127 / 421
第五章 黒の主、未知の領域に立つ
123:前人未踏の報告会・後編
しおりを挟む■メルクリオ・エクスマギア 導珠族 男
■72歳 Aランククラン【魔導の宝珠】クラマス 魔導王国第三王子
僕は今、迷宮組合本部の本部長室で【黒屋敷】の報告を聞いている。
本来、一組合員の僕が他人の探索報告を聞くだなんて情報を搾取しているようなものだが、事が事だから現役で最前線にいる僕に白羽の矢が立ったというわけだ。
まぁスペッキオ老が呼びやすく、セイヤとも繋がりがあるのが僕しかいないから、他の人選が考えられないとも言う。
僕としても三階層の情報をセイヤに流したし、四階層の報告が気になるのも確かだ。
二つ返事で引き受けたのだが、その内容が驚愕に値するものすぎて、いささか疲れてきた。
セイヤもメイド軍団も常識外の強さなのは知っているつもりだったが、どれだけ認識を改めればいいのだろう。
そう思わざるを得ないほど探索報告の内容が濃い。
「えっと、まず入口から出て真っすぐの道ですね。で、魔物も地図に書いてあるとおりなんですが名前が分からなくて……」
「ふむ、おそらくマグマスライムとヘルハウンドじゃろう。他の迷宮でも確認されておる。トロールは分かりやすいから大丈夫じゃろう。棍棒持ってボロ布撒いた巨漢じゃろ?」
「そうですね」
「最初でいきなりトロールが出るのか……いきなり難易度が上がった気がするね」
「ああ、三階層のデュラハンより強いからな。速度は遅いがタフだし攻撃力が高い」
デュラハンは三階層の【領域主】でもあったし、リッチと共に二〇体も出てきた三階層の″精鋭″だ。
それより強いのが最序盤で出て来るのか。しかも高温地帯で。
「で、そのまま真っすぐ行って、ここが盆地になってます。仮に『トロールの集落』と名付けましたが、岩山に囲まれた円形広場といった感じで、トロール二〇体と、多分トロールキングだと思われる個体が一体。そいつが【領域主】でした」
「トロール二〇体とトロールキング……!」
「とんでもないのう。キングはあれか? 毛皮着て斧持った青いやつか?」
「そうです」
聞いただけでも冷や汗が出る。
それはもう地上に出たら村どころか街も壊滅するだろう。
トロールは確かに遅いし魔法も撃たないが、それでも一体倒すのでも苦労するし、その間に囲まれるのは必至。
「どうやって倒したんだい? それだけの群れを」
「倒すだけなら訳ないんだよ。周囲の岩山から魔法とか撃ちまくればトロールはよじ登ろうとしてくるだけだから。一方的に攻撃できる」
なるほど。それほどの高低差があるのか。
ならば魔法使いが多い、僕のクランでも倒せそうな気がするな。
「でもトロールキングは岩投げたりしてくるからな。防御する技量もあるから遠距離だけってわけにもいかないし、キングに関しては最初から接近戦で戦ったよ」
「トロールキングと正面から戦ったのか」
「そうそう。で、その日は近くのこの辺でテントを張って、三日目が終了」
「一日でリッチとトロールキングを倒したのか……」
「こんな近くで野営したのか。トロールどもは来んかったのか?」
「全く来ませんでしたね。トロールも寝てるんじゃないかと思ったくらいで」
トロールは有名な魔物だがその生態は人に近いとも聞く。
天気の変わらない迷宮内であっても就寝時間があるのかもしれないな。
「で、四日目は十人がひたすら『トロールの集落』で戦いまして―――」
「「まてまてまて!」」
わざわざ十五人を分けたのか!? 戦力を分散させて、しかもひたすらって……。
「トロールの群れは俺たちの戦闘経験的にちょうどいい相手だったんだよ。だからなるべく戦いたい。でも四階層の探索もしたかったからメンバーを分けたんだ」
「ちょうどいいって……」
「俺とエメリー、フロロとあと斥候二人で探索に出て、イブキ、ミーティアと八人でトロール退治だな」
「セイヤ抜きでトロールキングと戦ったのか!?」
なんて無茶を!
それでクランメンバーは納得したのか!?
ミーティア様は……なぜか笑顔で頷いていらっしゃるが……。
「そ、それはあれか? イブキといったか、お主の持つ魔剣がそれほど強いという事か?」
「ええ、魔剣は確かに強力でした。それでもトロールキングをなめてはいけないとご主人様も仰いまして、最初は私とツェンという竜人族の二人掛かりで戦いました」
「ふ、二人!? 十人全員じゃないのか!?」
「他の面子はトロール退治と念の為、私たちのフォローに回ってもらいました。そこから訓練の為に繰り返し、一対一で戦えるようになるまで数戦かかりました」
「一対一!?」
「サシで戦ったのか! トロールキングと!」
「ええ、最初はご主人様も一対一でしたし、最終的には私とツェン、そしてミーティアが一対一で勝てましたね」
「「ミーティア様!?」」
何していらっしゃるのですかミーティア様!
