カスタム侍女無双~人間最弱の世界に転生した喪服男は能力をいじって最強の侍女ハーレムをつくりたい~

藤原キリオ

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第六章 黒の主、パーティー会場に立つ

143:過信と妄信の狭間で

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■ロウイ 狼人族ウェルフィン 男
■38歳 元【鴉爪団】副頭領 隻眼


 元より【黒の主】と【黒屋敷】というクランについては注目していた。
 それはパン屋の借金取りに向かったボウルが消された時からずっとだ。
 調べれば調べるほど、異質な存在だと気付かされた。


 【鴉爪団】の頭領だったディザイは、それを「弱い基人族ヒュームが何かしらの方法で強くなっているに過ぎない」と決めつけた。
 これは何もディザイが暗愚だというだけではない。誰しもがそう思うだろう。
 いくら【黒の主】が異質であっても基人族ヒュームだという事実に違いはないのだから。

 しかし俺は知っていた。
 司教様から崇高な教えを受けた事で、基人族ヒュームという最弱種族における【勇者】という異質な存在を。
 【邪神ゾリュトゥア】様にとって忌むべき存在となる可能性の一端を【黒の主】に見た。


 実際、ヤツが【鴉爪団】を潰した後、【黒屋敷】がSランククランとなったのだから俺の危惧は正しかったのだろう。
 今や名実共にカオテッド最強のクラン、そして【黒の主】はそのクランマスターだと言える。
 あの時、【鴉爪団】の資金の一部を急ぎ持ち出したのは、やはり英断だったと今ならば思える。


「……【黒の主】か。ロウイよ、お前は以前から話していたな、その基人族ヒュームの事を」

「はっ」


 俺が膝をつく先には岩人族ロックルスのザトゥーラ司教様が居る。
 その横には鉱人族ドゥワルフのバルゴ様、アドメラルダ様の両司祭が。


「私はその都度言ってきた。『かつての勇者は【邪神ゾリュトゥア】様を恐れた【創世の女神】が、力を持たぬ基人族ヒュームに特別な加護を与えた結果である。今の世に【邪神ゾリュトゥア】様が降臨されていない以上、それが【勇者】ではありえない』とな」

「はっ」

「それは今でも変わらぬ。【黒の主】が何かしらの力を持つのは認める。だからこそその力量が認知され、有名にもなったのであろう。しかしそれでも【勇者】足り得ぬ」


 ザトゥーラ司教様はそう断言する。
 俺はただただ耳を傾けるだけだ。


「いくら【黒の主】が強かろうが、とても【邪神ゾリュトゥア】様を打ち倒せるほどの力はない。いくら多種族を奴隷にしても、多くの民が未だ疎い、遠ざけている。かつての勇者のように全ての種族と民を率いるには不足すぎる。だからこそ【黒の主】は【勇者】足り得ぬのだ」

「はっ」


 両司祭様も頷くお姿が視界に入る。
 御三方がそう言われるのであれば、それでいいのだ。
 俺の杞憂であればそれで良い。

 しかし俺の後方から声が上がった。
 四人だけしかいなかったはずの部屋に聞こえる五人目の声。それに少し驚く。


「しかし【黒の主】は樹界国の政変を瞬く間に元通りにし、カオテッドに帰還するや否やSランクと竜殺しドラゴンスレイヤーとなりました」

「……ゲルルドか」


 そこに居たのは最近顔を出し始めた樹人族エルブスの男だった。
 どういう繋がりがあるのか、この男は司教様と親し気に話す。


「そして今度は天使族アンヘルまで呼び込んだ……これはもうただの・・・基人族ヒュームと断じるわけにもいかないかと」

「【勇者】ではないという私の見解に揺るぎはない―――が、少々泳がせ過ぎたかもしれぬ。天使族アンヘルは確かに邪魔だ」


 ―――泳がせた。
 そう、俺の忠言もあり、司教様は改めて【黒の主】を注視して下さった。
 その結果が放置であり、【勇者】でないと断じる結果になっていたのだ。


 教団の目的の一つは大量の魔石の確保。
 その為にカオテッドに教団支部を設け、カオテッドの迷宮資源を狙ってきた。
 信者からの寄付金も、主に魔石の買い付けに使われていると聞く。


 その魔石を迷宮から大量に確保してきたのが【黒屋敷】だったのだ。

 どのパーティー、どのクランよりも多くの魔石を毎日のように集めてくる。
 組合が売り出した魔石を教団の関係者が買い漁る。
 そうした流れがあったからこそ【黒の主】を放置してきた面もある。


 しかしSランクの噂話が収まらぬうちに、次は天使族アンヘルが【黒屋敷】に加入したと言う。
 しかも二人。ついでに言えば、その内の一人はおそらく『司祭位』相当の風貌と聞く。

 基人族ヒュームである【黒の主】がカオテッドに居る事自体が異常だが、天使族アンヘルまでもが神聖国を出て、しかも基人族ヒュームの組織下に入るというのは、どう考えてもおかしい。

 ましてや、かつて【邪神ゾリュトゥア】様を打ち倒した【勇者】。その扇動を行ったのも女神の眷属たる天使族アンヘルだとか。

 【ゾリュトゥア教団】にとって邪魔な存在なのは間違いない。
 【黒の主】はまだ魔石確保の使い道があったが、天使族アンヘルはその存在自体が忌まわしきものだ。
 だからこそ司教様にこうして改めて忠言の機会を頂いたのだ。


