151 / 421
第六章 黒の主、パーティー会場に立つ
146:闇夜の防衛戦の裏側
しおりを挟む■ドルチェ 針毛族 女
■14歳 セイヤの奴隷
お父さんとお母さんが【ゾリュトゥア教団】に入信したと気付いてから、私は私なりに教団の事を調べた。
どうしてこうなったのか、何をどうすれば良いのか分からなかったから。
北西区の汚い裏道にある教団の支部も見に行った。遠目に覗いただけだけど。
入口が大きく開かれたその建物は、毎晩礼拝が行われているらしく、ぞろぞろと人が入っていく。
それは両親の後をこっそり付けていった時に見た光景だ。
夜に集まる礼拝、薄暗い堂内、どれも不気味に見えたが、入っていく人たちが普通に見えたのもまた不気味だった。
結局は私が″貢物″だか″生贄″だかになりそうだったので一目散に逃げだしたが、今となってはその時調べておいて良かったと思える。
シャムさんのお話を聞いていて、勇者が【邪神ゾリュトゥア】を倒したと聞いても、その時はなぜか「へぇ、勇者って邪神を倒したんだ」とさえも思わず、単に聞き流していた。
ご主人様が改めて聞き直し、疑問を提示した事で、やっとその事を思い出したくらいだ。
【ゾリュトゥア教団】のせいでお父さんもお母さんも変わってしまったのに……なぜ反応しなかったのかは分からない。
でもまさか教団に魔族が絡んでいるとは思わなかった。
もしかするとお父さんとお母さんが変わってしまったのは魔族の仕業かもしれない。
そう思うと、悔しいのか怖いのか、よく分からない気持ちになって、夜寝るのが怖かった。
「天使族が魔族の天敵って言われているのはなぜだ?」
話し合いの中で、ご主人様がそう聞いた。
「魔族は例外なく神聖魔法を苦手としているでございます。天使族は基本的に全ての者に神聖魔法の適正がございますし、他種族の神官などに比べて魔法行使力の差が大きいのでございます。国を守護する結界も神聖属性ですので、魔族は神聖国に近づくことさえ出来ないのでございます」
「魔族特攻か……それは例えば淫魔族の<魅了>のような特有の術に対しても神聖魔法で対抗できるって事か?」
「かの<魅了>は状態異常の一種でございますが、毒などと違い異常回復では治せないと言われているでございます。高位異常回復ならば治ると思うでございますが……」
「そんな高位魔法、お姉様だって覚えたばかりでござる……私も異常回復までしか出来ないでござる……」
「さらに言えば、高位異常回復も単体魔法でございます。もし仮に教団で<魅了>が使われていたとしたら、どれだけの人を治せば良いのやら……」
お父さんとお母さんは変わってしまったのが<魅了>のせいかもしれない。
もしかしたら治せるかもしれない。
そう思っていたら、どうも全ての人に大魔法を連発するような対処になるらしい。
そうなると創世教の司教であるシャムさんでも難しいと。
灯った光明に、また影が差した気がした。
「<魅了>以上に高ランクの状態異常を治せる神聖魔法とかってないのか? それと範囲型の状態異常回復魔法」
「えっと、<魅了>以上となると<呪い>などの状態異常があり、それを治すには<解呪>という魔法がございます。しかしこれは私にも使えませんし単体魔法でございます。範囲型の魔法は<呪い>も含めた全ての状態異常を、術者の周囲全てに対して行使する<聖域結界>という大魔法がございますが……」
「が?」
「書物でも伝説の魔法と言われている類のものでございます。女教皇ラグエル様でも果たして使えるか……」
「ふむ」
もし邪教徒全てを治すとすれば、その大魔法を使うしかない。
もともと邪教に攻めあぐねていたのは「敬純な信者に対して武力による実力行使は出来ない。仮に打ち倒した所でその人が改宗するわけがない」という問題があったからだ。
改心させることが出来ない以上、襲い掛かられて返り討ちにしても、また襲ってくるだろうと。
でも、もしその魔法が使えれば「敬純な信者」という「状態異常」が一気に治せるかもしれない。
治すのならば、一気に治さないと「教団」という組織を相手取った時には不都合だとご主人様は言う。
だからこそその魔法が必要なのだと。
シャムさんの話を聞いたご主人様が、顔を横に向けた。
「サリュ、お前<聖域結界>って使えるか?」
「えっと、はい、多分」
「「ええっ!?」」
「わわっ! えっと、でもあれですよ? 使えるって言っても使ったことないですし! 大魔法だって分かってますから! 使えても二連発がやっとだと……」
「「連発!?」」
シャムさんとマルちゃんが目を見開く。
それはそうだろう。神聖国トップの女教皇様でさえ使えないかもしれない大魔法を、まさか狼人族のサリュさんが使えるなんて。
傍で聞いている私にだって思えなかったから。
おおー、さすがサリュさん! 頼りになります!
