! お前が一番可愛いけどー!


 ネルトも魔剣の扱いだね。

 <ショートジャンプ>については戦術に組み込むのを止めた。
 あくまで緊急回避手段としてしか運用してはいけないと。
 その代わりに、いつでも発動出来るようにその分の魔力は常に温存しておけと。

 で、【魔杖プレシューズ】に代わって<消費MP半減>とか<魔力+80>とかはまぁ良いとして……いや、それも魔力が一気に上がったから<念力>の使い方が変わったりとかあるんだけど、今は置いておく。

 ともかく長いから、取り回しに苦労している。
 あ、ちなみにマリリンさんに黒猫の手のような『ネコネコカバー』を作ってもらって、それを杖の先端に付けている。
 付与もしておらず、装備品扱いでもない。完全にファンシーオシャレアイテムだ。

 魔法を使う時に普通に振るにしても長くてやりづらそうだし、防御なんてもっと厳しい。
 今まで私と散々模擬稽古をして受けられていたものが、受けられなくなっている。被弾率が上がっている。
 どうしたもんかと考えたけど、行きつく先は「慣れろ」って事なんだよね。

 とにかく暇があったら振れと。振り回せと。
 だけど周りに注意しろと。隣の人に当てるんじゃねーぞと。
 あと家の中で振るなと。庭でやれと。そんな感じです。


 リーナは本当に悩んだ。

 元々使ってたのが打刀(攻撃+35)と脇差(攻撃+25)。新しい魔剣が包丁サイズ(攻撃+80・氷の刃)。
 どう見ても魔剣が強い。どうにかして使いたい。しかし包丁だと。

 二刀流は<流水の心得>との併用で実戦でもかなり使えるレベルにあり、それを捨てたくはない。
 じゃあ短い脇差を魔剣に替えようかとも思ったが、脇差は元々防御寄りに使用していて、魔剣の性能的に防御に使うには勿体ない。

 という事で、今は右手に魔剣、左手に脇差となっている。

 メインで攻撃に使う右手武器が短いという、かなりチグハグな二刀流。
 それを今までと同じように使うにはかなりの「慣れ」を要する。
 リーナの努力と天才的センスに賭けるしかない。

 ただ、<氷の刃>を使うと包丁の刃が氷に覆われ、脇差と同じくらいのサイズにはなる。
 常時使いっぱなしというわけにはいかないが、それの使い方も含めて訓練が必要だろう。


 サフィーは唯一と言って良いだろう、使い勝手の良さそうな魔剣を手に入れたわけだが、実際に使って検証した結果、下手するとリーナ以上に扱いが難しいという事が分かった。

 魔剣の性能的には何の問題もない。
 <射出>と<自動装填>については本当に優秀で、しかも<必中投擲>も乗るらしく初めて使う武器だと言うのに命中率が半端ない。

 問題は、それに加えて<短剣術>のアーツも乗せる事が出来るらしく、例えば<アサシンエッジ>で急所狙いをする事も出来るし、<ミラージュエッジ>で<射出>を隠す事も出来る。

 元々色々と出来すぎてサフィーの判断が甘くなったり、戦術に組み込めなかったりした所が、さらに難しくなった。
 器用貧乏ここに極まった感じだね。


 <射出>せずに普通に接近して斬りつけても攻撃力があるから良いダメージが入る。
 遠距離にしても<射出>だけじゃなく<スタイリッシュ忍術>がある。

 というか私としてはそっちで属性範囲攻撃を多く使ってもらった方が助かる。
 ネルトも何だかんだ単体攻撃ばかりな印象だしね。無属性だし。


「実戦に勝る訓練はないって言うし、とりあえず今日は間引きをしっかり熟そう」

『了解』

「よし、じゃあ進むよー」


 活発に意見を交わしつつ、丁度良い強さの敵と戦いつつ、色々と試せるんだ。
 素晴らしい環境じゃないか。
 なんか人為的に氾濫させられそうな上級ダンジョンではあるけど……。