「いずれにせよ天使族アンヘルはカオテッドから排除せねばならん。となれば【黒の主】ももう用済みか」

「……潰す、と?」

「しかしいかに【勇者】でないとは言え【黒の主】はSランク。暗殺や襲撃をするにしても一筋縄ではいきますまい」

「うむ、我らが出張るわけにもいきませぬぞ」


 司教様の発言に、ゲルルドという男、そしてバルゴ様、アドメラルダ様の両司祭が口を出す。

 【鴉爪団】の精鋭暗殺部隊は文字通り一蹴された。
 それだけの力量が当時の【黒屋敷】にはすでにあったのだ。
 暗殺や襲撃がすんなり行くとは思えない。俺もそう思う。


「案ずる事はない。【黒の主】については調べがついている。ヤツらが手にかけるのは、粗暴な輩やチンピラ、つまりは『ヤツらに手を出した悪人』に限られる。善良な一般人への暴行は一度もない、そうだな?」

「はっ」


 これは今まで俺が集めた情報だ。
 【黒屋敷】に絡んだ連中はことごとく投げられ気絶させられているが、どれも手を出されてからの反撃であり、ヤツらから手を出したことはない。

 唯一の例外が【鴉爪団】への襲撃だったが、その前に屋敷を襲撃している以上、これもまた悪人相手の反撃。
 他には怒鳴られようが、文句を言われようが、嫌悪されようが、罵声を浴びようが、一貫して無視を通している。


「であれば、こちらも『善良な一般人』に向かわせれば良い。百人以上が大挙して向かってくる『一般人』に【黒の主】はどう出る? 殺しはしまい。それは今までの前提が覆されるばかりか、Sランク組合員という風聞的にも出来はしない」


 確かにそうだ。『一般人』の皆殺しはおそらく出来ない。
 やるのは簡単だろうが、街中で『一般人』の大量殺戮というのは、【黒の主】の今までの対処を見るにありえないだろう。

 おまけに今やカオテッド唯一のSランク組合員。
 一挙手一投足が注目される中で、襲われたから皆殺しなど、反撃にしてもやりすぎだ。
 それは組合員としての身の破滅も同じ。だから″殺し″の手は打てない。


「ならば、全員を投げ飛ばし気絶させるか? 百人以上が大挙して押し寄せているのに?」

「出来るやもしれませんな、ヤツらであれば」

「それが『狂心薬』を飲んだ状態でもか?」

『!?』


 それは……! 教団が秘密裡に作り出した禁忌の錬金薬……!
 この製造に魔石が必要とあって、カオテッドの教団支部は、その一部を『狂心薬』の製造に回している。
 そして作られた『狂心薬』は本国の神殿に送ったり、闇ルートで極一部に販売するなど、それもまた資金源の一つとなっているのだ。

 その効果は推して知るべし。
 俺も他人が使用したのを見たが、『一般人』が瞬時に『超人』になるような気さえした。
 もしそれを百人を超える『一般人』が服用し、【黒屋敷】に襲撃したら……?

 全員を気絶させるなど到底不可能。
 汚名を賭して殺そうにも困難極まる。
 逃げようにも逃げられまい。


「唯一の懸念と言えるのは天使族アンヘルだ。しかし司祭位程度では<異常回復キュア>が関の山。仮に司教位だとしても<高位異常回復ハイキュア>がせいぜい」


『狂心薬』の症状は高位の神聖魔法で治す事は可能。
 しかし高位異常回復ハイキュアでさえも単体回復魔法だ。
 襲撃者全員を治すのであれば百発以上が必要……そんなのいくら天使族アンヘルの司教でも無理だ。

 それ以上の状態異常回復魔法となれば、大司教位でもおそらく不可能。
 噂に聞く女教皇で撃てるかどうかというレベルだろう。


霊薬エリクサーを大量にでも持っていれば別だが、オークションでの落札もない」


 【黒の主】はオークションで信じられないような落札を繰り返した。
 その額はそこいらの貴族が尻尾を巻いて逃げるほどだ。
 しかし、その中に霊薬エリクサーどころか回復薬の類は一つもない。

 唯一買った″回復アイテム″と言えるのは狼人族ウェルフィンの少女に持たせている【聖杖アスクレピオス】だが……どう考えても宝の持ち腐れ。

 回復役ヒーラーだから持たせているのだろうが、狼人族ウェルフィンに持たせる意味が分からん。

 俺が同じ狼人族ウェルフィンだからこそよく分かる。
 確かに『白い忌み子』は近接戦闘ではなく魔法が得意だ。むしろ戦う手段がそれ以外にない。

 しかしだからと言って、魔法行使力が優れているというわけでもない。
 魔法使い系種族である導珠族アスラ多眼族アフザスと比べれば天地の差だ。
 【聖杖】の力をもってしても<異常回復キュア>が使えるかどうか、という所だろう。


「なるほど。そこまでのお考えでしたら私もとやかく言いますまい」

「ゲルルドよ、お前は一応客人扱いだ。高みの見物でもしているが良い」

「そうしたいのは山々ですが、私も本部に行かないといけませんので。今回の件も含めて、よろしければ報告しておきますが?」

「ふんっ、好きにしろ。【勇者】でない基人族ヒュームの情報など、持って行っても大司教様方のご迷惑であろうに」

「ええ、ご迷惑にならない程度の報告で済ませておきます。―――では御前失礼をば」


 ゲルルドはすんなりと部屋を出ていった。
 どうにも不気味なヤツだが、居なくなるのであればそれでいい。
 俺は司教様の御意向で動くのみ。

 この身は全て、【邪神ゾリュトゥア】様に捧げているのだから。


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