私は思わずみんなと拍手した。
♦
それから改めて<カスタム>の説明をして、シャムさん、マルちゃんへの<スキルカスタム>で神聖魔法を優先的に上げた。
さすがにステータスにまで振るCPは足りなかったから、魔物部屋マラソンとレベル上げをしながら徐々にやるそうだ。
同時に本格的な『邪教攻略計画』が始まった。
私にとっては何より嬉しい事。これもシャムさんたちが来てくれたおかげだと思う。
来てくれなければ、魔族の存在にも気付けず、その対抗策も分からなかったのだから。
まずは【ゾリュトゥア教団】の事を改めて調べ直す。
私は知ってる限りの情報を出した。支部の場所や雰囲気、活動の時間帯とか。
そしてCP稼ぎと並行して、偵察から始める事となる。
偵察任務に就いたのはネネさんとサリュさん。
本来ならネネさん単独の方が向いているらしいが、相手に魔族がいると分かったので、その対抗策を持ち、尚且つ察知系スキルと足の速さを持つサリュさんも選ばれた。
サリュさん、ほんと頼りになります。
毎晩行われる礼拝を監視し、徐々に内部の状況を調べていく。
とは言え相手は魔族に加え、獣人系種族もいるらしく、やたら近づけば何かしらの察知スキルでバレるだろうと。
少しずつ様子を見ながら、慎重にそれは行われた。
ある程度の内部構造と、どうやら幹部らしき人が三~四人いる事をつきとめ、同時に何やら【黒屋敷】に対して襲撃の計画がある事を知る。
人数を集め、何か良からぬ薬を使い、大掛かりな襲撃を計画していると。
向こうから攻めてくるのであれば、まとめて返り討ちにしよう。いつもの如くご主人様はそう言った。
そして待つ事数日、その日はやって来た。
ネネさんとサリュさんの探りでも、フロロさんの占いでも今日がその日だと分かっている。
動き出すのは夜。私たちはご主人様の元、作戦を決めてそれに臨んだ。
真っ暗な通りを行軍してくる人の波。
ザッザッという足音と「浄化せよ」の声が合わさって、とても不気味だ。背筋が凍る。
手始めにフロロさんたち後衛部隊がランタンで前方を照らし出す。
そして襲い掛かってくる邪教徒たちをツェンさん、ヒイノさん、私が中心になって防ぎ、ネネさんとティナちゃんは遊撃となって次々に投げ飛ばしていく。
後衛陣は屋敷の敷地に物が投げられたりした時に防ぐ為、今はまだ様子見。
更に最後尾にはご主人様とエメリーさん、イブキさんが控えている。
吹き飛ばし、気絶させてもお構いなしに次々に邪教徒が向かってくる。
その目はとても正気には見えない。本当に<魅了>か何かで操られているのでは、と改めて思う。
そんな中、集団の中腹に見知った顔を発見した。
「お父さん! お母さん!」
思わず呼びかけるが、見向きもしない。
久しぶりに見る両親の顔は、頬がやつれ、目がくぼみ、この短期間で何があったのかと不安になるほどだ。
他の人と同じように「浄化せよ」と合唱しながらひたすら前に進むその姿は、まるでゾンビかグールだ。
「お父さん! お母さん! 私だよ! ドルチェだよ!」
もう一度叫ぶが何も反応しない。涙が出る。
それをぬぐう事も出来ないまま邪教徒の対応に追われていると、ピーッと笛の音が聞こえた。
途端、ピタリと邪教徒の進軍が止まる。
何だと思った矢先、邪教徒たちが一斉に″何か″を飲んだ。
するとすぐに変化が起きる。
邪教徒の身体が服を引きちぎらんばかりに大きくなり、獣のような咆哮をあげて襲い掛かって来たのだ。
その目は確実に正気を失っていると分かるほど。血走った白眼だ。
喰い殺そうとでも言うかのようによだれを垂れ流し、急激に上がった速度で向かって来た。
「おいおいおい、なんだってんだ、これは!?」
「気を抜くな、ツェン! 防衛に専念しろ!」
戸惑う私たち前衛に、後方からご主人様の激が飛ぶ。
私も盾受けするが、今まで紙のように軽かった攻撃が、まるでゴブリンキングを相手していると錯覚するほど威力が上がっている。
そのあまりの変化に思わず後ずさる。
でも妙に攻撃的になったおかげで、邪教徒がより前に密集してきた。
私たち前衛の仕事は元から、防ぎ続けてなるべく一纏めにする事。
これならもうそろそろ……。
「サリュ! 全員入ったか!」
「はい! 多分行けます!」
「よし、やれ!」
「はい! <聖域結界>!」
それはサリュさんを中心に放つ、範囲型状態異常回復魔法。
あらゆる状態異常を治すとされる伝説級の神聖魔法だが、範囲は一部屋ほどと狭い上に、魔力の消費もとんでもないらしい。
邪教徒が変な薬を飲んだこの状態が、どんな状態異常なのかは分からない。