あ、貴女、トロールキングと単騎で戦ったのですか!?
尚且つそれで勝てるんですか!?
僕のミーティア様像が壊れていくんですが!?
「私はトロールキング相手に近接では戦っていませんよ? 避けて逃げながら遠距離攻撃しただけです」
「だけって……」
「そもそもトロールキングに弓矢とか刺さらんじゃろ……」
事もなげに言われると、僕でもトロールキングに勝てそうな気がしてくる。
いや、絶対無理だって分かっているけども。
「本部長よ、ここまでで驚いているようだとこの先の報告は聞けんぞ。これくらい普通だなと思うくらいでなければ」
「フロロ、お前、脅すんじゃないわい。もう儂、疲れてきたぞ」
これ以上の何かがあるのか。
いや、もう地図に色々と書き込まれているから何となくは分かるんだが……。
僕も怖くなってきたな……。
少し紅茶を飲んで、一息ついてからセイヤの報告の続きを聞く。
「で、『トロールの集落』についてはそんな感じで、俺たち五人はこっちの『黒岩渓谷』って方に探索に向かいました」
「渓谷か……ここは溶岩とかないのじゃな?」
「ええ、ですから非常に暗いです。ランタン必須ですね。高い断崖に挟まれた幅広の一本道です」
つまり真っ暗な上に横に逃げ場がないという事か。
しかも出て来る魔物が……。
サイクロプスって下手したらトロールより強いんじゃないか?
「ふむ、まぁサイクロプスは分かりやすいからいいとして、蟹と鳥はどんなやつじゃ?」
「蟹はこっちの『溶岩池』にも出て来るんですが、溶岩にも潜れるこれくらいの大きさの、岩に擬態する蟹です。土魔法も使います。鳥は同じくらいの大きさで赤黒の羽根。火魔法を使いますね」
「ロッククラブとヘルイーグルかのう……まぁ仮にそうしておくか」
「谷底でサイクロプスと戦うとかぞっとするね。よく戦えたものだよ」
他の魔物もいる状況で数体のサイクロプスと戦うことだってあるだろう。
崖に挟まれた限られたエリアで戦うのは相当にきつい。
よくこれで探索できたものだ。
「で、この渓谷を走破したのか……この最後の広場にあるのはなんじゃ? ヘカトンケイル?」
「そこの【領域主】で分からなかったので仮に名付けました。六本腕の赤いサイクロプスです。あと周りにサイクロプスが十体」
「うわぁ……」
「なんじゃそれ……儂も聞いた事ないぞ」
未知のサイクロプスの【領域主】とサイクロプス十体。
迷わず逃げるべきだろうが、地図で見る限り、おそらく倒したんだろうな……。
五人だけで? 斥候二人とこの場の三人だけで?
「まぁどうやって倒したのかはさておき……」
「ははっ、ご主人様が単騎で突っ込んでお終いだ」
「おい! フロロ、黙ってろ!」
そ、そうか……セ、セイヤ一人で……そうか……そうか……。
僕とスペッキオ老とデューゼさんは頭を抱えたままだ。
聞けば、探索四日目はそれで終わりだと言う。
そうか……一日で渓谷を走破したのか……そうか……。
まだあと三日四日あるのか……。
「で、五日目が一番大変だったんですが」
やめてくれ! もうやめてくれ!
これ以上大変な事態なんてあるわけないだろ!
と、聞きたくない気持ちを抑え、何とか耳を傾ける。
「この日は十五人全員でこっちの『溶岩池』に探索に行きました。出てきた魔物はさっきのマグマスライム、ロッククラブと、あと溶岩の中から溶岩弾を飛ばして来る魚がいました」
「魚? ふむ、調べれば分かるかのう」
「ここは大小の池とか河とかあって、道を選んで進まないと溶岩に入りそうで危険でしたね」
「天然の迷路といった感じじゃな」
未知のエリアに未知の敵、探索するだけで神経を使う。
おまけに暑くて、足元には溶岩か。本当にとんでもない階層だね。
「問題はここの『溶岩湖』です」
「この『亀』と書いてあるのは【領域主】か?」
「ええ、島くらい大きな亀でして、ドロップ品を鑑定したら【炎岩竜】となっていました」
「「「竜!?」」」
ドロップ品を鑑定って事は倒したのか!? 竜を!?
しかも島くらい大きな亀って……?
「スペッキオ老、その竜はご存じですか?」
「いや知らん。そもそも溶岩に潜る″竜″というのはおらんはずじゃ。未知の竜種かもしれん」
『おおー』
おおー、じゃないよ! パチパチじゃない! 拍手するな!
これが本当に″未知の竜種″でそれを倒したとなればとんでもない事なんだぞ!?
分かってるのか君たちは!