 ……依頼が終わるまではなるべく潜らせてもらいたいもんだね。




※前章終了時からの総計
―――――
名前:ピーゾン
職業:毒殺屋Lv48(+13)
武器・魔鉈ミュルグレス(攻撃+50・状態異常特攻)
防具・ウサウサケープ(防御+15・気配察知)
   ウサウサグローブ(防御+10・状態異常耐性(抵抗+20))
   ウサウサブーツ(防御+10・俊敏+10・跳躍強化)
   ファンシー装衣(防御+15・運+10)

HP:282(+71)
MP:307(+68)
攻撃:234(+73)(+50=284)
防御:24(+9)(+50=74)
魔力:267(+81)
抵抗:77(+20)(+20=97)
敏捷:336(+83)(+10=346)
器用:137(+30)
運 :64(+18)(+10=74)

スキル:毒精製Lv5(+1)、毒弾Lv5(+2)、毒霧Lv4(+1)、毒雨Lv3(+1)、毒感知Lv5
毒精製=衰弱毒・麻痺毒・腐食毒・石化毒・枯病毒(New)
―――――
名前:ポロリン
職業:セクシーギャルLv45(+19)
武器・魔ンファー・デュランダル(攻撃+40・防御+70・鉄壁)
防具・クマクマケープ(防御+30、魔法耐性(抵抗+10)、威圧耐性)
   クマクマグローブ(防御+10、攻撃+10、状態異常耐性(抵抗+20))
   クマクマブーツ(防御+15、敏捷+10、ノックバック強化)
   ファンシー装衣verP(防御+15、運+10)

HP:314(+121)
MP:69(+25)
攻撃:337(+139)(+50=387)
防御:347(+143)(+140=487)
魔力:23(+9)
抵抗:25(+8)(+30=55)
敏捷:72(+27)(+10=82)
器用:124(+51)
運 :175(+69)(+10=185)

スキル:挑発Lv5(+2)、呼び込みLv5(+2)、セクシートンファー術Lv5(+2)、魅惑の視線Lv3(+1)、ピンクマッサージLv3(+2)
セクシートンファー術=トンファーキック、ハートアタック、ヘブンスター(New)、ピンクタイフーン(New)
―――――
名前:ネルト
職業:ニートの魔女Lv44(+21)
武器・魔杖プレシューズ(魔力+80・消費MP半減)
防具・ネコネコローブ(防御+10、抵抗+10、MP回復増進)
   ネコネコブーツ(防御+7、敏捷+10、落下衝撃耐性)
   ファンシー装衣(防御+15・運+10)

HP:152(+75)
MP:329(+155)
攻撃:21(+9)
防御:110(+51)(+32=142)
魔力:323(+153)(+80=403)
抵抗:288(+135)(+10=298)
敏捷:112(+50)(+10=122)
器用:199(+98)
運 :295(+141)(+10=305)

スキル:生活魔法Lv5(+2)、空間魔法Lv5(+2)、念力Lv5(+1)、室内空調Lv3(+1)、快眠Lv3(+2)
生活魔法=着火・給水・乾燥・洗浄・照明・手当・縫製(New)・開錠(New)
空間魔法=グリッド・ホークアイ・ルールシュレッド・ショートジャンプ(New)・ロングジャンプ(New)
―――――
名前:ダンデリーナ・フォン・ジオボルト
職業:サシミタンポポLv43(+23)
武器・魔包丁ベリサルダ(攻撃+80・氷の刃)
   刺身包丁・脇差拵え(攻撃+25)
防具・ワンワンケープ(防御+17・危険察知)
   ワンワングローブ(防御+10・攻撃+5・威圧耐性)
   ワンワンブーツ(防御+10・敏捷+10・踏み込み強化)
   蜘蛛糸のエプロン(防御+5・混乱耐性)
   ファンシー装衣(防御+15・運+10)

HP:288(+150)
MP:161(+85)
攻撃:321(+171)(+110=431)
防御:163(+81)(+52=215)
魔力:59(+30)
抵抗:107(+52)
敏捷:291(+150)(+10=301)
器用:200(+103)
運 :347(+174)(+10=357)

スキル:タンポポ乗せLv5(+2)、解体Lv5(+2)、包丁術Lv5(+2)、パッケージングLv4(+2)、流水の心得Lv3(+2)
包丁術=ぶつ斬り・短冊斬り・賽の目斬り(New)・微塵斬り(New)
―――――
名前:サフィー・フォン・ストライド
職業:スタイリッシュ忍者Lv43(+24)
武器・魔刀ムラマサ(攻撃+60・射出・自動装填)
(忍刀・闇風(攻撃+25))
   クナイ等暗器類
防具・コンコンローブ(防御+30・火属性強化・火耐性)
   コンコンブーツ(防御+10・敏捷+10・魔法耐性(抵抗+10))
   ファンシー装衣verS(防御+15・運+10)

HP:195(+102)
MP:291(+153)
攻撃:284(+151)(+60=344)
防御:58(+32)(+55=113)
魔力:243(+130)
抵抗:149(+81)(+10=159)
敏捷:352(+179)(+10=362)
器用:342(+175)
運 :17(+9)(+10=27)

スキル:忍びの直感Lv5(+2)、スタイリッシュ忍術Lv5(+2)、短剣術Lv5(+2)、必中投擲Lv3(+1)、忍びの歩法Lv3(+2)
S忍術=火遁、水遁、土遁、影縫い、分け身、轟雷(New)、風刃乱舞(New)
短剣術=アクセルエッジ、アサシンエッジ、ミラージュエッジ(New)、ラストエッジ(New)
―――――


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

追放聖女だってお茶したい!─セカンドライフはティーサロン経営を志望中─

石田空
ファンタジー
「ミーナ今までありがとう。聖女の座を降りてもらおう」 貴族の利権関係が原因でいきなり聖女をクビになった庶民出身のミーナ。その上あてがわれた婚約者のルカは甘味嫌いで食の趣味が合わない。 「嫌! 人の横暴に付き合うのはもうこりごり! 私は逃げます!」 かくしてミーナは神殿から脱走し、ティーサロン経営のために奔走しはじめた。 ときどき舞い込んでくるトラブル。 慌ててミーナを探しているルカ。 果たしてミーナは理想のセカンドライフを歩めるのか。 甘いお菓子とお茶。そしてちょっとの恋模様。 *サイトより転載になります。

規格外で転生した私の誤魔化しライフ 〜旅行マニアの異世界無双旅〜

ケイソウ
ファンタジー
チビで陰キャラでモブ子の桜井紅子は、楽しみにしていたバス旅行へ向かう途中、突然の事故で命を絶たれた。 死後の世界で女神に異世界へ転生されたが、女神の趣向で変装する羽目になり、渡されたアイテムと備わったスキルをもとに、異世界を満喫しようと冒険者の資格を取る。生活にも慣れて各地を巡る旅を計画するも、国の要請で冒険者が遠征に駆り出される事態に……。

クラス転移したけど、皆さん勘違いしてません?

青いウーパーと山椒魚
ファンタジー
加藤あいは高校2年生。 最近ネット小説にハマりまくっているごく普通の高校生である。 普通に過ごしていたら異世界転移に巻き込まれた? しかも弱いからと森に捨てられた。 いやちょっとまてよ? 皆さん勘違いしてません? これはあいの不思議な日常を書いた物語である。 本編完結しました! 相変わらず話ごちゃごちゃしていると思いますが、楽しんでいただけると嬉しいです! 1話は1000字くらいなのでササッと読めるはず…

失われた力を身に宿す元聖女は、それでも気楽に過ごしたい~いえ、Sランク冒険者とかは結構です!~

紅月シン
ファンタジー
 聖女として異世界に召喚された狭霧聖菜は、聖女としての勤めを果たし終え、満ち足りた中でその生涯を終えようとしていた。  いや嘘だ。  本当は不満でいっぱいだった。  食事と入浴と睡眠を除いた全ての時間で人を癒し続けなくちゃならないとかどんなブラックだと思っていた。  だがそんな不満を漏らすことなく死に至り、そのことを神が不憫にでも思ったのか、聖菜は辺境伯家の末娘セーナとして二度目の人生を送ることになった。  しかし次こそは気楽に生きたいと願ったはずなのに、ある日セーナは前世の記憶と共にその身には聖女としての癒しの力が流れていることを知ってしまう。  そしてその時点で、セーナの人生は決定付けられた。  二度とあんな目はご免だと、気楽に生きるため、家を出て冒険者になることを決意したのだ。  だが彼女は知らなかった。  三百年の時が過ぎた現代では、既に癒しの力というものは失われてしまっていたということを。  知らぬままに力をばら撒く少女は、その願いとは裏腹に、様々な騒動を引き起こし、解決していくことになるのであった。 ※完結しました。 ※小説家になろう様にも投稿しています

屑スキルが覚醒したら追放されたので、手伝い屋を営みながら、のんびりしてたのに~なんか色々たいへんです(完結)

わたなべ ゆたか
ファンタジー
タムール大陸の南よりにあるインムナーマ王国。王都タイミョンの軍事訓練場で、ランド・コールは軍に入るための最終試験に挑む。対戦相手は、《ダブルスキル》の異名を持つゴガルン。 対するランドの持つ《スキル》は、左手から棘が一本出るだけのもの。 剣技だけならゴガルン以上を自負するランドだったが、ゴガルンの《スキル》である〈筋力増強〉と〈遠当て〉に翻弄されてしまう。敗北する寸前にランドの《スキル》が真の力を発揮し、ゴガルンに勝つことができた。だが、それが原因で、ランドは王都を追い出されてしまった。移住した村で、〝手伝い屋〟として、のんびりとした生活を送っていた。だが、村に来た領地の騎士団に所属する騎馬が、ランドの生活が一変する切っ掛けとなる――。チート系スキル持ちの主人公のファンタジーです。楽しんで頂けたら、幸いです。 よろしくお願いします! (7/15追記  一晩でお気に入りが一気に増えておりました。24Hポイントが2683! ありがとうございます!  (9/9追記  三部の一章-6、ルビ修正しました。スイマセン (11/13追記 一章-7 神様の名前修正しました。 追記 異能(イレギュラー)タグを追加しました。これで検索しやすくなるかな……。

野生児少女の生存日記

花見酒
ファンタジー
とある村に住んでいた少女、とある鑑定式にて自身の適性が無属性だった事で危険な森に置き去りにされ、その森で生き延びた少女の物語

異世界人生を楽しみたい そのためにも赤ん坊から努力する

カムイイムカ(神威異夢華)
ファンタジー
僕の名前は朝霧 雷斗(アサギリ ライト) 前世の記憶を持ったまま僕は別の世界に転生した 生まれてからすぐに両親の持っていた本を読み魔法があることを学ぶ 魔力は筋力と同じ、訓練をすれば上達する ということで努力していくことにしました

タダ働きなので待遇改善を求めて抗議したら、精霊達から『破壊神』と怖れられています。

渡里あずま
ファンタジー
出来損ないの聖女・アガタ。 しかし、精霊の加護を持つ新たな聖女が現れて、王子から婚約破棄された時――彼女は、前世(現代)の記憶を取り戻した。 「それなら、今までの報酬を払って貰えますか?」 ※※※ 虐げられていた子が、モフモフしながらやりたいことを探す旅に出る話です。 ※重複投稿作品※ 表紙の使用画像は、AdobeStockのものです。

処理中です...