もしかすると高位異常回復でも治らないかもしれない。
そうなると単体魔法の解呪か、範囲魔法の聖域結界しかないそうだ。
はたしてその効果は正しく作用したらしい。
意識をなくし、次々に倒れていく邪教徒たち。
しかし薬で身体を変化させた報いなのか、身体中から血を流していた。
「サリュ、これ回復できるか?」
「えっと、高位回復だと微妙ですけど超位回復なら確実だと思います!」
「MPポーションは惜しまず使え。シャムシャエルとマルティエルにも手伝わせる」
「はいっ!」
ご主人様はサリュさんに命じて、私のお父さんとお母さんを優先的に回復してくれた。
血が止まり、ゾンビのようだった顔も以前の優し気な顔に戻った。
息があるのを確認し、気絶した両親の傍らで、私は泣き崩れた。
しばらくそのまま動けないでいると、ご主人様が近寄って来た。
「大丈夫か、ドルチェ」
「ううっ、ご主人様……ありがとうございましたぁ……」
足に抱きつき、太股に涙を流すと頭をグシグシと撫でられた。
針毛族の髪は針のように鋭いから、私は撫でられた事なんてない。
初めて撫でられたその感触はとても暖かいものだった。
「逃げるのはもう終わりだ。攻めるぞ。お前の好きな『突貫』だ」
「はいっ!」
逃げるのはあの時だけで十分。
もう私は逃げない。
お父さん、お母さん、もう大丈夫だからね。
私は前に進んで、元凶をやっつけて来るから。
1
あなたにおすすめの小説
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
MP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
異世界転移から始まるハーレム生活〜チートスキルを貰った俺は、妹と共に無双する〜
昼寝部
ファンタジー
2XXX年、X月。
俺、水瀬アキトは戦争の絶えない地球で『戦場の悪魔』と呼ばれ、数多の戦で活躍していた。
そんな日々を過ごしていた俺は、ひょんなことから妹と一緒に異世界へ転移することになった。
その世界にはダンジョンが存在しており、ライトノベルなどで登場する世界観と類似していた。
俺たちはその世界で過ごすため女神様からチートスキルを貰い、冒険者となって異世界での生活を満喫することにした。
これは主人公の水瀬アキトと妹のカナデが異世界へ転移し、美少女たちに囲まれながら異世界で無双するお話し。
スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました
東束末木
ファンタジー
第18回ファンタジー小説大賞 奨励賞、いただきました!!
スティールスキル。
皆さん、どんなイメージを持ってますか?
使うのが敵であっても主人公であっても、あまりいい印象は持たれない……そんなスキル。
でもこの物語のスティールスキルはちょっと違います。
スティールスキルが一人の少年の人生を救い、やがて世界を変えてゆく。
楽しくも心温まるそんなスティールの物語をお楽しみください。
それでは「スティールスキルが進化したら魔物の天敵になりました」、開幕です。
2025/12/7
一話あたりの文字数が多くなってしまったため、第31話から1回2~3千文字となるよう分割掲載となっています。
『スローライフどこ行った?!』追放された最強凡人は望まぬハーレムに困惑する?!
たらふくごん
ファンタジー
最強の凡人――追放され、転生した蘇我頼人。
新たな世界で、彼は『ライト・ガルデス』として再び生を受ける。
※※※※※
1億年の試練。
そして、神をもしのぐ力。
それでも俺の望みは――ただのスローライフだった。
すべての試練を終え、創世神にすら認められた俺。
だが、もはや生きることに飽きていた。
『違う選択肢もあるぞ?』
創世神の言葉に乗り気でなかった俺は、
その“策略”にまんまと引っかかる。
――『神しか飲めぬ最高級のお茶』。
確かに神は嘘をついていない。
けれど、あの流れは勘違いするだろうがっ!!
そして俺は、あまりにも非道な仕打ちの末、
神の娘ティアリーナが治める世界へと“追放転生”させられた。
記憶を失い、『ライト・ガルデス』として迎えた新しい日々。
それは、久しく感じたことのない“安心”と“愛”に満ちていた。
だが――5歳の洗礼の儀式を境に、運命は動き出す。
くどいようだが、俺の望みはスローライフ。
……のはずだったのに。
呪いのような“女難の相”が炸裂し、
気づけば婚約者たちに囲まれる毎日。
どうしてこうなった!?