「ちょっと詳しく教えてくれんか。そいつの外見、攻撃手段、特性とか分かればな」
「えっと、まず体長がこの組合と同じくらいです。高さはそこまでじゃないですけど。うちの屋敷の敷地面積と屋敷の高さと大体同じくらいって言えばメルクリオだったら分かるか」
「分かるけども……とんでもない巨体だね……」
「組合と同じくらいか……いわゆる″飛竜″よりもデカイじゃろう……」
「あ、甲羅が丸々ドロップしたから、それを見て貰った方が早いかも。マジックバッグに入ってるし」
「「はあっ!?」」
屋敷くらい大きな甲羅を持って帰ってきたのか!?
そんなマジックバッグ存在しないだろ!
王家の秘宝だってないぞ、そんなの!
「たまたま四階層のお宝で高性能のマジックバッグが見つかって良かったですね、ご主人様」
「あ、ああ、そうだな、エメリー」
えっ、何それ、すごい嘘くさい。
いや、でも、その嘘で通してくれってオーラがビンビンきてる。
メイド長の無言の圧力がすごい。何この娘こわい。よし、聞かなかったことにしよう。
「えーと、ともかくその甲羅は見て貰うとして、そこから首の長い竜のような頭。尻尾も竜ですね。甲羅も鱗も黒い岩みたいな感じです。手足はヒレになってて、そこは装甲が若干薄いです」
「な、なるほど……」
「遠距離攻撃の手段として炎のブレス、それと溶岩を叩きつけて飛ばしてきたりします」
「ブレスを吐くのか。やはり″竜種″かのう」
巨体に加えて防御力が高いという事だろう。
その上でブレスまで吐くのか……さすが竜種と言うべきか。
「あまりブレスの頻度はないですね。それ以上に接近戦でヒレを叩きつけてきたり、首や尾で薙ぎ払ったりが多かったです」
「ん? 接近戦? 湖の中に居たんじゃないのか? ああ、ドロップ品があると言ったか、という事は陸地に上がって来たところを倒したという事か。もしくはおびき寄せたか?」
「いえ、釣りました」
「「「……ん?」」」
キョトンとなった。
「エメリー、あれまだ持ってるか?」
「はい、こちらに」
「えっと、この鎌を飛ばしまして、口に引っ掛けて、こっちの鎖をみんなで引きました。釣りです」
「「「…………」」」
何を言ってるんだろう、この男は。
いや、確かに見るからにミスリル製だし、丈夫な上に溶岩の熱にも耐えそうに思える。
しかしそれを遠くの竜の口に飛ばし、上手く引っ掛け、さらに竜を引っ張って地上にまで引き上げると?
できるかい!
よしんば全てが上手くいって鎌を引っ掛けても、屋敷ほどの大きさの竜種を引っ張れるかい!
と言うか『竜を釣る』って発想自体がそもそもおかしい!
考えるほうもバカだし、やるほうもバカだ! バカばっかりだな、このクランは!
はぁ、はぁ、はぁ……失礼。心の中で取り乱した。
素直に聞く以外の選択肢はないんだ。
報告だから、これ。ちゃんとした報告会だから。
「で、みんなで頑張って引き上げたのも大変だったんですが、それから倒すのも大変で、硬いわ、タフだわ、攻撃がキツイわで」
「はぁ……じゃろうなぁ……」
「イブキの魔剣も、ツェンの攻撃も全然ダメージにならないですし、サリュもずっと回復に追われる始末で」
「ふむふむ、儂は今お主らが生きてるのが不思議じゃわい」
本当だよ。
どんな敵だったのかと聞くだけでも無謀に過ぎる。
最初から全滅が確定している集団自殺と変わらない。
これで一体、どうやって倒したと言うのか。
「ネネ……闇朧族の斥候が甲羅に上って毒らせたりもしたんですが」
「おお、毒は効くのか。それは良い情報じゃ」
「しかし時間が掛かりますし、それ以前にみんな満身創痍だったので何とか早くかたを付けようと」
「ほう、毒以外で倒したと?」
「ええ、何度も攻撃を加えて、ようやく首を斬りおとせました」
「「「…………」」」
あ、あれ? 魔剣でもダメージがろくに入らない竜なんだろ?
首を落とした? セイヤが? その黒いやつで?
えっ、その剣、魔剣より上なの? 神器?
……あ、『女神の使徒』ってそういう事!?
1
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜
昼寝部
ファンタジー
2XXX年、X月。
俺、水瀬アキトは戦争の絶えない地球で『戦場の悪魔』と呼ばれ、数多の戦で活躍していた。
そんな日々を過ごしていた俺は、ひょんなことから妹と一緒に異世界へ転移することになった。
その世界にはダンジョンが存在しており、ライトノベルなどで登場する世界観と類似していた。
俺たちはその世界で過ごすため女神様からチートスキルを貰い、冒険者となって異世界での生活を満喫することにした。
これは主人公の水瀬アキトと妹のカナデが異世界へ転移し、美少女たちに囲まれながら異世界で無双するお話し。
スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました
東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!!
スティールスキル。
皆さん、どんなイメージを持ってますか?
使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。
でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。
スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。
楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。
それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。
2025/12/7
一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる