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第七章 黒の主、【天庸】に向かい立つ
166:魔なる者は演者のように笑みを浮かべる
しおりを挟む■シャムシャエル 天使族 女
■5043歳 セイヤの奴隷 創世教司教位
やはりこのワイバーンは改造されているのだと思います。
飛竜までとは言わないまでも、その大きさは通常のワイバーンより断然大きい。
見かけ通りのパワーと、見かけに反する速度、機敏な空中機動を行います。
私はそれに真正面から左手の盾で当たっていきます。
ワイバーンの歯や竜鱗が当たりガキンと硬質な音を響かせますが、それでも問題なく盾受けできます。
この【炎岩竜の中盾】はやはり素晴らしい。【ドラゴンソード】も傷は浅いものの確実にワイバーンを斬れます。
ご主人様に下賜されていて良かったと本当に思います。
問題は二つ。
一つはワイバーンの空での動きが本当に巧みだと言う事。
ワイバーンを改造したのもそうなのでしょうが、自ら″竜操″と名乗ったペルメリーという淫魔族が恐らく操作しているのでしょう。
淫魔族本来の<魅了>の力を、「竜を操作する事」に特化させているのだと思います。
だからこそ自らの意思でワイバーンをこうも見事に操れる。おそらくそういう事なのでしょう。
二つ目は、そのペルメリーがワイバーンの上から鞭で攻撃してくる事。
中距離用の武器である鞭ですが、ワイバーンと向かい合っている私にとっては彼女の適正距離に当たります。
これが強烈。変幻自在に攻めて来る鞭は、何とか盾で防いでもワイバーンの攻撃と同じような衝撃を受けます。
「ほらほらほら~、司教位の天使族って言ってもこの程度なのね~、拍子抜けだわ~」
「くうっ……!」
全然こちらが攻撃できない。
しかしペルメリーの目がこちらに向いている今がチャンスです!
マルティエル!
「<聖なる弾>!」
ペルメリーの死角から放たれた神聖属性の輝く弾丸。
威力こそ聖なる閃光に劣りますが、その速度は変わりません。
速射性と避けにくさで選んだのでしょうが、いい判断です、マルティエル!
「あら? ……ハアッ!」
―――パシィィン!
は、弾いた……!? 素手で!?
あ、ありえません! 魔族が、淫魔族が神聖魔法に触れるなど!
どんなに弱い魔法だろうと神聖属性であれば触れるどころか、近づくだけでダメージになるものです!
それに例外などありません! だからこそ一万年以上も神聖国に魔族は入れないでいるのです!
「あら~、本当に大丈夫なのね~。ちょっと怖かったけど安心したわ~」
「あ、貴女はなぜ……!」
「うふふ、私とドミオの身体にはね~、【神樹の葉】からヴェリオ様が造った薬が使われているのよ~。神聖属性の耐性を持っているの。うふふ、すごいでしょ~?」
「なっ……!」
ご主人様とミーティアさんにお聞きしました。樹界国であった戦いのお話を。
そこで【天庸】の樹人族の人は神樹の枝を持ち去ったと言います。
その枝に付いていた″葉″から、神聖耐性を得る薬を……?
いえ、神樹の素材など、それこそ魔族にとっては毒以外の何物でもない。
そんなものを投与された所で耐性を得るどころか、死んでもおかしくはない。
「薬も摂り過ぎれば毒となる。毒も使い方一つで薬になる。私はよく分からないけど、ヴェリオ様はそう仰っていたわ~」
つまり魔族にとっての毒である神樹の素材を、薬にしたと?
そんな馬鹿な……! そんな技術があれば神聖国の結界ですら意味を為さなくなります!
何とかして阻止しなければ! ここで倒しておかないと!
「うふふっ、いい顔ね~。ついでに言っておくけど、そもそも私は魔法も物理も防御が硬いのよ~。ほらこの通り~」
「!? そ、それは……っ!」
ペルメリーが着ていた薄い緑のローブを脱ぎ捨てました。
その下から出てきたのは淫魔族らしい薄着。
ベースとなる黒い肌色と、頭から生える巻き角は間違いなく淫魔族のもの。
しかし目を奪われたのは、その肌に付いたものです。
全身を覆う、緑の鱗。
瞬時に連想させるのは、ご主人様と戦う風竜の緑の鱗。そしてツェンさんの肌……。
良く見ればペルメリーの尻尾は淫魔族独特の細い尻尾ではなく、ゴツゴツとした竜人族のそれです。
「竜人族!? 淫魔族ではないのですか!?」
「うふふっ、驚いたようで嬉しいわ~。確かに私は淫魔族よ~。でもね~私の<魅了>は亜竜限定だったみたいなのよね~。それで可愛いワイバーンちゃんが好きすぎてね~、ヴェリオ様に頼んだのよ~。私もワイバーンちゃんみたいになりたいって」
「っ!?」
「リリーシュちゃんみたいに四肢だけ竜人族ってわけじゃないのよ~? 私は首から下がほとんど竜人族。おかげで淫魔族ではありえない身体能力と防御性能を得たのよ~。唯一ダメだった神聖属性もお薬で耐性が出来たし~、これでもう万全よね~」
ヴェリオがペルメリーに施した人体改造。それは私にとって悪夢のようなものでした。
つまりは「竜を操れる竜人族」であり「神聖魔法の効かない魔族」であると言うのです。
頭が真っ白になります。
「お、お姉様……」
マルティエルも蒼白。翼は力なくフラフラと飛んでいました。
何とかしなければ。
しかし、何をどうすればいい?
答えを出せないまま、私はワイバーンとの戦闘を再開しました。
■エメリー 多肢族(四腕二足) 女
■18歳 セイヤの奴隷(侍女長)
ご主人様の号令で、皆が動き始めます。私の相手は前方の妖魔族。
話に聞く容姿とはかなり違う妖魔族です。
「醜悪な小人族のよう」と聞いていましたが、背丈は私よりも若干高い。
執事服のようなジャケットを纏った服装から覗かせる、紫のような黒い肌。
細長の顔に貼り付いた『微笑』が何とも言えない気持ち悪さを醸し出しています。
「セイヤ様の元で侍女長を務めておりますエメリーと申します。どうぞお見知りおきを」
「これはご丁寧に。私は【天庸十剣】が第三席を仰せつかっております、名をドミオ。貴女が私のお相手という事ですかね」
「ええ、時間がありませんので早速始めましょう」
「せっかちなお人ですねぇ、ええ」
侍女の礼で臨むのは、私の侍女としての矜持でもあります。
それに対してドミオという男は、妖魔族らしからぬ慇懃な礼で返してきました。
まぁ相手がどうであれ構いません。
どの戦場も危険性が高い今、私は一刻も早くドミオを倒し、救援に向かわねばならないのですから。
背中にあった【騎士王の斧槍】はすでに手にしています。
そして腰の左右に付けたマジックバッグから、もう二本。
いつもの四斧槍流で仕掛けます。
「ほお! なるほど多肢族ならではの戦い方というわけですか。つまり六本腕ならば六刀流になると。いやはや実に面白いですねえ、ええ!」
ドミオは地面スレスレを飛行しながら余裕の表情で避けていきます。
これでも【敏捷】は高い方なんですけどね。侍女の中ではネネ・ティナ・サリュに次いで速いはずです。
しかし下がって屋敷から離れてくれるならば好都合。続行しましょう。
とは言え、やはり不可解ではあります。
いくらヴェリオに改造されているだろうとは言え、話に聞く妖魔族とはかけ離れている。
容姿も身体能力もここまで変わるものなのでしょうか。
「ククク、気になりますかねえ、私が本当に妖魔族なのかと」
「……表情には出していないつもりなのですがね」
「ええ、ええ、そう思っているだろうなあと勝手に思った次第ですよ。お答えしますと、ヴェリオ様が造られたとある薬がありましてねえ、それを飲むとヒトは身体が変容し、身体能力は極端に跳ね上がるのです。しかし精神は獣のようになり、命を削って戦うだけの存在になり果てます」
「……」
「とは言えそれは魔族以外が飲んだ場合の事。魔族が飲めば御覧の通り、命を削らず、精神を保ち、尚且つ身体が極端に強くなると。素晴らしいお薬だと思いませんか? まぁ実験的に多少耐性を持たせたラセツさんにもお渡ししていますがねえ」
それは、昨夜知ったばかりの薬と同様の効果……? つまり……。
「狂心薬」
「ほう! よくご存じで! あまり出回っていないはずなんですけどねえ。とある団体に製法を売ってそれきりですから。そこから漏れたとしたら管理が杜撰ですねえ、やれやれ」
邪教が使っていた狂心薬の大本がヴェリオ?
設計がヴェリオで生産が邪教と言う事でしょうか。
嫌な繋がりがあったものですね。
「とまあ、そんなわけで妖魔族の私であっても貴女方と戦える能力を有しているというわけなのですよ、ええ」
「そうですか」
「それともう一つ、貴女には残念なお知らせがありましてねえ、ええ」
相変わらずひょいひょいと避けながら、ドミオは背後に隠し持っていたであろうマジックバッグから、何やら取り出しました。
右手に持つそれは、長物の武器。
何の鉱物なのか真っ黒のそれは、先端に鋭い槍と、まるで鎌のようにえぐれた形状の斧の刃が付いていました。
なるほどそれは残念なお知らせですね。
「私の得物もハルバードなのですよ、ええ」
「一本のハルバードで私の四本に対抗しようと?」
「ええ、ええ、確かに貴女の武器も見るからに素晴らしい業物ですねえ。しかし―――」
―――ガキン!
ドミオの振るったハルバードに対し、私は二本の【騎士王の斧槍】を交差して防ぎました。
速さもパワーも確かにある。そこに驚きはありません。
驚いたのは、その真っ黒なハルバードが黒いモヤを纏っていた事です。
それに気付きすぐに距離をとりましたが、異変は私の武器に起こっていました。
受けに使った斧槍から「シュウウウ」と嫌な音と共に、煙が上がったのです。
これは……!
「きゃあああっ!!!」
突如聞こえたその悲鳴に思わず顔を向けました。
ヴェリオが倒れたウェルシアに向かって魔法を放つ姿が目に入ります。
「ウェルシアっ!」
叫びますが距離がありすぎる。とても救援には行けない。
歯噛みした時、南から駆けて来るメルクリオ殿下の気配を察知しました。
これはもう殿下にお任せするしかない。
そこまでが一瞬で考え終わり、私は私の仕事をせねばと改めた時、すでにドミオは私に向かってハルバードを振るっていました。
「余所見は禁物ですよ」
身体をひねって無理矢理に避けます。
侍女服の裾をかすめただけで済みました。
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まるで火が燃え広がって灰に変わっていくように。
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