欲張ってチートスキル貰いすぎたらステータスを全部0にされてしまったので最弱から最強&ハーレム目指します
ゆさま
ファンタジー
チートスキルを授けてくれる女神様が出てくるまで最短最速です。(多分) HP1 全ステータス0から這い上がる! 可愛い女の子の挿絵多めです!!
カクヨムにて公開したものを手直しして投稿しています。
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
ガチャと異世界転生 システムの欠陥を偶然発見し成り上がる!
よっしぃ
ファンタジー
偶然神のガチャシステムに欠陥がある事を発見したノーマルアイテムハンター(最底辺の冒険者)ランナル・エクヴァル・元日本人の転生者。
獲得したノーマルアイテムの売却時に、偶然発見したシステムの欠陥でとんでもない事になり、神に報告をするも再現できず否定され、しかも神が公認でそんな事が本当にあれば不正扱いしないからドンドンしていいと言われ、不正もとい欠陥を利用し最高ランクの装備を取得し成り上がり、無双するお話。
俺は西塔 徳仁(さいとう のりひと)、もうすぐ50過ぎのおっさんだ。
単身赴任で家族と離れ遠くで暮らしている。遠すぎて年に数回しか帰省できない。
ぶっちゃけ時間があるからと、ブラウザゲームをやっていたりする。
大抵ガチャがあるんだよな。
幾つかのゲームをしていたら、そのうちの一つのゲームで何やらハズレガチャを上位のアイテムにアップグレードしてくれるイベントがあって、それぞれ1から5までのランクがあり、それを15本投入すれば一度だけ例えばSRだったらSSRのアイテムに変えてくれるという有り難いイベントがあったっけ。
だが俺は運がなかった。
ゲームの話ではないぞ?
現実で、だ。
疲れて帰ってきた俺は体調が悪く、何とか自身が住んでいる社宅に到着したのだが・・・・俺は倒れたらしい。
そのまま救急搬送されたが、恐らく脳梗塞。
そのまま帰らぬ人となったようだ。
で、気が付けば俺は全く知らない場所にいた。
どうやら異世界だ。
魔物が闊歩する世界。魔法がある世界らしく、15歳になれば男は皆武器を手に魔物と祟罠くてはならないらしい。
しかも戦うにあたり、武器や防具は何故かガチャで手に入れるようだ。なんじゃそりゃ。
10歳の頃から生まれ育った村で魔物と戦う術や解体方法を身に着けたが、15になると村を出て、大きな街に向かった。
そこでダンジョンを知り、同じような境遇の面々とチームを組んでダンジョンで活動する。
5年、底辺から抜け出せないまま過ごしてしまった。
残念ながら日本の知識は持ち合わせていたが役に立たなかった。
そんなある日、変化がやってきた。
疲れていた俺は普段しない事をしてしまったのだ。
その結果、俺は信じられない出来事に遭遇、その後神との恐ろしい交渉を行い、最底辺の生活から脱出し、成り上がってく。
勇者パーティーを追放されたので、張り切ってスローライフをしたら魔王に世界が滅ぼされてました
まりあんぬさま
ファンタジー
かつて、世界を救う希望と称えられた“勇者パーティー”。
その中で地味に、黙々と補助・回復・結界を張り続けていたおっさん――バニッシュ=クラウゼン(38歳)は、ある日、突然追放を言い渡された。
理由は「お荷物」「地味すぎる」「若返くないから」。
……笑えない。
人付き合いに疲れ果てたバニッシュは、「もう人とは関わらん」と北西の“魔の森”に引きこもり、誰も入って来られない結界を張って一人スローライフを開始……したはずだった。
だがその結界、なぜか“迷える者”だけは入れてしまう仕様だった!?
気づけば――
記憶喪失の魔王の娘
迫害された獣人一家
古代魔法を使うエルフの美少女
天然ドジな女神
理想を追いすぎて仲間を失った情熱ドワーフ
などなど、“迷える者たち”がどんどん集まってくる異種族スローライフ村が爆誕!
ところが世界では、バニッシュの支援を失った勇者たちがボロボロに……
魔王軍の侵攻は止まらず、世界滅亡のカウントダウンが始まっていた。
「もう面倒ごとはごめんだ。でも、目の前の誰かを見捨てるのも――もっとごめんだ」
これは、追放された“地味なおっさん”が、
異種族たちとスローライフしながら、
世界を救ってしまう(予定)のお話である。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる